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サザエさんから「現在」という時間を考える
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国民的アニメ「サザエさん」を知らない日本人はいないだろう。日曜の夕方から放送されているアニメで、一度は見たことがあるはずだ。
サザエさんといえば特徴的なのは、その家系図の複雑さだ。何も知らない状態で見た人は、サザエがカツオの母親だと勘違いする人も少なくないだろう。しかし、実際は姉弟関係にあり、サザエはタラオの母である。
ここで、1つの疑問を考える。
「サザエの同世代は誰に当たるのか。」
家系図で考えれば、カツオとワカメが同世代に当たるが、年齢で考えればカツオやワカメの同世代はタラオだと考えるのが順当であり、これではタラオとサザエは同世代になってしまう。
ここで壁にぶち当たってしまったように見えるが、答えは単純だ。その疑問を考えること自体がおかしいのである。
サザエやカツオ、ワカメ、タラオはそれぞれに「現在」を持ち共通の「現在」はない。
かなり回りくどく、わかりにくい説明になってしまったが、すなわち何が言いたいのかというと、「現在」に対応する特別な瞬間はないということだ。世界は「物」ではなく「出来事」の連続であり、離散的である。
話をサザエさんに戻します。サザエさんの世界では、四季があり時間が流れているように思えるが、サザエたちは全く歳を取らない。カツオは設定上11歳だが、年を取るとすれば今年で82歳になる。
ここから考えると、サザエさんの世界の時間の進み方は、今僕らがいる世界に比べて圧倒的に早いのではないだろうか。サザエさんは連載開始から約70年経っているが、これはつまり、サザエさんの世界の70年が、僕らの世界の少なくとも1年にも満たないということだ。僕らからみたカツオはまだ11歳のままなのも説明がつく。
一般的に、地球のような物体は時間の流れを減速させ、高地に行けば時間は早く、低地に行けば遅くなるといわれる(物体は時間のゆっくりな方に動く(重力))。よって、以上からサザエさんはブラックホールの中の世界のお話ということになる。
参考文献
時間は存在しない/カルロ・ロヴェッリ/NHK出版
サザエさんといえば特徴的なのは、その家系図の複雑さだ。何も知らない状態で見た人は、サザエがカツオの母親だと勘違いする人も少なくないだろう。しかし、実際は姉弟関係にあり、サザエはタラオの母である。
ここで、1つの疑問を考える。
「サザエの同世代は誰に当たるのか。」
家系図で考えれば、カツオとワカメが同世代に当たるが、年齢で考えればカツオやワカメの同世代はタラオだと考えるのが順当であり、これではタラオとサザエは同世代になってしまう。
ここで壁にぶち当たってしまったように見えるが、答えは単純だ。その疑問を考えること自体がおかしいのである。
サザエやカツオ、ワカメ、タラオはそれぞれに「現在」を持ち共通の「現在」はない。
かなり回りくどく、わかりにくい説明になってしまったが、すなわち何が言いたいのかというと、「現在」に対応する特別な瞬間はないということだ。世界は「物」ではなく「出来事」の連続であり、離散的である。
話をサザエさんに戻します。サザエさんの世界では、四季があり時間が流れているように思えるが、サザエたちは全く歳を取らない。カツオは設定上11歳だが、年を取るとすれば今年で82歳になる。
ここから考えると、サザエさんの世界の時間の進み方は、今僕らがいる世界に比べて圧倒的に早いのではないだろうか。サザエさんは連載開始から約70年経っているが、これはつまり、サザエさんの世界の70年が、僕らの世界の少なくとも1年にも満たないということだ。僕らからみたカツオはまだ11歳のままなのも説明がつく。
一般的に、地球のような物体は時間の流れを減速させ、高地に行けば時間は早く、低地に行けば遅くなるといわれる(物体は時間のゆっくりな方に動く(重力))。よって、以上からサザエさんはブラックホールの中の世界のお話ということになる。
参考文献
時間は存在しない/カルロ・ロヴェッリ/NHK出版
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