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歩み寄り3
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陸さんと一緒に夕食を食べれるのが嬉しくて週末を楽しみにしていたけれど、週末のお昼も一緒に食べれるようになってもっと週末が楽しみになった。美味しいと言ってくれることは少ないけれど、不味いと言われることはないから、とりあえず食べれる味なのだろうと思っている。それに何回かは美味しいと言ってくれている。
そして昨日はハロウィンだったので1日遅れでハロウィン料理を作ろうと思った。お昼はさつまいもコロッケ。おやつにかぼちゃのマフィン、夕食はかぼちゃの形にしたミートパイという献立だ。
お昼のさつまいもコロッケに使うさつまいもはハロウィンらしさを演出するために紫芋にした。
さつまいもコロッケは簡単で、コロッケと言っても揚げてはいない。
レンジで5分ほど加熱したさつまいもをマッシャーで潰し、塩、こしょう、牛乳、バターを加えてよく混ぜる。手のひらで握れるサイズを手に取り、クリームチーズを包む。そして衣はパン粉をフライパンで茶色くなるまで中火で炒め、黒いりごまを加えて混ぜる。そしてこれをさきほど丸めたさつまいもにまぶしたら完成。
これはネットでレシピを探したものだけど、とても簡単なので結構個数を作ってしまったけど、さっぱりとしたさつまいもだし、揚げてはいないからそこそこ食べられるだろう。
陸さんの目の前に置くと、何も言わないけれど目を丸くしていたので驚いたのだろう。
「ハロウィンだったので、ちょっとハロウィンっぽく作りました。色にびっくりするかもしれないけど紫芋を使っているだけで、変なものは使ってないから安心してくださいね」
そう言うと安心したのが表情からわかった。そんな。僕が陸さんに変な物を食べさせるはずがないのに。
「いただきます」
さつまいもコロッケはあまり甘さを感じないさっぱりとした紫芋なので口当たりは軽い。そして揚げてはいないから余計に軽くていくらでも食べれてしまいそうだ。これは正解だったな、と思う。
チラリと陸さんを見ると、無言で食べてはいるし、次々と食べているので不味くはないんだろうと思う。
陸さんは美味しいか不味いかは言わない。最初の頃は訊いたりしていたけれど、いちいち訊くのもうざいかなと思って最近は訊かない。その代わりに表情を見るようになった。さすがに不味かったら眉をひそめるだろうと思って。でも、今まで観察してきて陸さんが眉をひそめたことは1度もなかった。それは不味いものにあたっていないのか表情に出さないようにしているのか、どちらかわからないけれど、勝手に不味くはないんだと解釈している。
「ごちそうさまでした」
お昼を食べ終えた陸さんにコーヒーを淹れる。今日は本を読む日なのか、朝起きてから本を読んでいる。今もソファーに座り、コーヒーを飲みながら本を読んでいる。
陸さんも結構本が好きらしく、本屋の袋がよく捨てられているし、週末も今日みたいに本を読んでいることも多い。どんな本を読んでいるんだろう。フィクション? それともノンフィクション? 子供の頃から知っている陸さんだけど、陸さんのことは意外と知らない。だから知りたいなと思うけれど、訊けるわけもない。やっぱり年に1度会うだけじゃわからないよね。それが少し寂しい。
寂しいとは思っても今日は久しぶりにスイーツも作るんだから落ち込んでいる暇はない。そう思って、僕はコーヒーでひと休憩してからかぼちゃのマフィンを作るべくキッチンに立った。
そして昨日はハロウィンだったので1日遅れでハロウィン料理を作ろうと思った。お昼はさつまいもコロッケ。おやつにかぼちゃのマフィン、夕食はかぼちゃの形にしたミートパイという献立だ。
お昼のさつまいもコロッケに使うさつまいもはハロウィンらしさを演出するために紫芋にした。
さつまいもコロッケは簡単で、コロッケと言っても揚げてはいない。
レンジで5分ほど加熱したさつまいもをマッシャーで潰し、塩、こしょう、牛乳、バターを加えてよく混ぜる。手のひらで握れるサイズを手に取り、クリームチーズを包む。そして衣はパン粉をフライパンで茶色くなるまで中火で炒め、黒いりごまを加えて混ぜる。そしてこれをさきほど丸めたさつまいもにまぶしたら完成。
これはネットでレシピを探したものだけど、とても簡単なので結構個数を作ってしまったけど、さっぱりとしたさつまいもだし、揚げてはいないからそこそこ食べられるだろう。
陸さんの目の前に置くと、何も言わないけれど目を丸くしていたので驚いたのだろう。
「ハロウィンだったので、ちょっとハロウィンっぽく作りました。色にびっくりするかもしれないけど紫芋を使っているだけで、変なものは使ってないから安心してくださいね」
そう言うと安心したのが表情からわかった。そんな。僕が陸さんに変な物を食べさせるはずがないのに。
「いただきます」
さつまいもコロッケはあまり甘さを感じないさっぱりとした紫芋なので口当たりは軽い。そして揚げてはいないから余計に軽くていくらでも食べれてしまいそうだ。これは正解だったな、と思う。
チラリと陸さんを見ると、無言で食べてはいるし、次々と食べているので不味くはないんだろうと思う。
陸さんは美味しいか不味いかは言わない。最初の頃は訊いたりしていたけれど、いちいち訊くのもうざいかなと思って最近は訊かない。その代わりに表情を見るようになった。さすがに不味かったら眉をひそめるだろうと思って。でも、今まで観察してきて陸さんが眉をひそめたことは1度もなかった。それは不味いものにあたっていないのか表情に出さないようにしているのか、どちらかわからないけれど、勝手に不味くはないんだと解釈している。
「ごちそうさまでした」
お昼を食べ終えた陸さんにコーヒーを淹れる。今日は本を読む日なのか、朝起きてから本を読んでいる。今もソファーに座り、コーヒーを飲みながら本を読んでいる。
陸さんも結構本が好きらしく、本屋の袋がよく捨てられているし、週末も今日みたいに本を読んでいることも多い。どんな本を読んでいるんだろう。フィクション? それともノンフィクション? 子供の頃から知っている陸さんだけど、陸さんのことは意外と知らない。だから知りたいなと思うけれど、訊けるわけもない。やっぱり年に1度会うだけじゃわからないよね。それが少し寂しい。
寂しいとは思っても今日は久しぶりにスイーツも作るんだから落ち込んでいる暇はない。そう思って、僕はコーヒーでひと休憩してからかぼちゃのマフィンを作るべくキッチンに立った。
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