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旭陽生誕3 見えない軛(くびき)
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「っふ、ぅ゛ッう! ぁっンッ、んあ……っ!」
喉の奥へと舌を伸ばして、震える粘膜と舌を舐りながら唾液を伝わせていく。
見なくても旭陽の膝が揺れているのが分かった。
段々と力が抜けていく体を片腕で支え、ビクビクと跳ねる男の咥内を味わい続ける。
「ッぁ、ふっう、ッア゛!」
傷付けないギリギリの力で歯を食い込ませれば、旭陽が背を仰け反らせた。
唇を離していきながら、解ける寸前まで舌を吸い上げ続ける。
震えが伝わってくる項を撫でながら顔を離す。
つ、と互いの唇を銀糸が結んだ。
「ッァ、あっ……! ッは、ぁっ、ッン……っふ……」
揺れる体を抱き締めれば、くたりと凭れ掛かってきている腰が微かに跳ねた。
荒い息を吐いている旭陽は、半ば瞼を伏せて俺の腕に身を預けきっている。
相変わらずキスが好きだな、お前は。
キスだけですぐふにゃふにゃになっちゃうの、ほんと可愛い。
「んっ……ぁッ、う、」
薄く開いている唇を舌で拭ってやれば、がっちりとした肩が揺れた。
開かれた黄金からぽろりと雫が滴り落ちる。
褐色の頬は随分と紅潮して、さっきの顔色の悪さは完全に消え去っていた。
「旭陽、もう苦しくないか?」
「……ん」
濡れた目尻に吸い付けば、擽ったそうな声が聞こえた。
肯定の声音だ。吐息に混じっているのも、快感の余韻だけ。
良かった。
毎日あれだけ俺の体液注がれてるんだから、少し交わせば大丈夫だって予想してたけど合ってたみたいだな。
少し身を傾けて下肢を見れば、旭陽は殆ど自力で立てていない。
ガクガクと震えている膝は、今にも折れてしまいそうだ。
「っ、」
膝裏と背中に手を当て、足元から掬い上げた。
横抱きにされた男が、驚いたように息を詰めたのは一瞬のこと。
すぐに慣れた仕草で首へ腕を回し、身を預けてきた。
実際、旭陽を俺が抱いて移動するのはそう珍しくない。
旭陽から運べと要求されることも多い。
それでも毎回拒否されなかったことに喜びを感じてしまうのは、もう癖みたいなものだ。
実際嬉しくて堪らないから、いつも表情が緩んでしまう。
喜ぶ俺を見た旭陽が可笑しそうに笑うのも、毎度のことだ。
「あきら…………」
「ん……ちょっとでも苦しくなったら言えよ、旭陽」
俺を呼んで、旭陽が少しだけ顎を上向かせる。
触れるだけのキスを落とせば、満足げに黄金が和らいだ。
何度も柔らかな口付けを繰り返しながら、とろりとした瞳になっている男へ念を押す。
旭陽を腕に抱いたまま、奥へ向けて足を踏み出した。
「わ…………」
歩き始めれば、白い道筋に変化が現れた。
一歩踏み出すごとに、何もなかった路端へ鮮やかな花々が出現していく。
遠くから眺めているだけでは現れない、何らかの特異な性質を備えた植物のようだ。
魔王とその伴侶の訪れを歓迎するように、みるみる多様な木や花で両脇が覆われていく。
無機質な場所の印象を持っていたが、予想外に生命力溢れる場所だ。
死の匂いなど欠片も漂っていない。
「旭陽」
「あ?」
「綺麗な場所だな」
「ちと煩すぎるがな」
鼻で笑い飛ばす旭陽の目にも、確りと鮮やかな花弁たちは映っている様子だ。
ふと旭陽が手を伸ばせば、その掌中へ飛び込むかのようなタイミングで一輪の花が収まった。
白い六弁から無数にレース状の細糸が広がる、特徴的な花。
夜にしか開かないんじゃなかったっけ、と咄嗟に思ったのは俺が元々その花を知っていたからだ。
何度も旭陽の誕生日に贈ろうとして、花を受け取ってくれる相手ではないなと踏み止まっていた。
あの日――今年こそはと握り締めた状態でこっちに召喚されてしまい、地球から唯一持ち込むことになった花だった。
俺がかつて贈ろうとしていたのと同じ花を、旭陽の大きな手が包み込んでいる。
そのまま握り潰してしまうこともなく、自然な動きで俺の頭部へと乗せてきた。
茎が茶糸の間に差し込まれ、花の控えめな軽さが髪に飾られる。
「まあ、悪くねえか」
花でも何でも全て似合う男が、甘色の瞳を細めて笑った。
「…………っ!」
何だか胸がいっぱいになって、その場で立ち止まってしまった。
「んっ……」
ぎゅうぎゅうと強く抱き締めれば、旭陽が少し苦しそうな、でもそれ以上に甘い声で呻く。
「は……あんだよ、晃」
ご機嫌な低音で囁き、旭陽からも頭を抱えるように腕を回して抱き返してくれる。
何だか、俺の誕生日みたいだ。
俺ばっかりこんなに幸せな気持ちになってて良いんだろうか。
今更な罪悪感が芽生えて、旭陽の腕の中から顔を上げる。
「ん」
視線に気付いた旭陽が、そっと目尻と唇に口付けを落としてくれた。
キスの催促だと思われたらしい。
いや、嬉しいけど! そうじゃなくて!
違う、とは思っても素直な表情筋は喜びに綻んでしまう。
旭陽が可笑しそうに喉を震わせた。
笑ってる顔は可愛くて幸せだけど、今日は旭陽を喜ばせたいんだよな……!
…………でも、ここに来たのはその為じゃない。
愉しそうな旭陽を見ていると、どれだけ身勝手なことをしているのか強く自覚させられる。
でもやめるつもりもなかったから、また足を進み出す。
少し進めば、前方に煌めく漆黒が見えてきた。
いや、何だか矛盾してるな。でもそうとしか表現の仕様がない。
開けた空間に、煌めく闇が広がっている。
何処か優しい、あたたかな闇だ。
なるほど、これは確かに『ゆりかご』だな。
朽ちて眠る為の場所ではない。
闇に抱かれ、微睡む為の場所。
……いつか俺も旭陽も、睡ることになる場所。
「…………」
腕の中を伺えば、旭陽も前方の闇を見ていた。
感情は読み取れない。
ただ静かな眼差しで、前を見詰めている。
「旭陽」
「あ?」
名前を呼べば、すぐに視線を逸らして俺を見た。
「あの中に、歴代の魔王夫妻が眠ってるんだって」
「なら、先代もだな」
言おうとしていた言葉を先んじて述べられ、思わず舌が縺れる。
「そ、……そ、う。つまり……俺の、両親」
「そうだな」
全然実感はない事柄を口にすれば、俺や魔界の事情について既に聞かされている男があっさりと頷いた。
俺はといえば、何だか喉が乾いてきて声が掠れてきている。
「儀式では、ほら……ここには、来れないから」
「そりゃ、先祖に誓うようなもんじゃねえからな」
そうなんだよな。
お互いの親に紹介とか、魔族にはその類の習慣がない。
「でも俺は、一度旭陽の顔を親とか……先祖とか、一応、見せときたくて」
喉が渇く。
こんなの言い訳だって、はっきりと自覚してる所為だ。
初めて存在を知った『本当の親』は、既に故人だった。
亡骸すら目の当たりにしていない俺には、未だに何の実感も感慨もない。
その所為か、先祖であるはずの歴代魔王にも何の思い入れもない。
俺にとって特別なのは旭陽だけで、それ以外で大切なのは今を生きる民たちだ。
己の祖先や過去に興味が湧かない。
自分はこんなに薄情だったかと、少し意外に思いもするほどに。
なのに、何故連れて来たかと言えば――旭陽の全部を、雁字搦めにする為だ。
「もう一回、キスしていいか? ……ちょっと早いけど、誓いのキス」
項を掌で包み込み、強請る。
魔界の一番深部に繋がる場所の前で交わす口付けが、どんな意味を持つのか。
何も知らない相手に、説明もなく迫っている。
狡い。
不意打ちに近い。
でもどれだけ狡くても、酷くても、旭陽を俺に繋げるならそれで構わない。
旭陽が今更俺から離れたりしないのは理解してる。
でもどれだけ繋いでも、まだ足りない。
体も、心も――死の先も、俺に繋ぎ止めていたい。
「…………言ったろ。好きに、していい」
ぱちりと瞬いてから、旭陽が頬を持ち上げる。
返答を聞き届けるなり、男を下ろすことすらせずに唇に噛み付いていた。
喉の奥へと舌を伸ばして、震える粘膜と舌を舐りながら唾液を伝わせていく。
見なくても旭陽の膝が揺れているのが分かった。
段々と力が抜けていく体を片腕で支え、ビクビクと跳ねる男の咥内を味わい続ける。
「ッぁ、ふっう、ッア゛!」
傷付けないギリギリの力で歯を食い込ませれば、旭陽が背を仰け反らせた。
唇を離していきながら、解ける寸前まで舌を吸い上げ続ける。
震えが伝わってくる項を撫でながら顔を離す。
つ、と互いの唇を銀糸が結んだ。
「ッァ、あっ……! ッは、ぁっ、ッン……っふ……」
揺れる体を抱き締めれば、くたりと凭れ掛かってきている腰が微かに跳ねた。
荒い息を吐いている旭陽は、半ば瞼を伏せて俺の腕に身を預けきっている。
相変わらずキスが好きだな、お前は。
キスだけですぐふにゃふにゃになっちゃうの、ほんと可愛い。
「んっ……ぁッ、う、」
薄く開いている唇を舌で拭ってやれば、がっちりとした肩が揺れた。
開かれた黄金からぽろりと雫が滴り落ちる。
褐色の頬は随分と紅潮して、さっきの顔色の悪さは完全に消え去っていた。
「旭陽、もう苦しくないか?」
「……ん」
濡れた目尻に吸い付けば、擽ったそうな声が聞こえた。
肯定の声音だ。吐息に混じっているのも、快感の余韻だけ。
良かった。
毎日あれだけ俺の体液注がれてるんだから、少し交わせば大丈夫だって予想してたけど合ってたみたいだな。
少し身を傾けて下肢を見れば、旭陽は殆ど自力で立てていない。
ガクガクと震えている膝は、今にも折れてしまいそうだ。
「っ、」
膝裏と背中に手を当て、足元から掬い上げた。
横抱きにされた男が、驚いたように息を詰めたのは一瞬のこと。
すぐに慣れた仕草で首へ腕を回し、身を預けてきた。
実際、旭陽を俺が抱いて移動するのはそう珍しくない。
旭陽から運べと要求されることも多い。
それでも毎回拒否されなかったことに喜びを感じてしまうのは、もう癖みたいなものだ。
実際嬉しくて堪らないから、いつも表情が緩んでしまう。
喜ぶ俺を見た旭陽が可笑しそうに笑うのも、毎度のことだ。
「あきら…………」
「ん……ちょっとでも苦しくなったら言えよ、旭陽」
俺を呼んで、旭陽が少しだけ顎を上向かせる。
触れるだけのキスを落とせば、満足げに黄金が和らいだ。
何度も柔らかな口付けを繰り返しながら、とろりとした瞳になっている男へ念を押す。
旭陽を腕に抱いたまま、奥へ向けて足を踏み出した。
「わ…………」
歩き始めれば、白い道筋に変化が現れた。
一歩踏み出すごとに、何もなかった路端へ鮮やかな花々が出現していく。
遠くから眺めているだけでは現れない、何らかの特異な性質を備えた植物のようだ。
魔王とその伴侶の訪れを歓迎するように、みるみる多様な木や花で両脇が覆われていく。
無機質な場所の印象を持っていたが、予想外に生命力溢れる場所だ。
死の匂いなど欠片も漂っていない。
「旭陽」
「あ?」
「綺麗な場所だな」
「ちと煩すぎるがな」
鼻で笑い飛ばす旭陽の目にも、確りと鮮やかな花弁たちは映っている様子だ。
ふと旭陽が手を伸ばせば、その掌中へ飛び込むかのようなタイミングで一輪の花が収まった。
白い六弁から無数にレース状の細糸が広がる、特徴的な花。
夜にしか開かないんじゃなかったっけ、と咄嗟に思ったのは俺が元々その花を知っていたからだ。
何度も旭陽の誕生日に贈ろうとして、花を受け取ってくれる相手ではないなと踏み止まっていた。
あの日――今年こそはと握り締めた状態でこっちに召喚されてしまい、地球から唯一持ち込むことになった花だった。
俺がかつて贈ろうとしていたのと同じ花を、旭陽の大きな手が包み込んでいる。
そのまま握り潰してしまうこともなく、自然な動きで俺の頭部へと乗せてきた。
茎が茶糸の間に差し込まれ、花の控えめな軽さが髪に飾られる。
「まあ、悪くねえか」
花でも何でも全て似合う男が、甘色の瞳を細めて笑った。
「…………っ!」
何だか胸がいっぱいになって、その場で立ち止まってしまった。
「んっ……」
ぎゅうぎゅうと強く抱き締めれば、旭陽が少し苦しそうな、でもそれ以上に甘い声で呻く。
「は……あんだよ、晃」
ご機嫌な低音で囁き、旭陽からも頭を抱えるように腕を回して抱き返してくれる。
何だか、俺の誕生日みたいだ。
俺ばっかりこんなに幸せな気持ちになってて良いんだろうか。
今更な罪悪感が芽生えて、旭陽の腕の中から顔を上げる。
「ん」
視線に気付いた旭陽が、そっと目尻と唇に口付けを落としてくれた。
キスの催促だと思われたらしい。
いや、嬉しいけど! そうじゃなくて!
違う、とは思っても素直な表情筋は喜びに綻んでしまう。
旭陽が可笑しそうに喉を震わせた。
笑ってる顔は可愛くて幸せだけど、今日は旭陽を喜ばせたいんだよな……!
…………でも、ここに来たのはその為じゃない。
愉しそうな旭陽を見ていると、どれだけ身勝手なことをしているのか強く自覚させられる。
でもやめるつもりもなかったから、また足を進み出す。
少し進めば、前方に煌めく漆黒が見えてきた。
いや、何だか矛盾してるな。でもそうとしか表現の仕様がない。
開けた空間に、煌めく闇が広がっている。
何処か優しい、あたたかな闇だ。
なるほど、これは確かに『ゆりかご』だな。
朽ちて眠る為の場所ではない。
闇に抱かれ、微睡む為の場所。
……いつか俺も旭陽も、睡ることになる場所。
「…………」
腕の中を伺えば、旭陽も前方の闇を見ていた。
感情は読み取れない。
ただ静かな眼差しで、前を見詰めている。
「旭陽」
「あ?」
名前を呼べば、すぐに視線を逸らして俺を見た。
「あの中に、歴代の魔王夫妻が眠ってるんだって」
「なら、先代もだな」
言おうとしていた言葉を先んじて述べられ、思わず舌が縺れる。
「そ、……そ、う。つまり……俺の、両親」
「そうだな」
全然実感はない事柄を口にすれば、俺や魔界の事情について既に聞かされている男があっさりと頷いた。
俺はといえば、何だか喉が乾いてきて声が掠れてきている。
「儀式では、ほら……ここには、来れないから」
「そりゃ、先祖に誓うようなもんじゃねえからな」
そうなんだよな。
お互いの親に紹介とか、魔族にはその類の習慣がない。
「でも俺は、一度旭陽の顔を親とか……先祖とか、一応、見せときたくて」
喉が渇く。
こんなの言い訳だって、はっきりと自覚してる所為だ。
初めて存在を知った『本当の親』は、既に故人だった。
亡骸すら目の当たりにしていない俺には、未だに何の実感も感慨もない。
その所為か、先祖であるはずの歴代魔王にも何の思い入れもない。
俺にとって特別なのは旭陽だけで、それ以外で大切なのは今を生きる民たちだ。
己の祖先や過去に興味が湧かない。
自分はこんなに薄情だったかと、少し意外に思いもするほどに。
なのに、何故連れて来たかと言えば――旭陽の全部を、雁字搦めにする為だ。
「もう一回、キスしていいか? ……ちょっと早いけど、誓いのキス」
項を掌で包み込み、強請る。
魔界の一番深部に繋がる場所の前で交わす口付けが、どんな意味を持つのか。
何も知らない相手に、説明もなく迫っている。
狡い。
不意打ちに近い。
でもどれだけ狡くても、酷くても、旭陽を俺に繋げるならそれで構わない。
旭陽が今更俺から離れたりしないのは理解してる。
でもどれだけ繋いでも、まだ足りない。
体も、心も――死の先も、俺に繋ぎ止めていたい。
「…………言ったろ。好きに、していい」
ぱちりと瞬いてから、旭陽が頬を持ち上げる。
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