16 / 18
第3章―契約者たちと
4
しおりを挟む
神の案内で連れて来られた場所は、街の外れにあった、だだっ広い空き地だった。
『はい、では皆さんご注目~。前方に見えますのが~、これから倒していただく【邪魔】になりま~す!』
天満の手の上にある小さな御神体が示した方向には黒い人影のようなものがうじゃうじゃと集まっていた。
「え、何あれ。コ○ンの犯人?」
「どっちかっていうとショ○カーみたいじゃないですか?」
黒い人影を見た的場と上谷がそんなことを言っていた。
「あれが【邪魔】なの?」
天満がそう聞くと、神は「そうだよ~」と言った。
『あれがこの世界に発生した【邪魔】で、君たちを呼ぶまでは倒しようがなかったから、とりあえず空間を歪めて出られないようにして、集められるだけ集めておいたの。ちなみに人外の皆が今住んでる建物は元々この空き地に建ってたんだけどね、人も生き物もあまりいないこの土地が丁度良かったから建物は移して、【邪魔】を転送して集めておく場所にしたんだ!』
成程、だからあの建物は異様にボロかったのか……。
『これからは基本、世界中に発生した【邪魔】をオレが見つけ次第この場所に転送するから、君たちに一日一回ここにきてもらって退治するって感じだね。その方が世界中を移動して【邪魔】退治しなくていいから楽でしょ?』
「まあそうだな」
【邪魔】自体はこの街のみならず、世界中に発生するようだから、いちいち発生した場所に俺たちが移動するよりは、集めておいてもらってその場所で退治した方が楽だ。契約者たちも皆学生だから早々移動できるものでもないしな。
『基本の【邪魔】退治はそれでいいんだけど……問題は、人や生き物にとりついた【邪魔】の処理だね。なるべく【邪魔】は発生したら即この場所に送るようにしてるけど、時折この空間を抜け出して生き物や人にとりつくことがある。三上君をいじめてた男の子みたいにね』
「……」
神のその言葉に、隣に立つ三上がぴくりと反応していた。
『とりついてすぐなら、魔王君がやったみたいに引きずり出して消滅させられるけど、長い事とりついたままだと、【邪魔】と生き物が融合してしまって、退治が難しくなる。完全に融合してしまった場合は……オレも世界にどういう影響を及ぼすかわからないから、【邪魔】がとりついた生き物を見つけた場合は優先して退治してほしい』
「【邪魔】がとりついた生物はどうやって見分けるの?」
結城がそう聞くと、神は「見ればわかるよ」と続けた。
『魔王くんは一度見たからわかるよね?』
「ああ。【邪魔】がとりついてた奴は、黒いオーラのようなものを纏っていた。雰囲気も普段の人間とは違っていたし……見れば確かにわかると思う」
『そういうこと~。でもとりついたばっかはオーラが出ないこともあるから注意ね。だから【邪魔】の気配が近くにあったら、封印具や制御具が反応するようにしたから、それも参考にしてね』
【邪魔】の気配は俺たちの首に巻かれているチョーカーや契約者たちのブレスレットでもわかるのか。それならより見つけやすいだろう。
「それじゃあ、私たちの当分の仕事は……一日一回ここに来て【邪魔】退治と、街で【邪魔】にとりつかれた人や生き物が居ないか確認することになるわけね」
『堕天使ちゃん、そのとおり!』
成程、これなら契約者たちも生活をあまり壊さず俺達の【邪魔】退治に付き合えるだろう。
『それじゃ早速、あそこにいる【邪魔】を退治してもらおうか!契約者の皆、制御具に触れて、【解除】って唱えてみて』
契約者たちが神に言われた通りにすると、俺達の首に巻かれていた【封印具】が光り出した。
この状態は見覚えがある。この前三上と契約したときになった状態だな。
『チョーカーが光っているその状態が、封印が一段階解かれた状態だよ』
「一段階って……まだこれじゃ完璧に封印が解かれたわけじゃないの?」
『元勇者くん、それは契約をしてもらうときに言ったよね。封印は契約している人間との信頼関係の深まりによって段階ごとに解かれていくんだよ。君たちはまだ契約したばっかりだから封印解除は一段階目だよ。封印をさらに解きたければ、契約者の皆ともっと絆を深めてね』
「ああ、そっか……。そういえばそんなこと言ってたね」
神の言葉に、結城は困ったように頬を掻いていた。
『ま、でも君たちなら一段階目でもあそこにいる【邪魔】程度なら倒せると思うよ。それじゃ、退治よろしく!』
「……まあ、力が使えるなら大丈夫でしょう……やるわよ」
天満は溜息を吐きながらも持っていた御神体を的場へ渡し、俺達へそう言った。
「まあ魔王討伐よりは簡単かぁ」
「【邪魔】はどんな味がするんすかね~?」
「狼谷……お前、あれ喰う気か……」
結城が肩を回しながら前に出て、狼谷はじゅるりと涎を垂らした。そしてそんな狼谷を見た新田が顔を引き攣らせていた。
特段美味くなさそうだが……良くあれを見て食べたいと思えるな。
「――聖剣エクスカリバー」
そして前に出た結城がそう唱えると、奴の手に聖なる力を纏わせた剣が現れた。……俺を殺した聖剣ではないが、やはり聖なる力が宿ったものはあまり見たくないな……トラウマが刺激されそうだ。
「死神の鎌」
さらに新田が懐から大鎌を引っ張り出してきたので俺は目を見張った。
「……そんな大きさの鎌、どうやってそこに入ってたんだ?」
「……死神はデスサイズを好きな大きさに変形できるんだ」
「ああ、成程」
そういえばハサミにもしてたし大きさなんて変えられて当然か……。
「準備できた?」
「早くやろうっす!!」
そんな声がして振り向くと、天満の背中には漆黒の翼が、狼谷には頭に狼の耳と尻に尻尾が生えていた。
天満の翼はわかるが……狼谷は封印が解除されるとそういう感じになるのか。
「きゃー!瑠美お姉さまの堕天使モード素敵ー!!」
『あっ、ちょっ……そんな強く握らないで!この御神体簡易版だから壊れちゃう!』
そして天満の姿を見て興奮した的場に強く握られたらしい御神体から、そんな焦った声が聞こえた。
どんだけ強く握ったんだ……?
「それじゃあ陣形は……戦闘スタイル的に、俺と狼谷が前衛で、新田が中距離支援、天満と藤間が後方支援でいいかな?」
結城がそういうのに意義を唱えた奴は居なかった。
そして俺達は【邪魔】を退治すべく奴らへと向かっていった。
『はい、では皆さんご注目~。前方に見えますのが~、これから倒していただく【邪魔】になりま~す!』
天満の手の上にある小さな御神体が示した方向には黒い人影のようなものがうじゃうじゃと集まっていた。
「え、何あれ。コ○ンの犯人?」
「どっちかっていうとショ○カーみたいじゃないですか?」
黒い人影を見た的場と上谷がそんなことを言っていた。
「あれが【邪魔】なの?」
天満がそう聞くと、神は「そうだよ~」と言った。
『あれがこの世界に発生した【邪魔】で、君たちを呼ぶまでは倒しようがなかったから、とりあえず空間を歪めて出られないようにして、集められるだけ集めておいたの。ちなみに人外の皆が今住んでる建物は元々この空き地に建ってたんだけどね、人も生き物もあまりいないこの土地が丁度良かったから建物は移して、【邪魔】を転送して集めておく場所にしたんだ!』
成程、だからあの建物は異様にボロかったのか……。
『これからは基本、世界中に発生した【邪魔】をオレが見つけ次第この場所に転送するから、君たちに一日一回ここにきてもらって退治するって感じだね。その方が世界中を移動して【邪魔】退治しなくていいから楽でしょ?』
「まあそうだな」
【邪魔】自体はこの街のみならず、世界中に発生するようだから、いちいち発生した場所に俺たちが移動するよりは、集めておいてもらってその場所で退治した方が楽だ。契約者たちも皆学生だから早々移動できるものでもないしな。
『基本の【邪魔】退治はそれでいいんだけど……問題は、人や生き物にとりついた【邪魔】の処理だね。なるべく【邪魔】は発生したら即この場所に送るようにしてるけど、時折この空間を抜け出して生き物や人にとりつくことがある。三上君をいじめてた男の子みたいにね』
「……」
神のその言葉に、隣に立つ三上がぴくりと反応していた。
『とりついてすぐなら、魔王君がやったみたいに引きずり出して消滅させられるけど、長い事とりついたままだと、【邪魔】と生き物が融合してしまって、退治が難しくなる。完全に融合してしまった場合は……オレも世界にどういう影響を及ぼすかわからないから、【邪魔】がとりついた生き物を見つけた場合は優先して退治してほしい』
「【邪魔】がとりついた生物はどうやって見分けるの?」
結城がそう聞くと、神は「見ればわかるよ」と続けた。
『魔王くんは一度見たからわかるよね?』
「ああ。【邪魔】がとりついてた奴は、黒いオーラのようなものを纏っていた。雰囲気も普段の人間とは違っていたし……見れば確かにわかると思う」
『そういうこと~。でもとりついたばっかはオーラが出ないこともあるから注意ね。だから【邪魔】の気配が近くにあったら、封印具や制御具が反応するようにしたから、それも参考にしてね』
【邪魔】の気配は俺たちの首に巻かれているチョーカーや契約者たちのブレスレットでもわかるのか。それならより見つけやすいだろう。
「それじゃあ、私たちの当分の仕事は……一日一回ここに来て【邪魔】退治と、街で【邪魔】にとりつかれた人や生き物が居ないか確認することになるわけね」
『堕天使ちゃん、そのとおり!』
成程、これなら契約者たちも生活をあまり壊さず俺達の【邪魔】退治に付き合えるだろう。
『それじゃ早速、あそこにいる【邪魔】を退治してもらおうか!契約者の皆、制御具に触れて、【解除】って唱えてみて』
契約者たちが神に言われた通りにすると、俺達の首に巻かれていた【封印具】が光り出した。
この状態は見覚えがある。この前三上と契約したときになった状態だな。
『チョーカーが光っているその状態が、封印が一段階解かれた状態だよ』
「一段階って……まだこれじゃ完璧に封印が解かれたわけじゃないの?」
『元勇者くん、それは契約をしてもらうときに言ったよね。封印は契約している人間との信頼関係の深まりによって段階ごとに解かれていくんだよ。君たちはまだ契約したばっかりだから封印解除は一段階目だよ。封印をさらに解きたければ、契約者の皆ともっと絆を深めてね』
「ああ、そっか……。そういえばそんなこと言ってたね」
神の言葉に、結城は困ったように頬を掻いていた。
『ま、でも君たちなら一段階目でもあそこにいる【邪魔】程度なら倒せると思うよ。それじゃ、退治よろしく!』
「……まあ、力が使えるなら大丈夫でしょう……やるわよ」
天満は溜息を吐きながらも持っていた御神体を的場へ渡し、俺達へそう言った。
「まあ魔王討伐よりは簡単かぁ」
「【邪魔】はどんな味がするんすかね~?」
「狼谷……お前、あれ喰う気か……」
結城が肩を回しながら前に出て、狼谷はじゅるりと涎を垂らした。そしてそんな狼谷を見た新田が顔を引き攣らせていた。
特段美味くなさそうだが……良くあれを見て食べたいと思えるな。
「――聖剣エクスカリバー」
そして前に出た結城がそう唱えると、奴の手に聖なる力を纏わせた剣が現れた。……俺を殺した聖剣ではないが、やはり聖なる力が宿ったものはあまり見たくないな……トラウマが刺激されそうだ。
「死神の鎌」
さらに新田が懐から大鎌を引っ張り出してきたので俺は目を見張った。
「……そんな大きさの鎌、どうやってそこに入ってたんだ?」
「……死神はデスサイズを好きな大きさに変形できるんだ」
「ああ、成程」
そういえばハサミにもしてたし大きさなんて変えられて当然か……。
「準備できた?」
「早くやろうっす!!」
そんな声がして振り向くと、天満の背中には漆黒の翼が、狼谷には頭に狼の耳と尻に尻尾が生えていた。
天満の翼はわかるが……狼谷は封印が解除されるとそういう感じになるのか。
「きゃー!瑠美お姉さまの堕天使モード素敵ー!!」
『あっ、ちょっ……そんな強く握らないで!この御神体簡易版だから壊れちゃう!』
そして天満の姿を見て興奮した的場に強く握られたらしい御神体から、そんな焦った声が聞こえた。
どんだけ強く握ったんだ……?
「それじゃあ陣形は……戦闘スタイル的に、俺と狼谷が前衛で、新田が中距離支援、天満と藤間が後方支援でいいかな?」
結城がそういうのに意義を唱えた奴は居なかった。
そして俺達は【邪魔】を退治すべく奴らへと向かっていった。
0
あなたにおすすめの小説
やっと退場できるはずだったβの悪役令息。ワンナイトしたらΩになりました。
毒島醜女
BL
目が覚めると、妻であるヒロインを虐げた挙句に彼女の運命の番である皇帝に断罪される最低最低なモラハラDV常習犯の悪役夫、イライ・ロザリンドに転生した。
そんな最期は絶対に避けたいイライはヒーローとヒロインの仲を結ばせつつ、ヒロインと円満に別れる為に策を練った。
彼の努力は実り、主人公たちは結ばれ、イライはお役御免となった。
「これでやっと安心して退場できる」
これまでの自分の努力を労うように酒場で飲んでいたイライは、いい薫りを漂わせる男と意気投合し、彼と一夜を共にしてしまう。
目が覚めると罪悪感に襲われ、すぐさま宿を去っていく。
「これじゃあ原作のイライと変わらないじゃん!」
その後体調不良を訴え、医師に診てもらうととんでもない事を言われたのだった。
「あなた……Ωになっていますよ」
「へ?」
そしてワンナイトをした男がまさかの国の英雄で、まさかまさか求愛し公開プロポーズまでして来て――
オメガバースの世界で運命に導かれる、強引な俺様α×頑張り屋な元悪役令息の元βのΩのラブストーリー。
強制悪役劣等生、レベル99の超人達の激重愛に逃げられない
砂糖犬
BL
悪名高い乙女ゲームの悪役令息に生まれ変わった主人公。
自分の未来は自分で変えると強制力に抗う事に。
ただ平穏に暮らしたい、それだけだった。
とあるきっかけフラグのせいで、友情ルートは崩れ去っていく。
恋愛ルートを認めない弱々キャラにわからせ愛を仕掛ける攻略キャラクター達。
ヒロインは?悪役令嬢は?それどころではない。
落第が掛かっている大事な時に、主人公は及第点を取れるのか!?
最強の力を内に憑依する時、その力は目覚める。
12人の攻略キャラクター×強制力に苦しむ悪役劣等生
魔界最強に転生した社畜は、イケメン王子に奪い合われることになりました
タタミ
BL
ブラック企業に務める社畜・佐藤流嘉。
クリスマスも残業確定の非リア人生は、トラックの激突により突然終了する。
死後目覚めると、目の前で見目麗しい天使が微笑んでいた。
「ここは天国ではなく魔界です」
天使に会えたと喜んだのもつかの間、そこは天国などではなく魔法が当たり前にある世界・魔界だと知らされる。そして流嘉は、魔界に君臨する最強の支配者『至上様』に転生していたのだった。
「至上様、私に接吻を」
「あっ。ああ、接吻か……って、接吻!?なんだそれ、まさかキスですか!?」
何が起こっているのかわからないうちに、流嘉の前に現れたのは美しい4人の王子。この4王子にキスをして、結婚相手を選ばなければならないと言われて──!?
異世界転移した元コンビニ店長は、獣人騎士様に嫁入りする夢は……見ない!
めがねあざらし
BL
過労死→異世界転移→体液ヒーラー⁈
社畜すぎて魂が擦り減っていたコンビニ店長・蓮は、女神の凡ミスで異世界送りに。
もらった能力は“全言語理解”と“回復力”!
……ただし、回復スキルの発動条件は「体液経由」です⁈
キスで癒す? 舐めて治す? そんなの変態じゃん!
出会ったのは、狼耳の超絶無骨な騎士・ロナルドと、豹耳騎士・ルース。
最初は“保護対象”だったのに、気づけば戦場の最前線⁈
攻めも受けも騒がしい異世界で、蓮の安眠と尊厳は守れるのか⁉
--------------------
※現在同時掲載中の「捨てられΩ、癒しの異能で獣人将軍に囲われてます!?」の元ネタです。出しちゃった!
転生したけど赤ちゃんの頃から運命に囲われてて鬱陶しい
翡翠飾
BL
普通に高校生として学校に通っていたはずだが、気が付いたら雨の中道端で動けなくなっていた。寒くて死にかけていたら、通りかかった馬車から降りてきた12歳くらいの美少年に拾われ、何やら大きい屋敷に連れていかれる。
それから温かいご飯食べさせてもらったり、お風呂に入れてもらったり、柔らかいベッドで寝かせてもらったり、撫でてもらったり、ボールとかもらったり、それを投げてもらったり───ん?
「え、俺何か、犬になってない?」
豹獣人の番大好き大公子(12)×ポメラニアン獣人転生者(1)の話。
俺、転生したら社畜メンタルのまま超絶イケメンになってた件~転生したのに、恋愛難易度はなぜかハードモード
中岡 始
BL
ブラック企業の激務で過労死した40歳の社畜・藤堂悠真。
目を覚ますと、高校2年生の自分に転生していた。
しかも、鏡に映ったのは芸能人レベルの超絶イケメン。
転入初日から女子たちに囲まれ、学園中の話題の的に。
だが、社畜思考が抜けず**「これはマーケティング施策か?」**と疑うばかり。
そして、モテすぎて業務過多状態に陥る。
弁当争奪戦、放課後のデート攻勢…悠真の平穏は完全に崩壊。
そんな中、唯一冷静な男・藤崎颯斗の存在に救われる。
颯斗はやたらと落ち着いていて、悠真をさりげなくフォローする。
「お前といると、楽だ」
次第に悠真の中で、彼の存在が大きくなっていき――。
「お前、俺から逃げるな」
颯斗の言葉に、悠真の心は大きく揺れ動く。
転生×学園ラブコメ×じわじわ迫る恋。
これは、悠真が「本当に選ぶべきもの」を見つける物語。
続編『元社畜の俺、大学生になってまたモテすぎてるけど、今度は恋人がいるので無理です』
かつてブラック企業で心を擦り減らし、過労死した元社畜の男・藤堂悠真は、
転生した高校時代を経て、無事に大学生になった――
恋人である藤崎颯斗と共に。
だが、大学という“自由すぎる”世界は、ふたりの関係を少しずつ揺らがせていく。
「付き合ってるけど、誰にも言っていない」
その選択が、予想以上のすれ違いを生んでいった。
モテ地獄の再来、空気を読み続ける日々、
そして自分で自分を苦しめていた“頑張る癖”。
甘えたくても甘えられない――
そんな悠真の隣で、颯斗はずっと静かに手を差し伸べ続ける。
過去に縛られていた悠真が、未来を見つめ直すまでの
じれ甘・再構築・すれ違いと回復のキャンパス・ラブストーリー。
今度こそ、言葉にする。
「好きだよ」って、ちゃんと。
悪役令息の兄って需要ありますか?
焦げたせんべい
BL
今をときめく悪役による逆転劇、ザマァやらエトセトラ。
その悪役に歳の離れた兄がいても、気が強くなければ豆電球すら光らない。
これは物語の終盤にチラッと出てくる、折衷案を出す兄の話である。
異世界にやってきたら氷の宰相様が毎日お手製の弁当を持たせてくれる
七瀬京
BL
異世界に召喚された大学生ルイは、この世界を救う「巫覡」として、力を失った宝珠を癒やす役目を与えられる。
だが、異界の食べ物を受けつけない身体に苦しみ、倒れてしまう。
そんな彼を救ったのは、“氷の宰相”と呼ばれる美貌の男・ルースア。
唯一ルイが食べられるのは、彼の手で作られた料理だけ――。
優しさに触れるたび、ルイの胸に芽生える感情は“感謝”か、それとも“恋”か。
穏やかな日々の中で、ふたりの距離は静かに溶け合っていく。
――心と身体を癒やす、年の差主従ファンタジーBL。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる