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24.婚約破棄の後処理2
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「なるほど…だから俺も当事者なんですね。ペレス王国では俺が王女殿下の恋人だと思われているから一緒にペレス王国に行かせられる」
ブライス殿がげっそりした顔でそう言う。
確かにそういう事なら彼は当事者だ。
「こんな事言っても仕方ないんでしょうけど、俺は王女殿下と共に行くつもりはありません」
「あぁ分かっている。どうにかしないといけないからこそアシュリンに新しい婚約者をなるべく国内から選びたいんだがなぁ、本来ならヒューゴの弟であるオーウェンに…
と言いたい所なんだが」
チラッとヒューゴ様を見る。
「…オーウェンは公爵家を継ぐ教育を受けていませんから婚約者を持てる状態ではないでしょうね」「あっ」
この前ヒューゴ様とオーウェン様が言っていた事を思い出した。
ヒューゴ様がいなくなったガンダー公爵家はオーウェン様が後継になるしかない。
しかし彼は今まで公爵家の教育を受けておらず今から全て学ばないといけないのにその上で王女と婚約なんて。
「無理がありますわね…時間がいくらあっても足りません」「そういう事だ」
「しかし、他の家に嫁がせるにしても様々な問題がある王女を嫁がせる訳だからな」
王女の嫁ぎ先は大体別の国の王族か国内の上位貴族が普通である。
しかし今回の場合他国の王族に嫁がせる訳にはいかず上位貴族の中から新たな婚約者を探すにしても何もかも初めからになってしまった。
「これから改めて後ろ暗い事がないかの素行調査や権力を持ち過ぎないよう調整したり…忙しくなりそうだ本当に」
「…申し訳ありません俺がもっと強く王女殿下を止められていたらこんな事には」
申し訳なさそうな顔をして頭を下げるブライス殿。
「いや君のせいではないさ。アシュリンのあの様子じゃどちらにせよヒューゴとの婚約は破綻していただろう」
「はい正直どこかで限界になったと思います…だから責任を感じないでくださいブライス殿」
彼は2人の言葉にいくらか顔色がマシになったが責任を感じるなというのは無理なようで暗い雰囲気を纏ったままだ。
(まぁこの状況で責任を感じない訳ないですよね)
「あの…王女殿下はどうなさっているんですか?」
私は空気を変える為に別の話題を出す。
「話を聞いてから一時的に謹慎処分を下したが…あの様子では反省などしていないだろうな」
(謹慎処分、今までそんな事なかったでしょうしちゃんと反省してくださればいいのに)
「王族として教育を最初から受けさせるかいっその事幽閉でもするか」
「ゆっ!?それは流石にやり過ぎでは?」
幽閉とは人間を閉ざされた空間に入れて外に出ないようにすること、である。
(た、確かにちょっと罪が重い気が)
「何を言ってるんだ。あの子は自分の言動に大きな責任がある王族でありながら自身の婚約者に冤罪を吹っ掛けて国王が決めた婚約を勝手に破棄した挙句何も知らない神の祝福を受けた人間を一方的に恋人扱いしたんだぞ?」
アンドレア王太子殿下の言葉を聞き言われてみればやった事の結果が大き過ぎだ。
「あっ改めて言われると王女殿下…とんでもない事をなさったんですね。いや分かってはいましたし何ならほぼ当事者なんですけど」
ブライス殿は置いていたティーカップを左手で持ち紅茶をまた飲む。
(ブライス殿ってもしかして左利きなのかしら?)
思考が全く関係ない方向に向いた。
(あっいけないいけないなんだか前世でよくあった創作の婚約破棄ものの裏側というか現実を知った感があってつい…)
現実とはこういう物だろう。
これでもまだ優しい方かもしれない。
「まぁここからは私達王族とブライス殿の問題だ。もうヒューゴとイヴァ嬢を巻き込む事はない…と断言してやりたいんだが」言い淀むアンドレア王太子殿下にヒューゴ様と私は苦笑いで返した。
「いえ婚約破棄された時点で厄介事に巻き込まれた自覚はありますから…ただイヴァを巻き込むのは」
「私の事はお気になさらず、ここまで来たらどこまでもお付き合いしますので」
あの日貴方に近寄った時から何かしらに巻き込まれる事は覚悟している。
「ふっ想像以上に2人は仲良く互いを思い合っているようで何よりだ。
レイラに会いたくなってきたな」
婚約者の事を思い柔らかな笑みを浮かべていた。
「王太子殿下も婚約者と仲がよろしいのですね…俺にもそんな人が現れるでしょうか」
神の祝福を受けた人間と王族や貴族が結婚した事もあると聞く為彼は正真正銘愛する人と結婚できる人間なのである。
(元々の身分は平民ではありますがそれだけ神の祝福が重要視されていますから問題はないでしょうし…
そう言えばブライス殿の祝福って?)
ブライス殿がげっそりした顔でそう言う。
確かにそういう事なら彼は当事者だ。
「こんな事言っても仕方ないんでしょうけど、俺は王女殿下と共に行くつもりはありません」
「あぁ分かっている。どうにかしないといけないからこそアシュリンに新しい婚約者をなるべく国内から選びたいんだがなぁ、本来ならヒューゴの弟であるオーウェンに…
と言いたい所なんだが」
チラッとヒューゴ様を見る。
「…オーウェンは公爵家を継ぐ教育を受けていませんから婚約者を持てる状態ではないでしょうね」「あっ」
この前ヒューゴ様とオーウェン様が言っていた事を思い出した。
ヒューゴ様がいなくなったガンダー公爵家はオーウェン様が後継になるしかない。
しかし彼は今まで公爵家の教育を受けておらず今から全て学ばないといけないのにその上で王女と婚約なんて。
「無理がありますわね…時間がいくらあっても足りません」「そういう事だ」
「しかし、他の家に嫁がせるにしても様々な問題がある王女を嫁がせる訳だからな」
王女の嫁ぎ先は大体別の国の王族か国内の上位貴族が普通である。
しかし今回の場合他国の王族に嫁がせる訳にはいかず上位貴族の中から新たな婚約者を探すにしても何もかも初めからになってしまった。
「これから改めて後ろ暗い事がないかの素行調査や権力を持ち過ぎないよう調整したり…忙しくなりそうだ本当に」
「…申し訳ありません俺がもっと強く王女殿下を止められていたらこんな事には」
申し訳なさそうな顔をして頭を下げるブライス殿。
「いや君のせいではないさ。アシュリンのあの様子じゃどちらにせよヒューゴとの婚約は破綻していただろう」
「はい正直どこかで限界になったと思います…だから責任を感じないでくださいブライス殿」
彼は2人の言葉にいくらか顔色がマシになったが責任を感じるなというのは無理なようで暗い雰囲気を纏ったままだ。
(まぁこの状況で責任を感じない訳ないですよね)
「あの…王女殿下はどうなさっているんですか?」
私は空気を変える為に別の話題を出す。
「話を聞いてから一時的に謹慎処分を下したが…あの様子では反省などしていないだろうな」
(謹慎処分、今までそんな事なかったでしょうしちゃんと反省してくださればいいのに)
「王族として教育を最初から受けさせるかいっその事幽閉でもするか」
「ゆっ!?それは流石にやり過ぎでは?」
幽閉とは人間を閉ざされた空間に入れて外に出ないようにすること、である。
(た、確かにちょっと罪が重い気が)
「何を言ってるんだ。あの子は自分の言動に大きな責任がある王族でありながら自身の婚約者に冤罪を吹っ掛けて国王が決めた婚約を勝手に破棄した挙句何も知らない神の祝福を受けた人間を一方的に恋人扱いしたんだぞ?」
アンドレア王太子殿下の言葉を聞き言われてみればやった事の結果が大き過ぎだ。
「あっ改めて言われると王女殿下…とんでもない事をなさったんですね。いや分かってはいましたし何ならほぼ当事者なんですけど」
ブライス殿は置いていたティーカップを左手で持ち紅茶をまた飲む。
(ブライス殿ってもしかして左利きなのかしら?)
思考が全く関係ない方向に向いた。
(あっいけないいけないなんだか前世でよくあった創作の婚約破棄ものの裏側というか現実を知った感があってつい…)
現実とはこういう物だろう。
これでもまだ優しい方かもしれない。
「まぁここからは私達王族とブライス殿の問題だ。もうヒューゴとイヴァ嬢を巻き込む事はない…と断言してやりたいんだが」言い淀むアンドレア王太子殿下にヒューゴ様と私は苦笑いで返した。
「いえ婚約破棄された時点で厄介事に巻き込まれた自覚はありますから…ただイヴァを巻き込むのは」
「私の事はお気になさらず、ここまで来たらどこまでもお付き合いしますので」
あの日貴方に近寄った時から何かしらに巻き込まれる事は覚悟している。
「ふっ想像以上に2人は仲良く互いを思い合っているようで何よりだ。
レイラに会いたくなってきたな」
婚約者の事を思い柔らかな笑みを浮かべていた。
「王太子殿下も婚約者と仲がよろしいのですね…俺にもそんな人が現れるでしょうか」
神の祝福を受けた人間と王族や貴族が結婚した事もあると聞く為彼は正真正銘愛する人と結婚できる人間なのである。
(元々の身分は平民ではありますがそれだけ神の祝福が重要視されていますから問題はないでしょうし…
そう言えばブライス殿の祝福って?)
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