54 / 90
第55話 ブラック企業で務めた経験からくる考え
しおりを挟む
「まさかこれ程までにバカだったとは。 むしろコイツのバカ息子同様、そういう風な認識だからこそここまで民に寄り添えない行為をしてきたのであろう。 その事にすら気付けずに自分の事を民に愛されている皇帝だと勘違いまでしているのだからどうしようもないな。 ミサト様がコイツの処罰は帝国民にやらせると判断した理由もなんとなく理解できるというものよ」
しかしながら所詮は犬と魔物である。
我の言った言葉を理解するどころか、まるで我が国民によって裁かれるとでも思っているのだろう。
むしろ逆にそれほどまでに我が天才的な頭脳を持っていたという事の裏付けでもあるのかもしれない。
当日、こいつらの悔しがる顔と、国民の怒りの矛先を向けられて慌てふためく姿が見られるというのであれば、こいつらの口車に乗ってやるのも一興かもしれない。
決して我がこいつらに勝てないから、こいつらの提案に乗るという訳ではないので、我はこいつらに負けた訳ではないのだ。
◆
はじめにラムダからバルシャワ帝国皇帝カイザル・ドミナリア二世をこのまま殺しても良いか? と連絡が来たときは思わず『あんなゴミクズの人間など殺してしまって構わない』と喉元まで出かけたのだが、腐っても相手はバルシャワ帝国の皇帝であり、他国のトップの位置にいる人物なのである。
それをバルシャワ帝国とはなんら関係ない私が勝手に処罰した場合はかなりヤバいのではなかろうか? と思った私は、この皇帝の処罰についてはバルシャワ帝国民に行ってもらうというアイディアを閃いてしまった。
そうすれば、最悪カイザル・ドミナリア二世が殺された所でそれは身から出た錆であり、そして私たちは最低限の慈悲を与えたという風にも見える。
更に、無いとは思うのだけれども国民から人気があった場合は間違って殺してしまうというミスを回避できる上に、逆に殺したい程国民から恨まれていた場合は国民自らの手でその恨みを晴らさせてくれたと恩を感じてくれるかもしれないのである。
まさに隙の無い完璧な作戦であると言えよう。
そして私はそこまで考えた所でラムダとゼータへその旨連絡を入れると、一仕事終えたとばかりに『ぽふっ』とベッドに倒れてゴロゴロとする。
カイザルの刑執行は明日なので、それまではゴロゴロしても良いだろう。
勿論、部下に呼ばれない限りは明日もずっとベッドの上でゴロゴロするつもりではあるのだが、きっと明日は忙しくなりそうだと私の勘がそう訴えて来るので、休める時に全力で休む。
この考えはブラック企業で務めた経験からくる考えである。
しかしながら所詮は犬と魔物である。
我の言った言葉を理解するどころか、まるで我が国民によって裁かれるとでも思っているのだろう。
むしろ逆にそれほどまでに我が天才的な頭脳を持っていたという事の裏付けでもあるのかもしれない。
当日、こいつらの悔しがる顔と、国民の怒りの矛先を向けられて慌てふためく姿が見られるというのであれば、こいつらの口車に乗ってやるのも一興かもしれない。
決して我がこいつらに勝てないから、こいつらの提案に乗るという訳ではないので、我はこいつらに負けた訳ではないのだ。
◆
はじめにラムダからバルシャワ帝国皇帝カイザル・ドミナリア二世をこのまま殺しても良いか? と連絡が来たときは思わず『あんなゴミクズの人間など殺してしまって構わない』と喉元まで出かけたのだが、腐っても相手はバルシャワ帝国の皇帝であり、他国のトップの位置にいる人物なのである。
それをバルシャワ帝国とはなんら関係ない私が勝手に処罰した場合はかなりヤバいのではなかろうか? と思った私は、この皇帝の処罰についてはバルシャワ帝国民に行ってもらうというアイディアを閃いてしまった。
そうすれば、最悪カイザル・ドミナリア二世が殺された所でそれは身から出た錆であり、そして私たちは最低限の慈悲を与えたという風にも見える。
更に、無いとは思うのだけれども国民から人気があった場合は間違って殺してしまうというミスを回避できる上に、逆に殺したい程国民から恨まれていた場合は国民自らの手でその恨みを晴らさせてくれたと恩を感じてくれるかもしれないのである。
まさに隙の無い完璧な作戦であると言えよう。
そして私はそこまで考えた所でラムダとゼータへその旨連絡を入れると、一仕事終えたとばかりに『ぽふっ』とベッドに倒れてゴロゴロとする。
カイザルの刑執行は明日なので、それまではゴロゴロしても良いだろう。
勿論、部下に呼ばれない限りは明日もずっとベッドの上でゴロゴロするつもりではあるのだが、きっと明日は忙しくなりそうだと私の勘がそう訴えて来るので、休める時に全力で休む。
この考えはブラック企業で務めた経験からくる考えである。
105
あなたにおすすめの小説
勇者召喚に巻き込まれ、異世界転移・貰えたスキルも鑑定だけ・・・・だけど、何かあるはず!
よっしぃ
ファンタジー
9月11日、12日、ファンタジー部門2位達成中です!
僕はもうすぐ25歳になる常山 順平 24歳。
つねやま じゅんぺいと読む。
何処にでもいる普通のサラリーマン。
仕事帰りの電車で、吊革に捕まりうつらうつらしていると・・・・
突然気分が悪くなり、倒れそうになる。
周りを見ると、周りの人々もどんどん倒れている。明らかな異常事態。
何が起こったか分からないまま、気を失う。
気が付けば電車ではなく、どこかの建物。
周りにも人が倒れている。
僕と同じようなリーマンから、数人の女子高生や男子学生、仕事帰りの若い女性や、定年近いおっさんとか。
気が付けば誰かがしゃべってる。
どうやらよくある勇者召喚とやらが行われ、たまたま僕は異世界転移に巻き込まれたようだ。
そして・・・・帰るには、魔王を倒してもらう必要がある・・・・と。
想定外の人数がやって来たらしく、渡すギフト・・・・スキルらしいけど、それも数が限られていて、勇者として召喚した人以外、つまり巻き込まれて転移したその他大勢は、1人1つのギフト?スキルを。あとは支度金と装備一式を渡されるらしい。
どうしても無理な人は、戻ってきたら面倒を見ると。
一方的だが、日本に戻るには、勇者が魔王を倒すしかなく、それを待つのもよし、自ら勇者に協力するもよし・・・・
ですが、ここで問題が。
スキルやギフトにはそれぞれランク、格、強さがバラバラで・・・・
より良いスキルは早い者勝ち。
我も我もと群がる人々。
そんな中突き飛ばされて倒れる1人の女性が。
僕はその女性を助け・・・同じように突き飛ばされ、またもや気を失う。
気が付けば2人だけになっていて・・・・
スキルも2つしか残っていない。
一つは鑑定。
もう一つは家事全般。
両方とも微妙だ・・・・
彼女の名は才村 友郁
さいむら ゆか。 23歳。
今年社会人になりたて。
取り残された2人が、すったもんだで生き残り、最終的には成り上がるお話。
ちっちゃくなった俺の異世界攻略
ちくわ
ファンタジー
あるとき神の采配により異世界へ行くことを決意した高校生の大輝は……ちっちゃくなってしまっていた!
精霊と神様からの贈り物、そして大輝の力が試される異世界の大冒険?が幕を開ける!
男女比がおかしい世界の貴族に転生してしまった件
美鈴
ファンタジー
転生したのは男性が少ない世界!?貴族に生まれたのはいいけど、どういう風に生きていこう…?
最新章の第五章も夕方18時に更新予定です!
☆の話は苦手な人は飛ばしても問題無い様に物語を紡いでおります。
※ホットランキング1位、ファンタジーランキング3位ありがとうございます!
※カクヨム様にも投稿しております。内容が大幅に異なり改稿しております。
※各種ランキング1位を頂いた事がある作品です!
男子高校生だった俺は異世界で幼児になり 訳あり筋肉ムキムキ集団に保護されました。
カヨワイさつき
ファンタジー
高校3年生の神野千明(かみの ちあき)。
今年のメインイベントは受験、
あとはたのしみにしている北海道への修学旅行。
だがそんな彼は飛行機が苦手だった。
電車バスはもちろん、ひどい乗り物酔いをするのだった。今回も飛行機で乗り物酔いをおこしトイレにこもっていたら、いつのまにか気を失った?そして、ちがう場所にいた?!
あれ?身の危険?!でも、夢の中だよな?
急死に一生?と思ったら、筋肉ムキムキのワイルドなイケメンに拾われたチアキ。
さらに、何かがおかしいと思ったら3歳児になっていた?!
変なレアスキルや神具、
八百万(やおよろず)の神の加護。
レアチート盛りだくさん?!
半ばあたりシリアス
後半ざまぁ。
訳あり幼児と訳あり集団たちとの物語。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
北海道、アイヌ語、かっこ良さげな名前
お腹がすいた時に食べたい食べ物など
思いついた名前とかをもじり、
なんとか、名前決めてます。
***
お名前使用してもいいよ💕っていう
心優しい方、教えて下さい🥺
悪役には使わないようにします、たぶん。
ちょっとオネェだったり、
アレ…だったりする程度です😁
すでに、使用オッケーしてくださった心優しい
皆様ありがとうございます😘
読んでくださる方や応援してくださる全てに
めっちゃ感謝を込めて💕
ありがとうございます💞
異世界に召喚されて2日目です。クズは要らないと追放され、激レアユニークスキルで危機回避したはずが、トラブル続きで泣きそうです。
もにゃむ
ファンタジー
父親に教師になる人生を強要され、父親が死ぬまで自分の望む人生を歩むことはできないと、人生を諦め淡々とした日々を送る清泉だったが、夏休みの補習中、突然4人の生徒と共に光に包まれ異世界に召喚されてしまう。
異世界召喚という非現実的な状況に、教師1年目の清泉が状況把握に努めていると、ステータスを確認したい召喚者と1人の生徒の間にトラブル発生。
ステータスではなく職業だけを鑑定することで落ち着くも、清泉と女子生徒の1人は職業がクズだから要らないと、王都追放を言い渡されてしまう。
残留組の2人の生徒にはクズな職業だと蔑みの目を向けられ、
同時に追放を言い渡された女子生徒は問題行動が多すぎて退学させるための監視対象で、
追加で追放を言い渡された男子生徒は言動に違和感ありまくりで、
清泉は1人で自由に生きるために、問題児たちからさっさと離れたいと思うのだが……
貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。
黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。
この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。
最強スライムはぺットであって従魔ではない。ご主人様に仇なす奴は万死に値する。
棚から現ナマ
ファンタジー
スーはペットとして飼われているレベル2のスライムだ。この世界のスライムはレベル2までしか存在しない。それなのにスーは偶然にもワイバーンを食べてレベルアップをしてしまう。スーはこの世界で唯一のレベル2を超えた存在となり、スライムではあり得ない能力を身に付けてしまう。体力や攻撃力は勿論、知能も高くなった。だから自我やプライドも出てきたのだが、自分がペットだということを嫌がるどころか誇りとしている。なんならご主人様LOVEが加速してしまった。そんなスーを飼っているティナは、ひょんなことから王立魔法学園に入学することになってしまう。『違いますっ。私は学園に入学するために来たんじゃありません。下働きとして働くために来たんです!』『はぁ? 俺が従魔だってぇ、馬鹿にするなっ! 俺はご主人様に愛されているペットなんだっ。そこいらの野良と一緒にするんじゃねぇ!』最高レベルのテイマーだと勘違いされてしまうティナと、自分の持てる全ての能力をもって、大好きなご主人様のために頑張る最強スライムスーの物語。他サイトにも投稿しています。
異世界に召喚されたので、好き勝手に無双しようと思います。〜人や精霊を救う?いいえ、ついでに女神様も助けちゃおうと思います!〜
月城 蓮桜音(旧・神木 空)
ファンタジー
仕事に日々全力を注ぎ、モフモフのぬいぐるみ達に癒されつつ、趣味の読書を生き甲斐にしていたハードワーカーの神木莉央は、過労死寸前に女神に頼まれて異世界へ。魔法のある世界に召喚された莉央は、魔力量の少なさから無能扱いされるが、持ち前のマイペースさと素直さで、王子と王子の幼馴染達に愛され無双して行く物語です。
※この作品は、カクヨムでも掲載しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる