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いっしょう
1-7 緑翠との出会い
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「今度は植物園に行くわよ!」
そう言ったツユクサさんは私の手をグイグイ引いて外へと連れ出す。
目的地である植物園までの道中で、ツユクサさんはその唐突な外出のワケを話してくれた。
「今日の目的地の植物園には、あなたと同年代のグリュン属性持ちがいるの。その子に会ってもらいたくてね。」
ロート、ブラオの次はグリュンか。なんか嫌な予感──その人もランクSのような、というアレ──に駆られたが、次期総指揮官として顔合わせさせよう、という意図をも感じた。
…………
「あれ、あの子はどこだったかしら?」
王立植物園、と書かれた看板をくぐり──この国で一番大きな植物園だった──隅から隅までその人を探しながら見て回る。
ツユクサさんは目当ての人が見えずに首を傾げた。
「あの子がここにいないはずがないのだけれど……。何せ毎日ここで土いじりに勤しんでいるんですもの。」
「ツユクサさん! いらっしゃるなら事前に連絡してくださいと何度言えば良いんですか!」
と、私達の背後から見知らぬ人の声が聞こえた。それも少し焦ったような。え、ツユクサさん、連絡もなしに訪れたの?
「だってあなたならいつもここにいるでしょう?」
そう言って振り返ってみると、これまた鮮やかな肩くらいまでの緑色髪をハーフアップに結んだひょろっこい男の人がこちらに向かって走ってきていた。
「それはそうですけども、そういうこっちゃないんですよ! もてなしは不要と言われましたが、それ以外の、心構えとかの余裕が欲しいんですよ!」
ああ、この人もツユクサさんに振り回されてる部類の人なんだなぁ、と心の中で『お疲れ様です』と合掌しておくことにした。
「おっと、そちらさんは……はじめましてだろうか。俺は黒鳩 ベラ。よろしく。」
と、今までの少し情けなさが窺える格好から、ピシッと品の良さそうな仕草でもって自己紹介してくれた。
「お初にお目にかかります。白花 エンレイです。」
「エンレイ、か。白花を名乗っているということは、ツユクサさんの娘なのか?」
「養子ではございますが、そうなります。」
「そうか。これから交流があるだろうし、そんなにカタくならなくて良い。」
そう言って黒鳩さんは爬虫類系のシュッとした顔をフッと緩めた。
「わ、分かりました。よろしくお願いします、黒鳩さん。」
「ああ。……で、ツユクサさん。いつもは俺の様子を見に来られるだけですけど、今日は別に要件があったのでしょう?」
そう言って黒鳩さんは私をチラッと見る。ツユクサさんの意図を汲み取ることができるくらいには親密なのだろう。言い回しやら仕草やらからそれは窺えた。
「そうね。この子の髪色でだいたい察しているだろうけれども。あなたにはこの子、エンレイに魔法を教えて欲しいのよ。」
……ん? ツユクサさんは黒鳩さんに『髪色でだいたい察しているだろうけど』と言っていた。それはつまり、黒鳩さんがヴァイス属性について知っている、ということ? そしてツユクサさんもそれを理解しているということでもあるのか?
何より、サクラさんや夜香さんくらいの由緒あるお家の方ですら知らなかったその情報を知っているということは、この黒鳩さんは、ツユクサさん並みに凄いお家柄か何かで……
「……お断りします。俺なんかの魔法がエンレイにとって見本になるとは思いませんから。」
「そこをなんとか。次にエンレイが習得する魔法は、あなたのそのグリュン属性の魔法が必要なの。」
「……緑色、ですか。」
「それを知っているなら話は早いわ。そう、光の三原色の緑属性『太陽光魔法』よ。」
「その属性を練習したからといって、ガイスト討伐には何のメリットも無いでしょう? 俺の魔法のように。」
「いいえ、この世に無駄なことなんて無いのよ。そうじゃないと、私達が生きている意味なんてものすら無くなってしまうのだから。」
「……承知、しました。」
とても嫌そうに渋々といった風に了承した黒鳩さん。魔法について話し始めてから、さっきまでの情けない感じも、ピシっと綺麗に整った感じも無くなった。こう、鬱々とした感じ、といったところか。何かあったのだろう。初対面の私が突っ込んで聞いて良い話ではなさそうなので閉口する。
「ということで、後は頼んだわよ。ベラ。」
「……はい。」
そう言い残してツユクサさんはその場を去っていった。
するとここには黒鳩さんと私の二人しかいなくなったと言うわけで。これまた重苦しい沈黙が広がった。
あれ、こんなこと、この間もあったような気がするな? サクラさんと夜香さんの二人に出会ったあの日の様子がホワホワと頭に浮かんだ。
「……ええ、と……よろしく、お願いします?」
「……ああ。」
魔法について何かあったようなお方に対して魔法の先生になれ、だなんてツユクサさんも酷なことをするんだな。そう思って、よろしくと断言出来なかった。
が、そんな空気を察してしまったらしい黒鳩さんはハアと溜息を一つ吐いてから話し始めた。
「ええと、俺はグリュン属性だから、植物を生やす程度のことしか出来ない。だが、エンレイが習得する緑属性は『太陽光』を生み出す魔法であると書物に書かれていたから、確かに俺との魔法の相性は良いだろう。植物は太陽の光がないと光合成もできないからな。」
だからエンレイの緑属性を教える適任は俺なんだとは思う。しかし、俺は前述の通り植物を生やすことしかできないハズレの属性だ。お前さんがそんな俺に師事するのが嫌だというなら、今からでもツユクサさんに進言してくれ。
と、そう言い切った黒鳩さん。そのとても卑屈な言い回しに対してどうしてもカチンと頭にきてしまい、あまり深く考えずにもの申してしまった。
「植物を生やすしかない、だなんてあなたは言うけれども。この植物園の植物たちを見てもそんなことを言うんですか? ここの植物たちはどの子も生き生きしているのに?
それを引き出せるあなたの魔法がもしハズレだと言うなら、どんな魔法もハズレになるんじゃあないんですか? ガイスト討伐のためだけの魔法だなんて虚しいだけですよ。
それに人間は植物がないと生きていけない。食物連鎖の意味合いでも、酸素生成の意味合いでも。
つまりあなたの魔法は巡り巡って人々を助けていることにはなりませんか? 何故こんなに素晴らしい魔法を持っていて卑屈になるんですか?」
ここら辺まで喋った頃にはもう自分でも何を言っているか分からなくなっていたが、それでも魔法にハズレなんてない、ということが伝われば良いと思った。
「……あの、」
黒鳩さんがそう音を発してようやく私の頭が冷えた。初対面の人に何啖呵を切っているんだ、と。黒鳩さんの事情も知らずにベラベラと意見の押し付けをしてしまったことに気がつき、顔がサッと青ざめる。
「す、すみません! 初対面のやつが何言っていんだって話ですよね! 忘れてください! あ、いや、でもグリュン属性がハズレなんかじゃあ無いってことだけは覚えていただいて……」
もう自分が何言っているのか先程よりも分からなくなりながらもペコペコ頭を下げて何度も謝罪する。
「……その、本当にそう思っているのか? グリュン属性がハズレではない、と……」
「そりゃあ勿論! だってほら、ここの植物の輝きと言ったら! 私がなかなか頑張って育ててもこうも元気にはなりませんでした!」
私の育て方の問題もありそうだが、それは言わないお約束だ。
「……そう、か?」
「勿論ですとも!」
まだ不安そうに目を揺らす黒鳩さん。何がそんなに心配なのだろうか。分からない。
「……ありがとう。」
……??
何に対しての感謝なのか分からず、思わず首を傾げる。すると黒鳩さんはそれを見てクスリと笑った。
「気を遣わせてしまったことについて、だ。どうも自分の魔法に関して良い印象が無くてな、それを見て慰めてくれたんだろう?」
「慰める?? ただ本音を言っただけですけど。」
「……フハッ!」
え、何?? 本当のことを言っただけなのに感謝されるし笑われるし。黒鳩さんってよく分からないな。
「クククッ、そうか。フフ、それはそれは。勘違いしてすまなかったな。」
「?? ……はい!」
よく分からないけれども、悪い感じではなさそうで良かったと思う。内心安堵する。
「さて、じゃあそろそろ魔法の練習にでも入ろうか。」
先程までの薄暗い雰囲気は無く、ニコリと邪気なく笑って黒鳩さんはそう言う。
「お願いします!」
そう言ったツユクサさんは私の手をグイグイ引いて外へと連れ出す。
目的地である植物園までの道中で、ツユクサさんはその唐突な外出のワケを話してくれた。
「今日の目的地の植物園には、あなたと同年代のグリュン属性持ちがいるの。その子に会ってもらいたくてね。」
ロート、ブラオの次はグリュンか。なんか嫌な予感──その人もランクSのような、というアレ──に駆られたが、次期総指揮官として顔合わせさせよう、という意図をも感じた。
…………
「あれ、あの子はどこだったかしら?」
王立植物園、と書かれた看板をくぐり──この国で一番大きな植物園だった──隅から隅までその人を探しながら見て回る。
ツユクサさんは目当ての人が見えずに首を傾げた。
「あの子がここにいないはずがないのだけれど……。何せ毎日ここで土いじりに勤しんでいるんですもの。」
「ツユクサさん! いらっしゃるなら事前に連絡してくださいと何度言えば良いんですか!」
と、私達の背後から見知らぬ人の声が聞こえた。それも少し焦ったような。え、ツユクサさん、連絡もなしに訪れたの?
「だってあなたならいつもここにいるでしょう?」
そう言って振り返ってみると、これまた鮮やかな肩くらいまでの緑色髪をハーフアップに結んだひょろっこい男の人がこちらに向かって走ってきていた。
「それはそうですけども、そういうこっちゃないんですよ! もてなしは不要と言われましたが、それ以外の、心構えとかの余裕が欲しいんですよ!」
ああ、この人もツユクサさんに振り回されてる部類の人なんだなぁ、と心の中で『お疲れ様です』と合掌しておくことにした。
「おっと、そちらさんは……はじめましてだろうか。俺は黒鳩 ベラ。よろしく。」
と、今までの少し情けなさが窺える格好から、ピシッと品の良さそうな仕草でもって自己紹介してくれた。
「お初にお目にかかります。白花 エンレイです。」
「エンレイ、か。白花を名乗っているということは、ツユクサさんの娘なのか?」
「養子ではございますが、そうなります。」
「そうか。これから交流があるだろうし、そんなにカタくならなくて良い。」
そう言って黒鳩さんは爬虫類系のシュッとした顔をフッと緩めた。
「わ、分かりました。よろしくお願いします、黒鳩さん。」
「ああ。……で、ツユクサさん。いつもは俺の様子を見に来られるだけですけど、今日は別に要件があったのでしょう?」
そう言って黒鳩さんは私をチラッと見る。ツユクサさんの意図を汲み取ることができるくらいには親密なのだろう。言い回しやら仕草やらからそれは窺えた。
「そうね。この子の髪色でだいたい察しているだろうけれども。あなたにはこの子、エンレイに魔法を教えて欲しいのよ。」
……ん? ツユクサさんは黒鳩さんに『髪色でだいたい察しているだろうけど』と言っていた。それはつまり、黒鳩さんがヴァイス属性について知っている、ということ? そしてツユクサさんもそれを理解しているということでもあるのか?
何より、サクラさんや夜香さんくらいの由緒あるお家の方ですら知らなかったその情報を知っているということは、この黒鳩さんは、ツユクサさん並みに凄いお家柄か何かで……
「……お断りします。俺なんかの魔法がエンレイにとって見本になるとは思いませんから。」
「そこをなんとか。次にエンレイが習得する魔法は、あなたのそのグリュン属性の魔法が必要なの。」
「……緑色、ですか。」
「それを知っているなら話は早いわ。そう、光の三原色の緑属性『太陽光魔法』よ。」
「その属性を練習したからといって、ガイスト討伐には何のメリットも無いでしょう? 俺の魔法のように。」
「いいえ、この世に無駄なことなんて無いのよ。そうじゃないと、私達が生きている意味なんてものすら無くなってしまうのだから。」
「……承知、しました。」
とても嫌そうに渋々といった風に了承した黒鳩さん。魔法について話し始めてから、さっきまでの情けない感じも、ピシっと綺麗に整った感じも無くなった。こう、鬱々とした感じ、といったところか。何かあったのだろう。初対面の私が突っ込んで聞いて良い話ではなさそうなので閉口する。
「ということで、後は頼んだわよ。ベラ。」
「……はい。」
そう言い残してツユクサさんはその場を去っていった。
するとここには黒鳩さんと私の二人しかいなくなったと言うわけで。これまた重苦しい沈黙が広がった。
あれ、こんなこと、この間もあったような気がするな? サクラさんと夜香さんの二人に出会ったあの日の様子がホワホワと頭に浮かんだ。
「……ええ、と……よろしく、お願いします?」
「……ああ。」
魔法について何かあったようなお方に対して魔法の先生になれ、だなんてツユクサさんも酷なことをするんだな。そう思って、よろしくと断言出来なかった。
が、そんな空気を察してしまったらしい黒鳩さんはハアと溜息を一つ吐いてから話し始めた。
「ええと、俺はグリュン属性だから、植物を生やす程度のことしか出来ない。だが、エンレイが習得する緑属性は『太陽光』を生み出す魔法であると書物に書かれていたから、確かに俺との魔法の相性は良いだろう。植物は太陽の光がないと光合成もできないからな。」
だからエンレイの緑属性を教える適任は俺なんだとは思う。しかし、俺は前述の通り植物を生やすことしかできないハズレの属性だ。お前さんがそんな俺に師事するのが嫌だというなら、今からでもツユクサさんに進言してくれ。
と、そう言い切った黒鳩さん。そのとても卑屈な言い回しに対してどうしてもカチンと頭にきてしまい、あまり深く考えずにもの申してしまった。
「植物を生やすしかない、だなんてあなたは言うけれども。この植物園の植物たちを見てもそんなことを言うんですか? ここの植物たちはどの子も生き生きしているのに?
それを引き出せるあなたの魔法がもしハズレだと言うなら、どんな魔法もハズレになるんじゃあないんですか? ガイスト討伐のためだけの魔法だなんて虚しいだけですよ。
それに人間は植物がないと生きていけない。食物連鎖の意味合いでも、酸素生成の意味合いでも。
つまりあなたの魔法は巡り巡って人々を助けていることにはなりませんか? 何故こんなに素晴らしい魔法を持っていて卑屈になるんですか?」
ここら辺まで喋った頃にはもう自分でも何を言っているか分からなくなっていたが、それでも魔法にハズレなんてない、ということが伝われば良いと思った。
「……あの、」
黒鳩さんがそう音を発してようやく私の頭が冷えた。初対面の人に何啖呵を切っているんだ、と。黒鳩さんの事情も知らずにベラベラと意見の押し付けをしてしまったことに気がつき、顔がサッと青ざめる。
「す、すみません! 初対面のやつが何言っていんだって話ですよね! 忘れてください! あ、いや、でもグリュン属性がハズレなんかじゃあ無いってことだけは覚えていただいて……」
もう自分が何言っているのか先程よりも分からなくなりながらもペコペコ頭を下げて何度も謝罪する。
「……その、本当にそう思っているのか? グリュン属性がハズレではない、と……」
「そりゃあ勿論! だってほら、ここの植物の輝きと言ったら! 私がなかなか頑張って育ててもこうも元気にはなりませんでした!」
私の育て方の問題もありそうだが、それは言わないお約束だ。
「……そう、か?」
「勿論ですとも!」
まだ不安そうに目を揺らす黒鳩さん。何がそんなに心配なのだろうか。分からない。
「……ありがとう。」
……??
何に対しての感謝なのか分からず、思わず首を傾げる。すると黒鳩さんはそれを見てクスリと笑った。
「気を遣わせてしまったことについて、だ。どうも自分の魔法に関して良い印象が無くてな、それを見て慰めてくれたんだろう?」
「慰める?? ただ本音を言っただけですけど。」
「……フハッ!」
え、何?? 本当のことを言っただけなのに感謝されるし笑われるし。黒鳩さんってよく分からないな。
「クククッ、そうか。フフ、それはそれは。勘違いしてすまなかったな。」
「?? ……はい!」
よく分からないけれども、悪い感じではなさそうで良かったと思う。内心安堵する。
「さて、じゃあそろそろ魔法の練習にでも入ろうか。」
先程までの薄暗い雰囲気は無く、ニコリと邪気なく笑って黒鳩さんはそう言う。
「お願いします!」
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