山本五十六の逆襲

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ハワイ攻略作戦

奇妙な一日

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真珠湾から出撃していた飛行艇が日本の大艦隊を発見したのは1943年8月20日の午後4時の事だった、
その飛行艇は”敵大艦隊見ユ”空母ヲ含ム模様!”と司令部に打電し、帰還しようとしたがそうは問屋が卸さなかった。
すぐに直掩の陣風6機が迎撃に現れ、20㎜弾を猛射。
飛行艇にとってそれは致命傷に違いなく、ばらばらになって海上に墜落した。
彼らは自分たちを迎撃しに来たのが新型機であることが分かったが、司令部に打電する時間は無くアメリカ軍は日本海軍が新型機を戦力化しているということを知る最後のチャンスを失ったのである。


「敵はオアフ島南東450海里付近まで進出してきており、依然オアフ島に針路を執っています。このままの速力で行けば明日の朝にはオアフ島を攻撃内に収めることになります」
マクモリスの報告にニミッツは頷く。
「今、念のために潜水艦を向かわせているが飛行艇の報告は間違っていないだろう。となると、日本軍は明日の明朝に攻撃を仕掛けてくる可能性が高い」
ニミッツの言葉に太平洋艦隊司令部の面々は頷く。
「航空隊は臨戦態勢を執れ。レイにも出撃命令を出せ。明日が天王山になる」
もはや大航空戦が生起するのは確定的だった。
太平洋艦隊は寝れない夜を過ごすことになる。


8月21日午前4時。
ホイラー、エヴァ、ヒッカムの各飛行場ではすでに迎撃戦闘機が準備万端で滑走路に整列していた。
ポイロットたちもすでに起床しており、戦いの時を待っていた。
また、第五八任務部隊もオアフ島洋上200海里で遊弋しており日本軍へのカウンターの準備を済ませていた。
だが、自国は過ぎて午前7時。
一向に日本軍来襲の報告が来ない。
するとまたもや飛行艇が報告を入れてきた。
『日本艦隊発見!位置はオアフ島”南400海里”!」
この報告にニミッツは首を傾げざるを得なかった。
「なぜ日本艦隊は途中で針路を変えたのか」
そう問われて答えられる者は太平洋艦隊司令部の中にいなかった。
結局、この日はなんの攻撃も無く奇妙な一日となった。
ただ、第五八任務部隊からある報告がなされた。
日本軍の飛行艇に発見されたというのだ。
撃墜こそしたものの、寸前で電文を発せられたのである。
ニミッツは大事を取って第五八任務部隊を寄港させようとしたが、もし日本艦隊が肉薄してきた場合にカウンターが不可能となるため断念された。
1日がふいに終わった影響はかなり大きく、航空隊の士気などが大きく下がってしまった。
戦うつもりだったため一日中神経をとがらせており、かなり疲弊してしまったのである。
そんな中、日本軍の魔の手は確実に迫っており日付が変わったころにはミッドウェーから”刺客”が発進していたのである。
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