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最強な不良くんの溺愛
気付かれた関係 side絆那
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『絆那さん……私の恋人に、なってくれますか?』
……俺でいいのか?
始めはそう思っていた。
元々は俺の一目惚れで、和凜が好きになってくれるかどうかなんて分かるはずもなかった。
それでも和凜は、自分の意思でそう言ってくれた。これ以上の嬉しいことはない。
……もう和凜は俺のもんだ。誰にも渡すつもりはないし、一生好きでいてもらえるように努力も欠かさない。
そしてこの世の誰よりも、幸せにする。
まだまだ俺は未熟だが、それでも俺は――和凜の為なら何だってする覚悟を決めている。
「絆那さんっ、おはようございます!」
「おはよう、和凜。今日も可愛いな。」
「っ! あ、ありがとう、ございます……っ。」
今までは俺の“可愛い”も、真に受けられてはいなかったが。
晴れて恋人になってからは、ようやく和凜も恋愛的な意味で捉えてくれるようになった。
「あら絆那くん、お久しぶりね~。おはよう。」
「おはようございます。」
後から和凜のお母さんも出てきて、俺に優しい笑みを向けてくれる。
その笑みが和凜ととても似ていて、こっちもつられて微笑む。
と同時に、和凜のお母さんが何かを思い出したように手を口元に当てた。
「ねぇねぇ和凜、こんな話今聞くことじゃないかもしれないんだけどね。」
「どうしたのっ?」
こてんと首を傾げる和凜を見て、俺も不思議に思って和凜と顔を見合わせる。
どうしたんだろうか、何か気になっている事でもあるんだろうか……?
直後、少し上ずって嬉しそうな和凜のお母さんの声が届く。
「違ったら申し訳ないんだけどね、和凜と絆那くんって……お付き合いしてたり、する?」
「えっ⁉ な、何で――」
「お母さんに隠しごとは通用しないわよ~。和凜ってば昨日から雰囲気違うし、今の様子見ててもそうかな~って思って。」
……マジか。
失礼を承知で思うが、和凜同様お母さんのほうも恋愛ごとには疎いのかと……。
ましてや昨日の今日だし、気付かれてるなんて驚きだ。
「そんなので分かっちゃうの!?」
「そうよ~。和凜は分かりやすいから、すぐにピンと来たのよね。」
「ほ、本当?」
「ほんとよ! 和凜はこれでもかってくらい分かりやすいんだから。」
和凜もこれは予想してなかったようで、顔を真っ赤にしながら慌てている。
……やっぱり、可愛い。
どんな姿でも和凜は可愛いが、こうして真っ赤になっている和凜はより愛おしい。
そんな中和凜のお母さんが柔らかい笑みで和凜と俺を交互に見つめ、手を頬に当てた。
「ほんとは和凜が言ってくれるまで待つつもりだったんだけど、気になっちゃって。ごめんなさい、嫌だったでしょう?」
「やっ、嫌じゃ、ないけど……。」
不安に思っているのか、笑みの中に心配の影を落としている和凜のお母さん。
その言葉に、和凜は引き続き慌てながら答える。
……それは俺も、同意だ。
嫌とかは全然ない。知られていたのは驚きだったが。
「大丈夫ですよ。むしろ、気付いてくれてありがとうございます。」
和凜の些細な変化に気付いたお母さんは、きっと誰よりも和凜を理解している。
そんなお母さんで、俺も安心することができた。
……この人は、和凜を誰よりも大事にしているのだと。
和凜のお父さんとは会ったことないが、きっと優しい人なんだろうと簡単に予想がつく。
「ふふ、絆那くんは優しいのね。絆那くんになら和凜を任せられるわ。これからも和凜のこと、よろしくね。」
「はい。命に代えても和凜を守ります。」
「頼もしいわね~。」
穏やかな笑みでそう言った和凜のお母さんは「それじゃあね。」と一言口にしてから、軽い足取りで踵を返していく。
……大丈夫です、俺が一生和凜を守ります。
和凜と結婚が決まった時は、今よりも頼りがいのある男になって和凜のお父さんにも認めてもらいたい。
なんて、それは早すぎるかもしれないが。
「お母さん、気付いてたなんて……」
「予想外だったな。」
「はい……いつもおっとりしてるから、気付いていないかと思ってたので余計に……。」
まぁ、それは否めない。
見た感じのんびりなタイプそうだし、俺も穏やかな人だと思っている。
……けど、その顔には和凜への想いも詰まっていると気付かされた。
「俺、和凜の両親に認めてもらえるように頑張るから。」
そう言って、和凜の手を繋ぐ。
もう離さない、離したくない。
「ずっと俺の隣で、笑っててくれ。」
――誰よりも、愛している。
「えへへ、もちろんですっ!」
優しく、だが強い力で握り返してくれた和凜。
俺よりもひとまわり以上小さい手が、俺に応えようとしてくれる。
……それだけでも、心臓が爆発しそうなのに。
「私も……もっと絆那さんに釣り合うような人になって、絆那さんのご両親に認めてもらえるように頑張りますっ。」
和凜は今のままで十分なのに。
それなのにそう言ってくれたことが、和凜も同じ気持ちでいてくれることが……嬉しい。
「学校、行こうか。」
「はいっ!」
和凜の手を包み込んだまま、通学路を歩く。
……ずっと一緒にいてくれ。
そう願いながら、可愛く照れ笑う和凜を俺も頬を緩めて見つめた。
……俺でいいのか?
始めはそう思っていた。
元々は俺の一目惚れで、和凜が好きになってくれるかどうかなんて分かるはずもなかった。
それでも和凜は、自分の意思でそう言ってくれた。これ以上の嬉しいことはない。
……もう和凜は俺のもんだ。誰にも渡すつもりはないし、一生好きでいてもらえるように努力も欠かさない。
そしてこの世の誰よりも、幸せにする。
まだまだ俺は未熟だが、それでも俺は――和凜の為なら何だってする覚悟を決めている。
「絆那さんっ、おはようございます!」
「おはよう、和凜。今日も可愛いな。」
「っ! あ、ありがとう、ございます……っ。」
今までは俺の“可愛い”も、真に受けられてはいなかったが。
晴れて恋人になってからは、ようやく和凜も恋愛的な意味で捉えてくれるようになった。
「あら絆那くん、お久しぶりね~。おはよう。」
「おはようございます。」
後から和凜のお母さんも出てきて、俺に優しい笑みを向けてくれる。
その笑みが和凜ととても似ていて、こっちもつられて微笑む。
と同時に、和凜のお母さんが何かを思い出したように手を口元に当てた。
「ねぇねぇ和凜、こんな話今聞くことじゃないかもしれないんだけどね。」
「どうしたのっ?」
こてんと首を傾げる和凜を見て、俺も不思議に思って和凜と顔を見合わせる。
どうしたんだろうか、何か気になっている事でもあるんだろうか……?
直後、少し上ずって嬉しそうな和凜のお母さんの声が届く。
「違ったら申し訳ないんだけどね、和凜と絆那くんって……お付き合いしてたり、する?」
「えっ⁉ な、何で――」
「お母さんに隠しごとは通用しないわよ~。和凜ってば昨日から雰囲気違うし、今の様子見ててもそうかな~って思って。」
……マジか。
失礼を承知で思うが、和凜同様お母さんのほうも恋愛ごとには疎いのかと……。
ましてや昨日の今日だし、気付かれてるなんて驚きだ。
「そんなので分かっちゃうの!?」
「そうよ~。和凜は分かりやすいから、すぐにピンと来たのよね。」
「ほ、本当?」
「ほんとよ! 和凜はこれでもかってくらい分かりやすいんだから。」
和凜もこれは予想してなかったようで、顔を真っ赤にしながら慌てている。
……やっぱり、可愛い。
どんな姿でも和凜は可愛いが、こうして真っ赤になっている和凜はより愛おしい。
そんな中和凜のお母さんが柔らかい笑みで和凜と俺を交互に見つめ、手を頬に当てた。
「ほんとは和凜が言ってくれるまで待つつもりだったんだけど、気になっちゃって。ごめんなさい、嫌だったでしょう?」
「やっ、嫌じゃ、ないけど……。」
不安に思っているのか、笑みの中に心配の影を落としている和凜のお母さん。
その言葉に、和凜は引き続き慌てながら答える。
……それは俺も、同意だ。
嫌とかは全然ない。知られていたのは驚きだったが。
「大丈夫ですよ。むしろ、気付いてくれてありがとうございます。」
和凜の些細な変化に気付いたお母さんは、きっと誰よりも和凜を理解している。
そんなお母さんで、俺も安心することができた。
……この人は、和凜を誰よりも大事にしているのだと。
和凜のお父さんとは会ったことないが、きっと優しい人なんだろうと簡単に予想がつく。
「ふふ、絆那くんは優しいのね。絆那くんになら和凜を任せられるわ。これからも和凜のこと、よろしくね。」
「はい。命に代えても和凜を守ります。」
「頼もしいわね~。」
穏やかな笑みでそう言った和凜のお母さんは「それじゃあね。」と一言口にしてから、軽い足取りで踵を返していく。
……大丈夫です、俺が一生和凜を守ります。
和凜と結婚が決まった時は、今よりも頼りがいのある男になって和凜のお父さんにも認めてもらいたい。
なんて、それは早すぎるかもしれないが。
「お母さん、気付いてたなんて……」
「予想外だったな。」
「はい……いつもおっとりしてるから、気付いていないかと思ってたので余計に……。」
まぁ、それは否めない。
見た感じのんびりなタイプそうだし、俺も穏やかな人だと思っている。
……けど、その顔には和凜への想いも詰まっていると気付かされた。
「俺、和凜の両親に認めてもらえるように頑張るから。」
そう言って、和凜の手を繋ぐ。
もう離さない、離したくない。
「ずっと俺の隣で、笑っててくれ。」
――誰よりも、愛している。
「えへへ、もちろんですっ!」
優しく、だが強い力で握り返してくれた和凜。
俺よりもひとまわり以上小さい手が、俺に応えようとしてくれる。
……それだけでも、心臓が爆発しそうなのに。
「私も……もっと絆那さんに釣り合うような人になって、絆那さんのご両親に認めてもらえるように頑張りますっ。」
和凜は今のままで十分なのに。
それなのにそう言ってくれたことが、和凜も同じ気持ちでいてくれることが……嬉しい。
「学校、行こうか。」
「はいっ!」
和凜の手を包み込んだまま、通学路を歩く。
……ずっと一緒にいてくれ。
そう願いながら、可愛く照れ笑う和凜を俺も頬を緩めて見つめた。
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