山本五十六の逆襲

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米豪遮断作戦

ミッドウェーの逆襲

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空母1隻を撃沈、1隻を航行不能、1隻を大破、1隻を小破という戦果はすぐに旗艦の日向に伝えられた。
「長官!おそらく航行不能の1隻はもはや浮いているのがやっとと言うことなので、おそらくは自沈処分されると思われます!」
源田の報告に山口は満足そうに頷く。
「近海には友軍の潜水艦部隊が展開している。手負いの空母と戦艦は彼らに任せて、我々はポートモレスビーへ急ぐぞ!」
「はっ!」


一方のエンタープライズの司令部であるがキンケイドは終始顔面蒼白となっており、パウナルも同様だった。
「まるで”ミッドウェーの逆襲”だな…」
キンケイドはそう呟く。
なにせ一気に2隻の空母と1隻の重巡を失ったのである。
いや、ホーネットに関しては自分たちが自沈処分ということで手を下したわけだがそれにしても大損害だった。
加えて自分たちは日本軍機動部隊に攻撃はおろか、発見することすらできていなかった。
折角のミッドウェーでの勝がこれで霧散したのである。
だが、彼らの試練はまだ終わっていなかった。
午後6時30分。
薄暮となりつつあり、アメリカ艦隊は撤退しつつあったがこれを日本海軍の潜水艦である伊十九と伊十五が捕捉。
雷撃を加え、なんと手負いのワスプとサウスダコタに魚雷をそれぞれ3本命中させたのである。
酸素魚雷であったことが災いし、アメリカ艦隊側でこの雷撃を事前に察知できた者は誰一人居なかった。
すでに両艦は大量の浸水を発生させていたがこの攻撃でもはや船体を支えきることが出来なくなり、ついに両艦は波間に沈んでいったのである。
これでソロモン海海戦は終結し、アメリカ海軍は空母3隻、戦艦1隻、重巡1隻と多数のパイロットを失うという大損害を被ったのである。
逆に、日本海軍は艦戦21機、艦爆13機、艦攻19機の計53機を失ったに過ぎなかった。


南太平洋における制海権を失った連合軍に日本軍のポートモレスビー上陸を止める力は残っていなかった。
9月7日にポートモレスビーは第一航空艦隊の空襲を受けた。
ポートモレスビーにはそれなりの機体が配備されていたが、零戦はやはり強く迎撃に上がって来た敵戦闘機を蹴散らし、攻撃隊はポートモレスビーの飛行場や防衛陣地を撤退的に爆撃。
この翌日に第一艦隊の戦艦4隻による絶大な艦砲射撃が行われ、ポートモレスビーはその機能を停止。
日本陸軍第五師団が上陸を開始した時にはすでにポートモレスビー守備隊は敗走状態だった。
結局、ポートモレスビーは9月15日に陥落することになる。
但し、今だガダルカナル島にはアメリカ軍が居座っているため南太平洋での戦いは長引くことになる。
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