52 / 120
矢崎涼②
14:帰郷
しおりを挟む
1月14日土曜日 午前9時
(結局昨日も体調が悪いということで陽子さん来なかったな)
置き掛けに天井を見ながら涼は考えていた。
一昨日の夜は、土曜日から帰郷するに当たり何かの理由をつけて陽子の写真を撮らせてもらおうと作戦を考えていた。
例えば、
【作戦1】
涼「店先の新刊コーナーに紹介のためのPOPを飾っていますけど、そこに店員の等身大のポスター作ってみませんか?」
陽子「まぁ、面白そうね!」
涼「個人情報までは何ですから、チーフのお勧め!、みたいな触れ込みで実際に陽子さんが呼んだ感想を多少入れてみてこちらです!みたく手を新刊コーナーに向けてみたらどうですかね?」
陽子「私なの?」
涼「まずはやはりこの書店の顔ということで陽子さんが望ましいかと・・・」
陽子「店長が良いんじゃない?」
涼「店長、本読みます?」
陽子「いえ・・・」
涼「ですよね!ここはちゃんと事実に乗っ取った触れ込みじゃないと、質問されて困っちゃいますよね。」
陽子「そうね。」
涼「ということで、何枚か写真撮ってみましょう!」
陽子「分かったわ。」
(ここできっとデジカメを持ってくるだろうから)
涼「うちのパソコンでもちょっと加工してみたいのでスマホでも撮っておきますね?」
陽子「えぇ、いいわよ。」
(そして、スマホにも何枚か写真を撮らせてもらえばOK!!)
とか・・・
【作戦2】
涼「最近お客さん少ないですから駅前辺りでビラとか配ってみませんか?」
陽子「ビラ?」
涼「えぇ。この書店の売りは割と新しめの本でも自由に読めてお得に購入できるレストコーナーだと思うんです。」
陽子「そうね。」
涼「だから、あえてそのレストコーナーをメインに紹介してみてはどうでしょう?」
陽子「そうね~・・・」
涼「見栄えよく店員の写真も所々に小さく入れてみて・・・」
陽子「うんうん・・・」
涼「メインの所は少し大きめで陽子さんの、いらっしゃいませ!っていう感じで。」
陽子「私?・・・そこは店長じゃあ・・・」
涼「店長じゃ見栄えよくないです!」
陽子「そ、そう?」
涼「当然です!!何なら、こんな綺麗な店員さんがいるんなら、って感じで来てくれるかもしれませんよ。・・・店長見て目当てで来る客なんていません!!」
陽子「そう・・・かな?」
涼「そうです!!とにかく、配るのは2人ぐらいで大丈夫ですから、僕と陽子さんで駅前辺りで配っちゃってもいいですし。」
陽子「そうね~・・・」
涼「新聞チラシなんかはお金がかかるだけでそんなに集客アップにつながる気はしないですから、手作りビラで十分だと思いますよ?」
陽子「・・・わかったわ、やってみましょう!」
涼「じゃあ、みんなの写真を撮るとして・・・まずは陽子さんの写真を撮っておきましょう!」
陽子「分かったわ。」
(ここできっとデジカメを持ってくるだろうから)
涼「うちのパソコンでもちょっと加工してみたいのでスマホでも撮っておきますね?」
陽子「えぇ、いいわよ。」
(そして、スマホにも何枚か写真を撮らせてもらえばOK!!)
とか・・・
残念ながらそれは叶わなかったため、涼の気分はかなり落ち込んでいた。
「とにかく、月曜日になればまた会えるんだから、その時でいいや!」
とつぶやきながら布団から出て、帰郷の準備を始めるのだった。
(結局昨日も体調が悪いということで陽子さん来なかったな)
置き掛けに天井を見ながら涼は考えていた。
一昨日の夜は、土曜日から帰郷するに当たり何かの理由をつけて陽子の写真を撮らせてもらおうと作戦を考えていた。
例えば、
【作戦1】
涼「店先の新刊コーナーに紹介のためのPOPを飾っていますけど、そこに店員の等身大のポスター作ってみませんか?」
陽子「まぁ、面白そうね!」
涼「個人情報までは何ですから、チーフのお勧め!、みたいな触れ込みで実際に陽子さんが呼んだ感想を多少入れてみてこちらです!みたく手を新刊コーナーに向けてみたらどうですかね?」
陽子「私なの?」
涼「まずはやはりこの書店の顔ということで陽子さんが望ましいかと・・・」
陽子「店長が良いんじゃない?」
涼「店長、本読みます?」
陽子「いえ・・・」
涼「ですよね!ここはちゃんと事実に乗っ取った触れ込みじゃないと、質問されて困っちゃいますよね。」
陽子「そうね。」
涼「ということで、何枚か写真撮ってみましょう!」
陽子「分かったわ。」
(ここできっとデジカメを持ってくるだろうから)
涼「うちのパソコンでもちょっと加工してみたいのでスマホでも撮っておきますね?」
陽子「えぇ、いいわよ。」
(そして、スマホにも何枚か写真を撮らせてもらえばOK!!)
とか・・・
【作戦2】
涼「最近お客さん少ないですから駅前辺りでビラとか配ってみませんか?」
陽子「ビラ?」
涼「えぇ。この書店の売りは割と新しめの本でも自由に読めてお得に購入できるレストコーナーだと思うんです。」
陽子「そうね。」
涼「だから、あえてそのレストコーナーをメインに紹介してみてはどうでしょう?」
陽子「そうね~・・・」
涼「見栄えよく店員の写真も所々に小さく入れてみて・・・」
陽子「うんうん・・・」
涼「メインの所は少し大きめで陽子さんの、いらっしゃいませ!っていう感じで。」
陽子「私?・・・そこは店長じゃあ・・・」
涼「店長じゃ見栄えよくないです!」
陽子「そ、そう?」
涼「当然です!!何なら、こんな綺麗な店員さんがいるんなら、って感じで来てくれるかもしれませんよ。・・・店長見て目当てで来る客なんていません!!」
陽子「そう・・・かな?」
涼「そうです!!とにかく、配るのは2人ぐらいで大丈夫ですから、僕と陽子さんで駅前辺りで配っちゃってもいいですし。」
陽子「そうね~・・・」
涼「新聞チラシなんかはお金がかかるだけでそんなに集客アップにつながる気はしないですから、手作りビラで十分だと思いますよ?」
陽子「・・・わかったわ、やってみましょう!」
涼「じゃあ、みんなの写真を撮るとして・・・まずは陽子さんの写真を撮っておきましょう!」
陽子「分かったわ。」
(ここできっとデジカメを持ってくるだろうから)
涼「うちのパソコンでもちょっと加工してみたいのでスマホでも撮っておきますね?」
陽子「えぇ、いいわよ。」
(そして、スマホにも何枚か写真を撮らせてもらえばOK!!)
とか・・・
残念ながらそれは叶わなかったため、涼の気分はかなり落ち込んでいた。
「とにかく、月曜日になればまた会えるんだから、その時でいいや!」
とつぶやきながら布団から出て、帰郷の準備を始めるのだった。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
ちょっと大人な体験談はこちらです
神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な体験談です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではGemini PRO、Pixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
極上イケメン先生が秘密の溺愛教育に熱心です
朝陽七彩
恋愛
私は。
「夕鶴、こっちにおいで」
現役の高校生だけど。
「ずっと夕鶴とこうしていたい」
担任の先生と。
「夕鶴を誰にも渡したくない」
付き合っています。
♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡
神城夕鶴(かみしろ ゆづる)
軽音楽部の絶対的エース
飛鷹隼理(ひだか しゅんり)
アイドル的存在の超イケメン先生
♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡
彼の名前は飛鷹隼理くん。
隼理くんは。
「夕鶴にこうしていいのは俺だけ」
そう言って……。
「そんなにも可愛い声を出されたら……俺、止められないよ」
そして隼理くんは……。
……‼
しゅっ……隼理くん……っ。
そんなことをされたら……。
隼理くんと過ごす日々はドキドキとわくわくの連続。
……だけど……。
え……。
誰……?
誰なの……?
その人はいったい誰なの、隼理くん。
ドキドキとわくわくの連続だった私に突如現れた隼理くんへの疑惑。
その疑惑は次第に大きくなり、私の心の中を不安でいっぱいにさせる。
でも。
でも訊けない。
隼理くんに直接訊くことなんて。
私にはできない。
私は。
私は、これから先、一体どうすればいいの……?
あるフィギュアスケーターの性事情
蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。
しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。
何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。
この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。
そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。
この物語はフィクションです。
実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる