29 / 36
第二十九話 入学式の夕食
しおりを挟む
……なるほど。つまりこの世界の歴史を要訳するとこんな感じか。
《➀転生者のマコトさんがこのサトー王国を創り、人間を統治した》
《➁マコトさんによって様々な文化が作られる。この文化は現代日本をモデルにしているのだろう》
《➂そのマコトさんが亡くなった後、魔族まどの人ならざる者を統治する存在、つまり魔王が現れる》
《➃そして、その時からサトー王国は冒険者ギルドを設立し、魔王討伐に動き出すが今まで全くうまくいってなく、進展なし》
できれば、魔王のスキルの情報とか欲しかったんだが……全くなかったな。
でも、この時代まで生きているなら、不死身とかそのあたりだろ。
……あれ?勝ち目なくね?
いや、あの自称神が与えたチートスキルで勝ってきてって言っていたのをみると、死ぬことはあるということか?なら寿命を奪うとか?それとも、そもそも長生きする種族とかか?魔王が代替わりしている可能性も……駄目だ。考えだしたらきりがない。
「ミツル君?そんな真剣な顔してどうしたの?お菓子もっと欲しかったの?」
「いや違うけど……まぁまだお菓子あるなら貰おうかな」
貰ったお菓子、めっちゃ美味かったし、もっと食べたいかと聞かれれば食べたいしな。
「え?駄目だよ普通に。もう夕食の時間だよ?」
「は!?マジで!?」
「うん。気付いてなかったんだ」
「で?夕食はどこで食べるんだ?食堂か?」
「いや、夕食と朝食は寮の一階にある大広間で食べるんだよ。料理は寮母さん達が作ってくれて、献立はその日の朝に発表されるんだ。今日は入学式だからバイキングらしいよ。君とローズさんが来る前に、先生達が言ってたし」
「……集合時間は?」
「……後十分ぐらいかな……」
「よし急ぐぞ!走れボーグン!」
「うん!」
俺とボーグンは部屋を飛び出て階段を駆け下り、一階まで全速力で向かう。
一階に着いたら、ボーグンの案内で大広間まで走り、扉が開いている大広間の中に駆け込む。
そこには、多くの生徒がすでに席に座っていた。
「あ!やっと来ましたか!こちらですわ二人とも!」
エザが俺達に向けて手を振っている。
どうやら四人席を確保してくれていたようだ。
「おう。席取っておいてくれたのか。ありがとな」
「いえいえ。なんでも、ローズさんがミツルさんに渡したい物があるらしいので。そのために席をとって待っていただけですわ」
「渡したいもの?……ああ!小説か!」
「そう……。約束通り持ってきた……」
「おお!サンキュー!部屋に持ち帰ってから読むわ。読み終わったら返すってことでいいか?」
「うん……。それでいい……」
ふーん……『弱小能力者である私の恋が実ることは、絶対にないはずだった。』か。
どんなストーリーなんだろうか。読むのが楽しみだ。
『弱小能力者である私の恋が実ることは、絶対にないはずだった。』を机の上に置き、周りを見渡す。
料理の名札を見る限り、用意されいる料理はやっぱり知っているものが多いな。
ただ、やっぱり少し見た目が違ったりしているような気がする……。
まぁ、地球と同じような動物がいるとは限らないもんな。
そこら編は試行錯誤してたどり着いたのだろう。
とにかく、食べるのが楽しみだ。
「はーい。皆静かにしてねー」
アテナさんが手を叩いて、皆の注目を集める。
全員がアテナさんの方を向いたら、アテナさんが口を開いた。
「今ここにある料理は全部寮母さん達が作ってくれた料理だからね。その人に感謝して。そして、食べさせてもらう生き物にも感謝を忘れずにね。じゃあ、皆手を合わせて」
アテナさんのその言葉によって、クラスの皆が一斉に手を合わせる。
俺も急いで手を合わせた。
そして全員で声を揃えて言う。
「「「「「いただきます!」」」」」
いただきますと言い終わったら、皆が次々と動き出す。
さて、俺も取りに行くか。
まずは何から食べようか……。色々あるし迷うな……。
よし。せっかくだし、気になった料理を片っ端から取っていこう。
さあ!どんどん取ってどんどん食べるぞ~!
《➀転生者のマコトさんがこのサトー王国を創り、人間を統治した》
《➁マコトさんによって様々な文化が作られる。この文化は現代日本をモデルにしているのだろう》
《➂そのマコトさんが亡くなった後、魔族まどの人ならざる者を統治する存在、つまり魔王が現れる》
《➃そして、その時からサトー王国は冒険者ギルドを設立し、魔王討伐に動き出すが今まで全くうまくいってなく、進展なし》
できれば、魔王のスキルの情報とか欲しかったんだが……全くなかったな。
でも、この時代まで生きているなら、不死身とかそのあたりだろ。
……あれ?勝ち目なくね?
いや、あの自称神が与えたチートスキルで勝ってきてって言っていたのをみると、死ぬことはあるということか?なら寿命を奪うとか?それとも、そもそも長生きする種族とかか?魔王が代替わりしている可能性も……駄目だ。考えだしたらきりがない。
「ミツル君?そんな真剣な顔してどうしたの?お菓子もっと欲しかったの?」
「いや違うけど……まぁまだお菓子あるなら貰おうかな」
貰ったお菓子、めっちゃ美味かったし、もっと食べたいかと聞かれれば食べたいしな。
「え?駄目だよ普通に。もう夕食の時間だよ?」
「は!?マジで!?」
「うん。気付いてなかったんだ」
「で?夕食はどこで食べるんだ?食堂か?」
「いや、夕食と朝食は寮の一階にある大広間で食べるんだよ。料理は寮母さん達が作ってくれて、献立はその日の朝に発表されるんだ。今日は入学式だからバイキングらしいよ。君とローズさんが来る前に、先生達が言ってたし」
「……集合時間は?」
「……後十分ぐらいかな……」
「よし急ぐぞ!走れボーグン!」
「うん!」
俺とボーグンは部屋を飛び出て階段を駆け下り、一階まで全速力で向かう。
一階に着いたら、ボーグンの案内で大広間まで走り、扉が開いている大広間の中に駆け込む。
そこには、多くの生徒がすでに席に座っていた。
「あ!やっと来ましたか!こちらですわ二人とも!」
エザが俺達に向けて手を振っている。
どうやら四人席を確保してくれていたようだ。
「おう。席取っておいてくれたのか。ありがとな」
「いえいえ。なんでも、ローズさんがミツルさんに渡したい物があるらしいので。そのために席をとって待っていただけですわ」
「渡したいもの?……ああ!小説か!」
「そう……。約束通り持ってきた……」
「おお!サンキュー!部屋に持ち帰ってから読むわ。読み終わったら返すってことでいいか?」
「うん……。それでいい……」
ふーん……『弱小能力者である私の恋が実ることは、絶対にないはずだった。』か。
どんなストーリーなんだろうか。読むのが楽しみだ。
『弱小能力者である私の恋が実ることは、絶対にないはずだった。』を机の上に置き、周りを見渡す。
料理の名札を見る限り、用意されいる料理はやっぱり知っているものが多いな。
ただ、やっぱり少し見た目が違ったりしているような気がする……。
まぁ、地球と同じような動物がいるとは限らないもんな。
そこら編は試行錯誤してたどり着いたのだろう。
とにかく、食べるのが楽しみだ。
「はーい。皆静かにしてねー」
アテナさんが手を叩いて、皆の注目を集める。
全員がアテナさんの方を向いたら、アテナさんが口を開いた。
「今ここにある料理は全部寮母さん達が作ってくれた料理だからね。その人に感謝して。そして、食べさせてもらう生き物にも感謝を忘れずにね。じゃあ、皆手を合わせて」
アテナさんのその言葉によって、クラスの皆が一斉に手を合わせる。
俺も急いで手を合わせた。
そして全員で声を揃えて言う。
「「「「「いただきます!」」」」」
いただきますと言い終わったら、皆が次々と動き出す。
さて、俺も取りに行くか。
まずは何から食べようか……。色々あるし迷うな……。
よし。せっかくだし、気になった料理を片っ端から取っていこう。
さあ!どんどん取ってどんどん食べるぞ~!
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
僕の異世界攻略〜神の修行でブラッシュアップ〜
リョウ
ファンタジー
僕は十年程闘病の末、あの世に。
そこで出会った神様に手違いで寿命が縮められたという説明をされ、地球で幸せな転生をする事になった…が何故か異世界転生してしまう。なんでだ?
幸い優しい両親と、兄と姉に囲まれ事なきを得たのだが、兄達が優秀で僕はいずれ家を出てかなきゃいけないみたい。そんな空気を読んだ僕は将来の為努力をしはじめるのだが……。
※画像はAI作成しました。
※現在毎日2話投稿。11時と19時にしております。
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
神のミスで転生したけど、幼児化しちゃった!〜もふもふと一緒に、異世界ライフを楽しもう!〜
一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
※第18回ファンタジー小説大賞にて、奨励賞を受賞しました!投票して頂いた皆様には、感謝申し上げますm(_ _)m
✩物語は、ゆっくり進みます。冒険より、日常に重きありの異世界ライフです。
【あらすじ】
神のミスにより、異世界転生が決まったミオ。調子に乗って、スキルを欲張り過ぎた結果、幼児化してしまった!
そんなハプニングがありつつも、ミオは、大好きな異世界で送る第二の人生に、希望いっぱい!
事故のお詫びに遣わされた、守護獣神のジョウとともに、ミオは異世界ライフを楽しみます!
カクヨム(吉野 ひな)にて、先行投稿しています。
異世界帰りの少年は現実世界で冒険者になる
家高菜
ファンタジー
ある日突然、異世界に勇者として召喚された平凡な中学生の小鳥遊優人。
召喚者は優人を含めた5人の勇者に魔王討伐を依頼してきて、優人たちは魔王討伐を引き受ける。
多くの人々の助けを借り4年の月日を経て魔王討伐を成し遂げた優人たちは、なんとか元の世界に帰還を果たした。
しかし優人が帰還した世界には元々は無かったはずのダンジョンと、ダンジョンを探索するのを生業とする冒険者という職業が存在していた。
何故かダンジョンを探索する冒険者を育成する『冒険者育成学園』に入学することになった優人は、新たな仲間と共に冒険に身を投じるのであった。
セクスカリバーをヌキました!
桂
ファンタジー
とある世界の森の奥地に真の勇者だけに抜けると言い伝えられている聖剣「セクスカリバー」が岩に刺さって存在していた。
国一番の剣士の少女ステラはセクスカリバーを抜くことに成功するが、セクスカリバーはステラの膣を鞘代わりにして収まってしまう。
ステラはセクスカリバーを抜けないまま武闘会に出場して……
ゲームの悪役パパに転生したけど、勇者になる息子が親離れしないので完全に詰んでる
街風
ファンタジー
「お前を追放する!」
ゲームの悪役貴族に転生したルドルフは、シナリオ通りに息子のハイネ(後に世界を救う勇者)を追放した。
しかし、前世では子煩悩な父親だったルドルフのこれまでの人生は、ゲームのシナリオに大きく影響を与えていた。旅にでるはずだった勇者は旅に出ず、悪人になる人は善人になっていた。勇者でもないただの中年ルドルフは魔人から世界を救えるのか。
最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。
みこみこP
ファンタジー
高校2年の夏。
高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。
地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。
しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる