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第三部 小さな国の人質王子は大陸の英雄になる
第209話 『鬼神』対『神の子』
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戦い始めて、三十分。
決着の着かない戦いを見ているのに、観客に飽きが来ていない。
次第に落ちている速度のおかげで、徐々に二人の行動が見えるようになっていたからだ。
「ふぅーーー」
深く呼吸をするほど疲れている。
そんな経験はミランダ先生との修行以来の事。
全身に訪れている疲労感こそが、ゼファーの実力の証明だった。
「姫。どうしましたか? ここが限界ですかね」
それに対してゼファーはまだまだ戦える。
鍛え方が異常なので、あと三十分は余裕で戦えるぞと言っている顔つきだった。
「・・・・ゼファー・・・まだやるぞ」
「ええ。もちろんです」
怒涛の真っ向勝負を仕掛けても、倒れる気配のない相手。それがゼファー。
レベッカは自分の上に、まだ強い者がいる事が嬉しくてたまらないのだ。
「風陽流でいくぞ」
「どうぞ。姫!」
全身に力を溜めるレベッカは、一呼吸を置いて走り出した。
その一瞬の呼吸で力を整えたのだ。
先程の全速力が元に戻っていた。
「うむ。さすがは姫だ」
右手で木刀を持ち、でも、その木刀を敵には見せない。
レベッカの右手からぶら下がる木刀は、彼女の背中に隠れていた。
「風陽流・・・・斜螺苦!」
ゼファーの懐に潜り込んだ瞬間、手首を返して背中から出てくる木刀。
レベッカの渾身の袈裟切りは、攻撃行動開始時に、攻撃目標を悟らせない隠しの袈裟切りである。
攻撃位置が決まってからは、全身全霊の攻撃と変わる。
「はぁあああああああああ」
「速いですな。と言う事は、我も速度を上げねば」
彼女の最速の攻撃に対して、ゼファーが薙ぎ払いを行う。
しなる槍が、木刀を捉える。
と思われたが、その木刀が槍をすり抜けていった。
「なに!? これは?」
「斬る! ゼファー。私の勝ちだ」
槍をすり抜けていく正体は、手首の返しであった。
彼女の手首が柔らかく動いていて、ゼファーの槍が来た瞬間に槍に対してそのまま攻撃を当てるのではなく、滑らせて攻撃をすり抜けさせたのだ。
瞬間的な当て勘。
これがこの技の正体である。
「ならば。あえて、我にその攻撃を向けさせる。こちらの反撃タイミングは、その手首が固まる瞬間。そこが狙い目ですね。姫!」
技の仕組みを瞬時に理解したゼファーは、薙ぎ払った槍を強引に自分の懐に返す。
巧みな操作で、レベッカの剣を捉えた。
「くっ。やるなゼファー。私の渾身の攻撃を・・・見た事もない技を・・・初見で止めるのか」
「ええ。申し訳ありませんが、そう簡単にやられるわけにはいかない。はああああああ」
ゼファーはレベッカの剣を止めた直後、雄たけびをあげて木刀を弾こうとした。
その勢いに気付いたレベッカは木刀を引くと同時に自分の体も後ろに下げた。
「・・・ゼファーが相手だと。こうも上手くはいかない・・・か」
レベッカは自身よりも強い者がいる事に感謝した。
そして、ここで彼女は技の完成度からいって、一番の物を持っていくことにした。
「山茶花でいくしかないか」
自分が一番最初に考えた連撃技で勝負を仕掛ける。
「さあ。我の知る姫ならば、これくらいで終わらんでしょう」
技を潰されて悔しくても、姫ならば立ち上がる。
ゼファーは子供の頃からレベッカを見てきたから、彼女を理解していた。
「いくぞ。もう一度だ」
レベッカが突進するように前へ出る。
ゼファーの速度を上回る移動で、正面に入ると。
「山茶花!」
必殺の三連撃を披露する。
しかし、この技、一度ヘンリーに見せている技だ。
初見であれば、その技に驚きゼファーでも対応が出来なかっただろう。
「申し訳ありませんが、姫。破らせてもらいますぞ」
自分で編み出した技に対して、レベッカ派絶対の自信を持っている。
「出来るものならやってみろ。ゼファー」
レベッカの木刀の動きを捉えて、ゼファーは笑った。
「まずはこうです」
槍を水平に持ったゼファーは、レベッカの最初の左右の攻撃を防ぐことにした。
肝心なのは最後の突きじゃない。
最初の高速攻撃だ。
左から右。右から左への横一閃の攻撃がほぼ同時に行われる。
そこが狙い目。
正確に同じ直線位置を移動するために、その線の部分に槍を置けば良いだけなのだ。
ただし、これは攻撃位置を見極める目が必要である。
「なに!? しかしまだまだ」
二連撃が止められたとしても最後の突きが残っている。
レベッカの行動は最終段階に入る。
「姫。少々ズルをしますぞ」
「ズル? いや、そんな事よりも最後の一撃だ!!」
二連撃を止めるために使用した木の槍は使い物にならない。
レベッカの攻撃を防いだ際に、槍が半分壊れたからだ。
攻撃が当たった瞬間の音が、木が割れる破壊音に似ていたために、これ以上槍を使用することはできないとゼファーが判断。おそらく、このまま槍を防御に使用すれば、粉微塵に破壊されながら攻撃を受けるだけとなる。
そこでゼファーがズルと言った意味が出てくる。
木の槍を放棄したゼファーは、レベッカの突きに対してその身を差し出した。
「なに!?」
「あくまでもこれは、真剣勝負・・・ですが、獲物は木の武器です。ならば、これを耐えるのみ!」
「は?」
「おおおおおおおおお」
気合いを入れてゼファーは全身に力を込めた。
レベッカの木刀を迎え入れる。
「まさか。ゼファー!?」
木刀がゼファーの腹に刺さる。衝撃が背中に貫通するほどの威力。
大ダメージは間違いない。なぜなら、レベッカ渾身の全体重も込められた一撃だったからだ。
実際にゼファーの口からは血が軽く出るほどだ。
木刀でその威力、では真剣では・・・・即死だろう。
「耐えきる。そして・・・・こうです。申し訳ない。姫。我は勝たねばなりませんからね。あなたの今後の為・・・そしておそらく殿下もそうならねばと思っているはず」
攻撃を受け止めきったゼファーは、全身全霊の攻撃だけに集中して、無防備となっているレベッカに対して、拳を振りきる。
反撃が武器じゃなくて拳。
だからズル。
体格差を利用した戦い方は不本意である。
真剣勝負なのに、受け止める判断。
これもズル。
実際の勝負なら斬られて負けだからだ。
でもこの場で彼女に勝つためには、必須の戦略だった。
ゼファーは武人としての勝負よりも、レベッカに立ちはだかる壁となる事を選択した。
あなたの上には、人がいる。
誰かに負ける。
その経験があなたの成長に繋がるはずだと信じて、ゼファーは渾身の攻撃を繰り出した。
「終わりです。レベッカ様!」
姫とは呼ばず。ゼファーはレベッカを殴り飛ばした。
「ぐっ・・・きゃああああ・・・」
思いも寄らない一撃が、腹に突き刺さった。
レベッカはリング外まで弾き飛ばされた。
「・・・ま、まだまだ。ゼファー。勝負」
自分はまだ立ち上がれる。だから勝負を望んだが・・・。
「姫。我の勝ちですな」
「・・・え?」
ゼファーが立つ位置がリングギリギリ。
レベッカは、外まで飛ばされたことに気付いていなかった。
「あ?!・・・くっ。ゼファー。やるな。私をここまで飛ばしていたのか」
「申し訳ないですね。姫。勝たせてもらうためには、このような荒事をしなくてはいけなくてですね」
姫を殴り飛ばすという暴挙。
そんな事が許されるのは、ゼファーがゼファーであるからだ。
負けたが満足そうな顔をするレベッカは、立ち上がってゼファーを見上げた。
「負けた。次、勝つ!」
彼女の言い方が幼い頃と全く同じ。
ゼファーは微笑んだ。
「ふっ。いいでしょう。しかしその時も、我がまた勝ちますぞ」
「いや。私が勝つ」
神の子が、傲慢にならずに人の気持ちを持っていた。
それは、鬼が、彼女を人のままにしてくれたからだった。
鬼神ゼファー。
主を守るために、フュンの為だけに強くなった男で。
当時のアーリア大陸最強の男だった。
レベッカの目指すべき武人の姿は、鬼の強さを持つ男だった。
ゼファー対レベッカ。
勝者は、ゼファー・ヒューゼン。
神の子に土をつけた唯一の男である。
決着の着かない戦いを見ているのに、観客に飽きが来ていない。
次第に落ちている速度のおかげで、徐々に二人の行動が見えるようになっていたからだ。
「ふぅーーー」
深く呼吸をするほど疲れている。
そんな経験はミランダ先生との修行以来の事。
全身に訪れている疲労感こそが、ゼファーの実力の証明だった。
「姫。どうしましたか? ここが限界ですかね」
それに対してゼファーはまだまだ戦える。
鍛え方が異常なので、あと三十分は余裕で戦えるぞと言っている顔つきだった。
「・・・・ゼファー・・・まだやるぞ」
「ええ。もちろんです」
怒涛の真っ向勝負を仕掛けても、倒れる気配のない相手。それがゼファー。
レベッカは自分の上に、まだ強い者がいる事が嬉しくてたまらないのだ。
「風陽流でいくぞ」
「どうぞ。姫!」
全身に力を溜めるレベッカは、一呼吸を置いて走り出した。
その一瞬の呼吸で力を整えたのだ。
先程の全速力が元に戻っていた。
「うむ。さすがは姫だ」
右手で木刀を持ち、でも、その木刀を敵には見せない。
レベッカの右手からぶら下がる木刀は、彼女の背中に隠れていた。
「風陽流・・・・斜螺苦!」
ゼファーの懐に潜り込んだ瞬間、手首を返して背中から出てくる木刀。
レベッカの渾身の袈裟切りは、攻撃行動開始時に、攻撃目標を悟らせない隠しの袈裟切りである。
攻撃位置が決まってからは、全身全霊の攻撃と変わる。
「はぁあああああああああ」
「速いですな。と言う事は、我も速度を上げねば」
彼女の最速の攻撃に対して、ゼファーが薙ぎ払いを行う。
しなる槍が、木刀を捉える。
と思われたが、その木刀が槍をすり抜けていった。
「なに!? これは?」
「斬る! ゼファー。私の勝ちだ」
槍をすり抜けていく正体は、手首の返しであった。
彼女の手首が柔らかく動いていて、ゼファーの槍が来た瞬間に槍に対してそのまま攻撃を当てるのではなく、滑らせて攻撃をすり抜けさせたのだ。
瞬間的な当て勘。
これがこの技の正体である。
「ならば。あえて、我にその攻撃を向けさせる。こちらの反撃タイミングは、その手首が固まる瞬間。そこが狙い目ですね。姫!」
技の仕組みを瞬時に理解したゼファーは、薙ぎ払った槍を強引に自分の懐に返す。
巧みな操作で、レベッカの剣を捉えた。
「くっ。やるなゼファー。私の渾身の攻撃を・・・見た事もない技を・・・初見で止めるのか」
「ええ。申し訳ありませんが、そう簡単にやられるわけにはいかない。はああああああ」
ゼファーはレベッカの剣を止めた直後、雄たけびをあげて木刀を弾こうとした。
その勢いに気付いたレベッカは木刀を引くと同時に自分の体も後ろに下げた。
「・・・ゼファーが相手だと。こうも上手くはいかない・・・か」
レベッカは自身よりも強い者がいる事に感謝した。
そして、ここで彼女は技の完成度からいって、一番の物を持っていくことにした。
「山茶花でいくしかないか」
自分が一番最初に考えた連撃技で勝負を仕掛ける。
「さあ。我の知る姫ならば、これくらいで終わらんでしょう」
技を潰されて悔しくても、姫ならば立ち上がる。
ゼファーは子供の頃からレベッカを見てきたから、彼女を理解していた。
「いくぞ。もう一度だ」
レベッカが突進するように前へ出る。
ゼファーの速度を上回る移動で、正面に入ると。
「山茶花!」
必殺の三連撃を披露する。
しかし、この技、一度ヘンリーに見せている技だ。
初見であれば、その技に驚きゼファーでも対応が出来なかっただろう。
「申し訳ありませんが、姫。破らせてもらいますぞ」
自分で編み出した技に対して、レベッカ派絶対の自信を持っている。
「出来るものならやってみろ。ゼファー」
レベッカの木刀の動きを捉えて、ゼファーは笑った。
「まずはこうです」
槍を水平に持ったゼファーは、レベッカの最初の左右の攻撃を防ぐことにした。
肝心なのは最後の突きじゃない。
最初の高速攻撃だ。
左から右。右から左への横一閃の攻撃がほぼ同時に行われる。
そこが狙い目。
正確に同じ直線位置を移動するために、その線の部分に槍を置けば良いだけなのだ。
ただし、これは攻撃位置を見極める目が必要である。
「なに!? しかしまだまだ」
二連撃が止められたとしても最後の突きが残っている。
レベッカの行動は最終段階に入る。
「姫。少々ズルをしますぞ」
「ズル? いや、そんな事よりも最後の一撃だ!!」
二連撃を止めるために使用した木の槍は使い物にならない。
レベッカの攻撃を防いだ際に、槍が半分壊れたからだ。
攻撃が当たった瞬間の音が、木が割れる破壊音に似ていたために、これ以上槍を使用することはできないとゼファーが判断。おそらく、このまま槍を防御に使用すれば、粉微塵に破壊されながら攻撃を受けるだけとなる。
そこでゼファーがズルと言った意味が出てくる。
木の槍を放棄したゼファーは、レベッカの突きに対してその身を差し出した。
「なに!?」
「あくまでもこれは、真剣勝負・・・ですが、獲物は木の武器です。ならば、これを耐えるのみ!」
「は?」
「おおおおおおおおお」
気合いを入れてゼファーは全身に力を込めた。
レベッカの木刀を迎え入れる。
「まさか。ゼファー!?」
木刀がゼファーの腹に刺さる。衝撃が背中に貫通するほどの威力。
大ダメージは間違いない。なぜなら、レベッカ渾身の全体重も込められた一撃だったからだ。
実際にゼファーの口からは血が軽く出るほどだ。
木刀でその威力、では真剣では・・・・即死だろう。
「耐えきる。そして・・・・こうです。申し訳ない。姫。我は勝たねばなりませんからね。あなたの今後の為・・・そしておそらく殿下もそうならねばと思っているはず」
攻撃を受け止めきったゼファーは、全身全霊の攻撃だけに集中して、無防備となっているレベッカに対して、拳を振りきる。
反撃が武器じゃなくて拳。
だからズル。
体格差を利用した戦い方は不本意である。
真剣勝負なのに、受け止める判断。
これもズル。
実際の勝負なら斬られて負けだからだ。
でもこの場で彼女に勝つためには、必須の戦略だった。
ゼファーは武人としての勝負よりも、レベッカに立ちはだかる壁となる事を選択した。
あなたの上には、人がいる。
誰かに負ける。
その経験があなたの成長に繋がるはずだと信じて、ゼファーは渾身の攻撃を繰り出した。
「終わりです。レベッカ様!」
姫とは呼ばず。ゼファーはレベッカを殴り飛ばした。
「ぐっ・・・きゃああああ・・・」
思いも寄らない一撃が、腹に突き刺さった。
レベッカはリング外まで弾き飛ばされた。
「・・・ま、まだまだ。ゼファー。勝負」
自分はまだ立ち上がれる。だから勝負を望んだが・・・。
「姫。我の勝ちですな」
「・・・え?」
ゼファーが立つ位置がリングギリギリ。
レベッカは、外まで飛ばされたことに気付いていなかった。
「あ?!・・・くっ。ゼファー。やるな。私をここまで飛ばしていたのか」
「申し訳ないですね。姫。勝たせてもらうためには、このような荒事をしなくてはいけなくてですね」
姫を殴り飛ばすという暴挙。
そんな事が許されるのは、ゼファーがゼファーであるからだ。
負けたが満足そうな顔をするレベッカは、立ち上がってゼファーを見上げた。
「負けた。次、勝つ!」
彼女の言い方が幼い頃と全く同じ。
ゼファーは微笑んだ。
「ふっ。いいでしょう。しかしその時も、我がまた勝ちますぞ」
「いや。私が勝つ」
神の子が、傲慢にならずに人の気持ちを持っていた。
それは、鬼が、彼女を人のままにしてくれたからだった。
鬼神ゼファー。
主を守るために、フュンの為だけに強くなった男で。
当時のアーリア大陸最強の男だった。
レベッカの目指すべき武人の姿は、鬼の強さを持つ男だった。
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勝者は、ゼファー・ヒューゼン。
神の子に土をつけた唯一の男である。
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