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第1章 救出篇
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しおりを挟む席に着いてしばらくしてから他の席も直ぐに埋まり始めた
講堂に在校生、新入生、新入生の親御さんが集まったのを確認して、舞台の上に先生が立った
「えー、それでは入学式をはじめさせていただきます。まずは、学校長祝辞をよろしくお願いいたします」
70歳ぐらいの長いあごひげを生やした男性が舞台に立った
「新入生の皆さん、入学おめでとうございます。まず、我が校では生徒とはいえ、責任感を持って頂くために学校の運営を生徒に任せております。もちろん最終確認は我々教師陣がやりますが、基本的には生徒達にやっていただく形を取っております。ここに通う者たちは、将来、人々の上に立って周りに指示をしていくものばかりです。学校生活はその時のための予行練習だと思ってくれて構いません。」
将来の為の練習場所ってことね。
確かに成人したらいきなり人に指示をしたり、領地運営をするなんて難しいわよね。
教えてくれる両親が居たとしても、両親だって付きっきりで教えるほど暇なわけじゃないだろうし
この学校では貴族として大切なことを学ぶ学校なのかな
だから他校みたいに成績優秀な庶民を受け入れてないのね
「この学校では、他校みたいに学校内では身分関係なく全てのものが平等などという決まりは作ってません。ですから、学校生活でも身分を気にして身分に見合った行動を心がけてください。そのために我が校では身分にクラス分けをしています。もちろん身分を笠にきて好き勝手することや、身分を盾に下の者を脅すようなことを認めているわけではありません。この学校では全ての者がやる気さえあれば、学ぶことを邪魔されない環境を作っています。学ぶための環境に身分は邪魔だと思う者もいるでしょうが、人はそんなに器用ではありませんから、学校では対等に接して外では身分差を気にして接するなど器用に使い分けられる者など少ないはずです。ですから皆さんには最初っからリスクを背負わせる事にならないように、学校内でも環境を変えないようにしたほうがいいと思いこのような決まりが出来ました」
確かに大切なことよね。誰もが寛大な心を持っているわけではないのだから、
高位貴族の中には、自分よりも下の存在に対等な扱いを受けるのを嫌がる人もいる
学校では校則だから何もできないけど、それを学校以外で持ち込まないなんて保証はないもの
この学校はたまに時季外れに転入生を受け入れることがあるみたいだけど、他校で学校内では貴族も庶民も平等ってことが、納得できないものが転入してくるんだろうな
この学校は身分制度はあるみたいだけど、理不尽な目に合わせないように先生達も目を光らせてるみたいだし
高位貴族と低位貴族のクラスは分かれてるから関わる機会も少ないわよね
これからの学校生活のことを考えてると、気がついたら学校長の話は終わっていった
学校長の話が終わり、来賓の方々の話が始まった。
来賓の方々の話は人数が多いこともありかなり長かった
やっと終わったと思ったら、次は在校生代表の生徒会長の挨拶になった
生徒会長はこの国の第3皇子みたい
考えてみたら、この学校は6学年あるから王族が1人いてもおかしくないわよね
生徒会長の話はとても短かった、3分も話してないんじゃないかなぁ
せっかく皇子の挨拶なのに短かったからか、残念そうにため息をつく人までいる
王子だからやっぱり人気なのかなぁ
生徒会長の話が終わり、次は新入生代表の挨拶が始まった
挨拶してるのは公爵家の人みたい、公爵家だから選ばれたのかしら?
それとも一番成績がいいのかな?
新入生の挨拶は5分ぐらいで終わり、
長かった入学式はやっと終わった
明日から通う教室に寄ることもなく、このまま解散になった
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