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第2章 ざまぁ篇
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しおりを挟む時計を見ると家を出ないと遅刻してしまう時間帯になっていた
「遅刻したら困るからもう行くね」
「エレーナ、行く場所は一緒なのだから新学期ぐらいは一緒に行かないか?」
「お父様と学校に行ったら目立つから嫌。そう言えばお父様は今日の入学式で挨拶するの?」
お父様は理事長だけど挨拶とかしてるの見たことないわね
私の入学式の時には気付かなかったけど、入学式には参加してるの去年の入学式で確認したけど、端の方で目立たないように参加してる姿があった
「嫌って言われた・・・・・、反抗期か?」
余程、私の拒絶(?)がショックだったのかお父様は落ち込んでしまった
お父様が正式に私のお父様に成るまで気付かなかったけど、お父様は子煩悩みたいで私の言葉や行動に一喜一憂してる姿をよく見るようになった
「ジェイソンしっかりして下さい。父親の威厳が無くなりますわよ。エレーナの質問に答えなくていいのですか?」
お母様は愛おしそうにお父様の頭を撫でて慰め始めた。
最近はお母様もお父様に惹かれはじめたのか2人の雰囲気が年々、甘くなってる気がする
2人が仲良いのは良いけど、少しは娘の前ってことを気にして欲しいわね
2人がイチャイチャし始めるとその場に居づらいもの
だけどお母様3年前と比べると綺麗になったわよね。
女は恋すると綺麗になるって言うけど本当なのね。
お母様に慰められてお父様は少し立ち直ったみたいね
「えっと・・・、見苦しいところ見せてすまん。今日の入学式の話だったな。入学式には参加するが挨拶はしない。そう言うのは学校長に任せている。俺が前に出て話すと周りがザワついて、なかなか話が進まないからな。折角の入学式が台無しになる」
お父様はあまり社交界に出ない人だから仕方ないのかな?
王弟であるお父様と縁を結びたい人は沢山いる。
入学式中でもお父様に自分の存在を知って貰おうと、非常識な行動に出る人が居るかもしれない
入学式の主役である新入生たちの邪魔をしないように、お父様は周りにバレないようにこっそり見るしかないわね
「パーティーとかに出るようになったら周りの態度も少しはマシになるんじゃないですか?」
「分かってはいるんだが、無駄な自慢話などに付き合いたくない。愛人を勧めてくる者や出世の為に媚びを売ってくるものにもうんざりだ。俺に媚びを売っても王宮のことには口出し出来ないって言うのに」
「ジェイソンは陛下に可愛がられてるから、ジェイソンから言ってもらえれば出世出来ると思われてるんでしょうね。陛下はジェイソンを溺愛してるけどそう言うところはシビアな方なのに」
陛下の溺愛っぷりは本当にすごいわよね。
お父様が私のことを本当の娘みたいに可愛がってるのを知って、わざわざ私とお母様を呼び出して、何かあったらすぐに自分に頼るようにって言って王宮に何時でも入れるように、私とお母様専用の通行証をわざわざ作ってくれた
弟の義理の娘に普通そこまでする?
陛下の異常さを思い出しながら、遅刻しないように慌てて学校に向かうことにした
「お母様行ってきます。お父様は遅刻しないように気をつけてくださいね」
お母様とお父様がイチャついてるのを横目に家を飛び出した
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