おばさん、異世界転生して無双する(꜆꜄꜆˙꒳˙)꜆꜄꜆オラオラオラオラ

Crosis

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第18話 皆に自慢しながら伝えたい

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 私が逆の立場だって帝国と同じような反応をするだろう。

 その為こちら側の要求を突っぱねて来る事は初めから想定済みであった。

 ではなんで今回このような事をしたかといえば『この天空城を他国に独立国家と認めさせる』為である。

 その為には『帝国の庇護下にはいない』という事をまずアピールしなければならない。

「まぁ私の想定の範囲内であるのでまだ何もしなくても良いでしょう」
「しかしっ──」
「ここで私たちが攻めてしまったら他の国から見て『天空城に住まう者たちは話し合いもできない野蛮で知能の低い連中』だと思われてしまうわ。 それは避けたいと思っているの。 だからこそ帝国を利用して『私たちは最善を尽くしました。 けれど帝国は話し合いではなく武力で私たちを押さえつけようとしてきました』と被害者としての立場を作れる絶好のチャンスでもあるのよ」

 そして尚も帝国へ突っ込んで行きそうなイプシロンを宥めながら私の考えを話すと、先ほどまで怒りで染まっていたイプシロンの表情がスッといつもの表情へと戻っていくではないか──
 
「なるほど、能ある鷹は爪を隠すという奴であり、更に相手を調子づかせて我々の手のひらの上で転がし、我々の為に動いてもらおうという事ですなっ。 流石ミサト様。 その智謀たるや感服せざるをえませんっ!!」

──と思っていたのもつかの間、今度は感極まってしまうではないか。

 コロコロと感情が乱高下して忙しい奴だな……。

 私は申し越し落ち着いた執事をイメージして生み出したはずなんだけどなぁ……。

「まぁ、そういう事なのでとりあえず帝国にはちゃんと会話で対応しながら向こうから武力行使してくるまで泳がしておくように他のみんなにも言っておいてね?」
「わ、分かりましたっ! ミサト様っ!!」

 そしてイプシロンは元気よくそう返事をすると『今すぐにでもミサト様のお考えを皆に自慢しながら伝えたいっ!!』という表情で私の部屋から退室するのであった。





 さすが我々の生みの親であり全ての始まりのお方であり、我々からすればまさに神そのものといっても過言ではないお方である。

 なので帝国からの返事を、帝国が寄こした伝令から受け取り、中身を確認したその時はそのまま帝国へ攻め込もうかと思ってしまうほど怒りの感情が沸き上がって来たのだが『勝手に動く前に一度ミサト様に指示を仰いだ方が良い。 それにどうせ攻め込むのならばミサト様の命令の元で攻め込みたい』と思った為、怒りをぐっと堪えて一度この事をミサト様に話してみて良かったと強く思う。
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