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第四章冒険者事業
閑話 元精霊使いの回想③
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俺はただ崖道を歩いていた。
どうせ戻っても追い返されるだけだ。
だから俺は自国と反対側に歩き、隣国の獣人国へ足を運ばせていた。しかし獣人国は人間を嫌っている。受け入れて貰えるはずがない。
つまり俺は、途方に暮れていた。
俺はまだ死にたくない。こんなところで終わりたくない。死刑にしないなんて言い、こんなところで置き去りだなんて死ねと言っているようなものだ。
どうしてこうなった?さっきまで俺は偉かった、強かったはずだ。
きっとあの女達のせいだ。アイツらがいなければ···。
···いや、本当はわかっていた。
何も無い俺に神は素晴らしい能力を与えた。
上手く使えば幸せで満たされる。しかし使い方を間違えると不幸になってしまうという能力。
そして俺は使い方を間違えた。だからこうして喉を渇かしながら崖道なんかを踏みしめている。
いや、この能力を持った時点で幸せなんか無いんじゃないか?誰もがきっと使い方を間違える。こんな能力、欲に溺れろと言われているようなもの。
それでも、あの女は幸せそうだった。
俺は自分以外のものをなんとも思っていなかった。だがあの女が向けた自分の愛馬や精霊に向けた優しい目、馬や精霊達が女に向けた目は、親しい仲であることは明らかだった。目つき悪い女なのに、怒りや憎しみを顕にしたり、優しい雰囲気になったことはすぐにわかった。
こんな事になったのは自分の責任だ。
周りの褒め言葉に自惚れた?そんな言い訳なんて要らない。自分の愚かさが起こした事態なんてことはわかっているつもりだ。
いつの間にか山を降り、いつもの釣り場の湖に来ていた。そこで俺はハッとした。
湖には人溜まりが出来ていたのだ。それも獣人の。
いつもはこんなに人なんて居ない。そもそもあんな大きな湖どうやって渡ってきたのだろう。
そう疑問に思ったことはすぐに答えが出た。
見えないほど遠くから伸び、湖岸には何か大きなツタの橋のようなものが生えている。
何を言っているのかわからないと思うが、ツタの橋が出来ているのだ。この前まで無かったはずなのに。
ここでふとあの黄緑色の髪の精霊を思い出す。まさかと思ったが、それ以外にありえないと確信した。
ツタの橋の周りには獣人達が集まり、観光地のようになっている。
俺の存在がバレたら、睨まれるか、最悪の場合攻撃される。
しかしここで逃げても後は何も無い。逆にここで何かしないとただ野垂れ死になるだけだ。
獣人に話しかけることを決意する。唾を飲み込み、俺の近くに居た犬人族の獣人に話しかけた。
「お、おい···」
声を出しハッとする。
いつもの癖で口調がキツい。ここは敬語にしなければならない。それに緊張のせいか声や足が震える。
声が小さかったので獣人は気づいていないようだ。深呼吸をしてもう一度話しかける。
「あ、あの···すみません···」
「ん?何か用か?」
獣人にそう返されたが、話しかけることに夢中で話の内容を考えていなかったことに気づいた。
緊張と焦り、恐怖で歯が噛み合わない。
話し出さない俺に対して獣人は驚いたように俺を見る。俺はこの獣人が俺のことを人間だと気づいたのだろうと察しがついた。
「おい、あんた人間か?」
「ふぇ?あ、はい、そう、です···」
てっきり罵声を浴びせられたり殴られたりするだろうと思っていた予想は裏切られ、間抜けな声を出してしまう。それでも質問に答えられただけまだ良いが。
「リーダー!あのツタやばいわよ、絶対フォレ様のよ!リーダーももっと近くで見てみなさいよ!」
犬人族の獣人に興奮気味に話しかけてきたのは兎人族の女だった。
女は俺に気づき、不思議そうに俺と犬人族の男を見ながら話しかける。
「リーダー、この人もしかして···」
「人間だ」
「やっぱり!?またかー···」
「リーダーからの命令だ。今日はもうこの人間を保護して帰るぞ」
「お、リーダーが優しいわね。アリサさんの影響かしら。じゃあマアレとウェーズ連れてくるわね」
獣人達のよくわからない会話を聴き、俺は今日何度目かわからない連行を受けた。
連行と言っても、「来い」という獣人四人組に抵抗の使用もなくついて行っただけだった。
見たところ悪そうな奴らではないが···油断は禁物だ。
道中は草原は良いがツタの橋まで渡った。いくら大きくて頑丈そうと言っても、明らかに地上から離れている高い位置であり、強い風がたまに吹くので心臓が止まるところだった。
そうして着いたところはとある街の一軒家だった。
途中で他の獣人の目線が来ないか気にしたが、四人組が俺を囲み目立たないようにしてくれたり、街の門番を気にした際にも犯罪者を見つけ出す魔法道具も使わないで、四人組を見るなり簡単に通してくれた。
四人組が信頼されているというのもわかったが、街の住民、兵士達も浮かれているような忙しくしているような、それどころではないと言った様子だった。
そうして着いたのは小さな一軒家だ。
王宮に住んでいた俺としては随分貧相に感じたが、文句を言っている場合では無い。
「リーダーはこんな街に一軒家なんて持っていていいわね。私なんて田舎の小さなところよ」
「俺はブルスの幼馴染だからこの家の近くだぞ。家に親は居るが」
「わ、私は王都ですよ、貧しい方でしたが···」
獣人達が話しをしている。俺は家へ招待されてしばらくして口を開いた。
「あの、俺はなんでここに連れてこられ···招かれたのでしょうか?」
「···人間があんなところに居たら過激な獣人の被害に遭うだけだ。俺達は獣人と人間を差別しない」
獣人は真面目にそう答えた。
そんな理由でこんな俺を連れて来たのか?
差別しないと言っても周りになんと言われるかわかっているだろう。心の優しい奴らだ。
その優しさに漬け込み、上手く自分が暮らせる環境を作ることが出来そうだ。
そう思ったのに。
「俺は犯罪者ですよ」
何故こんな首を締められるような、胸の奥が泣いているような感覚に襲われるのだろう。
俺は泣きそうになった。
これが久しく忘れていた「罪悪感」という感情だと気づくのに時間はかからなかった。
「俺は精霊使いに酷い無礼を働き、国外追放となった、ただの、犯罪者だ。その他にも死刑にされるような罪を犯した」
言葉が止まらなかった。
こんなこと言っても自分の立場が悪くなるだけなのに。自分の意思と反し壊れた機械のように途切れ途切れに自白を続けた。
俺は前を見ることが出来なかった。獣人達を見れなかった。怖かった。獣人達からは呆れたような声が聴こえる。
「···ま、アリサさんが許してくれたからいいけど···私達も十分死刑に等しい無礼だったわよね···」
「だな。···お互い様か」
獣人達がブツブツと何か話し合っている。そんな話も聴きたくない俺は耳を塞ぎ顔を伏せた。
「で···あんた」
兎人族の女に呼ばれ顔を上げる。
酷い表情だったのだろう。驚いた顔をした女は、ハッとして、咳払いをした。
「国外追放ってことは行くあてもないのよね?じゃあ一緒にここに住まない?」
「···え?」
何を言っているのだろう。俺の話を聞いていなかったのだろうか。
女は俺が聞こえなかったとでも思ったのかさらに説明を始めた。
「あ、私達普段はリーダーのブルスの家に同居してるんだけど···まあ宿代とか勿体ないから。でも私達四人揃って家事が本当に駄目なのよ。だから家政夫みたいな感じで雇いたいんだけど。···駄目かしら?」
「えっ、あっ、でも···」
驚いて言葉が上手く繋げられない。
俺は十年以上家事なんてやっていないのだ。子供の頃は当たり前のように毎日やっていたが、今となると自信が無い。
いや、それ以前にこの女の言葉が信じられない。俺は犯罪者だ。一体何を考えているのだろう。
しかしこんなに美味い話は無いだろう。俺はすぐに乗ろうとした。
「···でも、俺は犯罪者ですよ?」
···何を言っているのだろう。こんな時まで。
しかし女は優しい柔らかい笑みで言った。
「それがどうしたのよ。確かに過去の過ちは取り返しがつかないけど、私達は反省して泣きそうになっている弱虫くんを放っておくほど下劣じゃないわ」
その顔を見て、言葉を聴いて、冷えきった胸が温かくなるのを感じた。
「そうだ、男のくせにうじうじするな!」
「つ、辛いことがあったかもしれませんが、私達を信じてください!」
「困った時はお互い様だろ?」
くさい言葉だな、そう思いながらも心が温まり、涙が出そうになるのはこの獣人達の優しさに触れたからだろう。
俺はこの恩人達の手を取り、「精霊使い」ではない新しい人生を歩み始めた。
どうせ戻っても追い返されるだけだ。
だから俺は自国と反対側に歩き、隣国の獣人国へ足を運ばせていた。しかし獣人国は人間を嫌っている。受け入れて貰えるはずがない。
つまり俺は、途方に暮れていた。
俺はまだ死にたくない。こんなところで終わりたくない。死刑にしないなんて言い、こんなところで置き去りだなんて死ねと言っているようなものだ。
どうしてこうなった?さっきまで俺は偉かった、強かったはずだ。
きっとあの女達のせいだ。アイツらがいなければ···。
···いや、本当はわかっていた。
何も無い俺に神は素晴らしい能力を与えた。
上手く使えば幸せで満たされる。しかし使い方を間違えると不幸になってしまうという能力。
そして俺は使い方を間違えた。だからこうして喉を渇かしながら崖道なんかを踏みしめている。
いや、この能力を持った時点で幸せなんか無いんじゃないか?誰もがきっと使い方を間違える。こんな能力、欲に溺れろと言われているようなもの。
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こんな事になったのは自分の責任だ。
周りの褒め言葉に自惚れた?そんな言い訳なんて要らない。自分の愚かさが起こした事態なんてことはわかっているつもりだ。
いつの間にか山を降り、いつもの釣り場の湖に来ていた。そこで俺はハッとした。
湖には人溜まりが出来ていたのだ。それも獣人の。
いつもはこんなに人なんて居ない。そもそもあんな大きな湖どうやって渡ってきたのだろう。
そう疑問に思ったことはすぐに答えが出た。
見えないほど遠くから伸び、湖岸には何か大きなツタの橋のようなものが生えている。
何を言っているのかわからないと思うが、ツタの橋が出来ているのだ。この前まで無かったはずなのに。
ここでふとあの黄緑色の髪の精霊を思い出す。まさかと思ったが、それ以外にありえないと確信した。
ツタの橋の周りには獣人達が集まり、観光地のようになっている。
俺の存在がバレたら、睨まれるか、最悪の場合攻撃される。
しかしここで逃げても後は何も無い。逆にここで何かしないとただ野垂れ死になるだけだ。
獣人に話しかけることを決意する。唾を飲み込み、俺の近くに居た犬人族の獣人に話しかけた。
「お、おい···」
声を出しハッとする。
いつもの癖で口調がキツい。ここは敬語にしなければならない。それに緊張のせいか声や足が震える。
声が小さかったので獣人は気づいていないようだ。深呼吸をしてもう一度話しかける。
「あ、あの···すみません···」
「ん?何か用か?」
獣人にそう返されたが、話しかけることに夢中で話の内容を考えていなかったことに気づいた。
緊張と焦り、恐怖で歯が噛み合わない。
話し出さない俺に対して獣人は驚いたように俺を見る。俺はこの獣人が俺のことを人間だと気づいたのだろうと察しがついた。
「おい、あんた人間か?」
「ふぇ?あ、はい、そう、です···」
てっきり罵声を浴びせられたり殴られたりするだろうと思っていた予想は裏切られ、間抜けな声を出してしまう。それでも質問に答えられただけまだ良いが。
「リーダー!あのツタやばいわよ、絶対フォレ様のよ!リーダーももっと近くで見てみなさいよ!」
犬人族の獣人に興奮気味に話しかけてきたのは兎人族の女だった。
女は俺に気づき、不思議そうに俺と犬人族の男を見ながら話しかける。
「リーダー、この人もしかして···」
「人間だ」
「やっぱり!?またかー···」
「リーダーからの命令だ。今日はもうこの人間を保護して帰るぞ」
「お、リーダーが優しいわね。アリサさんの影響かしら。じゃあマアレとウェーズ連れてくるわね」
獣人達のよくわからない会話を聴き、俺は今日何度目かわからない連行を受けた。
連行と言っても、「来い」という獣人四人組に抵抗の使用もなくついて行っただけだった。
見たところ悪そうな奴らではないが···油断は禁物だ。
道中は草原は良いがツタの橋まで渡った。いくら大きくて頑丈そうと言っても、明らかに地上から離れている高い位置であり、強い風がたまに吹くので心臓が止まるところだった。
そうして着いたところはとある街の一軒家だった。
途中で他の獣人の目線が来ないか気にしたが、四人組が俺を囲み目立たないようにしてくれたり、街の門番を気にした際にも犯罪者を見つけ出す魔法道具も使わないで、四人組を見るなり簡単に通してくれた。
四人組が信頼されているというのもわかったが、街の住民、兵士達も浮かれているような忙しくしているような、それどころではないと言った様子だった。
そうして着いたのは小さな一軒家だ。
王宮に住んでいた俺としては随分貧相に感じたが、文句を言っている場合では無い。
「リーダーはこんな街に一軒家なんて持っていていいわね。私なんて田舎の小さなところよ」
「俺はブルスの幼馴染だからこの家の近くだぞ。家に親は居るが」
「わ、私は王都ですよ、貧しい方でしたが···」
獣人達が話しをしている。俺は家へ招待されてしばらくして口を開いた。
「あの、俺はなんでここに連れてこられ···招かれたのでしょうか?」
「···人間があんなところに居たら過激な獣人の被害に遭うだけだ。俺達は獣人と人間を差別しない」
獣人は真面目にそう答えた。
そんな理由でこんな俺を連れて来たのか?
差別しないと言っても周りになんと言われるかわかっているだろう。心の優しい奴らだ。
その優しさに漬け込み、上手く自分が暮らせる環境を作ることが出来そうだ。
そう思ったのに。
「俺は犯罪者ですよ」
何故こんな首を締められるような、胸の奥が泣いているような感覚に襲われるのだろう。
俺は泣きそうになった。
これが久しく忘れていた「罪悪感」という感情だと気づくのに時間はかからなかった。
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言葉が止まらなかった。
こんなこと言っても自分の立場が悪くなるだけなのに。自分の意思と反し壊れた機械のように途切れ途切れに自白を続けた。
俺は前を見ることが出来なかった。獣人達を見れなかった。怖かった。獣人達からは呆れたような声が聴こえる。
「···ま、アリサさんが許してくれたからいいけど···私達も十分死刑に等しい無礼だったわよね···」
「だな。···お互い様か」
獣人達がブツブツと何か話し合っている。そんな話も聴きたくない俺は耳を塞ぎ顔を伏せた。
「で···あんた」
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酷い表情だったのだろう。驚いた顔をした女は、ハッとして、咳払いをした。
「国外追放ってことは行くあてもないのよね?じゃあ一緒にここに住まない?」
「···え?」
何を言っているのだろう。俺の話を聞いていなかったのだろうか。
女は俺が聞こえなかったとでも思ったのかさらに説明を始めた。
「あ、私達普段はリーダーのブルスの家に同居してるんだけど···まあ宿代とか勿体ないから。でも私達四人揃って家事が本当に駄目なのよ。だから家政夫みたいな感じで雇いたいんだけど。···駄目かしら?」
「えっ、あっ、でも···」
驚いて言葉が上手く繋げられない。
俺は十年以上家事なんてやっていないのだ。子供の頃は当たり前のように毎日やっていたが、今となると自信が無い。
いや、それ以前にこの女の言葉が信じられない。俺は犯罪者だ。一体何を考えているのだろう。
しかしこんなに美味い話は無いだろう。俺はすぐに乗ろうとした。
「···でも、俺は犯罪者ですよ?」
···何を言っているのだろう。こんな時まで。
しかし女は優しい柔らかい笑みで言った。
「それがどうしたのよ。確かに過去の過ちは取り返しがつかないけど、私達は反省して泣きそうになっている弱虫くんを放っておくほど下劣じゃないわ」
その顔を見て、言葉を聴いて、冷えきった胸が温かくなるのを感じた。
「そうだ、男のくせにうじうじするな!」
「つ、辛いことがあったかもしれませんが、私達を信じてください!」
「困った時はお互い様だろ?」
くさい言葉だな、そう思いながらも心が温まり、涙が出そうになるのはこの獣人達の優しさに触れたからだろう。
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