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第二章この世界の精霊
リトルウルフは可愛すぎる
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「くうぅん···」
「ダメだよ」
「くぅん···」
「くっ···ダメ」
どうもアリサです。
今私はこのとてつもなくかわいい生き物と葛藤中です。
ビッグウォーターボールでやらかした後、フォレに地面に正座させられ約三十分説教された。
そしていざ森から出発···というときに森の魔物たちの「行かないで」オーラが背中越しに伝わってきた。
というわけで私は一番最初に出会った魔物、モフモフの魔物と葛藤中なのだ。
フォレ曰くこの子の種族は「リトルウルフ」という魔獣らしい。
魔物には二種類の成長の仕方がある、とフォレ先生が説明を始めた。。
ひとつは生まれたときの姿からどんどん大きくなっていく···まあ人間と同じような感じの成長。
もうひとつがすごい。
なんと進化というものがあるのだ。
生まれて進化の条件が揃えば進化できる。それの繰り返しだが、上限がある。
よくわからなかったが、ゲームのようなものだと思えばいいだろう。
そしてこのリトルウルフは後者で、進化するらしい。
進化先は「ブレイブウルフ」というかっこいい魔獣だという。
しかし進化する条件が難しく、リトルウルフのときに冒険者とかいうやつに狩られてしまうらしい。
そのためブレイブウルフはとてもレアだ。
「こんなかわいい子を狩るなんて···冒険者は酷いね」
「んなわけないでしょうが。魔物がかわいいわけないわよ。アリサだってグアンナに襲われてここにいるんでしょ。
おとなしい魔物なんてこの子たちくらいよ?」
「なんでここにいる魔物だけ?」
「それは魔王の管理下から外しているからよ」
魔王の管理下?
聞き慣れないワードに疑問が浮かぶ。
「ああ、魔王って知ってるでしょ?魔物を使ったりして人間や亜人を滅ぼすぞーとか言ってるやつ。
魔物は大体は人を襲うけど、穏健派もいる。
でもその穏健派も魔王の命令で人を襲わなきゃいけないのよね。
でも、ここの穏健派の魔物たちは私が管理下から外してあげてるの。さすがに魔王も最高位の精霊には簡単に手出しできないってこと」
なるほど。
「あれ?
でもフォレがこの森から出たら安全が保たれないんじゃ···」
「大丈夫よ。結界を張ればいいだけじゃない。
害意ある者からの侵略は防げるわ」
···流石としかいいようがない。
結界とか、ますます異世界だ。まあきっとフォレぐらいじゃないと難しいんだろうけど。
「魔物とも契約は一応できるわ。でもそういうやつは少ないし。
何より足でまといになるし、契約は止めといたほうがいいわよ?」
足でまといっていっても、モフモフがいて悪いことなんて何もないけどな。
でもか弱いリトルウルフを連れていくのは可哀想だし。ここにいれば安全なんだよなぁ···。
「ごめん。えっと···リトルウルフくん。
この先は危ないから、ここで待っててほしいな」
私が控えめに言うと、リトルウルフは悲しそうな目で私を見る。
くっ···罪悪感が···。
「だ、大丈夫!必ずここに帰って来るから!」
そう言うと、渋々納得した様子のリトルウルフくん。
一方フォレは納得のいかない様子だった。
「いいの?戻って来れるかわからないのよ?」
「戻って来るよ。約束したんだから」
私がそう言うと、「やっぱり他のやつらとは違うわね」とよくわからないことを言うフォレ。
「うーま、行くよ」
私はうーまとフォレ、その他大勢の精霊を連れて、森を出た。
「ダメだよ」
「くぅん···」
「くっ···ダメ」
どうもアリサです。
今私はこのとてつもなくかわいい生き物と葛藤中です。
ビッグウォーターボールでやらかした後、フォレに地面に正座させられ約三十分説教された。
そしていざ森から出発···というときに森の魔物たちの「行かないで」オーラが背中越しに伝わってきた。
というわけで私は一番最初に出会った魔物、モフモフの魔物と葛藤中なのだ。
フォレ曰くこの子の種族は「リトルウルフ」という魔獣らしい。
魔物には二種類の成長の仕方がある、とフォレ先生が説明を始めた。。
ひとつは生まれたときの姿からどんどん大きくなっていく···まあ人間と同じような感じの成長。
もうひとつがすごい。
なんと進化というものがあるのだ。
生まれて進化の条件が揃えば進化できる。それの繰り返しだが、上限がある。
よくわからなかったが、ゲームのようなものだと思えばいいだろう。
そしてこのリトルウルフは後者で、進化するらしい。
進化先は「ブレイブウルフ」というかっこいい魔獣だという。
しかし進化する条件が難しく、リトルウルフのときに冒険者とかいうやつに狩られてしまうらしい。
そのためブレイブウルフはとてもレアだ。
「こんなかわいい子を狩るなんて···冒険者は酷いね」
「んなわけないでしょうが。魔物がかわいいわけないわよ。アリサだってグアンナに襲われてここにいるんでしょ。
おとなしい魔物なんてこの子たちくらいよ?」
「なんでここにいる魔物だけ?」
「それは魔王の管理下から外しているからよ」
魔王の管理下?
聞き慣れないワードに疑問が浮かぶ。
「ああ、魔王って知ってるでしょ?魔物を使ったりして人間や亜人を滅ぼすぞーとか言ってるやつ。
魔物は大体は人を襲うけど、穏健派もいる。
でもその穏健派も魔王の命令で人を襲わなきゃいけないのよね。
でも、ここの穏健派の魔物たちは私が管理下から外してあげてるの。さすがに魔王も最高位の精霊には簡単に手出しできないってこと」
なるほど。
「あれ?
でもフォレがこの森から出たら安全が保たれないんじゃ···」
「大丈夫よ。結界を張ればいいだけじゃない。
害意ある者からの侵略は防げるわ」
···流石としかいいようがない。
結界とか、ますます異世界だ。まあきっとフォレぐらいじゃないと難しいんだろうけど。
「魔物とも契約は一応できるわ。でもそういうやつは少ないし。
何より足でまといになるし、契約は止めといたほうがいいわよ?」
足でまといっていっても、モフモフがいて悪いことなんて何もないけどな。
でもか弱いリトルウルフを連れていくのは可哀想だし。ここにいれば安全なんだよなぁ···。
「ごめん。えっと···リトルウルフくん。
この先は危ないから、ここで待っててほしいな」
私が控えめに言うと、リトルウルフは悲しそうな目で私を見る。
くっ···罪悪感が···。
「だ、大丈夫!必ずここに帰って来るから!」
そう言うと、渋々納得した様子のリトルウルフくん。
一方フォレは納得のいかない様子だった。
「いいの?戻って来れるかわからないのよ?」
「戻って来るよ。約束したんだから」
私がそう言うと、「やっぱり他のやつらとは違うわね」とよくわからないことを言うフォレ。
「うーま、行くよ」
私はうーまとフォレ、その他大勢の精霊を連れて、森を出た。
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