さわれぬ神 憂う世界

マーサー

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第1部

[4] 1部1章/3 「この家が嫌いか? それとも好きか?」

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【1部1章】

 /3

 仏田寺を囲む柵は、寺としては異様に高く、冷たく厳重だった。
 唯一の出入り口である荘厳な山門は無人でありながら、科学的な遠隔ロックと魔術的な結界によって守られ、侵入を拒むと同時に、内部からの逃亡さえ許さぬ構造になっている。野生の獣も、泥棒も、能力者の一人たりともすり抜けられない。徹底した壁だった。
 昼間は開放され、圭吾は通学のためにそこを通り、参拝客も自由に行き来できた。だがそれは「結界が緩んでいる」ことを意味しない。外からの悪意は弾かれ、内から逃げようとする者は捕らえられる。昼も夜も、閉ざされた境界に変わりはなかった。

 それでも、あの日。夕日を見に神社へ向かったときだけは、誰も圭吾たち二人を止められなかった。
 理由はただ一つ。燈雅にあった。
 まだ次期当主であるはずの彼は、始祖・橘川越たちばなのかわごえが編み出した「不干渉の式」を会得していた。機関の技術さえ無効化する秘術。要するに、燈雅を拒む者など存在しなかったのだ。
 本気になれば、寺の結界ごと吹き飛ばし、山道を駆け抜けて神社へ行くことだってできただろう。もちろん、そんな馬鹿げたことをする人間ではなかったけれど。

 圭吾は、山門の警報が鳴るぎりぎりの境界まで歩み、砂利道に腰を下ろした。
 あと数メートル進めば守衛が駆けつけるだろう距離。だがそこで留まっている限り、誰も彼を咎めはしない。
 真夜中の境内。御堂の光でも、庭の緑でもなく、ただ柵へ続く道の上に座り込んで、圭吾は空を仰いだ。
 八月の下旬。暑すぎず寒すぎずの夜気。だらりと足を投げ出した少年の頭上に、雲の動きすら見えるほど明るい夜空が広がっていた。
 星々は近い。手を伸ばせば掴めるように鮮やかで、宇宙の奥行きが逆に眩暈を誘った。
(十七年の間に、俺はいったいどれだけ本を読んだだろう)
 燈雅に夕日を自慢した自分も、実際には碌な景色を知らなかった。
 高校の同級生たちに比べれば、あまりにも窮屈な人生。遠くへ行ったことも、美味しいものを満腹するまで食べたこともない。誰かと付き合ったこともなければ、本気で憎んだこともない。セックスも知らないし、それに、それに、あれも、これも、何一つ届いていない。
 思えば、ただ足りないものばかりだった。
 そう気づいたとき、圭吾の頬を涙が伝った。
 ああ、自分は、聯合――になる。
 高く広がる夜空を見上げながら、言葉にならぬ悔しさと寂しさが胸を溢れさせ、涙は次々に零れ落ちていった。

「圭吾」
 空から降ってきたような声に、圭吾は思わず声を上げて振り返った。
 砂利を踏む気配すら、泣き声にかき消されて気づけなかったのだ。しゃがみこんで夜空を仰いでいた顔を覗き込まれる。
「な、んで……燈雅、ここに」
「今夜は、オレがお前の部屋に遊びに行ったんだ。お前だってこの前、オレの部屋に来ようとしただろう? 同じことをしただけさ、夜に訪ねて何が悪い」
「……そっか」
「お前のお兄さんが寝ていただけで、圭吾が居なくて、残念だった。圭吾も、この前はこんな気持ちだったのか。……離れに戻る前に、お前の魔力を感じた。来て正解だったよ。隣、いいか?」
 圭吾が纏う粗末な衣服とは比べ物にならないほど上等な着物のはずなのに、燈雅は迷いなく砂利道に腰を下ろした。
 夜の道端。人の往来はなく、寺の外へ出たわけでもないから叱る者も現れない。
 ただ二人で肩を寄せ合い、ひっそりと腰を下ろした。
 泣き腫らした喉から、圭吾は言葉を探せなかった。
 だが燈雅も、からかうように口を開くことはしない。ただ肩を寄せ合い、夏の夜風に吹かれながら、静かに時を過ごす。
 何も語らずとも、二人だけの貴重な時間は、それだけで充分に満ちていた。

「なあ、圭吾」
「……なんだ」
 燈雅の声は澄んでいた。流れるように整った口調で、そこからは一片の感情すら読み取れない。
「圭吾は、この家が嫌いか? それとも好きか?」

 唐突に問われ、圭吾は息を呑む。
「オレは、嫌いだ」
「……嫌いなのか」
「嫌いだ。オレの周りには嫌なものばかりある。嫌だと言っても、父は何も変えない。同じことを繰り返すだけだ。……父以外の人間もみんな、痛いことしかしない。『オレのためだ』と口にして、嫌なことばかり押し付ける。痛いことをしない人間は、今度は憐れむ目でオレを見る。蔑んだ目で見るやつもいる。なのに、嫌なことをする奴らを崇め奉っている。こんなものを嫌いって言って、どこがおかしい?」
「……うん」
 吐き出されるのは負の言葉ばかりだった。けれど、その声は不思議なほど澄んで爽やかで、星明かりに照らされた横顔は晴れやかにすら見えた。
 もし光の下なら……いつもの、美しい瞳がそこにあったのだろうと、圭吾は残念に思う。
「圭吾とオレは、まるで違う。生まれも、立つ場所も。オレはこの家を嫌っているが……お前は好きかもしれない。だから、訊いておきたかった」
「……うん?」
「圭吾は、この家が嫌いか? それとも好きか?」

「……燈雅は、それを聞いてどうするんだ」
「オレと同じなら“お揃いだ”と喜ぶか。違うなら違うで、“やっぱり興味深い”と感心するか。どちらかだな」
 くすっと笑い、まるで他人事のように言ってのける。
 返答に詰まって黙り込む圭吾の手に、燈雅は静かに指を重ねた。
 細く、白い指。その感触は、星明かりの下でもはっきりと胸を震わせる。
 沈黙が落ちた。
 このまま答えを曖昧にしたまま明日を迎えたら、もう燈雅と語り合う機会を失うかもしれない。
 そう思った瞬間、圭吾は自らを奮い立たせ、声を絞り出そうと決意した。

「わからない」
 使命感に駆られるように、圭吾は唇を開いた。
「燈雅に知ったかぶりをしていたけど、俺、まだ大人じゃなかった。判断できるほど、賢くもなかったんだ」
 聯合の存在を知っていたくせに、いざ自分に迫ったときになって初めて、その恐ろしさに気づいた。考えることを先延ばしにしていた分だけ、今さらのように実感が襲ってきた。
「俺は……今の今まで、この家に不信感なんて抱いたことがなかった。俺の写真、見ただろ」
 友達がいた。兄弟がいた。カメラを向ければ、笑ってピースをしてくれる人たちもいた。寿命が短くても、それでも「人」として外に出してくれた親もいた。
「……今日までの俺は、充分に充実した人生だった。これで終わらせるには、惜しいけど」
「それじゃあ、この家のこと、好きなんじゃないか?」
「うん……きっと好きだ。でも、“好き”って言いきれない」
「どうして」
「だって……燈雅に嫌なことをしていたんだろ? それは、許せない」

 燈雅がふっと吹き出す。次の瞬間、声をあげて笑い出した。
 告白でもない。冗談でもない。なのに彼は楽しそうに笑う。
「なんだ、圭吾。お前、好意を抱いていたのに、その程度で嫌悪するのか」
「と、というわけで……俺は、まだここが好きか嫌いか、結論は出ない。どっちでもない。“わからない”としか言えない」
「変なの」
「変か? 変なつもりはない。……もっと時間があって、色んなところを見て、外と比べてどうだとか、誰かと比べてどうだとか、そうやって検証してから好き嫌いを決めたいんだ。……俺は、今まで俺を良くしてくれた人たちが好きで……でも、お前を蔑ろにしてきた人たちがいるという事実は、嫌だと思って……」
 必死に言葉を繋いだが、それはどこまでも曖昧で、結論を避けた半端な答えだった。
「いいな、圭吾らしい。実に圭吾っぽい答えだ」
「なんだそれ……」
 こんな中途半端のどこがいいのか、と問い返そうとしたとき。
 燈雅は圭吾の手に重ねていた指を離し、そのまま頭に置いた。
 よしよし、とでも言うように、柔らかく髪を撫でる。
 泣き腫らした上に、まともな答えすら出せない子供を慰める仕草に、圭吾は顔を赤らめた。
 だが、その優しい手つきを拒むことなどできなかった。撫でられるまま、頭を差し出してしまう自分が悔しくもあり、どうしようもなく嬉しくもあった。

「圭吾は、この家に優しくされたんだな」
「……ごめん。俺、燈雅のこと、全然気づいてやれなくて……」
「謝るな。なんで圭吾が謝るんだ」
 そこで燈雅はふと口をつぐんだ。
 さっき、もし圭吾が『嫌い』と言ったらお揃いで嬉しがると言っていた、その続きを語りかけたかと思えば――「なんでもない」と小さく笑みを浮かべて、言葉を切った。
「圭吾がこの家を好きかもしれないなら……オレはここを守ってやらないとな」
「え」
「オレは次の当主だ。家を守るのは当然だろう」

「…………燈雅。俺に、なんでも言ってくれ。その、嫌なことをした奴が許せないなら、俺がそいつらを……ぶっ飛ばしてやる」
「圭吾はなかなか勇敢なことを言うなぁ。ぶっ飛ばす? お前にできるのか、平和主義者が」
「し、死ぬ気でやれば、やったことないけど、できると思う!」
「無理だな」
「で、でも……もう数日の命なら、なんだってやれると思うんだ。寿命が縮むかもしれないけど……燈雅の発散になれるなら、それでいい」
「オレのためなら、この家の人間たちをぶっ飛ばせると?」
「できるさ! 俺も、燈雅のことが……好きなんだから!」

 数日前に燈雅から告げられた言葉を、ようやく返すことができた。
 胸の奥に燻っていた思いを、やっと口にした瞬間だった。
 目を丸くした燈雅は、やがてうっすらと微笑んだ。圭吾の頭に置いていた掌をそのまま自らの顔へ移し、静かに何かを呟く。
 次の瞬間、額に触れる柔らかな感触。唇だった。
 驚きで全身が熱を帯びる頃には、燈雅はもう立ち上がり、圭吾の傍を離れていた。
 全身が火照り、動けないほどの熱に包まれる。
 数日前、「抱きたいか」と試すように尋ねられたときと同じ痺れが、体の奥まで広がっていく。
 頭を撫でられ、額にひとつ口づけを落とされただけで、この有様だ。
 もし彼を本当に抱いてしまったら。自分の身がどうなるのか、想像もつかない。
 子供のままの中身を抱えた自分には、やはりあの日断ったことが正解だったと、圭吾は苦笑するしかなかった。

 燈雅が微笑み、離れの館へと歩き出す。
 痺れるような興奮でしばらく動けなかった圭吾は、体に鞭を打ってようやく立ち上がった。
 尻についた砂利を払いつつ、その背を追おうと足を踏み出す。
「お前の寿命は、あと十数年あるんだからな。無駄なことで縮めるな」
 告げる燈雅の声は軽やかだった。
 別れの挨拶はなかった。
 さよならもおやすみもなく、ただ背を向けたまま、彼は去った。
 残された圭吾は、胸の鼓動を抑えきれないまま立ち尽くす。
 ――もしかして、俺に“好きだ”と言われて照れているのか、あの燈雅が……?
 そんな思いがよぎった瞬間、遅れて耳に残っていた言葉が突き刺さる。
「あと十数年……?」
 衝撃的な響きに、圭吾は思わずとぼけた声を漏らした。

    ◆

 父が聯合を告げに来る日は、ついになかった。

 新学期が始まり、冬が過ぎ、新年を迎える。しばらくは、いつ処刑されるのかと怯えていたが、自ら「俺はいつ死ぬのか」と問いただす勇気は持てなかった。ただ忍び寄る影に怯え続け、そのまま高校を卒業した。
 だが、確かな衰えを自覚していた。かつて誇られていた魔力の貯蔵量は目に見えて落ち、異能はまともに使えず、今や一般人と変わらぬ身体になっていた。機関にとっては無能以外の何者でもない。もはやただの不要物。聯合にかけられても不思議ではなかった。
 それでも、死刑の沙汰は下らなかった。

「圭吾の聯合決定は、覆っていたぞ」
 大学進学に伴い、一人暮らしを始めるその日に、悟司がそう告げてきた。
 先に成人を迎えた兄は、わざわざ自分のために機関の上層――御臓へ接触し、調べ上げていたのだ。圭吾が頼む前から。ぶっきらぼうで愛想のない兄が、やはり根の底ではとても優しい人間だと知り、胸が温かくなる。
「兄貴、その言い方……一度は聯合が決まってたけど、取り消されたってことか?」
「ああ。燈雅様のご意向だそうだ」
 その一言で、すべてに合点がいった。
 機関の所有物である自分の処遇は、父を含む上層部が決める。だが当時わずか十七歳でありながら、燈雅はその裁定に抗えるほどの力を持っていたのだ。
「俺はもう、ほとんど無能になっちまった。でも、それは罪にはならないのか? 親父の口癖は“失敗作には死を”だろ」
「それは、お前には当てはまらない。お前は“成功例”だからだ」
 圭吾は瞬きをした。
「普通に生きている――それだけで、お前は超人類能力開発研究所機関にとっては、成功なんだよ。発作も起こさない。定期投薬も不要。魔力供給で苦しむ様子もない。その年齢になっても肉体の瓦解はなく、記憶も視覚も聴覚も保たれている。車の免許だって取れた」
「ああ……でも、それってただの普通だろ。同級生と同じ、普通すぎるくらいだ」
「俺を見ろ。二年早く生まれたタイプは薬が手放せないし、五感の半分はもう死んでいる」
 厚い眼鏡を外した兄の顔には、それがもはや役立たぬ道具でしかない現実が刻まれていた。
「機関は“普通の人間を創る”ことに成功した。お前はその成果なんだ。失敗作じゃない。たとえ異能を失っても、無駄にはならない」
「……無駄じゃない。でも無能、ってことには変わらないな」
 父が圭吾の進路に何も口出ししなかった理由も腑に落ちる。
 特別な力を期待して研究所に縛ることもせず、あまりに“普通”すぎる存在だからこそ、“普通”の人生を歩ませても構わないと判断したのだろう。
「圭吾は、そのまま“無能”なりに生きろ。それが俺たち親父世代の成果になる」
「……わかった。ありがとう。俺も、一般人らしく生きてみるよ。不安になったら連絡するから、そのときは優しくしてくれよ」
「ダメだ。頼るな。俺は仏田寺の外を知らない。圭吾の方が外の世界じゃ先輩だ。……だから、俺が頼って連絡する。そのときは優しくしてくれ」
 年齢よりも老け込んで見える兄の横顔を眺めながら、圭吾は微笑んだ。
 この人を、きっと自分は嫌いになれないだろう。
 そう思いながら、晴れやかな気持ちで新幹線に乗り込み、上京への道を踏み出した。

 圭吾が独り立ちしたということは、同い年の燈雅もまた、ほとんど大人の仲間入りを果たしたということだった。
 けれど、その夜を境に、燈雅と過ごす時間は急激に減っていった。
 父や世話役たちが警戒を強め、圭吾を意図的に遠ざけるようになったのだ。
 密かに会おうとしても、燈雅の傍らには常に護衛が控え、部屋を訪れるたび追い返される日々。やむなく護衛を介して写真を受け取るのが精一杯で、同じ敷地に暮らしているはずなのに、手紙のやり取りだけで繋がる関係へと変わってしまった。
 けれど、その手紙さえも長くは続かなかった。燈雅が多忙なのか、あるいは別の理由なのか。圭吾は深く問わず、ただ「いずれ落ち着いたら、また」と小さく希望を繋いだ。
 大学進学が決まると同時に、自動車免許を取得した。大学生活が始まったらアルバイトをして、少しずつ金を貯めるつもりだ。そうして、夢を一つずつ叶えていこうと決めた。
 ――チョコレートやケーキを満腹になるまで食べる、小さな夢から。
 ――やがては、自分の稼ぎで格好いい車を買い、その車で遠くへ出かける夢へ。
 実家の近辺しか知らない自分にとって、まずは関東の外へ足を伸ばすことが大冒険になるだろう。

 そしていつか。
 燈雅に「ここが好きか嫌いか」問われたあの夜の続きを――しっかりと答えとして返すことも、圭吾の夢のひとつに変わりはなかった。
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