◆食いしん坊転生者が食卓の聖女と呼ばれるまで◆

長い年月を近隣の小国同士の戦争に費やし、いつしか大地の女神の加護を失ったアクティア国。

精霊や妖精の力をかりて大魔法を発動させたために大地や大気は荒れ、
痩せた大地で育つ食物は時に人々の思いも寄らない毒性を持ち、多くの者が命を落とした。
人々は限られた毒性のない食べ物を口にし、
変化のない食生活にいつしか“食べる”ことへの興味を失いつつあった。

しかしそんなアクティア国に、ある時一人の少女が現れる。

少女は人々が今まで食用に用いなかったような食物を食用として用い、
人々が試したことのない味付けや調理法を加えて数多くのレシピを生み出した。

また少女は常人が眉を顰めるような物でも躊躇なく口にし、
何でも『美味しい』と笑顔を浮かべては人々を驚かせ、同時に安心させた。

今から始まる物語は、そんな少女がひねくれ者の冒険者に拾われ共に旅をし、
後世に【食卓の聖女】と【施しの従者】と歴史書に記されるまでの、ただの食いしん坊時代の物語。

※料理描写は5話目位からです。あまり難しい調理はしません。
本当に作る際は作中にある現実の材料に置き換えをお願いします※
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