山本五十六の逆襲

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ニミッツの逆襲

南太平洋派遣

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南太平洋に派遣される高速機動部隊は以下のようになった。


第五八機動部隊
司令長官:レイモンド・スプールアンス大将
参謀長:マーク・ミッチャー中将
旗艦:ボルチモア
空母:イントレピッド、ホーネットⅡ
軽空母:ラングレー、カボット、バターン、サンジャント
重巡:ボルチモア、キャンベラ、ボストン、クインシー
軽巡:クリーブランド、アトランタ
駆逐艦:24隻
航空兵力:艦戦192機、艦爆96機、艦攻96機 計384機


現状では高速機動部隊に随伴できる高速戦艦が存在しないため重巡が旗艦となっている。
航空兵力に関して言えば400機弱にまで回復しており、流石はアメリカの工業力と言ったところだが護衛艦艇が如何せん少なかった。
加えて航空隊の練度はお世辞にも高くなく、着艦にすら不安を抱えている。
それでもニミッツは南太平洋に送り出さなければならなかった。


対する日本海軍であるがアメリカ軍反撃の予兆を感じ取っていた。
先のアリューシャン列島から見て取れるようにアメリカ軍は反抗作戦を加速させている。
これを受けて連合艦隊は対応に迫られる。
連合艦隊ではアメリカ軍の反抗作戦は主に2つの箇所から行われるものと考えられていた。
それがハワイとポートモレスビーである。
前者は太平洋の、後者はニューギニアへの入り口となっているためである。
だが、どちらが攻められるのかが全く分からない状況であった。
そこで、連合艦隊司令部は話し合いの末、主力部隊を両地点の中間地点であるギルバート諸島としたのである。
どちらかにアメリカ軍が襲来した時に、すぐに駆け付けられるようにするためである。
主力の第一航空艦隊はその戦力をかなり低下させていたが、それでも装甲空母大鳳をはじめとして翔鶴に瑞鶴、雲鶴、そして中型空母の蒼龍、神龍に山鷹、飛鷹、隼鷹などをその戦力に止めており、再建途上のアメリカ軍機動部隊とは渡り合える兵力を有していたのである。


アメリカ軍の目が南方へ向かっている頃、内地ではハワイ防衛の切り札が開発されつつあった。
それは飛行機や軍艦などではなく、それが搭載する爆弾や魚雷であった。
まず、爆弾についてだが誉二二型を搭載した十六試艦攻はおよそ680㎏爆弾まで急降下爆撃が可能となるため、専用の爆弾が開発されるに至った。
この680㎏爆弾は一撃必殺であり、空母の飛行甲板などに突き刺せば飛行甲板は大破するに違いなかった。
それと、魚雷も新規開発が成されていた。
1080㎏魚雷と1600㎏魚雷である。
この2種類の魚雷はそれぞれ艦攻と陸攻に搭載される。
1600㎏魚雷は酸素魚雷であり、敵対空砲火の外から雷撃を仕掛けることを企図していたのである。
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