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番外編
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服の上から見て取れる腕が、胸元の位置に到着する。
「っん……」
旭陽が小さく肩を揺らした。
「あ、さひ?」
声を掛ければ、視線だけを俺に向ける。
口角を持ち上げて、俺を見たまま手のみを動かす。
「ん……ん、ぁ……」
俺のペースで責め立てている時とは異なる、切羽詰ったものではない声が零れ落ちた。
柔らかさすら感じる吐息交じりの声が、弧を描いた唇から零れている。
「ふ……ぅ、ん……」
「っ旭、陽……なに、してるんだ?」
心地良さそうな声に、無意識に喉が上下していた。
「ん……何だと、思う?」
明らかに膨らみつつある俺の下腹部を一瞥して、大分不機嫌が薄れてきた男が笑う。
分からない。
けど、想像はつく。
でも、そんなことってあるのか。旭陽が、そんな……?
確かめたい。ちゃんと見たい。
強く思ったのと、旭陽の服が急に裾からめくれたのは同時だった。
「!」
俺の歯形やキスマークが散らばる褐色が、黒服の下から現れる。
独りでに腹部までめくれた時、旭陽が服を掴んで元の位置まで戻した。
「あ……」
はっきりと残念がっている声を漏らした俺に、一瞬の驚きを収めた旭陽が噴き出した。
「ッは、ははっ……! 晃、おまえ魔力で勝手に剥ごうとするほど焦れたのか? ンな器用な真似いつもはできねえくせに、欲情したらやれんのかよ!」
心底おかしそうに笑われ、ムッとして言い返していた。
「お前に関することが一番力を発揮できるに決まってるだろ。他の時と比べるな」
言ってしまってから、そもそも今は怒られている最中だったと思い出す。
不愉快にさせてしまったかと焦るが、旭陽は何も言い返してこなかった。
笑みが深まり、変化が分かりにくい褐色の頬を色づかせる。
黄金が甘く蕩けて、つり上がっていた眉尻が垂れ下がった。
「…………旭陽」
「……あきらぁ」
鮮やかに咲いた笑みに、喉が勝手に嚥下の音を響かせていた。
何度目かの呼び声に、やっといつものように応えて旭陽からも名前が呼ばれる。
俺を欲しがっている時の、特別甘く柔らかな響き。
裾を戻したばかりの手が、今度は自ら脱ぎ去る為に服に触れた。
焦らす速度で緩慢に、黒い中衣がめくり上げられていく。
するすると両足が開いていって、まるで咥えて欲しがっているかのように大きく開いた位置で止まった。
今すぐ呑み込んでやりたいが、手は未だに戒められたままだ。
届かないもどかしさに喉が鳴る。
自分でも、目がぎらついている自覚はあった。
余裕がない俺を見て、黄金が滴るような甘さを湛える。
熱心に俺を見つめる旭陽を、俺も食い入るように見つめた。
胸板が服の下から現れる。
明らかに既に刺激を受けた色付きで、ぷくりと尖った乳首が顔を覗かせた。
やっぱり、さっき服の下で胸を弄っていたんだ。
自分で慰めるなんて一切しない男が。
多分、俺を煽る為だけに。
ひっきりなしに咥内へ溢れてくる唾液を、また飲み込む。
完全に脱ぎ去ろうとしていた手が止まり、少し考えてから持ち上がった服を口に咥えた。
「あ、旭陽?」
旭陽が、自分でたくし上げた服を咥えている!
想像したこともなかった光景に、今が現実かどうか分からなくなってくる。
どんな顔をしているか、もう自分では分からない。
旭陽がご機嫌な目で俺を見て、綺麗な筋肉に覆われた腹筋をゆっくりとなぞった。
自ら横腹を擽り、腰を撫で下ろして後ろへ手を回す。
「ッん……ぁっ」
ひく、と腹筋が震えるのが見えた。
軽く腰を浮かせ、耐えるように眉を寄せている。
「あ、さひ、」
唾液が溢れ返っていた咥内が、今度は急速に乾いていく。
「ンッ……ぁ、き、」
「旭陽……ッ」
「はっ、ぁき、ら……っ」
わざとらしく揶揄しているわけでもない、気持ち良さそうな声が俺を呼ぶ。
呼んでくる割に、半端な拘束を解いてくれる様子はない。
「ん、ン……ッ、は、あきっ……」
旭陽が後ろで、俺より太い指を動かしているのが伝わってくる気がする。
片手が褐色の胸板を撫で、今度は俺からも見える状態で突起を摘み上げた。
「んあっ」
ビクンと腰が跳ねる。
「ッぁ、ん、ん……っ」
指と指で挟み、柔く擦り合わせて優しく刺激を与えている。
笑みに綻んだままの唇から、とろりと一筋の唾液が零れ落ちた。
舐め取ってやりたいと思うのに、手枷を壊さない限りは届かない。
「ッ旭陽……!」
もどかしい。
美味そうに色付いた体を抱き締めて、全身気持ち良くさせてやりたいのに。
ガチャガチャと金属音を立てながら、魔王の力からすれば脆いとすら言える手枷を壊さずに耐えている。
無様な姿だと自分では呆れ返るばかりだが、旭陽はますます黄金を蕩けさせた。
胸から離れた手が、旭陽を見ているだけでガチガチになっている場所へ触れてきた。
「っく……!」
旭陽の指に触れられただけで、どろりと大量の我慢汁が溢れ出す。
服から口を離した男が、無造作に顔を寄せてきた。
「ッ旭陽、駄目だ……!」
咄嗟に静止を叫ぶが、言葉で言って聞く男ではない。
男の中に入りたがって震えている先端が、熱い口の中に招き入れられた。
「ッ…………!」
焦らされていた分だけ、快感が一気にこみ上げる。
ただ亀頭を咥えられただけなのに、飢えていた雄は一瞬で昇り詰めた。
人間とは明らかに異なる量の白濁が一斉に噴き出す。
旭陽の口腔を満たしながら、溢れた分がびしゃびしゃと勢いよく褐色と射干玉を白く染めていった。
「っん……」
旭陽が小さく肩を揺らした。
「あ、さひ?」
声を掛ければ、視線だけを俺に向ける。
口角を持ち上げて、俺を見たまま手のみを動かす。
「ん……ん、ぁ……」
俺のペースで責め立てている時とは異なる、切羽詰ったものではない声が零れ落ちた。
柔らかさすら感じる吐息交じりの声が、弧を描いた唇から零れている。
「ふ……ぅ、ん……」
「っ旭、陽……なに、してるんだ?」
心地良さそうな声に、無意識に喉が上下していた。
「ん……何だと、思う?」
明らかに膨らみつつある俺の下腹部を一瞥して、大分不機嫌が薄れてきた男が笑う。
分からない。
けど、想像はつく。
でも、そんなことってあるのか。旭陽が、そんな……?
確かめたい。ちゃんと見たい。
強く思ったのと、旭陽の服が急に裾からめくれたのは同時だった。
「!」
俺の歯形やキスマークが散らばる褐色が、黒服の下から現れる。
独りでに腹部までめくれた時、旭陽が服を掴んで元の位置まで戻した。
「あ……」
はっきりと残念がっている声を漏らした俺に、一瞬の驚きを収めた旭陽が噴き出した。
「ッは、ははっ……! 晃、おまえ魔力で勝手に剥ごうとするほど焦れたのか? ンな器用な真似いつもはできねえくせに、欲情したらやれんのかよ!」
心底おかしそうに笑われ、ムッとして言い返していた。
「お前に関することが一番力を発揮できるに決まってるだろ。他の時と比べるな」
言ってしまってから、そもそも今は怒られている最中だったと思い出す。
不愉快にさせてしまったかと焦るが、旭陽は何も言い返してこなかった。
笑みが深まり、変化が分かりにくい褐色の頬を色づかせる。
黄金が甘く蕩けて、つり上がっていた眉尻が垂れ下がった。
「…………旭陽」
「……あきらぁ」
鮮やかに咲いた笑みに、喉が勝手に嚥下の音を響かせていた。
何度目かの呼び声に、やっといつものように応えて旭陽からも名前が呼ばれる。
俺を欲しがっている時の、特別甘く柔らかな響き。
裾を戻したばかりの手が、今度は自ら脱ぎ去る為に服に触れた。
焦らす速度で緩慢に、黒い中衣がめくり上げられていく。
するすると両足が開いていって、まるで咥えて欲しがっているかのように大きく開いた位置で止まった。
今すぐ呑み込んでやりたいが、手は未だに戒められたままだ。
届かないもどかしさに喉が鳴る。
自分でも、目がぎらついている自覚はあった。
余裕がない俺を見て、黄金が滴るような甘さを湛える。
熱心に俺を見つめる旭陽を、俺も食い入るように見つめた。
胸板が服の下から現れる。
明らかに既に刺激を受けた色付きで、ぷくりと尖った乳首が顔を覗かせた。
やっぱり、さっき服の下で胸を弄っていたんだ。
自分で慰めるなんて一切しない男が。
多分、俺を煽る為だけに。
ひっきりなしに咥内へ溢れてくる唾液を、また飲み込む。
完全に脱ぎ去ろうとしていた手が止まり、少し考えてから持ち上がった服を口に咥えた。
「あ、旭陽?」
旭陽が、自分でたくし上げた服を咥えている!
想像したこともなかった光景に、今が現実かどうか分からなくなってくる。
どんな顔をしているか、もう自分では分からない。
旭陽がご機嫌な目で俺を見て、綺麗な筋肉に覆われた腹筋をゆっくりとなぞった。
自ら横腹を擽り、腰を撫で下ろして後ろへ手を回す。
「ッん……ぁっ」
ひく、と腹筋が震えるのが見えた。
軽く腰を浮かせ、耐えるように眉を寄せている。
「あ、さひ、」
唾液が溢れ返っていた咥内が、今度は急速に乾いていく。
「ンッ……ぁ、き、」
「旭陽……ッ」
「はっ、ぁき、ら……っ」
わざとらしく揶揄しているわけでもない、気持ち良さそうな声が俺を呼ぶ。
呼んでくる割に、半端な拘束を解いてくれる様子はない。
「ん、ン……ッ、は、あきっ……」
旭陽が後ろで、俺より太い指を動かしているのが伝わってくる気がする。
片手が褐色の胸板を撫で、今度は俺からも見える状態で突起を摘み上げた。
「んあっ」
ビクンと腰が跳ねる。
「ッぁ、ん、ん……っ」
指と指で挟み、柔く擦り合わせて優しく刺激を与えている。
笑みに綻んだままの唇から、とろりと一筋の唾液が零れ落ちた。
舐め取ってやりたいと思うのに、手枷を壊さない限りは届かない。
「ッ旭陽……!」
もどかしい。
美味そうに色付いた体を抱き締めて、全身気持ち良くさせてやりたいのに。
ガチャガチャと金属音を立てながら、魔王の力からすれば脆いとすら言える手枷を壊さずに耐えている。
無様な姿だと自分では呆れ返るばかりだが、旭陽はますます黄金を蕩けさせた。
胸から離れた手が、旭陽を見ているだけでガチガチになっている場所へ触れてきた。
「っく……!」
旭陽の指に触れられただけで、どろりと大量の我慢汁が溢れ出す。
服から口を離した男が、無造作に顔を寄せてきた。
「ッ旭陽、駄目だ……!」
咄嗟に静止を叫ぶが、言葉で言って聞く男ではない。
男の中に入りたがって震えている先端が、熱い口の中に招き入れられた。
「ッ…………!」
焦らされていた分だけ、快感が一気にこみ上げる。
ただ亀頭を咥えられただけなのに、飢えていた雄は一瞬で昇り詰めた。
人間とは明らかに異なる量の白濁が一斉に噴き出す。
旭陽の口腔を満たしながら、溢れた分がびしゃびしゃと勢いよく褐色と射干玉を白く染めていった。
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