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”またね”と「おはよう」
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りゅうのすけに連れられてたどり着いたのは二階の右端の部屋。中は生活のできる最小限のものだけ置かれている。
「部屋の家具とかは好きなように変えても大丈夫だからね。元の場所から好きなぬいぐるみとか…本とか、なんでもも持ってきていいよ!」
『どうやって持ってくるの?』
「………………まぁ……いろいろ試せば何とかなるんじゃないかな?」
『……うん』(やり方知らないんだ)
「何とかなるさ!」と言って設置されているベットに座りおいで、と手招きをする。
「さ、そろそろおねんねの時間だよ。おいで。」
『もしかして寝かしつけるつもり?』
「?そうだけど??」
『別にいらないよ、一人で寝れるし。』
「そんなこと言わずに!ほらほら!!」
押しに弱い私は言われるがままりゅうのすけの隣に座った。
「膝枕した方がいい?」
『いや、いらない』
「辛辣なことを言わないでよ~、それじゃあ添い寝はOK?」
『まぁ、それくらいなら……』
「わーい!!じゃ、早く寝よ!!」
そういって自分がいる方に飛び込んできて押し倒される。びっくりして固まっていると、抱き枕の要領で抱き着かれた。
「こうすれば温かくなって眠くなるでしょ?」
『少し…苦しい……』
「あぁ、ゴメンゴメン!」
そういって寝やすいように体制を崩してくれた。
「こんな感じで大丈夫?」
『………………………うん』
「眠たそうだね、相当疲れてたんだね」
私自身今まであった出来事に疲れていたことに気づいていなかった。久々に人の体温を直に感じて心地よい感覚と突然な睡魔にすでに瞼は閉じかけていた。
「安心して眠っていいんだよ、もう君を傷つけるヒトはいないから。………………………”またね”、無罪ちゃん。」
--------------------------------------------------------------------------------
カーテンの隙間から差し込む光がまぶしくて目が覚める。今日は春休み最終日で明日の入学式の準備をしないといけないが、まだ起きたくない。二度寝をしようと目をつぶろうとした時。
「グットモーニング☆さぁ!清々しい朝だよ~~~!!」プピーーー!!!
近所迷惑になりそうな声量と頭に響くおもちゃのラッパの音で現実に引き戻される。
『んえ!何?!てか、何でいるの??!!』
「だってボクちゃんカミサマだよ?このくらいちょちょいのちょいだよ!!」
『………………』
「ちょっとちょっと!反応くらいしてほしいよ~泣いちゃうでしょ?」
そういってウソ泣きをする呪に対して疑問に思ったことをぶつけてみる。
『ここにいるってことは私に何か用があるの?』
「そうそう!いろいろと渡したいものとか話したいこととが………まぁたくさんあるから他のことしながら聞いてちょーだい!」
『…………分かった。だけど後ろを向いてて、服着替えたいから』
「おけおけ!ボクちゃんはな~んもみてな~いよ。」
呪がこちらを向いていないことを確認してからパジャマから部屋着に着替える。着替えながらの呪の話に耳を傾ける。
「初めにカミングアウトしちゃうけど…無罪ちゃんの見ている夢はただの夢じゃないんだ。」
『………………え?』
「君が見ているのは遥か先の未来なんだ。」
衝撃すぎて思わず着替えていた手が止まる。
「君は眠っている時だけ何らかの異常現象で感覚と意識、そして魂と肉体以外のものが勝手に転送されてるってこと。原因はまだ分かっていないんだけどね。」
『………………』
今の呪が話していることを真剣に聞くために急いで着替える。が昨日の夜は食欲がなかったため何もお食べていないこともあってお腹がすいていた。何か食べるため移動していいか呪に許可を取り部屋を出て階段を降りてキッチンで朝食を作りながら話を聞く。
「君にはやってもらいたいことがあってね~。それが~簡単に言うと”七人の命を助ける”こと!」
『七人の…………命?』
「そうそう!特定の日にその七人は同時に亡くなっちゃう。その子たちを救う、それが君にとっての重要な役割なんだ~!」
『”役割”ってどういう事?』
「あ~~………………ごほんごほん!そこに関しては気にしなくていいよ!とにかく!!七人の命を救えばいいってこと!」
簡単な目標を聞いたが今さっきの説明だけじゃ納得のいかないところだらけだ。
『もし全員を助けれたらどうなるの?』
「君にとって利益のある報酬を上げるよ!内容はなんでもあり、そうだね………………例えるなら~~~」
「君にとっての変な夢を消してあげるとか☆?」
「部屋の家具とかは好きなように変えても大丈夫だからね。元の場所から好きなぬいぐるみとか…本とか、なんでもも持ってきていいよ!」
『どうやって持ってくるの?』
「………………まぁ……いろいろ試せば何とかなるんじゃないかな?」
『……うん』(やり方知らないんだ)
「何とかなるさ!」と言って設置されているベットに座りおいで、と手招きをする。
「さ、そろそろおねんねの時間だよ。おいで。」
『もしかして寝かしつけるつもり?』
「?そうだけど??」
『別にいらないよ、一人で寝れるし。』
「そんなこと言わずに!ほらほら!!」
押しに弱い私は言われるがままりゅうのすけの隣に座った。
「膝枕した方がいい?」
『いや、いらない』
「辛辣なことを言わないでよ~、それじゃあ添い寝はOK?」
『まぁ、それくらいなら……』
「わーい!!じゃ、早く寝よ!!」
そういって自分がいる方に飛び込んできて押し倒される。びっくりして固まっていると、抱き枕の要領で抱き着かれた。
「こうすれば温かくなって眠くなるでしょ?」
『少し…苦しい……』
「あぁ、ゴメンゴメン!」
そういって寝やすいように体制を崩してくれた。
「こんな感じで大丈夫?」
『………………………うん』
「眠たそうだね、相当疲れてたんだね」
私自身今まであった出来事に疲れていたことに気づいていなかった。久々に人の体温を直に感じて心地よい感覚と突然な睡魔にすでに瞼は閉じかけていた。
「安心して眠っていいんだよ、もう君を傷つけるヒトはいないから。………………………”またね”、無罪ちゃん。」
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カーテンの隙間から差し込む光がまぶしくて目が覚める。今日は春休み最終日で明日の入学式の準備をしないといけないが、まだ起きたくない。二度寝をしようと目をつぶろうとした時。
「グットモーニング☆さぁ!清々しい朝だよ~~~!!」プピーーー!!!
近所迷惑になりそうな声量と頭に響くおもちゃのラッパの音で現実に引き戻される。
『んえ!何?!てか、何でいるの??!!』
「だってボクちゃんカミサマだよ?このくらいちょちょいのちょいだよ!!」
『………………』
「ちょっとちょっと!反応くらいしてほしいよ~泣いちゃうでしょ?」
そういってウソ泣きをする呪に対して疑問に思ったことをぶつけてみる。
『ここにいるってことは私に何か用があるの?』
「そうそう!いろいろと渡したいものとか話したいこととが………まぁたくさんあるから他のことしながら聞いてちょーだい!」
『…………分かった。だけど後ろを向いてて、服着替えたいから』
「おけおけ!ボクちゃんはな~んもみてな~いよ。」
呪がこちらを向いていないことを確認してからパジャマから部屋着に着替える。着替えながらの呪の話に耳を傾ける。
「初めにカミングアウトしちゃうけど…無罪ちゃんの見ている夢はただの夢じゃないんだ。」
『………………え?』
「君が見ているのは遥か先の未来なんだ。」
衝撃すぎて思わず着替えていた手が止まる。
「君は眠っている時だけ何らかの異常現象で感覚と意識、そして魂と肉体以外のものが勝手に転送されてるってこと。原因はまだ分かっていないんだけどね。」
『………………』
今の呪が話していることを真剣に聞くために急いで着替える。が昨日の夜は食欲がなかったため何もお食べていないこともあってお腹がすいていた。何か食べるため移動していいか呪に許可を取り部屋を出て階段を降りてキッチンで朝食を作りながら話を聞く。
「君にはやってもらいたいことがあってね~。それが~簡単に言うと”七人の命を助ける”こと!」
『七人の…………命?』
「そうそう!特定の日にその七人は同時に亡くなっちゃう。その子たちを救う、それが君にとっての重要な役割なんだ~!」
『”役割”ってどういう事?』
「あ~~………………ごほんごほん!そこに関しては気にしなくていいよ!とにかく!!七人の命を救えばいいってこと!」
簡単な目標を聞いたが今さっきの説明だけじゃ納得のいかないところだらけだ。
『もし全員を助けれたらどうなるの?』
「君にとって利益のある報酬を上げるよ!内容はなんでもあり、そうだね………………例えるなら~~~」
「君にとっての変な夢を消してあげるとか☆?」
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