学園のナゾ

第7幕。

　　◯体育館倉庫(夜)◯
　　舞台中央にバスケットボールの入った金属製のボールカートに縄で手足を縛られ座った状態で眠る亮がいる。上手側に亮と向かい合わせで白い布に体を覆われ、顔だけ見せる人がバスケットボールを手にしていた。
　　＜澱んだ怪しい曲が小さい音量で流れる＞
　　亮は目覚め手足をもがく。

亮「……。ッ！？く、くそーっ！？なんだよこれ！！」

　　白い布の人物はバケットボールをカートに目がけ、セリフ(淡々と感情の無い感じで)を吐きながらボールを投げ込む。

白い布の人物「シュート……あれ？目を覚めましたの。亮くん……」

亮「どうして、オレの名前知ってんだ？」

白い布の人物「それは……今は言えないわ。でもその内解ると思う」

亮「なぁ、あんた」

白い布の人物「亮くん、私は“あんた“っていう名前じゃないの。ちゃんと【新月　真しんげつ　まこと】と言う名前があるの」

亮「そうか。それは……悪かった。んじゃ、真はどうしてオレをここに連れて来たんだ？」

真「えっと……あなた1人くらい居なくなった方が、ゲームも盛り上がるかなって思ったの」

　　真は不気味な笑顔を見せる。

亮「ゲーム？……って今、オレらがやっていることか？」

真「まぁね。実はね……あなた達にはゲームを何としても最後までやり遂げてくれないと……私は成仏できないのよ」

　　真は一瞬悲しんだ顔をするがまた不気味に笑う。

亮「成仏？！なんのことだよ」

　　真は亮の発言を無視する。

真「じゃあ、私は行くところがあるから行くわ……さよなら～」

　　亮は再びもがく。

亮「お、おい！縄！、縄を解いてから行けよ～～ぉ」

　＜澱んだ怪しい曲が小さい音量をきる＞

第7幕(完)続く