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獣人の国の王子
11、再び人に
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その夜、三騎士はアルマンの部屋に集まる。
作戦会議だ。
「その南国の王子が豹に変身して、リリアスの部屋に居座っているということですか?」
トムとハンクスはにわかに信じられないが、リーダーのアルマンが変身するのをこの目で見たと主張するので間違いはないと思う。
「で、リリアスは?」
トムとハンクスはささやくように聞く。
「それがな、しばらく飼うんだってよ?襲うことはなく、人の意識を残しているけれど、戻る方法がわからないのではないか、と言っているんだが、、」
「ええ~!?」
「それから、リリアスはいじめていたやつらと話したいと言っているんだ。だいたい目星をつけてはいるんだけど」
かつて孤高の三人組だった三人は、顔を見合わせた。
リリアスは翌朝、シャーに似た豹のお腹から顔を起こし、背中を抱き締めていた腕を解いた。
金茶の毛皮は大変気持ちがよく、こどもの頃にしたように抱いて寝てしまうのだ。
これは本物の?豹ではなく変身したズィンである。
ズィンは、図書館の本の記述にあった、南国のジャングルに守られた国の、古い血族なのだった。
人でありながら、少し違う。
自分の体が、人と少し違うように。
「ズィン、人に戻りなよ。そのままだと狩られるかもよ?」
豹は金茶の瞳を少し開けたが、まだ寝足りないようだった。
「あいつは王族のクセに、貧乏ったらしくて」
「いつもおどおどしてるから」
「ちびのクセに、王族待遇で」
リリアスはひと通り聞く。
罪悪感の入り交じった、やるせない思い。
彼らは貴族でもカネ持ちでもなく、親が無理して彼らの将来のためと思って、王都国立にいれたことを知っている。
だが入ってみると、身分の越えられない壁があって、特別待遇の王族にはかなわないことを知る。
その特別待遇の王族でありながら、貧しい国の王子は、貧しいということで卑屈になって、小さく弱い外見でいじめても言い返せない気弱さに付け込まれ、陰湿ないじめの対象となっていたようだった。
なんだかいじめの原因は、彼が王族というところから発生しているような気がした。
貧しいブロシャン国の王子ズィンは、
(王族だから特別待遇で)
(王族だからいじめられるのか?)
ムハンマドは、リリアスの部屋に居座る大きな金茶の豹に苛立った。
この金茶の豹は、パリスの王子を思い出させるので、仕留めてやろうかと殺気立つのを、リリアスの手前押さえ込む。
豹は敏感に察知して、くるりとリリアスの後ろにまわる。
「で、こいつがズィンか。なかなか珍しいな」
リリアスも困ったようにいう。
「もう、三日も経つのにひとに戻ろうとしないんだ」
「へたれだな。そもそも、王族の意識のないものは、とっとと尻尾をまいて逃げ帰ればいいものを」
「なにか、帰れない理由があるのでは?」
リリアスは後ろに隠れるズィンの顔を捕まえた。
「話を聞かせて?人に戻って?」
豹は目を細めただけだ。
ムハンマドはさらにイラついた。
貴重な週一回の時間がヘタレに費やされるのが勿体なかった。
「強制せよ」
リリアスは少し嫌な顔をするが、呼び掛けることにした。
意識をズィンに合わせる。
ズィンは豹の意識に己を取り込ませているようだった。
豹の意識は精霊の意識に似ているような気がする。
損得がなく、ただ、そこにある。
精霊と違うのは、生きるという意識が強いところかもしれなかった。
どんなに辱しめられても、誇り高い生き物だった。
(だから、豹になりたかったの?)
いじめられても、誇り高く、強くありたい、南の国の王子さま。
(あなたは豹の精霊の力を持っているから、怯えないで出てきて)
(わたしと同じ古き血族のもの)
(あなたと同じ、、)
リリアスの意識に答えるちいさな声があった。
(教えてあげるから出てきて頂戴)
豹はぶるっと震えた。
ムハンマドとリリアスは豹が劇的に人の形をとっていくのを見た。
そこには、ズィンがいた。
ズィンにリリアスはガウンをかける。
裸だったのだ。リリアスは、ズィンの体から全ての傷が消えていることに気がついた。
「ようやく人になったな」
「僕は豹になった、、」
どこか呆然としている。
「もしかして、初めて変身したの?」
リリアスは尋ねる。
ズィンはうなずく。
「僕は王族なのに、古き精霊の血族なのに、『成る』ことができない出来損ないだった!
王族ならみんなできるのに。
虎に、熊に、鳥に、みんな素晴らしいんだ!
だから、僕には居場所がなくて、国を追い出されるようにして外に出されたんだ、、、」
「そういうことなら、『成る』ことができたのならここには用はないな。
もう国へ帰れ!」
ムハンマドはむすっという。
なんだかすっきりしない。
「バラモンの学校は出来損ないの避難場所ではないわっ。
自国で活かせる知識や技術を学び、信頼できる友を作り、人脈を築いて、国に持ち帰る場だ!」
「あ、、」
ズィンは言われて、今ここで何を学び持ち帰ることが出来るのか考えた。
そして答える。
「僕は、まだ何も持ち帰ることができない。ここに入学するにも、父上と母上も必死だった。
つてもなく、だから王子さまに手紙を書いて、、」
ムハンマドはバーライトがこれをどう思う?と聞いてきた貧しい南の国の王子の入学のことを思い出す。
「兄よ、貧しいからこそ、学ぶことに意味があるのではないか?
その者が次の王になれば、その国は劇的に変わろう。
バラモン王都国立はそんな学校にしたいではないか?」
「じゃあ、明日から一緒に頑張ろう?同じ中等科でしょう」
リリアスは軽く言った。
なんだか真剣に考えることも無いような気がしてきたのだ。
ズィンは少し前から学生で、つい最近自分は転入した。
スタート時点が少し違うとはいえ、これから学ぶことは誰もが同じだった。
過ごした時間は変えられないけど、これからが大事なのではないか?
「明日からは誰もあなたをいじめないと思うよ。だってズィンの中には、強くて誇り高い豹の精霊の力が息づいているから。
ほら、この通り、、」
リリアスはズィンの手のひらをとって、彼自身の胸に押し当てた。
力強い胸から、確かな拍動が聞こえる。
(あれ、ズィンの人としての体が大きくなってる?)
リリアスは、変身を解いたズィンが一回り、大きくなっていることに気がついた。
(変身できる精霊の力だから、人の体も意識に添うように変化させることができるんだ!)
年の割りに幼い印象だったのが、今は誇り高い豹の意識をはっきりと捕らえていた。
火の精霊加護を持つムハンマドが、眼に情熱の炎を宿しているように。
(あ、ちょっとカッコ好いかも)
そもそもリリアスは豹が好きである。
獲物を追い詰めるような危険な金茶の目で、リリアスをみつめた。
「リリアス、あなたの秘密が知りたい。あなたも古き血族で、どんな秘密があるのですか?」
「それは、豹だったときに、知ったはず。僕と抱き合って寝たんだから、、」
あ、しまった、とリリアスは思った。
大変な誤解を与える表現をしてしまっていた。
「ズィンが、ひ、豹だった時に!!」
「??」
ズィンはピンと来ていない。
リリアスは人に戻った彼を追い出した!
着てきた服が合わない彼は、上半身はだかである。
(誰にも会わずに帰ってくれ~!)
悲痛なリリアスの心を知ってか知らずか、ムハンマドはその日、容赦なくリリアスを抱いた。
作戦会議だ。
「その南国の王子が豹に変身して、リリアスの部屋に居座っているということですか?」
トムとハンクスはにわかに信じられないが、リーダーのアルマンが変身するのをこの目で見たと主張するので間違いはないと思う。
「で、リリアスは?」
トムとハンクスはささやくように聞く。
「それがな、しばらく飼うんだってよ?襲うことはなく、人の意識を残しているけれど、戻る方法がわからないのではないか、と言っているんだが、、」
「ええ~!?」
「それから、リリアスはいじめていたやつらと話したいと言っているんだ。だいたい目星をつけてはいるんだけど」
かつて孤高の三人組だった三人は、顔を見合わせた。
リリアスは翌朝、シャーに似た豹のお腹から顔を起こし、背中を抱き締めていた腕を解いた。
金茶の毛皮は大変気持ちがよく、こどもの頃にしたように抱いて寝てしまうのだ。
これは本物の?豹ではなく変身したズィンである。
ズィンは、図書館の本の記述にあった、南国のジャングルに守られた国の、古い血族なのだった。
人でありながら、少し違う。
自分の体が、人と少し違うように。
「ズィン、人に戻りなよ。そのままだと狩られるかもよ?」
豹は金茶の瞳を少し開けたが、まだ寝足りないようだった。
「あいつは王族のクセに、貧乏ったらしくて」
「いつもおどおどしてるから」
「ちびのクセに、王族待遇で」
リリアスはひと通り聞く。
罪悪感の入り交じった、やるせない思い。
彼らは貴族でもカネ持ちでもなく、親が無理して彼らの将来のためと思って、王都国立にいれたことを知っている。
だが入ってみると、身分の越えられない壁があって、特別待遇の王族にはかなわないことを知る。
その特別待遇の王族でありながら、貧しい国の王子は、貧しいということで卑屈になって、小さく弱い外見でいじめても言い返せない気弱さに付け込まれ、陰湿ないじめの対象となっていたようだった。
なんだかいじめの原因は、彼が王族というところから発生しているような気がした。
貧しいブロシャン国の王子ズィンは、
(王族だから特別待遇で)
(王族だからいじめられるのか?)
ムハンマドは、リリアスの部屋に居座る大きな金茶の豹に苛立った。
この金茶の豹は、パリスの王子を思い出させるので、仕留めてやろうかと殺気立つのを、リリアスの手前押さえ込む。
豹は敏感に察知して、くるりとリリアスの後ろにまわる。
「で、こいつがズィンか。なかなか珍しいな」
リリアスも困ったようにいう。
「もう、三日も経つのにひとに戻ろうとしないんだ」
「へたれだな。そもそも、王族の意識のないものは、とっとと尻尾をまいて逃げ帰ればいいものを」
「なにか、帰れない理由があるのでは?」
リリアスは後ろに隠れるズィンの顔を捕まえた。
「話を聞かせて?人に戻って?」
豹は目を細めただけだ。
ムハンマドはさらにイラついた。
貴重な週一回の時間がヘタレに費やされるのが勿体なかった。
「強制せよ」
リリアスは少し嫌な顔をするが、呼び掛けることにした。
意識をズィンに合わせる。
ズィンは豹の意識に己を取り込ませているようだった。
豹の意識は精霊の意識に似ているような気がする。
損得がなく、ただ、そこにある。
精霊と違うのは、生きるという意識が強いところかもしれなかった。
どんなに辱しめられても、誇り高い生き物だった。
(だから、豹になりたかったの?)
いじめられても、誇り高く、強くありたい、南の国の王子さま。
(あなたは豹の精霊の力を持っているから、怯えないで出てきて)
(わたしと同じ古き血族のもの)
(あなたと同じ、、)
リリアスの意識に答えるちいさな声があった。
(教えてあげるから出てきて頂戴)
豹はぶるっと震えた。
ムハンマドとリリアスは豹が劇的に人の形をとっていくのを見た。
そこには、ズィンがいた。
ズィンにリリアスはガウンをかける。
裸だったのだ。リリアスは、ズィンの体から全ての傷が消えていることに気がついた。
「ようやく人になったな」
「僕は豹になった、、」
どこか呆然としている。
「もしかして、初めて変身したの?」
リリアスは尋ねる。
ズィンはうなずく。
「僕は王族なのに、古き精霊の血族なのに、『成る』ことができない出来損ないだった!
王族ならみんなできるのに。
虎に、熊に、鳥に、みんな素晴らしいんだ!
だから、僕には居場所がなくて、国を追い出されるようにして外に出されたんだ、、、」
「そういうことなら、『成る』ことができたのならここには用はないな。
もう国へ帰れ!」
ムハンマドはむすっという。
なんだかすっきりしない。
「バラモンの学校は出来損ないの避難場所ではないわっ。
自国で活かせる知識や技術を学び、信頼できる友を作り、人脈を築いて、国に持ち帰る場だ!」
「あ、、」
ズィンは言われて、今ここで何を学び持ち帰ることが出来るのか考えた。
そして答える。
「僕は、まだ何も持ち帰ることができない。ここに入学するにも、父上と母上も必死だった。
つてもなく、だから王子さまに手紙を書いて、、」
ムハンマドはバーライトがこれをどう思う?と聞いてきた貧しい南の国の王子の入学のことを思い出す。
「兄よ、貧しいからこそ、学ぶことに意味があるのではないか?
その者が次の王になれば、その国は劇的に変わろう。
バラモン王都国立はそんな学校にしたいではないか?」
「じゃあ、明日から一緒に頑張ろう?同じ中等科でしょう」
リリアスは軽く言った。
なんだか真剣に考えることも無いような気がしてきたのだ。
ズィンは少し前から学生で、つい最近自分は転入した。
スタート時点が少し違うとはいえ、これから学ぶことは誰もが同じだった。
過ごした時間は変えられないけど、これからが大事なのではないか?
「明日からは誰もあなたをいじめないと思うよ。だってズィンの中には、強くて誇り高い豹の精霊の力が息づいているから。
ほら、この通り、、」
リリアスはズィンの手のひらをとって、彼自身の胸に押し当てた。
力強い胸から、確かな拍動が聞こえる。
(あれ、ズィンの人としての体が大きくなってる?)
リリアスは、変身を解いたズィンが一回り、大きくなっていることに気がついた。
(変身できる精霊の力だから、人の体も意識に添うように変化させることができるんだ!)
年の割りに幼い印象だったのが、今は誇り高い豹の意識をはっきりと捕らえていた。
火の精霊加護を持つムハンマドが、眼に情熱の炎を宿しているように。
(あ、ちょっとカッコ好いかも)
そもそもリリアスは豹が好きである。
獲物を追い詰めるような危険な金茶の目で、リリアスをみつめた。
「リリアス、あなたの秘密が知りたい。あなたも古き血族で、どんな秘密があるのですか?」
「それは、豹だったときに、知ったはず。僕と抱き合って寝たんだから、、」
あ、しまった、とリリアスは思った。
大変な誤解を与える表現をしてしまっていた。
「ズィンが、ひ、豹だった時に!!」
「??」
ズィンはピンと来ていない。
リリアスは人に戻った彼を追い出した!
着てきた服が合わない彼は、上半身はだかである。
(誰にも会わずに帰ってくれ~!)
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