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4 カフェ・ダイアリー
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「……いらっしゃい。お、ガルーナさん、お久しぶりです。ハーティさんも」
馴染みの顔に声を上げたのは、カフェ・ダイアリーのウィク店長だった。
「今朝、ライザスに戻ってきたんだ」と私。
「腹ごしらえをしてきたのだ」
「何かいい仕事はないかい?」
女店長のウィクは、30代前半の美人さんで、人なつこい性格から友人知人も多かった。若い旅人と多く接するためか、気も若く、気さくな感じがにじみ出ていた。
「いい仕事があるわ。大きなヤマよ」
「教えて欲しいのだ」
その言葉に、ウィク店長は頷いた。
「中ルティア地方の精霊族からの仕事なの。結構、大きな仕事よ」
女店長のウィクはそこまで話すと、カウンターに置いていた、自分の木杯の水を少し飲んだ。
ハーティが先を促す。
「精霊族? どこの村の話?」
「あら、少しご存知のようね」ハーティの言葉に、女店長のウィクが反応した。
「ガムロの村の精霊族よ」
「だとすると『土の精霊族』だね。ライザスに一番近い精霊族の村なのだ」ハーティが話を続けた。
「詳しいなハーティ」私が心底褒めると、ハーティは嬉しそうに頷いた。
「土の精霊族には、話の分かる奴が多いのだ。女傭兵何かにも、理解があるのだ」
「土の精霊族のバリウスさんという方が、依頼主なの。今、『走る兎亭』に宿泊しているわ。詳しくは、そちらで聞いてね」
女店長のウィクはそう云って、注文を取り始めた。
「お飲み物はどうする?」
私は即答した。「レモネードを二つ。情報料だよ」
「まいど」
ハーティが笑うと、一気に場が和んだ。
「もう少し話を聞いたら、依頼を受けに行くのだ。まずは、レモネードを」
私の言葉に、ウィク女店長が頷いた。
馴染みの顔に声を上げたのは、カフェ・ダイアリーのウィク店長だった。
「今朝、ライザスに戻ってきたんだ」と私。
「腹ごしらえをしてきたのだ」
「何かいい仕事はないかい?」
女店長のウィクは、30代前半の美人さんで、人なつこい性格から友人知人も多かった。若い旅人と多く接するためか、気も若く、気さくな感じがにじみ出ていた。
「いい仕事があるわ。大きなヤマよ」
「教えて欲しいのだ」
その言葉に、ウィク店長は頷いた。
「中ルティア地方の精霊族からの仕事なの。結構、大きな仕事よ」
女店長のウィクはそこまで話すと、カウンターに置いていた、自分の木杯の水を少し飲んだ。
ハーティが先を促す。
「精霊族? どこの村の話?」
「あら、少しご存知のようね」ハーティの言葉に、女店長のウィクが反応した。
「ガムロの村の精霊族よ」
「だとすると『土の精霊族』だね。ライザスに一番近い精霊族の村なのだ」ハーティが話を続けた。
「詳しいなハーティ」私が心底褒めると、ハーティは嬉しそうに頷いた。
「土の精霊族には、話の分かる奴が多いのだ。女傭兵何かにも、理解があるのだ」
「土の精霊族のバリウスさんという方が、依頼主なの。今、『走る兎亭』に宿泊しているわ。詳しくは、そちらで聞いてね」
女店長のウィクはそう云って、注文を取り始めた。
「お飲み物はどうする?」
私は即答した。「レモネードを二つ。情報料だよ」
「まいど」
ハーティが笑うと、一気に場が和んだ。
「もう少し話を聞いたら、依頼を受けに行くのだ。まずは、レモネードを」
私の言葉に、ウィク女店長が頷いた。
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