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不良さんとドキドキ
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「じゃあ今日はここまで。しっかり復習してくるように。」
おなじみのチャイムが学校中に響き渡ってから、先生が教室を出ていく。
瞬間、クラスの大半が一斉に机に突っ伏してしまった。
みんな疲れ切ってるなぁ……あ、美月ちゃんもだ……。
うーんと腕を伸ばして視線を動かすと、頭を押さえてげっそりしている美月ちゃんが見える。
かくいう私も結構疲れていて、同じように頭を押さえたくなってしまう。
テストも近いし、頑張らなきゃって思うんだけどね……。
そう頭を悩ませながら、いそいそとお弁当箱をふたつ取り出す。
片方は自分の、もう片方の大きいのは絆那さんのだ。
気合を入れすぎちゃってギリギリまで詰め込んだから重たいけど……喜んでくれるかな。
なんて一抹の不安を覚えていると、こちらにやってきながら美月ちゃんがこうぼやいた。
「和凜、お迎え来てるよ。てか天狼、いくら和凜と一緒にいられるからって顔ゆるゆるすぎ……。」
「え、絆那さんもう来たの⁉」
呆れたように小首を傾げる美月ちゃんの声に反応するよう、ガタッと席から立ち上がる。
それと同時に教室の後ろ扉で待ってくれている様子の絆那さんが見えて、急いでお弁当を抱えた。
「美月ちゃん、教えてくれてありがとうっ。行ってきます……!」
「うん、気を付けてね。……そうだ、ちょっと天狼!」
だけどその時、美月ちゃんが何かを思い出したように絆那さんの元へまっすぐ歩いていく。
美月ちゃんの表情は何かを企んでいるようにも見えて、鋭い眼光がこちらを刺してくるみたいだった。
どうしたんだろう、絆那さんに用事かな……?
不思議に思いながらも私も二人のところへ向かうと、自分の両腕を組んだ美月ちゃんの堂々たる声が教室中に響いた。
「和凜のこと、連れていくからにはちゃんと守るのよ。傷なんてつけたら、あたしがあんたをぶっとばすから。」
声は真剣そのもので、美月ちゃんが本気で言っているのが一瞬で伝わってくる。
そのまま美月ちゃんは一息吐くと、私の両肩を掴んでずいっと絆那さんへと差し出した。
「ていうことだから、ちゃーんと仲良くなってよね! ほら和凜、行ってきな。」
「わっ……!」
優しい声色と共に背中を押され、危うく絆那さんの胸にダイブしかける。
そして急いで踏みとどまった私の手は、きゅっと弱い力で握られた。
それはもちろん、天狼さんからで。
「分かってる。何に代えたとしても和凜だけは守るつもりだ。」
吐き捨てるようなその言葉は、やけに悲しく耳に残った。
ガチャリと、屋上へと扉が開かれる。
昨日の今日だけど屋上へは滅多に来ないから、物珍しさできょろきょろと見回してしまう。
手は繋がれたまま絆那さんに連れられ、陽に照らされて暖かいベンチへと腰を下ろした。
……絆那さん、どうしたんだろう。
さっき美月ちゃんと言葉を交わした時から、絆那さんの表情は暗い。
ううん、暗いだけじゃなくて……何かに悩んでるように影を落としている。
どうしよう、何か話したほうがいいんだろうけど……何も思いつかない。
隣に座っている絆那さんをチラチラ見ながら、意味もなく口を開閉させる。
沈黙の時間が長くなればなるほど気まずさが増してきて、手元や足元にも視線を彷徨わせてしまった。
何か、空気を変えられるような話題を――。
「嫌なら嫌だと言ってくれて、構わない。」
「え?」
突拍子もなく、絆那さんはそう言った。
嫌ならって……何で絆那さんは、そんなことを言うの?
「どういうこと、ですか……?」
言葉の意味が全く分からなくて、呆然としながら疑問を零す。
嫌になんて、なるはずないのに。
そう言いたくて唇を噛みしめると、寂しそうなままの言葉が聞こえた。
「ここまで連れてきておいて今更何だって話だが……俺はいつも、強引だ。和凜の気持ちを聞かずに勝手に連れてきたりして、そんなのは嫌だろ? だから俺を、断ってくれていい。」
静かに重ねられた手からは、まるで絆那さんの葛藤が伝わってくるみたい。
じっと絆那さんを見据えていると、しばらく目を伏せていた絆那さんは瞼を上げた。
不安が拭いきれていない綺麗な藍色の瞳とぶつかって、どれだけ悩んでいたのかと考えさせられてしまう。
絆那さんが、どんな不安をどれだけ抱いているかは分からない。
でもひとつだけ、私にも言えることはある。
それを伝えるために自分から絆那さんの大きな手を取ると、控えめに力を込めた。
「絆那さんの気持ちは分かりました。だけど私は絆那さんを強引だとは思いませんし、断ったりなんてしません。」
私の言葉に、ぴくっと絆那さんの手がかすかに動いた。
そこで私は一旦言葉を切ってから、全力で笑ってみせる。
「私はきっと、絆那さんが思っているほど気にしてないです! それに強引でも、全部ひっくるめて絆那さんだって思うので大丈夫ですよ!」
語彙力がないなりに言ってみたけど、これが私の正直な気持ち。
優しいところも強引なところも、喧嘩が強くたって全部絆那さんだ。たとえ絆那さんが欠点だと思っていても、私が全部肯定する。
……って、そういえば早くお昼食べないと休憩終わっちゃう!
ハッと現実に戻ってきてすぐ、隣に置いていたお弁当のひとつを絆那さんの前に出した。
「これ、絆那さんのお弁当です! お口に合うかどうか分からないですけど、よかったら食べてくださいっ!」
「……ありがとう、嬉しい。」
「えへへっ、どういたしまして!」
両手で差し出したお弁当を、絆那さんは笑顔で受け取ってくれる。
でも直後、突然腕を掴んで引かれたと思うと。
「ありがとう、本当に……やっぱり好きだ、和凜。」
「き、絆那さん……っ⁉」
まんまと抱きしめられ、間を置かずに告白なるものをされる。
す、好きって……いきなりどうしたんですか……!
まさかの発言に驚きを隠せず、恥ずかしさから逃れるために絆那さんの胸板をトントン叩く。
けれども、絆那さんが離してくれる様子は一切なく。
「っ、絆那さん……!」
「……悪い。和凜が可愛くて、歯止めが利かなくなっていた。」
「が、頑張って利かせてください!」
このままじゃ私の心臓がもちませんっ!
そんな気持ちを込めて、ぷくーっと頬を膨らませる。
絆那さんはその様子を愛おしそうに眺めてきて、少し悩んだ素振りを見せてから再び私を引き寄せた。
「うなっ⁉ だから絆那さんってば……!」
「……すまない。」
ち、力がこもってる……。
口では謝りながらも離してはくれない絆那さんに、心の中で私は困ってしまった。
おなじみのチャイムが学校中に響き渡ってから、先生が教室を出ていく。
瞬間、クラスの大半が一斉に机に突っ伏してしまった。
みんな疲れ切ってるなぁ……あ、美月ちゃんもだ……。
うーんと腕を伸ばして視線を動かすと、頭を押さえてげっそりしている美月ちゃんが見える。
かくいう私も結構疲れていて、同じように頭を押さえたくなってしまう。
テストも近いし、頑張らなきゃって思うんだけどね……。
そう頭を悩ませながら、いそいそとお弁当箱をふたつ取り出す。
片方は自分の、もう片方の大きいのは絆那さんのだ。
気合を入れすぎちゃってギリギリまで詰め込んだから重たいけど……喜んでくれるかな。
なんて一抹の不安を覚えていると、こちらにやってきながら美月ちゃんがこうぼやいた。
「和凜、お迎え来てるよ。てか天狼、いくら和凜と一緒にいられるからって顔ゆるゆるすぎ……。」
「え、絆那さんもう来たの⁉」
呆れたように小首を傾げる美月ちゃんの声に反応するよう、ガタッと席から立ち上がる。
それと同時に教室の後ろ扉で待ってくれている様子の絆那さんが見えて、急いでお弁当を抱えた。
「美月ちゃん、教えてくれてありがとうっ。行ってきます……!」
「うん、気を付けてね。……そうだ、ちょっと天狼!」
だけどその時、美月ちゃんが何かを思い出したように絆那さんの元へまっすぐ歩いていく。
美月ちゃんの表情は何かを企んでいるようにも見えて、鋭い眼光がこちらを刺してくるみたいだった。
どうしたんだろう、絆那さんに用事かな……?
不思議に思いながらも私も二人のところへ向かうと、自分の両腕を組んだ美月ちゃんの堂々たる声が教室中に響いた。
「和凜のこと、連れていくからにはちゃんと守るのよ。傷なんてつけたら、あたしがあんたをぶっとばすから。」
声は真剣そのもので、美月ちゃんが本気で言っているのが一瞬で伝わってくる。
そのまま美月ちゃんは一息吐くと、私の両肩を掴んでずいっと絆那さんへと差し出した。
「ていうことだから、ちゃーんと仲良くなってよね! ほら和凜、行ってきな。」
「わっ……!」
優しい声色と共に背中を押され、危うく絆那さんの胸にダイブしかける。
そして急いで踏みとどまった私の手は、きゅっと弱い力で握られた。
それはもちろん、天狼さんからで。
「分かってる。何に代えたとしても和凜だけは守るつもりだ。」
吐き捨てるようなその言葉は、やけに悲しく耳に残った。
ガチャリと、屋上へと扉が開かれる。
昨日の今日だけど屋上へは滅多に来ないから、物珍しさできょろきょろと見回してしまう。
手は繋がれたまま絆那さんに連れられ、陽に照らされて暖かいベンチへと腰を下ろした。
……絆那さん、どうしたんだろう。
さっき美月ちゃんと言葉を交わした時から、絆那さんの表情は暗い。
ううん、暗いだけじゃなくて……何かに悩んでるように影を落としている。
どうしよう、何か話したほうがいいんだろうけど……何も思いつかない。
隣に座っている絆那さんをチラチラ見ながら、意味もなく口を開閉させる。
沈黙の時間が長くなればなるほど気まずさが増してきて、手元や足元にも視線を彷徨わせてしまった。
何か、空気を変えられるような話題を――。
「嫌なら嫌だと言ってくれて、構わない。」
「え?」
突拍子もなく、絆那さんはそう言った。
嫌ならって……何で絆那さんは、そんなことを言うの?
「どういうこと、ですか……?」
言葉の意味が全く分からなくて、呆然としながら疑問を零す。
嫌になんて、なるはずないのに。
そう言いたくて唇を噛みしめると、寂しそうなままの言葉が聞こえた。
「ここまで連れてきておいて今更何だって話だが……俺はいつも、強引だ。和凜の気持ちを聞かずに勝手に連れてきたりして、そんなのは嫌だろ? だから俺を、断ってくれていい。」
静かに重ねられた手からは、まるで絆那さんの葛藤が伝わってくるみたい。
じっと絆那さんを見据えていると、しばらく目を伏せていた絆那さんは瞼を上げた。
不安が拭いきれていない綺麗な藍色の瞳とぶつかって、どれだけ悩んでいたのかと考えさせられてしまう。
絆那さんが、どんな不安をどれだけ抱いているかは分からない。
でもひとつだけ、私にも言えることはある。
それを伝えるために自分から絆那さんの大きな手を取ると、控えめに力を込めた。
「絆那さんの気持ちは分かりました。だけど私は絆那さんを強引だとは思いませんし、断ったりなんてしません。」
私の言葉に、ぴくっと絆那さんの手がかすかに動いた。
そこで私は一旦言葉を切ってから、全力で笑ってみせる。
「私はきっと、絆那さんが思っているほど気にしてないです! それに強引でも、全部ひっくるめて絆那さんだって思うので大丈夫ですよ!」
語彙力がないなりに言ってみたけど、これが私の正直な気持ち。
優しいところも強引なところも、喧嘩が強くたって全部絆那さんだ。たとえ絆那さんが欠点だと思っていても、私が全部肯定する。
……って、そういえば早くお昼食べないと休憩終わっちゃう!
ハッと現実に戻ってきてすぐ、隣に置いていたお弁当のひとつを絆那さんの前に出した。
「これ、絆那さんのお弁当です! お口に合うかどうか分からないですけど、よかったら食べてくださいっ!」
「……ありがとう、嬉しい。」
「えへへっ、どういたしまして!」
両手で差し出したお弁当を、絆那さんは笑顔で受け取ってくれる。
でも直後、突然腕を掴んで引かれたと思うと。
「ありがとう、本当に……やっぱり好きだ、和凜。」
「き、絆那さん……っ⁉」
まんまと抱きしめられ、間を置かずに告白なるものをされる。
す、好きって……いきなりどうしたんですか……!
まさかの発言に驚きを隠せず、恥ずかしさから逃れるために絆那さんの胸板をトントン叩く。
けれども、絆那さんが離してくれる様子は一切なく。
「っ、絆那さん……!」
「……悪い。和凜が可愛くて、歯止めが利かなくなっていた。」
「が、頑張って利かせてください!」
このままじゃ私の心臓がもちませんっ!
そんな気持ちを込めて、ぷくーっと頬を膨らませる。
絆那さんはその様子を愛おしそうに眺めてきて、少し悩んだ素振りを見せてから再び私を引き寄せた。
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