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ただいま
143話 周知のこと
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一度アズの部屋を後にして、自室に戻った
グドに着替えを手伝ってもらって、杖をつきながらいつも通りディンの部屋に行くとエリーとエルシードもいた
「カメリア様!いいところに!」
「ん?何?」
3人が何かを話していたようで、僕達が来た途端ナイスタイミングとでも言うようにこちらを見た
「ちょうど私たち、ミリーの事を話してたんだ」
「僕の?」
「そ、レイディンからミリーの様子がおかしいって聞いて。何かあった?」
あ、何があったのかは言わなかったんだ
……まぁ、「あなたの弟さんが王子様に襲われかけてた」なんて言えるわけない
それだけ聞いたら酷い話だからね
「その……実は、アズと交際を始めて……」
なんか、言うの恥ずかしい
ここにいる人たちは同性愛に否定的で無いことは分かってる
だって、エリーとエルシードは付き合ってるし
ディンは僕に惚れたらしいし
だから怖さよりも照れ臭さを感じる
「あぁ、やっとか」
そう言ったのはエリー
やっとかって、え、分かってたの?
「第二王子も苦労するな」
そう言ったのはディン
まさか…アズが僕を好きだって知ってた?
「お兄ちゃんもアイリスもずっと心配してたもんね。2人がいつになったら両思いだって気付くのか」
そう言ったのはエルシード
つまり、ここにいる3人は全部分かってたと…
あ、まさかグドも!?
後ろにいるグドを見ると、ニンマリとしていた
やっぱり確信犯だったんだ……
知らなかったのは僕だけ…
「ま、良かったな、ミリー」
「ディン…その、なんかごめん……」
振った相手に恋愛相談した挙句に普通に報告してしまった
ディンは気にして無いみたいな顔をしてるけど、どうしても僕が気にする
「別に俺のことはいい。お前が幸せならそれで十分だ。ま、第二王子と何かあったら俺に乗り換えてもいいんだぞ?」
「はは…その時になったら考えるよ……」
まぁ、こんな事が言えるなら大丈夫なのかな
「…心配かけてごめん。僕はもう大丈夫だよ」
もう僕は我慢してない
『大丈夫』をそのままの意味で使うことは滅多に無かったけど、もう誰かを心配させる事は無くなった
それだけでも嬉しい
ディンのお見舞いと会話を終え、部屋に戻った
とりあえず…グド!
「んー?どしたー?」
「アズのこと、知ってたんだね!?」
「いやぁ、あんな隠す気ゼロのやつ気付かない方が不思議でしょ」
え、いやまぁ確かに知らなかったのは僕だけだけど
でも僕が分かるわけ無いよ
自分で自覚ある程鈍感なんだから
「まったく…」
「でもさ、こういうのって自分でどうにかしてこそ意味あるんじゃない?」
「…それは、そうだけど。でもグドの場合は普通に楽しんでたよね」
「うん!」
力一杯「うん!」じゃ無い!
不安を煽るようなことしてみたり、本当にグドは何なんだ…
どれだけそばに居て分かった気になっても、考えも動きも読めない
僕は未だグドのことをちゃんと知れてないのかな
なんてため息を吐くと
グドは後ろから僕を抱きしめた
それも、今までの戯れとは違う
「グド…?」
「……」
なんで…何も言わないの?
グドに着替えを手伝ってもらって、杖をつきながらいつも通りディンの部屋に行くとエリーとエルシードもいた
「カメリア様!いいところに!」
「ん?何?」
3人が何かを話していたようで、僕達が来た途端ナイスタイミングとでも言うようにこちらを見た
「ちょうど私たち、ミリーの事を話してたんだ」
「僕の?」
「そ、レイディンからミリーの様子がおかしいって聞いて。何かあった?」
あ、何があったのかは言わなかったんだ
……まぁ、「あなたの弟さんが王子様に襲われかけてた」なんて言えるわけない
それだけ聞いたら酷い話だからね
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なんか、言うの恥ずかしい
ここにいる人たちは同性愛に否定的で無いことは分かってる
だって、エリーとエルシードは付き合ってるし
ディンは僕に惚れたらしいし
だから怖さよりも照れ臭さを感じる
「あぁ、やっとか」
そう言ったのはエリー
やっとかって、え、分かってたの?
「第二王子も苦労するな」
そう言ったのはディン
まさか…アズが僕を好きだって知ってた?
「お兄ちゃんもアイリスもずっと心配してたもんね。2人がいつになったら両思いだって気付くのか」
そう言ったのはエルシード
つまり、ここにいる3人は全部分かってたと…
あ、まさかグドも!?
後ろにいるグドを見ると、ニンマリとしていた
やっぱり確信犯だったんだ……
知らなかったのは僕だけ…
「ま、良かったな、ミリー」
「ディン…その、なんかごめん……」
振った相手に恋愛相談した挙句に普通に報告してしまった
ディンは気にして無いみたいな顔をしてるけど、どうしても僕が気にする
「別に俺のことはいい。お前が幸せならそれで十分だ。ま、第二王子と何かあったら俺に乗り換えてもいいんだぞ?」
「はは…その時になったら考えるよ……」
まぁ、こんな事が言えるなら大丈夫なのかな
「…心配かけてごめん。僕はもう大丈夫だよ」
もう僕は我慢してない
『大丈夫』をそのままの意味で使うことは滅多に無かったけど、もう誰かを心配させる事は無くなった
それだけでも嬉しい
ディンのお見舞いと会話を終え、部屋に戻った
とりあえず…グド!
「んー?どしたー?」
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「いやぁ、あんな隠す気ゼロのやつ気付かない方が不思議でしょ」
え、いやまぁ確かに知らなかったのは僕だけだけど
でも僕が分かるわけ無いよ
自分で自覚ある程鈍感なんだから
「まったく…」
「でもさ、こういうのって自分でどうにかしてこそ意味あるんじゃない?」
「…それは、そうだけど。でもグドの場合は普通に楽しんでたよね」
「うん!」
力一杯「うん!」じゃ無い!
不安を煽るようなことしてみたり、本当にグドは何なんだ…
どれだけそばに居て分かった気になっても、考えも動きも読めない
僕は未だグドのことをちゃんと知れてないのかな
なんてため息を吐くと
グドは後ろから僕を抱きしめた
それも、今までの戯れとは違う
「グド…?」
「……」
なんで…何も言わないの?
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