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第一章 入学編
入学編 プロローグ
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竜機がスミーナ国に侵攻してから、十年の歳月がたった。
あの後、スミーナ国はすぐにルマローニ国に講和を申し入れた。
その条件はスミーナ国にとって多大な損害をもたらすような条件であったが、スミーナ国はその条件を受け入れざるを得なかった。
スミーナ国は、竜機に対抗する力をまだ持っていなかったからである。
その条件の中には、エリス村及びヴェルラ村周辺の領地をルマローニ国に譲渡するという内容も含まれていた。
この二つの村の周辺は、元々はルマローニ国の領地だったが、スミーナ国が聖邪戦争に勝利して得たものだった。
今回の竜機の侵攻によって、奪い返されたということになる。
そして、この侵攻が起きたことにより、スミーナ国はホーリーエネルギーの最大放出量が膨大な者と竜機に対抗する新兵器の開発を余儀なくされた。
ホーリーエネルギーの最大放出量が多いということは即ち、心臓近くに存在しているエネルギー製造器官が大きいことを意味している。大きければ大きいほど一度に製造するエネルギーも多くなり、それに比例して最大放出量も大きくなるのだ。
そして竜機の侵攻から三年後、ある科学者によって、竜機によく似た新兵器がスミーナ国で開発された。
スミーナ国はその兵器を聖装竜機と名付け、ルマローニ国の竜機を邪装竜機と呼ぶようになった。だが、いや、やはりというべきか、聖装竜機も邪装竜機と同様でエネルギーの最大放出量、エネルギー製造器官が共に規格外……いわゆる第三世代でなければ扱うことができなかった。
故にスミーナ国は三年間で集めていた第三世代のスミーナ国人を竜機操縦士に任命し、軍の新たなる戦力としたのだった。
さらにその三年後には、近い将来の竜機操縦士を育成するための学校、竜機操縦士育成学校がスミーナ国内で秘密裏に開校された。
竜機操縦士育成学校の生徒は、十六歳になる年に入学し、成人である十八歳になる年に卒業する。この学校は他の普通の学び舎とは異なり学費を必要とせず、それどころか竜機操縦訓練兵という特別な身分となり、逆に毎月手当が与えられるほどだ。
そして卒業した後は、スミーナ国軍の正式な竜機操縦士として、軍に入ることとなるのである。
そんな竜機操縦士育成学校に、ある一人の復讐者が足を踏み入れた。
その瞳に、確かな炎を宿しながら――。
あの後、スミーナ国はすぐにルマローニ国に講和を申し入れた。
その条件はスミーナ国にとって多大な損害をもたらすような条件であったが、スミーナ国はその条件を受け入れざるを得なかった。
スミーナ国は、竜機に対抗する力をまだ持っていなかったからである。
その条件の中には、エリス村及びヴェルラ村周辺の領地をルマローニ国に譲渡するという内容も含まれていた。
この二つの村の周辺は、元々はルマローニ国の領地だったが、スミーナ国が聖邪戦争に勝利して得たものだった。
今回の竜機の侵攻によって、奪い返されたということになる。
そして、この侵攻が起きたことにより、スミーナ国はホーリーエネルギーの最大放出量が膨大な者と竜機に対抗する新兵器の開発を余儀なくされた。
ホーリーエネルギーの最大放出量が多いということは即ち、心臓近くに存在しているエネルギー製造器官が大きいことを意味している。大きければ大きいほど一度に製造するエネルギーも多くなり、それに比例して最大放出量も大きくなるのだ。
そして竜機の侵攻から三年後、ある科学者によって、竜機によく似た新兵器がスミーナ国で開発された。
スミーナ国はその兵器を聖装竜機と名付け、ルマローニ国の竜機を邪装竜機と呼ぶようになった。だが、いや、やはりというべきか、聖装竜機も邪装竜機と同様でエネルギーの最大放出量、エネルギー製造器官が共に規格外……いわゆる第三世代でなければ扱うことができなかった。
故にスミーナ国は三年間で集めていた第三世代のスミーナ国人を竜機操縦士に任命し、軍の新たなる戦力としたのだった。
さらにその三年後には、近い将来の竜機操縦士を育成するための学校、竜機操縦士育成学校がスミーナ国内で秘密裏に開校された。
竜機操縦士育成学校の生徒は、十六歳になる年に入学し、成人である十八歳になる年に卒業する。この学校は他の普通の学び舎とは異なり学費を必要とせず、それどころか竜機操縦訓練兵という特別な身分となり、逆に毎月手当が与えられるほどだ。
そして卒業した後は、スミーナ国軍の正式な竜機操縦士として、軍に入ることとなるのである。
そんな竜機操縦士育成学校に、ある一人の復讐者が足を踏み入れた。
その瞳に、確かな炎を宿しながら――。
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