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20 一波乱の予感?
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王太子殿下の従兄であるフォストリア辺境伯のアルフォンソ様が王宮へといらっしゃることが決まりました。
カサンドラ様も王太子殿下の婚約者として王宮へと出向くため、カサンドラ様が王宮で困ることのないように一定の準備をしておかなければならないので、そのリストとにらめっこをしている日々を過ごしています。
失敗はいけませんからね。確認は何度もしておくことが一番安心しますので、人任せにもできません。
何度かお会いしたことがありますが、人をからかうのがお好きな方なので、粗相などしそうものなら、目がキランと輝きますのよね。本当に楽しそうに。
ですから、ちょっとしたミスも、抜けも内容に完璧にしなければいけませんわ。
そして今日、フォストリア辺境伯様がいらっしゃる日です。
昼餐会を終えてから部屋に戻られたカサンドラ様は、後から王太子殿下とフォストリア辺境伯様と一緒にお茶をするのだとおっしゃられ、その準備を私にお願いされました。それはそれは嬉しそう微笑んでいらして、昼餐会も楽しかったようです。
お茶会は王宮の奥にある王妃様管理のお庭のガゼボで行うことになりました。
お天気も良く、先にガゼボで王太子殿下とカサンドラ様がお待ちになられ、少し時間を置いてからフォストリア辺境伯様が側近の方を連れてお見えになられましたので、ガゼボまで案内を申し出ました。
フォストリア辺境伯様と一緒にいらしたのは側近のマイヤーズ伯爵令息ですわ。
マイヤーズ伯爵家の三男で、お名前は確かロドリック様。辺境伯様からの信頼がとても厚い方とか。
「久しいな、アシュリー」
「フォストリア辺境伯様に置かれましては、お元気そうですわね」
「堅苦しいことはなしだ。いいな?」
「…はい、わかりました」
フォストリア辺境伯様はニヤッとお笑いになっていますわ。
辺境伯の領地は王都から遠く離れている事もあって、あまり堅苦しくなさっていないと聞いていましたし、毎回、殿下方を前にされても、堅苦しいのは最初だけで、後は気を抜いていらっしゃいますからね。
それを私どもにも強要するのは違うとは思うのですが、そう言われてしまえば従うだけですわね。
「アシュリーはロドリックに会うのは初めてだな?」
そうです。初めてです。そう言うと、ロドリック様もきちんと名を名乗って挨拶をされました。年齢は27歳だそうです。あの元婚約者と同じ年齢ですが、こうも差が出るのでしょうか。どう見ても目の前に立っているマイヤーズ伯爵令息様のほうがはるかに大人ですわ。
「私の事はロドリックとお呼びください。私もアシュリー嬢とお呼びしても?」
「よろしいのですか?」
「ええ。あなたの事は主から聞いていますが、とても優秀な侍女殿だとか。色々とゆっくりと話をしたいですね」
マイヤーズ伯爵令息様の笑顔が、何だか眩しいですわ。
カサンドラ様も王太子殿下の婚約者として王宮へと出向くため、カサンドラ様が王宮で困ることのないように一定の準備をしておかなければならないので、そのリストとにらめっこをしている日々を過ごしています。
失敗はいけませんからね。確認は何度もしておくことが一番安心しますので、人任せにもできません。
何度かお会いしたことがありますが、人をからかうのがお好きな方なので、粗相などしそうものなら、目がキランと輝きますのよね。本当に楽しそうに。
ですから、ちょっとしたミスも、抜けも内容に完璧にしなければいけませんわ。
そして今日、フォストリア辺境伯様がいらっしゃる日です。
昼餐会を終えてから部屋に戻られたカサンドラ様は、後から王太子殿下とフォストリア辺境伯様と一緒にお茶をするのだとおっしゃられ、その準備を私にお願いされました。それはそれは嬉しそう微笑んでいらして、昼餐会も楽しかったようです。
お茶会は王宮の奥にある王妃様管理のお庭のガゼボで行うことになりました。
お天気も良く、先にガゼボで王太子殿下とカサンドラ様がお待ちになられ、少し時間を置いてからフォストリア辺境伯様が側近の方を連れてお見えになられましたので、ガゼボまで案内を申し出ました。
フォストリア辺境伯様と一緒にいらしたのは側近のマイヤーズ伯爵令息ですわ。
マイヤーズ伯爵家の三男で、お名前は確かロドリック様。辺境伯様からの信頼がとても厚い方とか。
「久しいな、アシュリー」
「フォストリア辺境伯様に置かれましては、お元気そうですわね」
「堅苦しいことはなしだ。いいな?」
「…はい、わかりました」
フォストリア辺境伯様はニヤッとお笑いになっていますわ。
辺境伯の領地は王都から遠く離れている事もあって、あまり堅苦しくなさっていないと聞いていましたし、毎回、殿下方を前にされても、堅苦しいのは最初だけで、後は気を抜いていらっしゃいますからね。
それを私どもにも強要するのは違うとは思うのですが、そう言われてしまえば従うだけですわね。
「アシュリーはロドリックに会うのは初めてだな?」
そうです。初めてです。そう言うと、ロドリック様もきちんと名を名乗って挨拶をされました。年齢は27歳だそうです。あの元婚約者と同じ年齢ですが、こうも差が出るのでしょうか。どう見ても目の前に立っているマイヤーズ伯爵令息様のほうがはるかに大人ですわ。
「私の事はロドリックとお呼びください。私もアシュリー嬢とお呼びしても?」
「よろしいのですか?」
「ええ。あなたの事は主から聞いていますが、とても優秀な侍女殿だとか。色々とゆっくりと話をしたいですね」
マイヤーズ伯爵令息様の笑顔が、何だか眩しいですわ。
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