弟の俺が姉の身代わりで新妻になった件

めがねあざらし

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第二十五話 side:U お強請りと本番と

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もうやだ。ぐずぐずだ・・・頭も身体も。
絶賛嗣にぃの指はしつこく俺の中にいて、弱い部分を刺激してくる。
本当にどうにかして欲しい。なんだよ、これ。なんでそんなところが気持ち良いのか。意味がわからない。

「も、やだっ・・・つぐ、にぃっ・・・ひ、んっ・・・」

声を我慢したいけど、そこを指が擦るたびに我慢できずに声が漏れてしまう。
五度。五度は死んだ、俺。風呂で二度、ベッドの上で三度は死んでる。
そもそも、この男のやることの意味のわからなさよ・・・!何だよ、どの指が入ってるって・・・?!わかるわけねーだろ?!いるのかよ?!正解するやつが・・・!情報求む!だわ。自分でやってみろっちゅーんじゃ!ばーーか!!
これだけ脳内で悪態をついても、結局俺は受け入れているわけで。今だってひっきりなしに、喘いでいる。
俺も大概、バカだ。いや、嗣にぃの方がバカだけど。

「ふっ、う・・・っ、あっ・・・あんっ」
「可愛い声ばかり出して・・・ああ、ごめんね。こっちを可愛がってあげてなかったね」

嗣にぃはそう言うなり、またローションのボトルを手に取っていた。
ちょ?!それはもういいからっ!
咄嗟に俺は手を伸ばしたが、その動きが体内に残る嗣にぃの指に過敏な場所を押し付けることになってしまい。

「つぐ、にぃ・・・そ、れっ・・・やぁっ・・・!」

強い快感に俺の身体はシーツの上に落ち、止めようとする行動は一つも叶わなかった。
隙に乗じて、パタタ、とローションが胸の突起斑の上を滑り落ちていき、ボトルはベッドの上に投げ出された。その液体を塗り込むように空いた嗣にぃの手が胸の上を滑る。二度三度と突起の上を指が過ぎ去った後に、左側の乳首を指先が捉えて抓った。

「やだぁ・・・あ、あっ・・・ひあっ・・・だめ、ち、くび・・・つまんじゃっ・・・」

抓った場所を、きゅ、きゅ、と指先で扱かれると、そこは簡単に固くなっていた。
このローション、本当に嫌だ・・・!じんじんする・・・!

「嫌、じゃないよね?ほら、ちゃんと教えて?」
「あっ?!ふあっ、や、ああっ!」

よりによって、嗣にぃの両方の指が動いて、体内のしこりを強く押されると同時に、乳首も指先の腹で掴まれて引っ張り上げられる。
二箇所から伝わってきたのは、あまりにも強い快感で、俺は手元のシーツを手繰り寄せて握りしめる。

「ゆうくん、ほら、教えて?」

絶対にこの人、Sっ気あるってば・・・!
俺は些細な抵抗を示すかのように、弱く首を振ったが、また同じように指を動かされてしまい。

「ひんっ!あっ、あっ、き、きもち、いぃからっ・・・だめっ、ゆび、とめてぇ・・・!」
「どうして?気持ち良いなら、もっと触ってあげないと、ね?」

そのまま指先は同時に動き続けて、俺の快感をどんどんと煽っていく。
駄目だ駄目だ駄目だ・・・!またイくっ・・・!
初めて中でイくのは未知数すぎて、とにかく、戸惑いが大きい。でも嗣にぃは気にした様子もないどころか、俺が乱れるのを楽しそうに見ているばかりだ。
一際強く、体内の指がしこりを抉り、乳首を摘む指にも力が入った瞬間。

「ひああああっ、あ、あっ・・・っんふっ!」

また俺は中で達してしまい、喉からは細い悲鳴のようなものが出た。けれど、それは嗣にぃの唇によって奪われる。口内に甘酸っぱい味が広がった。
俺のものは勃っているようではあったが、射精はしなかった・・・と思う。それもわからないくらいに、愉悦が身体を覆って朧げになっている。
そうだ、調べたサイトに『中イきすると止まらない』とか書いてあったように・・・これがそのことなのだろうか・・・。
キスをされながら、そんな内容を今更に思い出す。
俺、才能あり過ぎないか・・・それとも嗣にぃが上手いのか・・・。つか、この人いつの間にラムネを仕込んだんだろう・・・これだって、謎だ。達する時に必ず放り込まれてる気がする。

「んっ、んふっ・・・・・・は、あ・・・っ」

口内をひとしきり舐めまわし、吸い上げてから嗣にぃの唇が離れた。
胸にあった手も離れて、軽く肌を撫で回す。ただ、体内の指はまだそのままだった。

「ゆうくん、ここと乳首でイけたね」
「んんっ」

ここ、と声がしたときに、また指が身体の中のそこを押した。弱い電流のような快感に、俺は唇を噛み締める。そうしてから、漸く指が一度俺の体内から出て行った。その指、ふやけてないですか。どんだけ滞在したのか。
もう、何だよこれ・・・セックスってこんなに長いの?だってもう、結構時間だって経ってると思う。アレ入れて出して終わりじゃないのかよ・・・。そりゃ調べた程度の知識で、前戯ってやつがあるのは知ってたけど、まさかこんな風だとは思わなかった。
嗣にぃとセックスする時って、毎回こんなのだろうか・・・。
気持ち良すぎて、おかしくなる、こんなの。嫌じゃないけど、きつい。

「あ、あ・・・ぅ・・・」

嗣にぃが丁寧に執拗に指を動かしてくれたお陰で、ローションが奥まで入り込み、身体の中はジンジンと熱くむず痒い。息をしても伝わってくる。
三度中で達して、そのうち一度は射精したのだ。俺は。疲労感も半端ない。
なのにセックスはまだ本番までいってないわけで。ぐったりとシーツの上に転がるしかなく、そんな俺を見て嗣にぃは笑みを深めるばかりだ。

「可愛いね、ゆうくん・・・トロトロになって」

こんなにセックスが楽しいだなんてね、と漏らしながら嗣にぃは俺の頬や目元に口付けてくる。
そうですか、楽しいですか・・・そりゃ良かった。俺の体力はもう残ってなさそうなんだけどね?!羞恥心はずっとマックスのままで、ずっと喘いでて、涙も唾液も流れっぱなしですよ。汗も。
気持ち良いのってこんなに疲れるのか。どこにもそんなこと書いてなかった気がするんだけど・・・それとも飛ばして読んだのかな、俺は。
とりあえず、これ以上こんなこと続けられたら、本当におかしくなりそうだ。
なので、俺はきつい中でも頑張って手を伸ばして、嗣にぃの首に手を回す。そうすると、嗣にぃも俺を抱きしめてくる。

「も、ゆびだけじゃ、やだぁ・・・つぐにぃ、のいれて・・・」

熱いわきついわで俺の脳みそも結構飛んでいるとは思う。けれど、ひとまず一度終わって欲しくてーーかといってここまで頑張ったのに抱かれずに終わるのは嫌でーー、強請るようなことを口走っていた。嗣にぃの首元に、額を擦り付けながら。

「・・・っ、ゆうくん・・・君ねぇ・・・」

嗣にぃはそんな俺に息を詰まらせた後にゆっくりと吐き出した。密着している、嗣にぃのものもぴくりと動いた気がする。
少しだけ顔を離して、嗣にぃは俺の額に口付けた。

「・・・あのね、男の子相手は初めてだから、どのくらい解せばいいかちょっとわからなくて。でも絶対ゆうくんを傷つけたくないからちゃんとしたいんだよ」

ちゅ、と今度は目元にキスが落ちる。
俺が見たサイトでも『出血したらセックスは中断しましょう』と書いてたな・・・そういえば。普通の男女のセックスとは違いリスクが若干高いのだろうと思う。嬉しいよ、俺のこと考えてくれて。
うん、でもね。あなたずっと俺をアンアン言わすじゃないですか?!考えて、その辺も考えて?!とにかく一度、終わろう?!
情緒もへったくれもなく、過ぎた快感に負けて俺はそう思っていた。

「でも、もう、ずっと・・・だいじょうぶだから・・・つぐにぃ、おねがい・・・」

いれてよ、と繰り返しながら近くにあった嗣にぃの唇に、自分から唇を押し付けた。数回、啄むようにキスをしてから、俺はその場所で、抱いて、ともう一度告げる。

「もう・・・ゆうくんは僕を煽るのが得意だね。仕方ない・・・」

嗣にぃは俺の唇へとキスを返すと、シーツの上に俺を置いてゆっくりと上体をあげた。
うるせーよ・・・別に煽ってないし、もう早く挿れてくれ・・・。
そう思いながら、ふと視界の中に嗣にぃのソレが映る。
相変わらずそれは大きく、バキバキだ。黒々ともしているし、先走りで先っぽは濡れていた。俺で興奮して、そうなってくれたのは、素直に嬉しい。が。
入るだろうか、あれ。俺の中に・・・。入るか?だって、随分と大きい・・・。
俺は自分の薄い腹を撫でる。嗣にぃは俺を見て、

「どうしたの?」

と首を傾げた。俺は自分の腹と嗣にぃのソレを交互に見遣り、

「つぐにぃのおっきぃから・・・入る、かなって・・・」

不安をそのまま口にすると、嗣にぃはまた息を呑んだようだった。
けれど、すぐにその顔に笑顔が浮かぶ。

「・・・不安ならもう少し柔らかくしようか?」

腹にある俺の手に、自分の手を重ねながら嗣にぃは首を傾げた。手ごと軽く腹を押されて、俺は息を詰まらせる。それって、またあの甘美な地獄だ・・・無理。無理無理無理。俺は小さく首を横に振って、嗣にぃを見上げる。

「・・・はやく、つぐにぃのがほしいから・・・いい・・・」
「・・・はぁ。もう、ゆうくんは本当にね・・・」

また煽ってしまったのだろうか。わからない。嗣にぃは何度めかの息を吐いてから、手を伸ばし何かを取った。それは小さい袋のようなもので、ビっと、嗣にぃがそれをあけて、腹の上にあった俺の手を取り、渡してくる。
はじめは何かと思ったが、俺の手の中に渡されたそれはコンドームだった。

「ゆうくんが、着けてごらん」

嗣にぃは、髪をかきあげながらにっこりと微笑む。
色気が凄い。格好良いって・・・ん・・・?んん?!え、なに?!
きっと俺の顔は分かりやすく困惑していたのだと思う。嗣にぃは、俺の手を掴んで引き起こした。導かれるままに俺が座ると、跪坐のようになっている嗣にぃと座っている俺、という姿勢になり、俺の目の前に嗣にぃのガッチガチなソレがありまして・・・。
俺はその場から、嗣にぃを見た。

「あ、の・・・えっと・・・?」
「初めてだよね?コンドーム。着けてみて?」

あ、そうですよね。聞き間違いじゃないですよねーー・・・。俺が躊躇していると、どうぞ、と上から声が降ってきた。ほんっっと、ほんっっっと!この男、なんなの?!
俺は恐る恐る、嗣にぃのものに指を這わせて、コンドームを先端に置こうとしたのだが、そこは先走りで濡れている。今もとろっと一筋液体が俺の指へと垂れた。これ、このまま着けていいのだろうか?舐めとった方がいいのか・・・?
よくわからず、まあいいか、と俺は嗣にぃのソレに口付ける。

「ゆうくん・・・?」

俺の行動は予想から外れていたらしい。あ、違ったかな・・・?でも一度口付けたからには直ぐに離すのもおかしいかな、と思って舌を鈴口に這わせて、亀頭の半分までを口内に入れて緩く吸い上げる。舌の上に塩味が広がる。そのままそれを飲み込んでから口を離した。離した先から、鈴口から透明なものが溢れる。・・・これ、いつ止まるんだろう?もう一度、舌でそれをなめとって嚥下する。そういうのを何度か繰り返していると、嗣にぃが俺の頭を撫でた。

「どこで覚えたんだろうね・・・大丈夫だから、着けてみて・・・」

熱っぽい声が落ちてきたので、視線だけ上げる。そこにいる嗣にぃの表情は雄そのもので。俺の腹の奥がじくりと揺れた気がした。
俺は唇を離して、渡されたコンドームを嗣にぃの先に被せて、指先を使いながらくるくると根元まではめていく。どうにかこうに、嗣にぃのソレは薄いゴムを纏った。ぐんと立ち上がるものに、ああ、この男に今から抱かれるんだな、と吐息が漏れる。
嗣にぃはコンドームが着いたとわかると、俺の肩をとん、と押して倒す。そのまま腰を掴まれて、俺は腹ばいにされる。

「つ、つぐにぃ・・・?!」

俺が思わず振り返ると、嗣にぃはもう一度髪をかき上げ、そのまま俺の背中に覆い被さってくる。片手が腹を掴んで、俺の腰を上げさせる。俺は嗣にぃの下で、四つん這いになっていた。

「本当はね、前から抱きしめて挿れたいけど・・・こちらのほうが負担が少ないみたいだからね。ゆうくん、わかる?僕のが」

どろどろになっている俺の穴へと、先ほどまで目の前にあったソレの先っぽがあてがわれた。つん、と入り口をノックする。

「んっ・・・わ、かる・・・」
「挿れてしまったら、もう止められないけど、本当にいいの?」

嗣にぃは俺の頸に唇を寄せながら、甘噛みしつつ問いかけてきた。
俺は嗣にぃを振り返ったままで、頷く。

「いいよ、きて・・・だ、いて・・・」

腰を自分からも少しだけ動かして、ソレに擦り付ける。すると、散々と解された俺の穴が、嗣にぃのものの先っぽを捉えた。

「本当にゆうくんは・・・っ」
「ひあっ・・・!」

嗣にぃは、俺の頸を強く噛みつきつつ、腰をぐっと進めてくる。
ぐぷん、とその亀頭が俺の中へと入り込み、頸への痛みと、下半身の衝撃に、俺は一つ悲鳴をあげた。
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