【完結】私は公爵家の娘ですけど義妹は男爵家の娘ですわよ

みちこ

文字の大きさ
14 / 82
第1章 救出篇

14

しおりを挟む

席に着いてしばらくしてから他の席も直ぐに埋まり始めた

講堂に在校生、新入生、新入生の親御さんが集まったのを確認して、舞台の上に先生が立った

「えー、それでは入学式をはじめさせていただきます。まずは、学校長祝辞をよろしくお願いいたします」

70歳ぐらいの長いあごひげを生やした男性が舞台に立った

「新入生の皆さん、入学おめでとうございます。まず、我が校では生徒とはいえ、責任感を持って頂くために学校の運営を生徒に任せております。もちろん最終確認は我々教師陣がやりますが、基本的には生徒達にやっていただく形を取っております。ここに通う者たちは、将来、人々の上に立って周りに指示をしていくものばかりです。学校生活はその時のための予行練習だと思ってくれて構いません。」

将来の為の練習場所ってことね。

確かに成人したらいきなり人に指示をしたり、領地運営をするなんて難しいわよね。

教えてくれる両親が居たとしても、両親だって付きっきりで教えるほど暇なわけじゃないだろうし

この学校では貴族として大切なことを学ぶ学校なのかな

だから他校みたいに成績優秀な庶民を受け入れてないのね


「この学校では、他校みたいに学校内では身分関係なく全てのものが平等などという決まりは作ってません。ですから、学校生活でも身分を気にして身分に見合った行動を心がけてください。そのために我が校では身分にクラス分けをしています。もちろん身分を笠にきて好き勝手することや、身分を盾に下の者を脅すようなことを認めているわけではありません。この学校では全ての者がやる気さえあれば、学ぶことを邪魔されない環境を作っています。学ぶための環境に身分は邪魔だと思う者もいるでしょうが、人はそんなに器用ではありませんから、学校では対等に接して外では身分差を気にして接するなど器用に使い分けられる者など少ないはずです。ですから皆さんには最初っからリスクを背負わせる事にならないように、学校内でも環境を変えないようにしたほうがいいと思いこのような決まりが出来ました」


確かに大切なことよね。誰もが寛大な心を持っているわけではないのだから、

高位貴族の中には、自分よりも下の存在に対等な扱いを受けるのを嫌がる人もいる

学校では校則だから何もできないけど、それを学校以外で持ち込まないなんて保証はないもの

この学校はたまに時季外れに転入生を受け入れることがあるみたいだけど、他校で学校内では貴族も庶民も平等ってことが、納得できないものが転入してくるんだろうな

この学校は身分制度はあるみたいだけど、理不尽な目に合わせないように先生達も目を光らせてるみたいだし

高位貴族と低位貴族のクラスは分かれてるから関わる機会も少ないわよね

これからの学校生活のことを考えてると、気がついたら学校長の話は終わっていった

学校長の話が終わり、来賓の方々の話が始まった。

来賓の方々の話は人数が多いこともありかなり長かった

やっと終わったと思ったら、次は在校生代表の生徒会長の挨拶になった

生徒会長はこの国の第3皇子みたい

考えてみたら、この学校は6学年あるから王族が1人いてもおかしくないわよね

生徒会長の話はとても短かった、3分も話してないんじゃないかなぁ

せっかく皇子の挨拶なのに短かったからか、残念そうにため息をつく人までいる

王子だからやっぱり人気なのかなぁ

生徒会長の話が終わり、次は新入生代表の挨拶が始まった

挨拶してるのは公爵家の人みたい、公爵家だから選ばれたのかしら?

それとも一番成績がいいのかな?

新入生の挨拶は5分ぐらいで終わり、

長かった入学式はやっと終わった

明日から通う教室に寄ることもなく、このまま解散になった
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

「お幸せに」と微笑んだ悪役令嬢は、二度と戻らなかった。

パリパリかぷちーの
恋愛
王太子から婚約破棄を告げられたその日、 クラリーチェ=ヴァレンティナは微笑んでこう言った。 「どうか、お幸せに」──そして姿を消した。 完璧すぎる令嬢。誰にも本心を明かさなかった彼女が、 “何も持たずに”去ったその先にあったものとは。 これは誰かのために生きることをやめ、 「私自身の幸せ」を選びなおした、 ひとりの元・悪役令嬢の再生と静かな愛の物語。

余命宣告を受けたので私を顧みない家族と婚約者に執着するのをやめる事にしました 〜once again〜

結城芙由奈@コミカライズ3巻7/30発売
恋愛
【アゼリア亡き後、残された人々のその後の物語】 白血病で僅か20歳でこの世を去った前作のヒロイン、アゼリア。彼女を大切に思っていた人々のその後の物語 ※他サイトでも投稿中

【完結】旦那様、その真実の愛とお幸せに

おのまとぺ
恋愛
「真実の愛を見つけてしまった。申し訳ないが、君とは離縁したい」 結婚三年目の祝いの席で、遅れて現れた夫アントンが放った第一声。レミリアは驚きつつも笑顔を作って夫を見上げる。 「承知いたしました、旦那様。その恋全力で応援します」 「え?」 驚愕するアントンをそのままに、レミリアは宣言通りに片想いのサポートのような真似を始める。呆然とする者、訝しむ者に見守られ、迫りつつある別れの日を二人はどういった形で迎えるのか。 ◇真実の愛に目覚めた夫を支える妻の話 ◇元サヤではありません ◇全56話完結予定

『白い結婚だったので、勝手に離婚しました。何か問題あります?』

夢窓(ゆめまど)
恋愛
「――離婚届、受理されました。お疲れさまでした」 教会の事務官がそう言ったとき、私は心の底からこう思った。 ああ、これでようやく三年分の無視に終止符を打てるわ。 王命による“形式結婚”。 夫の顔も知らず、手紙もなし、戦地から帰ってきたという噂すらない。 だから、はい、離婚。勝手に。 白い結婚だったので、勝手に離婚しました。 何か問題あります?

【完結】婚約者の義妹と恋に落ちたので婚約破棄した処、「妃教育の修了」を条件に結婚が許されたが結果が芳しくない。何故だ?同じ高位貴族だろう?

つくも茄子
恋愛
国王唯一の王子エドワード。 彼は婚約者の公爵令嬢であるキャサリンを公の場所で婚約破棄を宣言した。 次の婚約者は恋人であるアリス。 アリスはキャサリンの義妹。 愛するアリスと結婚するには「妃教育を修了させること」だった。 同じ高位貴族。 少し頑張ればアリスは直ぐに妃教育を終了させると踏んでいたが散々な結果で終わる。 八番目の教育係も辞めていく。 王妃腹でないエドワードは立太子が遠のく事に困ってしまう。 だが、エドワードは知らなかった事がある。 彼が事実を知るのは何時になるのか……それは誰も知らない。 他サイトにも公開中。

〈完結〉【書籍化・取り下げ予定】「他に愛するひとがいる」と言った旦那様が溺愛してくるのですが、そういうのは不要です

ごろごろみかん。
恋愛
「私には、他に愛するひとがいます」 「では、契約結婚といたしましょう」 そうして今の夫と結婚したシドローネ。 夫は、シドローネより四つも年下の若き騎士だ。 彼には愛するひとがいる。 それを理解した上で政略結婚を結んだはずだったのだが、だんだん夫の様子が変わり始めて……?

【完】愛人に王妃の座を奪い取られました。

112
恋愛
クインツ国の王妃アンは、王レイナルドの命を受け廃妃となった。 愛人であったリディア嬢が新しい王妃となり、アンはその日のうちに王宮を出ていく。 実家の伯爵家の屋敷へ帰るが、継母のダーナによって身を寄せることも敵わない。 アンは動じることなく、継母に一つの提案をする。 「私に娼館を紹介してください」 娼婦になると思った継母は喜んでアンを娼館へと送り出して──

そんなに嫌いなら、私は消えることを選びます。

秋月一花
恋愛
「お前はいつものろまで、クズで、私の引き立て役なのよ、お姉様」  私を蔑む視線を向けて、双子の妹がそう言った。 「本当、お前と違ってジュリーは賢くて、裁縫も刺繍も天才的だよ」  愛しそうな表情を浮かべて、妹を抱きしめるお父様。 「――あなたは、この家に要らないのよ」  扇子で私の頬を叩くお母様。  ……そんなに私のことが嫌いなら、消えることを選びます。    消えた先で、私は『愛』を知ることが出来た。

処理中です...