803号室の隣人

ルシーアンナ

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第11章 結城さんと孕ませプレイ

05.「メス×キもしたしっ、ま×こになっちゃったしっ、赤ちゃ…できちゃったかもッ、どーしよ」

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「――それで?」

 玄関先に立つ彼の眠そうな目が俺を見下ろしてる。


「うっ、うぐっ……まんこの中……精子まみれでっ、うっ」

 俺はさっきから涙と嗚咽が止まらなく、おびただしい量の精子に濡れたままのパンツとスラックスの不快感を訴えるが、

「ハァ~、いま何時だと思ってんの? ウチの嫁さん寝てるよ?」

 腕を組んだまま気怠そうに壁に凭れ掛かり言う彼の、薄情さにまた涙があふれる。


「だ……って、こんなカッコで家帰れないし……っ、友成トモナリさんしか頼れるひと……うっ、いなくて……」

 まだ精子の青臭いニオイの残る手で涙を拭うと、さっきまでされていた孕ませ行為を思い出して――その剥奪感に震える。


「結城のとこ泊まって、嫁さんには酔っ払って飲みつぶれたとかテキトー言っとけば良かったろ」

 俺のお隣のうちの旦那さんは、変わらぬポーズのまま呆れたように言うけど、

「そ、そんなぁ……無理ですっ、また種付けされちゃう……うっ、うっ」

 他人事だと思って! 薄情すぎる! 冷血漢!!

「つか、お前なんで泣いてんの?」

 面倒くさそうな声、隠しもせずに言う冷淡すぎる言葉に、


「だ……って、種付けいっぱいされちゃってっ、プレスもされてっ、メスイキもしたしっ、まんこになっちゃったしっ、赤ちゃ……できちゃったかもッ、どーしよ、うえっ、うええっ」


 俺はとうとう子どものように泣き崩れた。


「……ウゼェ」

「ひっ、酷ッ……」


 玄関の三和土の上に座り込み泣いている隣人に、多少の憐憫を覚えはしないものだろうか?
 そりゃあ、彼にとって俺はただの隣の家の旦那で、ただのセフレみたいなものなのだろうけど――元はと言えば、俺をこんな風にしたのも、あの男を引き合わせたのも友成さんの旦那さんなのに!!


「お前、夜中の3時にいきなりピンポンしてきたかと思ったら、泣きながら『赤ちゃんできちゃったかも』とか言うから女で失敗でもしたかと思ったら安定のオナホまんこだし、酒くせぇし、ザーメンくさいし、最悪なんだけど?」


 心の底から迷惑そうにされ、俺の心はベコベコに折れまくる。

「だっ、だ……って、こんなカッコで家帰れないし……っ、友成さんしか頼れるひと……うっ、いなくて……」

 こんなにも泣いている隣人に、多少の憐憫を覚えはしないものだろうか?
 そりゃあ、彼にとって俺なんかただの――、

「そのターンさっき聞いた、酔っ払いが」

 そんな嫌そうに顔歪めなくても!
 だってこんなカッコなんだもの!


「うっ、うっ……」

「いいか、伊達くん」


 友成さんの旦那さんは、凭れていた壁から離れると、どこか諭すような口調で俺に話し掛ける。

「うっ、へっ?」

 急に話をしてくれる気になったのだろうか?
 と驚いた俺に、

「男は妊娠しない、テメーは何回種付けされてもガキなんか孕まねぇから安心しろ」

 彼はやっぱり心底面倒くさそうにそう言った。


「えっ?」

「え、じゃねーよ。ンなくだらないことで起こすな、バーカ。俺は明日朝から社内コンペの最終打ち合わせあんだよ、忙しいの!!」


「孕まない?」

「孕まない」


「何回しても?」

「何回しても」


「精子ぐちゃぐちゃに濃くても?」

「精子ぐちゃぐちゃに濃くても」


「メスイキしても?」

「メスイキしてもだな」


「種付けプレスも無効?」

「種付けプレスも無効、雄まんこは妊娠しない」


「本当?」

「逆にお前に危険日とかあんの?」

「ないかも……」


 そう言えば、俺のおまんこはケツの穴だった。


「お前いい加減にしろよ? 酔っ払い。心配なら明日にでも産科駆け込んで、緊急避妊ピル処方してもらえ……多分してもらえねぇけど」

「うん……」


「もういいから、ウチのシャワー貸してやるから、ケツ洗ったら家帰って寝ろ」

「ふわぁい……」


 安心したら眠気も来て、早くザーメン落としてベッドに入りたい……。

 でも家まで着ていく服貸してもらえるか訊いてみたら、

「とっとと風呂入れ!!」


 今度こそブチ切れられた!! 元ヤン怖い!!





「――マジか……風呂で寝やがった!! うわ、めんどくせ!! ――つうか、アレっ? コイツの指輪ってプラチナじゃなかったっ? なんで左の薬指にゴールドの指輪してんの?」

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