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愛しい人と
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メリが天恵の国の王となってもう五年が経つ。この五年で、新緑の町は大きな町になり、メリの屋敷からでも立派な白亜の城が見える。当初は管理も大変だから小さなお城にしようと考えていた筈が、チトセ達が集まるかもしれないと俺がフィスィさんに相談した結果、何倍も大きなお城が建ってしまった。つい最近完成したばかりで、内装は勿論、ステンドグラスや家具にもとことん力を入れていて、とてもじゃないけど住めるような場所じゃなかった。豪華すぎて!
お城が完成すると、直ぐに正式な式典が開かれ、翌日には俺とメリの結婚式。前回、来れなかった人もお城に集まって、大広間は多くの人々で賑わっていた。式典用の衣装に身を包んだメリを見ては涙を流し、花嫁? 衣装に身を包んだ俺の姿を見ては拝み倒し、みんなから「神子様!」と言われてちょっと申し訳ない気持ちになった。フィスィさんや翠嵐さん、フォティアさんも来てくれて、俺とメリを祝福してくれた。トキワ様の計らいで、チトセ達も会いに来てくれた。兄妹全員が揃ってサクはもう大喜び。やっぱりセイランとアカネが号泣して、チトセとミズホは呆れ果てていた。
結婚式の後はやっぱりヘトヘトになって、メリと二人屋敷に帰った瞬間、ベッドにぶっ倒れたのは言うまでもない。メリが王になっても、俺達の生活は変わらない。ただ、メリの仕事はかなり増えてしまった。王様になったから、ギルバートさんから渡される書類が多く、忙しそうにしている時もある。俺は書類整理のお手伝いをして、やる気のないメリを励ます係になっていた。
「ちょっと! しっかりしてくださいよ! 陛下!」
「まだまだ書類が残ってますよー」
「頑張れー。陛下ー」
「お前ら、他人事だと思って適当に言いやがって」
「でも良かった! メリが王様になってくれて!」
「お陰で新緑の町はこんなにも栄えたからな!」
「これってつまり、新緑の町が王都ってことよね!」
「みんな。あまりメリをからかわないであげて」
メリとは仲が良かったからか、エドガー達の態度は全く変わらない。書類に追われるメリをからかっては、机にドスッと大量の書類を置いていく。此処はお城の中にあるメリ専用の部屋で、仕事部屋として使用している。普段は使わない予定だったんだけど、やっぱり重要書類とか他人に見られるとまずいものもあるから、お城の中で管理した方がいいとなって、お城で仕事、休日はメリの屋敷という形に定着してしまった。
「ほらほら。睨んでないで手を動かしてくださーい。陛下?」
「ギル……」
「おい。ミツル。なんでお前まで此処に居るんだ? 安静にって言ったよな? 俺」
「え!? あ、えっと、その……頑張ってるみんなに、フルーツタルトの差し入れを……」
「おーまーえーはー。自分の身体のこと分かってんのか!? お前の腹ん中には、新しい命が宿ってんの! もしも、が起きたら俺の責任になるんだよ! 男の身体で妊娠して出産するのにどれだけ負担がかかるか分からねんだよ! だから安静にって言ってんのに、テメエは!」
「ご、ごごご、ごめんなさい! ごめんなさい! でも、無理はしてないから! 本当に、本当にしてないから!」
「当たり前だ!」
「ぅう」
ギルバートさんの言う通り、俺のお腹の中には新しい命が宿っている。俺がメリとの約束を破って無茶をしたお詫びに、俺はメリに「なんでもする」と言った。メリは真剣な表情をして俺に言った。
「俺とミツの子がほしい」と。
当然俺は悩んだ。俺もメリも男で、普通なら子どもなんてできない。でも、フィスィさん達が言っていた秘術や秘薬を使えば、男性でも子を産むことができる。メリと二人で過ごすのは嫌じゃない。サクやトキワ様もいる。でも、メリは「子がほしい」と言った。俺とメリの子が。性別はどちらでも構わない。俺が不安なのも分かる。できる限り傍で支えるから、立派な父親になるから、俺にばかり負担をかけるようなことはしないから、子どもを産んでほしい、と。
悩んで悩んで、フィスィさん達にも相談して、ギルバートさんにも何度も何度も確認して、エドガー達にも弱音を吐いて背中を押してもらって、サクとトキワ様から「大丈夫」と励まされて、俺はメリのお願いを聞き入れた。俺がメリに「いいよ」と告げると、泣いて喜んでくれた。
それからは早かった。予め用意していた秘薬を飲んで、何時も以上にメリに深く愛されて、何度も何度もメリのを注がれた。薬は翠嵐さんからもらったものらしい。メリは竜人の血を引いているから、龍の国の秘薬が一番馴染みやすいだろうと。そうして、甘く激しい夜を何度も繰り返して、俺はメリとの子を授かった。
ギルバートさんに叱られた後、俺は広い豪華な客室に連行され、休むよう言われた。また勝手に行動したら今度こそベッドに縛り付けるからな! と脅されたら大人しく従うしかない。エドガー達はプンスカ怒るギルバートさんを眺めながら俺が持ってきたフルーツタルトを美味しそうに食べていた。俺を助ける気は全くなかった。
「また怒られたんですか? ミツル様」
「お茶をどうぞ。ミツル様が飲める茶葉を使ってるので安心してください」
「あんなに怒る必要ないと思うけどな。なあ? トミー」
「それだけミツル様が心配なんだよ」
「愛されてますね。ミツル様!」
「こら! マルシア! ミツル様をからかうな! また怒られるぞ?」
「ありがとう。みんな」
お茶を渡してくれたのはフローラ。心配してくれたのはダリルで、フレッドとトミーはお互い苦笑しながら「過保護だなあ」と感想を述べている。そんな二人の後ろからひょこっと顔を出してにこにこ笑いながら「愛されているね」と言ったのはマルシアだ。そんなマルシアをマットが注意する。あれから五年経って、みんな少しだけ大人に成長した。ダリル達もこのお城で働いていて、俺達が来た時は何時もこうしてお茶やお菓子を用意してくれる。とても優しい子達だ。
『ミツ。また注意されたの? 何時も怒られてるね』
「う!」
本当のことだけど、直接言われるとなんだか心が痛む! 馬よりも大きな身体を柴犬くらいの大きさに変えて、サクはトテトテと俺のところまで歩み寄ってきた。
『無茶しちゃダメだよ? 新しい命が宿ってるんだから』
「ごもっともです」
サクにまで注意されて、俺は撃沈した。サクは少しずつ眷属の力を使いこなせるようになり、身体の大きさや力も自在に操れるようになった。天恵の国を見て回るのも慣れたもので、俺にべったりだったサクも今では立派な眷属様に成長して嬉しいやら寂しいやら。
「サク様。お帰りなさい。フルーツタルト、食べますか?」
「毛並みを整えさせてください!」
「俺も!」
「私はマッサージします!」
「耳は痒くないですか!?」
「今、最高級のお茶を淹れて来ますから待っててくださいね!」
『わーい! ミツが作ったフルーツタルトだ!』
「ふふ。成長してもサクは変わらないなあ」
ダリル達もサクの虜だ。自ら進んでお茶菓子を出したり、ブラッシングをしてあげたり、マッサージをしてあげたり。至れり尽くせり状態にご満悦なサクは時々調子に乗って「うむ。大義であった」と殿様のようなことを言ってドヤ顔をしている。一体何処でそんな言葉を覚えてきたのやら。
「ミツ」
「メリ? どうしたんだ? 仕事は終わったのか?」
「一旦落ち着いたから、ミツの補充」
「補充って。まだ十分も経ってないだろ?」
客室のソファで寛いでいる俺を後ろから抱きしめて、メリは動かなくなってしまった。メリの手はゆっくり下へ向かっていき、俺のお腹をそっと撫でる。
「ここに、俺達の子がいるんだな」
「うん。楽しみだね」
俺のお腹に置かれたメリの手に自分の手を重ね、同じように優しく撫でる。俺とメリの子ども。そう思うだけで、とても愛おしくて幸せな気持ちに包まれる。
「私達、一旦外に出た方がいい?」
「そうだな」
ダリル達は慣れたもので、俺とメリが甘い雰囲気になると空気を読んでそっと退室してくれた。本当に優しくて優秀な子達だ。ダリル達が退室した瞬間、メリは俺の隣に移動してソファに座る。自分の膝をパンパン叩いて、俺は仕方なくメリの膝の上にそっと乗った。
「ミツ」
「ん。メリ」
再び強く抱きしめられ、啄ばむようなキスをされる。甘く蕩けるような蜂蜜色の瞳は優しさに満ちていて、俺に触れる手は心地よくて温かい。
「好きだ。ミツ」
「うん。俺も、大好きだよ。メリ」
お互いに好きだと言い合って、俺達は何度も唇を重ね合わせた。愛しい人の存在をしっかりと確かめ合うように。
「サク。こんなところで何をしているのですか?」
『メリとミツがイチャラブしてるから、空気を読んで部屋の外で待機してます』
「……おやおや」
ダリル達だけでなく、サクも空気を読んで部屋の外で待機していたと俺達が知るのはもう少し後の話。そして、トキワ様もサクと一緒に待機して俺が申し訳なさでいっぱいになって頭を下げたのは言うまでもない。
お城が完成すると、直ぐに正式な式典が開かれ、翌日には俺とメリの結婚式。前回、来れなかった人もお城に集まって、大広間は多くの人々で賑わっていた。式典用の衣装に身を包んだメリを見ては涙を流し、花嫁? 衣装に身を包んだ俺の姿を見ては拝み倒し、みんなから「神子様!」と言われてちょっと申し訳ない気持ちになった。フィスィさんや翠嵐さん、フォティアさんも来てくれて、俺とメリを祝福してくれた。トキワ様の計らいで、チトセ達も会いに来てくれた。兄妹全員が揃ってサクはもう大喜び。やっぱりセイランとアカネが号泣して、チトセとミズホは呆れ果てていた。
結婚式の後はやっぱりヘトヘトになって、メリと二人屋敷に帰った瞬間、ベッドにぶっ倒れたのは言うまでもない。メリが王になっても、俺達の生活は変わらない。ただ、メリの仕事はかなり増えてしまった。王様になったから、ギルバートさんから渡される書類が多く、忙しそうにしている時もある。俺は書類整理のお手伝いをして、やる気のないメリを励ます係になっていた。
「ちょっと! しっかりしてくださいよ! 陛下!」
「まだまだ書類が残ってますよー」
「頑張れー。陛下ー」
「お前ら、他人事だと思って適当に言いやがって」
「でも良かった! メリが王様になってくれて!」
「お陰で新緑の町はこんなにも栄えたからな!」
「これってつまり、新緑の町が王都ってことよね!」
「みんな。あまりメリをからかわないであげて」
メリとは仲が良かったからか、エドガー達の態度は全く変わらない。書類に追われるメリをからかっては、机にドスッと大量の書類を置いていく。此処はお城の中にあるメリ専用の部屋で、仕事部屋として使用している。普段は使わない予定だったんだけど、やっぱり重要書類とか他人に見られるとまずいものもあるから、お城の中で管理した方がいいとなって、お城で仕事、休日はメリの屋敷という形に定着してしまった。
「ほらほら。睨んでないで手を動かしてくださーい。陛下?」
「ギル……」
「おい。ミツル。なんでお前まで此処に居るんだ? 安静にって言ったよな? 俺」
「え!? あ、えっと、その……頑張ってるみんなに、フルーツタルトの差し入れを……」
「おーまーえーはー。自分の身体のこと分かってんのか!? お前の腹ん中には、新しい命が宿ってんの! もしも、が起きたら俺の責任になるんだよ! 男の身体で妊娠して出産するのにどれだけ負担がかかるか分からねんだよ! だから安静にって言ってんのに、テメエは!」
「ご、ごごご、ごめんなさい! ごめんなさい! でも、無理はしてないから! 本当に、本当にしてないから!」
「当たり前だ!」
「ぅう」
ギルバートさんの言う通り、俺のお腹の中には新しい命が宿っている。俺がメリとの約束を破って無茶をしたお詫びに、俺はメリに「なんでもする」と言った。メリは真剣な表情をして俺に言った。
「俺とミツの子がほしい」と。
当然俺は悩んだ。俺もメリも男で、普通なら子どもなんてできない。でも、フィスィさん達が言っていた秘術や秘薬を使えば、男性でも子を産むことができる。メリと二人で過ごすのは嫌じゃない。サクやトキワ様もいる。でも、メリは「子がほしい」と言った。俺とメリの子が。性別はどちらでも構わない。俺が不安なのも分かる。できる限り傍で支えるから、立派な父親になるから、俺にばかり負担をかけるようなことはしないから、子どもを産んでほしい、と。
悩んで悩んで、フィスィさん達にも相談して、ギルバートさんにも何度も何度も確認して、エドガー達にも弱音を吐いて背中を押してもらって、サクとトキワ様から「大丈夫」と励まされて、俺はメリのお願いを聞き入れた。俺がメリに「いいよ」と告げると、泣いて喜んでくれた。
それからは早かった。予め用意していた秘薬を飲んで、何時も以上にメリに深く愛されて、何度も何度もメリのを注がれた。薬は翠嵐さんからもらったものらしい。メリは竜人の血を引いているから、龍の国の秘薬が一番馴染みやすいだろうと。そうして、甘く激しい夜を何度も繰り返して、俺はメリとの子を授かった。
ギルバートさんに叱られた後、俺は広い豪華な客室に連行され、休むよう言われた。また勝手に行動したら今度こそベッドに縛り付けるからな! と脅されたら大人しく従うしかない。エドガー達はプンスカ怒るギルバートさんを眺めながら俺が持ってきたフルーツタルトを美味しそうに食べていた。俺を助ける気は全くなかった。
「また怒られたんですか? ミツル様」
「お茶をどうぞ。ミツル様が飲める茶葉を使ってるので安心してください」
「あんなに怒る必要ないと思うけどな。なあ? トミー」
「それだけミツル様が心配なんだよ」
「愛されてますね。ミツル様!」
「こら! マルシア! ミツル様をからかうな! また怒られるぞ?」
「ありがとう。みんな」
お茶を渡してくれたのはフローラ。心配してくれたのはダリルで、フレッドとトミーはお互い苦笑しながら「過保護だなあ」と感想を述べている。そんな二人の後ろからひょこっと顔を出してにこにこ笑いながら「愛されているね」と言ったのはマルシアだ。そんなマルシアをマットが注意する。あれから五年経って、みんな少しだけ大人に成長した。ダリル達もこのお城で働いていて、俺達が来た時は何時もこうしてお茶やお菓子を用意してくれる。とても優しい子達だ。
『ミツ。また注意されたの? 何時も怒られてるね』
「う!」
本当のことだけど、直接言われるとなんだか心が痛む! 馬よりも大きな身体を柴犬くらいの大きさに変えて、サクはトテトテと俺のところまで歩み寄ってきた。
『無茶しちゃダメだよ? 新しい命が宿ってるんだから』
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『わーい! ミツが作ったフルーツタルトだ!』
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「そうだな」
ダリル達は慣れたもので、俺とメリが甘い雰囲気になると空気を読んでそっと退室してくれた。本当に優しくて優秀な子達だ。ダリル達が退室した瞬間、メリは俺の隣に移動してソファに座る。自分の膝をパンパン叩いて、俺は仕方なくメリの膝の上にそっと乗った。
「ミツ」
「ん。メリ」
再び強く抱きしめられ、啄ばむようなキスをされる。甘く蕩けるような蜂蜜色の瞳は優しさに満ちていて、俺に触れる手は心地よくて温かい。
「好きだ。ミツ」
「うん。俺も、大好きだよ。メリ」
お互いに好きだと言い合って、俺達は何度も唇を重ね合わせた。愛しい人の存在をしっかりと確かめ合うように。
「サク。こんなところで何をしているのですか?」
『メリとミツがイチャラブしてるから、空気を読んで部屋の外で待機してます』
「……おやおや」
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