学園のナゾ

第6幕。

　　下手からパズルピースを持って慌てた灯が登場する。

灯「ねぇ、……。亮君、ここに来てない？

彰「え？！灯さん、亮と一緒じゃなかったのですか？」

　　灯は首を左右に振る。

灯「ううん、一緒だったよ。でも……」

　　灯は観客の方に字が書いてある表面のパズルピースを見せたまま、

灯「このピースを見つけたと同時に亮君の姿がなかったの」

進「灯ちゃん、そのピースなら僕もあるよ。……ほら」

　　進は灯に一度パズルピースを見せたあと観客の前にも見せる。

灯「本当だ！？……どっちが本物だろう。ねぇ彰君どっちが本物だと思う？」

　　一方彰は考え事をしていた。

彰「……？今、何か言いました？」

灯「あのね、『あたしの持っているピースと進兄の持っているピースどっちが本物かな？』って聞いたんだけど……何か考え事？」

彰「あ、はい。灯さんがそちらのピースを見つけたと同時に亮の姿がなかったというのが、あまりにも不思議で……気になってしまい考え込んでしまいました」

進「そうだね。普通、人が急に消えるなんてありえないことだからね」

彰「はい。もしかしたら、亮は俺達3人以外のヒトに連れ去られたのではないでしょうか？」

灯「進兄と彰君の言う通りかも……。それってそれって、この学校の中にもう1人あたし達のように忍び込んでいるって事だよね。仮にだよ、本当に彰君の言ったことが亮君の身に起きていたら……」

進「やばいよねぇ～。あはははは(笑)」

彰「進さん、笑い事じゃないですよ！早く残りのピースと」

灯「亮君を探しに行こう！！」

　　灯と進は下手、彰は上手にはける。

第6幕(完)続く