聖騎士イズヴァルトの伝説 〜無双の武と凶悪無比なデカチンを持つ英雄の一大叙事詩〜

CHACOとJAGURA

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第四部 聖王編

第六十六回

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 イズヴァルトは激怒した。オットーがローラを『雌魔羅』いたぶる姿を映した映像水晶を見てである。
 
 しかし激怒したのはちんぽのほうだった。マレーネとの寝室で、3度の膣内射精を終えた後に余興として見せられたその映像は、彼の精巣を、凄まじく活発にさせる魅惑に満ちていた。
 
「たまらないでごじゃる……」
「そうですの?」
「マレーネどの。こんなかわいいローラどのを記録いただき、大変感謝いたす」

 彼の精巣はまた重くなっていた。ほかにまわすべき栄養も前立腺に送れ、と脳が命じていた。

「そういえばイズヴァルトさまは、『ねとられ』の趣味がございましたわね。『ねとらせ』の間違いかもしれませんけど。ちんちんを用いたお楽しみにすっかり知性を奪われたお方ですから、こうなるのも致し方ございませんわね」
 
 しかしそれこそが、マレーネのたくらみだった。欲情したイズヴァルトはもっと激しく抱いてくれる。映像を見終えるとイズヴァルトはマレーネに組み付いた。
 
「拙者にこんなよいものを見せて、陰険なわるいおなごでござる!」
 
 陥没した乳首を吸い立てながら、巨根の先で彼女の膣の行き止まりを激しく突いた。
 
「あっ♡ あっ♡ あっ♡ あっ♡」
「マレーネどの、今夜は寝かさないでござる! 御覚悟召されよ!」
「ああううんっ♡ か、かくごなんてとっくにしておりますの♡」
 
 その夜、イズヴァルトは射精をしても止まらなかった。マレーネの喘ぎがだみ声になった。力強く衝かれるたびに、「おぼっ!」と声をあげた。
 
 翌朝、イズヴァルト達はツックイーの里を出発した。船に乗り大便を催したローラを側舷の縁に奥き、「ふーん!」といきらせているところにオットーにばったり会った。
 
 色男みたいに流し目を、恥ずかしがるローラに向けながら、彼女はこう呼びかけた。
 
「イズヴァルト殿。その女のうんちの世話、私に任せてもらえないか?」
「だめでござる。ローラどののうんちとおしりのお世話は、拙者の役目でござるよ?」
「ふふ。マイヤというあの女の代わりというわけか。ローラは」
 
 その皮肉にイズヴァルトは激怒した。しかし手を挙げるようなしょぼい精神力の持ち主ではない。何故、元侍女のことを口にしたのかが気になったので尋ねた。
 
「私はマレーネ様に拾われる前、あの女の側仕えをしていたのだよ」
「貴殿が、マイヤの侍女だったのでござるか?」
「そうさ。あの女は文字通りの『くそ女』だった。毎晩国中の珍味を食卓に並べて豚の様に食い漁り、そのだるま女のようにいつでもどこでもケツをまくりあげ、ぶりぶり、ぶりぶりと糞を垂れていた。それでいて傾国の美女気取りだったよ」
 
 おまけに腋とすそがはクサかったし、化粧が濃くて間近にいるとくしゃみが止まらなかった。鉛やへんな薬が入ったおしろいだっただろう。
 
「よせばいいのに眉毛を抜いて、その時の流行りの形に描いたり、背格好に不釣り合いなおべべを着てたりする。丸顔でたぬきみたいな顔をして、すっぴんはガキンチョのツラだったのに、まったくもって気色の悪い女だったよ、あいつは」
「ううむ……マイヤは化粧しないほうが良かったでござる。ローラどのみたいに……」
 
 そのローラは尻から大便を垂れながら、にこにこと笑っていた。彼女は化粧っ気が全く無かった。せいぜいが顔の無駄な毛を剃るだけである。
 
「何か、私めの顔についておりますかな?」
「いや、たぬき顔だと思ったまででござる」
「というわけでイズヴァルト殿。ローラの尻拭きは私に任せて欲しい。よこせ」
「嫌でござる」
 
 オットーは舌打ちした。また今度な、とローラに呼び掛けると去って行った。
 
「感じの悪いご婦人でござる」
「でも、尻の世話をしたいなどとは、親切な方ですなあ?」
「そうはさせぬでござるよ。寝取らせてもおケツの世話までは任せぬでござる」
 
 イズヴァルトはローラの尻を清めにかかった。魔法で作った水の玉を、排便が終わった尻穴に持って行って吸わせ、勢いよくぴゅーっと吐かせた。それを繰り返した。
 
「ふう、すっきり」
「しかし旅の今後を考えると、心はすっきりできぬでござる。エドニアのことであたまがいっぱいでござるよ」
 
 きんたまはローラへの気持ちでいっぱいだが、そればかりに関わっていられなかった。軍師であり恋女房であるローラを胸に抱きながら、オクタヴィアらと会議を行った。航路についてである
 
「船団はターマルーガを下って進むずら。パオレッタさんたちは途中のハーシで待っているらしいな」
「貴殿のご子息の『ヤニカスエルフの鼻毛亭』におられるでござるな?」
「ついでにあいつの顔をちょびっとばかし見て来るずらよ。ハーシで合流して積み荷を入れたら最速で向かうずら。あとはカマータの港でピサロの小僧と落ち合う予定ずらな」

 そうして3日後、船はエドニアのカマータ港にたどり着いた。かつては漁港のみであったが、割りと良い湊であった為、小さくはあるが軍港が築かれていた。
 
 ピサロはエドニア海軍の白鯨艦隊就きの参謀として艦隊に加わっていた。10年ぶりに会う彼は少し背が伸びていた。顔も幼年から少年のものに変わっていた。
 
「ピサロどの! 見違えたでござる!」
「はははッ。父上がそろそろ嫁をと言い出す年頃になりましたからね。ところで、その可愛いお嬢さまは?」
「拙者の嫁で軍師どのの、ローラ=ラダトゥム=セアックどのでござる!」
 
 はじめまして、とローラに挨拶されたピサロはイズヴァルトに抱えられている彼女の尻を凝視した。
 
「いい……すごくいい……」
「何がですかな?」
「良ければ空いている時間に、絵のモデルになっていただきたい」
 
 ピサロの目は異様に輝いていた。イズヴァルトが事情を説明した。ピサロは有望な貴族だが、絵の才能もある。尻穴を好んで描く。
 
「皺の1つ1つ、丁寧に描かれるでござるよ」
「ほほう。それならお受けいたしますぞ。何度でも描いていただきましょう」
「それはありがたい。けれどもこの戦いが終わった後にしましょう。事態は急激に悪化しておりますからね」
 
 ピサロは言った。この数日のうちにエドニア本土沿岸部に、マリーヤは攻めて来る、と。
 
 
□ □ □ □ □
 
 
 この頃のエドニアだが、主要な港は5つあった。
 
 1つ目は王都に隣接するシナガウ。王国第一の貿易港だ。
 
 2つ目と3つ目は、ミ=ウーラ半島のシモダールとカマクリャル。しかしこちらはイーズィ王国の援軍で守りが固められている。
 
 4つ目となるのはカマータの南に位置するハマニスク港湾だが、ここは岩礁が多く、王国の陸軍の本拠地に近かった。5つの港の中で、奪われても奪い返せる余裕があった。
 
 5つ目には王国東端にあり、バンドゥー河河口に位置するギョートクヴィア。ヒッターチやコーガにつながる要所だ。ただ、ここにもエドニアの河川艦隊が多く、エドニアに味方するいくつかの国の部隊も駐留していた。
 
「この中でマリーヤが一番欲しているのは、ギョートクヴィアと言えますね。何せ河川交通の要地です。船もひっきりなしに出入りしている。ただ、大小の島々があるから制圧が難しい。1日や2日では落ちません」
 
 問題はその隣だ。ギョートクヴィアの西にスミダリヤと呼ばれる海岸地帯がある。そこを奪われたら連絡がいかなくなる。イワッキ=オータニアが内陸部を浸食している為、土地は大変細長い様子となっていた。
 
「では、オータニアに守らせればよろしいでござらぬか?」
「いえ、あっちはまた、北のウツノミーアと紛争を始めて南に防備を割けられませんよ。エドニア海軍はこの海域に、重きを置くことにいたしました。となるので王都近くのシナガウが手薄になります」

 しかしシナガウも守りは硬い。港の周囲に大きな台場を構えていたからだ。石垣で囲いを築き、投石砲を並べたそこは鉄壁の備えだと言われた。エドニアの中では。
 
「そこで、イズヴァルトさんたちに台場の護りを担ってほしい。上層部もその意向です。ただ、攻めて来るならシナガウだけではないはず。このカーマタの湊も」
 
 ピサロは桟橋からカーマタの村を見渡して言った。このカーマタとシナガウの北の、ウラクタの湊にも入って来るだろう。
 
 イズヴァルトはローラたちに、どう配置をするか訊いてみた。ローラは台場はエドニアに任せ、カーマタとウラクタにのみ配置すべきだと言ったが、オクタヴィアらはシナガウこそまずいだろう、と意見した。まずはパオレッタが言った。
 
「アーワンのやつらが野戦で負けた、というのが気がかりズラ。どっかからとんでもねえ傭兵を連れて来ているかもしれねえ」

 マリアが相槌をうつ。ローラをねめつけながら。イズヴァルトの横にいる彼女に嫉妬を覚えていたからだ。

「ほうズラ。野盗にはオーガのあんちゃんもおったしな。ヘタレだったけど」
「確かに出くわしましたが……でも、『ゆうしゃ』のみなさんにコテンパンにされるボンクラしか、おりませんでしたよ?」

 出くわしたオーガ達は、エーゾ南部の『しょぼい』方のツノ付きばかりだった。エルフが本当に真っ青になる、東側のはいなかった。

「そりゃあ西のオーガは弱いけど、それでもカントニアじゃ、ハーフリングの次に厄介な相手ズラ。魔法が効かねえ。アーワンにもエルフの兵団がちょびっとばかりおるけど、どうにもうさんくせえところがあるズラ」
 
 敵は相当な隠し玉を持っているに違いない。そいつを隙ができたエドニアの中心にぶつけるつもりだ。軍議はエルフ達に押し切られてこう決まった。
 
「……台場にはイズヴァルト殿とピピン様、それから少数のエルフの皆さまが入って、北にオクタヴィア様らが守りを固める」
「ウラクタはシナガウから歩いて半日で行けるでござるからな。しかし兵が少ないと聞いたでござる」
 
 カーマタには、いろいろと不安はあるが意気軒高な『ゆうしゃ』達を置くことに。ここはシナガウまで歩いて2日の距離だが、内陸側にそこそこの軍勢を控えた基地があるし、守りも十分だ。
 
 本命はシナガウとその台場であるし、守りが薄いウラクタに強力なエルフの部隊を多く置いたほうが理にかなっているだろう。カーマタは占拠しても湊から王都に攻め入るのに一苦労する。途中の砦や支城で足止めされるからだ。
 
「これにいたしましょう……ただ、カーマタに大軍団を入れられたら、南にいる内陸軍と分断されてしまいますが?」
 
 心配するローラに、オクタヴィアがこう言ってなだめた。
 
「そこは気に掛けるなずら。王都を衝くってのは大きく見て、陽動になると思うずらよ。狙うならギョートクヴィアずら。あっちがマリーヤの本当の狙い、とおらは思っているずらよ」
 
 『ゆうしゃ』達もエルフ達と同意見なのか、気にするな、とローラに呼びかけた。
 
 かくしてイズヴァルト達はエドニア王都近郊の3つの港を守ることとなったが、さて、その行く末はいかに?
 
 その続きについてはまた、次回にて。
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