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風雷の国1
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龍の国と交流が盛んな小さな島国。それがメリの故郷だ。本当ならこの島で両親に愛情たっぷり注がれてすくすくと育つ筈だったのにと思うと胸が苦しくなる。メリは全く気にせず海に建てられたお城、竜宮城のような建物に入って、国王と王妃に挨拶を済ませて、二人に俺を紹介した。
「俺を育ててくれたミツだ。俺はミツと結婚する」
「は、初めまして。横谷満です」
「挨拶は終わったな。よし。帰るぞ、ミツ」
「え?」
「ちょ! ちょっとちょっとちょっと! 待ちなさい! メリ!」
「そうよ! メリ! 挨拶が終わってハイサヨナラなんてひどいわ! ちゃんと紹介しなさい!」
メリの両親も物凄く美男美女だ。体格はお父さんに似て、顔立ちはお母さんに似たんだなと分かる。二人とも輝くような金色の髪をしていて、お父さんは夕日のようなオレンジ色の瞳、お母さんは太陽みたいな金色にも銀色にも見える色をしていた。光の加減で色が変わるから不思議だ。メリの瞳の色は二人の瞳の色が混じった感じなのかな?
「賑やかな家族ですね」
「賑やか、なのかな?」
トキワ様は相変わらずマイペースで俺の腕の中で呑気に欠伸をしている。今も猫の姿だ。トキワ様、鹿の姿に戻らなくていいのかな?
「にい、さん?」
「え?」
「やっぱり、兄さんだ。兄さん! 今まで何処に行ってたんだよ!? ずっと、ずっと心配してたんだよ? 突然行方不明になって、やっと戻って来たと思ったらまた行方不明になって……父さんも母さんも、どんどん窶れていって、僕もあちこち探したのに、何処にも居なくて……ぅう」
「みつ、ほ?」
俺が恐る恐る名前を呼ぶと、メリと瓜二つの美少年は花が綻ぶように微笑んだ。
「そうだよ。兄さん。この世界に転生したら容姿が物凄くきらきらのキンピカになっちゃってビックリ! しかも両親は王様と王妃様で、僕は王子様なんて、何の冗談だ? って思ったもん。王様とか面倒だと思っていた矢先に、兄が生きていたって聞いて、だったらその人に全部丸投げしちゃおう! って企んだら『王にはならない』って言うじゃん? しかもなんだか雰囲気が兄さんに似てて、なんでだろう? って不思議に思ってたけど、まさか英雄様の育ての親が兄さんだったなんて。性格とか雰囲気が似てる訳だよ」
「えっと、あの、満帆?」
「ん? なあに? 兄さん」
弟には後ろの般若が見えていないのだろうか。満帆が俺に抱きついた時からメリは殺気を放っていてすごく怖い。この子はメリが怖くないのか?
「ミツを離せ。ライコウ」
「なんで? 弟がお兄ちゃんに甘えるのは当然でしょ?」
「ちょ、ちょっと、満帆! メリをからかうな!」
「兄さんも兄さんだよ!」
「はい!?」
「僕、ずっと兄さんが心配で探していたのに、やっと再会できたと思ったら僕の大好きな兄さんは知らないオトコのオンナになっていて、僕がどれだけ悲しい気持ちになったか分かる!?」
「え? あ、うん?」
僕の大好きな、を強調したのは態と、なのだろうか。メリの殺気が更に増した気がする。俺はずっと優秀な弟と比べられ続けて自分に自信がなかった。何時しか満帆と距離を取るようになり、受験に失敗してからは更に避けるようになった。だから、満帆が俺のことをどう思っていたのか知らない。俺はずっと嫌われていると思っていたから。でも、メリと同じように、満帆も俺のことを嫌っていなかった。全部、俺が勝手に思い込んでいただけ、なんだけど……
「ミツ! ミツは俺の方が好きなんだよな!?」
「はあ!? なに言ってんの? この犯罪者! 兄さんは僕を選ぶに決まってるじゃん! そうだよね? 兄さん!」
「ぇえ? えっと、その……」
なんて答えるのが正解なんだ? どちらか一人を選べが確実に選ばれなかった方は落ち込む。だからといって「どっちも好きだよ」と言えば、二人は納得しないと思うし……そもそも、俺は何も悪いことをしていないのに、どうして浮気現場を目撃された夫のような状況に追い込まれているんだ?
「二人ともやめなさい! 見苦しいったらありゃしない!」
「そうですよ。メリ。ライコウ。一人を巡って争うなんて、キュンキュンしちゃ……こほん、醜いですよ?」
王妃様、さっきキュンキュンしちゃうって言いかけたよな? しかも注意しているのに顔が緩んでいる。両親に怒られてメリと満帆は漸く落ち着いたけど、次の瞬間、王様がとんでもない爆弾を投下した。
「そんなにミツくんのことが好きなら、二人ともミツくんの夫になればよいではないか」
「は?」
「絶対に嫌です。兄さんは僕だけの兄さんなんだから、こんな犯罪者に渡したくありません」
「俺も嫌です。ミツは俺だけのミツです。こんな生意気なガキに奪われるなんて耐えられない」
「モテモテですね。ミツル様」
「いや、あの、倫理観はどこへ?」
血の繋がりはないけど我が子同然のメリと、今は血の繋がりはないけど日本では兄弟だった満帆。どちらを選んでも禁断の恋になる。メリを好きな時点で色々と手遅れなんだけどさ。
メリのご両親はすんなりと俺のことを認めてくれた。弟の満帆だけはメリに不満を抱いていて敵視している。メリは王位継承権を捨てているから、満帆が嫌々国王になるそうだ。
「あのさ、兄さん。兄さんを不幸にしたダメ神と、兄さんを魔獣に襲わせて喰い殺したクソ女達、今から殺しにいってもいい? いいよね? 僕の大切な兄さんを傷付けやがって、絶対に許さねえからな。必ず地獄の底に突き落としてやる」
「ちょっと落ち着こう? ね? 満帆。俺は大丈夫だから。確かに嫌なこととか、痛い思いをしたけど、今は幸せだから」
「兄さんは優しすぎるの! またクソ女達が兄さんを襲ったらどうするの!? 今の僕には兄さんを守れる手段があるのに、また兄さんを失うのは絶対に嫌だよ!」
「満帆」
「はあ。久しぶりの兄さんの香り。やっぱり僕には兄さんしか居ない!」
「…………」
惚れ惚れとした表情で俺に擦り寄ってくれるのは嬉しいし可愛らしいけど、スーハースーハーって匂いを嗅ぐ音がするんだよなあ。しかも変態発言までしてる。もしかして、満帆ってブラコンなのか?
「ミツから離れろ! この変態!」
「変態に変態って言われたくないよ! 兄さんに甘えて何が悪いの!?」
「お前のそれは度を超えている! ミツは俺の伴侶だ! 少しは弁えろ!」
「そっちこそ兄さんの旦那気取りはやめてよね! 僕はまだ認めてないんだから!」
「この……」
「なに? 僕と戦うの? 売られた喧嘩は買うよ?」
「二人ともやめて! 俺の為に争わないでくれ!」
なんで俺が少女漫画の台詞を言わなきゃいけないんだ。メリとのスローライフを楽しめると思ったのに、まさかメリと満帆が俺を奪い合うなんて思わないじゃないか。
「ご、ごめん。兄さん。でも僕、兄さんが心配で……あ、謝るから、嫌いに、ならないで……ぐす」
「す、済まない。ミツ。ついカッとなって、正気を失っていた。気を付けるから、許してくれ」
「喧嘩、しない?」
「しない」
「ミツが言うなら」
「本当に、しない?」
「しないよ!」
「これからは仲良くする!」
「じゃあ、二人とも謝って」
俺が「ごめんなさいは?」と言ったら、二人とも渋々頭を下げて謝った。納得はしていないみたいだけど、反省はしているから二人の頭を同時に優しく撫でる。
「よくできました。二人ともいい子だね」
「に、ににに、にいしゃん!」
「ミ、ミミミ、ミツ!」
二人の頭を撫でていた俺は周囲の呟きに気付かなかった。この国の未来を担う満帆と、世界を救った英雄様が俺に頭を撫でられて嬉しそうに甘える姿は周囲の人々に衝撃を与え、密かに「聖母様」なんて不名誉なあだ名で呼ばれているなんて、俺は知らない。
「俺を育ててくれたミツだ。俺はミツと結婚する」
「は、初めまして。横谷満です」
「挨拶は終わったな。よし。帰るぞ、ミツ」
「え?」
「ちょ! ちょっとちょっとちょっと! 待ちなさい! メリ!」
「そうよ! メリ! 挨拶が終わってハイサヨナラなんてひどいわ! ちゃんと紹介しなさい!」
メリの両親も物凄く美男美女だ。体格はお父さんに似て、顔立ちはお母さんに似たんだなと分かる。二人とも輝くような金色の髪をしていて、お父さんは夕日のようなオレンジ色の瞳、お母さんは太陽みたいな金色にも銀色にも見える色をしていた。光の加減で色が変わるから不思議だ。メリの瞳の色は二人の瞳の色が混じった感じなのかな?
「賑やかな家族ですね」
「賑やか、なのかな?」
トキワ様は相変わらずマイペースで俺の腕の中で呑気に欠伸をしている。今も猫の姿だ。トキワ様、鹿の姿に戻らなくていいのかな?
「にい、さん?」
「え?」
「やっぱり、兄さんだ。兄さん! 今まで何処に行ってたんだよ!? ずっと、ずっと心配してたんだよ? 突然行方不明になって、やっと戻って来たと思ったらまた行方不明になって……父さんも母さんも、どんどん窶れていって、僕もあちこち探したのに、何処にも居なくて……ぅう」
「みつ、ほ?」
俺が恐る恐る名前を呼ぶと、メリと瓜二つの美少年は花が綻ぶように微笑んだ。
「そうだよ。兄さん。この世界に転生したら容姿が物凄くきらきらのキンピカになっちゃってビックリ! しかも両親は王様と王妃様で、僕は王子様なんて、何の冗談だ? って思ったもん。王様とか面倒だと思っていた矢先に、兄が生きていたって聞いて、だったらその人に全部丸投げしちゃおう! って企んだら『王にはならない』って言うじゃん? しかもなんだか雰囲気が兄さんに似てて、なんでだろう? って不思議に思ってたけど、まさか英雄様の育ての親が兄さんだったなんて。性格とか雰囲気が似てる訳だよ」
「えっと、あの、満帆?」
「ん? なあに? 兄さん」
弟には後ろの般若が見えていないのだろうか。満帆が俺に抱きついた時からメリは殺気を放っていてすごく怖い。この子はメリが怖くないのか?
「ミツを離せ。ライコウ」
「なんで? 弟がお兄ちゃんに甘えるのは当然でしょ?」
「ちょ、ちょっと、満帆! メリをからかうな!」
「兄さんも兄さんだよ!」
「はい!?」
「僕、ずっと兄さんが心配で探していたのに、やっと再会できたと思ったら僕の大好きな兄さんは知らないオトコのオンナになっていて、僕がどれだけ悲しい気持ちになったか分かる!?」
「え? あ、うん?」
僕の大好きな、を強調したのは態と、なのだろうか。メリの殺気が更に増した気がする。俺はずっと優秀な弟と比べられ続けて自分に自信がなかった。何時しか満帆と距離を取るようになり、受験に失敗してからは更に避けるようになった。だから、満帆が俺のことをどう思っていたのか知らない。俺はずっと嫌われていると思っていたから。でも、メリと同じように、満帆も俺のことを嫌っていなかった。全部、俺が勝手に思い込んでいただけ、なんだけど……
「ミツ! ミツは俺の方が好きなんだよな!?」
「はあ!? なに言ってんの? この犯罪者! 兄さんは僕を選ぶに決まってるじゃん! そうだよね? 兄さん!」
「ぇえ? えっと、その……」
なんて答えるのが正解なんだ? どちらか一人を選べが確実に選ばれなかった方は落ち込む。だからといって「どっちも好きだよ」と言えば、二人は納得しないと思うし……そもそも、俺は何も悪いことをしていないのに、どうして浮気現場を目撃された夫のような状況に追い込まれているんだ?
「二人ともやめなさい! 見苦しいったらありゃしない!」
「そうですよ。メリ。ライコウ。一人を巡って争うなんて、キュンキュンしちゃ……こほん、醜いですよ?」
王妃様、さっきキュンキュンしちゃうって言いかけたよな? しかも注意しているのに顔が緩んでいる。両親に怒られてメリと満帆は漸く落ち着いたけど、次の瞬間、王様がとんでもない爆弾を投下した。
「そんなにミツくんのことが好きなら、二人ともミツくんの夫になればよいではないか」
「は?」
「絶対に嫌です。兄さんは僕だけの兄さんなんだから、こんな犯罪者に渡したくありません」
「俺も嫌です。ミツは俺だけのミツです。こんな生意気なガキに奪われるなんて耐えられない」
「モテモテですね。ミツル様」
「いや、あの、倫理観はどこへ?」
血の繋がりはないけど我が子同然のメリと、今は血の繋がりはないけど日本では兄弟だった満帆。どちらを選んでも禁断の恋になる。メリを好きな時点で色々と手遅れなんだけどさ。
メリのご両親はすんなりと俺のことを認めてくれた。弟の満帆だけはメリに不満を抱いていて敵視している。メリは王位継承権を捨てているから、満帆が嫌々国王になるそうだ。
「あのさ、兄さん。兄さんを不幸にしたダメ神と、兄さんを魔獣に襲わせて喰い殺したクソ女達、今から殺しにいってもいい? いいよね? 僕の大切な兄さんを傷付けやがって、絶対に許さねえからな。必ず地獄の底に突き落としてやる」
「ちょっと落ち着こう? ね? 満帆。俺は大丈夫だから。確かに嫌なこととか、痛い思いをしたけど、今は幸せだから」
「兄さんは優しすぎるの! またクソ女達が兄さんを襲ったらどうするの!? 今の僕には兄さんを守れる手段があるのに、また兄さんを失うのは絶対に嫌だよ!」
「満帆」
「はあ。久しぶりの兄さんの香り。やっぱり僕には兄さんしか居ない!」
「…………」
惚れ惚れとした表情で俺に擦り寄ってくれるのは嬉しいし可愛らしいけど、スーハースーハーって匂いを嗅ぐ音がするんだよなあ。しかも変態発言までしてる。もしかして、満帆ってブラコンなのか?
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「変態に変態って言われたくないよ! 兄さんに甘えて何が悪いの!?」
「お前のそれは度を超えている! ミツは俺の伴侶だ! 少しは弁えろ!」
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「この……」
「なに? 僕と戦うの? 売られた喧嘩は買うよ?」
「二人ともやめて! 俺の為に争わないでくれ!」
なんで俺が少女漫画の台詞を言わなきゃいけないんだ。メリとのスローライフを楽しめると思ったのに、まさかメリと満帆が俺を奪い合うなんて思わないじゃないか。
「ご、ごめん。兄さん。でも僕、兄さんが心配で……あ、謝るから、嫌いに、ならないで……ぐす」
「す、済まない。ミツ。ついカッとなって、正気を失っていた。気を付けるから、許してくれ」
「喧嘩、しない?」
「しない」
「ミツが言うなら」
「本当に、しない?」
「しないよ!」
「これからは仲良くする!」
「じゃあ、二人とも謝って」
俺が「ごめんなさいは?」と言ったら、二人とも渋々頭を下げて謝った。納得はしていないみたいだけど、反省はしているから二人の頭を同時に優しく撫でる。
「よくできました。二人ともいい子だね」
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二人の頭を撫でていた俺は周囲の呟きに気付かなかった。この国の未来を担う満帆と、世界を救った英雄様が俺に頭を撫でられて嬉しそうに甘える姿は周囲の人々に衝撃を与え、密かに「聖母様」なんて不名誉なあだ名で呼ばれているなんて、俺は知らない。
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