シンクロアビリティ <声優は異世界でなりきる?!>(イメージ図あり)改訂版

ちびちゃ

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準備編

目覚め

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    6話  目覚め








目が覚めると、お立ち台の上だった・・・。
正面には引き攣った顔をしてこちらを見ている20歳くらいの女性がひとり。

ふと、自分の姿を見てみれば


「どこの健康ランドだよ!!」って服装のガキが居た。

上は無地で水色のだぼだぼのアロハシャツっぽいシャツ
下も同じくだぼだぼの半ズボン
パンツも履いてないし・・・。

病院で手術される時に着るヤツか?とも思ったが、まあいいだろう^^


「初めまして! で、あなたはサプロム様の巫女であってるかな?」





シーン・・・





「言葉通じてます?」


『何者ですか!』


「私はサプロム様に頼まれて別の世界から来た者です。
その為しゃべってる言葉が違うので同時に翻訳してくれる技能を
サプロム様からもらいました。
多少聞きづらいと思いますがご勘弁下さい。」

『信じられません!』


埒が明かないかな?



「鑑定」

○名前:ミオ・バドエル
○状態:警戒中(疑心・敵対)
○種族:人族
○性別:女性 
○年齢:22歳
○レベル:8
○体力:88/90
○気力:190/200
○知力:100
○敏捷:50
○耐久:50
○幸運:80
○スキル:神聖魔法 Lv3
○加護:サプロムの加護
○称号:サプロムの巫女

ふむ・・

「ミオさんとお呼びして良いですか?」


『!』

『なぜ名前を!』

「ちょっとこれを見て下さい。」
とタブレットをストレージから出して動画を再生した。

タブレットに映った画像と声を聞いて

『その中にサプロム様を閉じ込めているのか?! お前は悪魔か?!』

突然、掴みかかってきた。

ところが、俺に触れた途端、来た方向に吹っ飛んでいった・・・。


どうやらベクトルマスターが常時発動しているらしいw
怪我が無いようで良かった。

ボリュームを上げて初めから再生し直す

サプロム様の話しを今度は聞いてくれたようで、

『天界においでなんですか?!』

なーんて話しかけてるから、一時停止「ポチッ」

「これは預かってきたものでこちらの声は届きませんよ?」

「大人しく最後まで聞いて下さいね!」

再生ボタンを押したら(タップしたら)話しの途中から始まったので、
何とか納得した様子で聞き始めた。




---私はサプロム、テンプレートの最高神サプロムです。
   まずは、今まで何も出来なかった事をお詫びします。
   およそ5年前、突然地上と天界が断絶されて
   顕現する事が出来なくなりました。
   原因は娯楽の神であるアムートの反乱でした。
   地上に連絡が出来ないうえに、
   上空に生物を通さない結界が張ってあるため
   勇者を作る事も出来ず、苦肉の策として異世界人の魂に事情を説明して
   転生させていたのですが、転生者は10歳以下で身体と魂がなじむ前に
   悉くことごとくアムートの手の者に消されてしまいました。
   
   この度、この者に全てを賭けて結界の除去をお願いした次第です。
   できる限り協力してあげて下さい。お願いいたします。---






◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇






「ご納得いただけましたか?」

『納得はしてないけど、あのお姿は紛れもなくサプロム様でした。』





これで何とか話しを聞いてもらえそうだ








◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇







俺は、始まりの町の宿屋<ムーンライトホテル>の一室にて
状況整理の真っ最中だ。

この世界の言葉では微妙に違うんだけど、ここではわかりやすい様に

日本語にするとこうなる的な名前でこれからは説明させてもらう。

あの後、ミオさんをなんとか納得させてから、
誰も居ない部屋を借りて便利倉庫に買い込んであった服から
サイズの合うのに着替えた。

それから一通りこの世界の一般常識を教わり、
神殿には泊めてくれないそうなので、この宿屋を教わった。

宿泊代はサプロム様にもらって便利倉庫に入れておいたお金で支払った。
1泊2食付き一人部屋で500ロム。

ロムと言うのはこの世界の通貨単位で
500ロムはだいたい5千円くらい?だと思う。

この世界には紙幣は無くて、銅貨・銀貨・金貨があり、
それぞれに穴あきがあり、また金貨は一回り大きい大金貨がある。

穴あき銅貨1枚が1ロム、銅貨=10ロム、穴あき銀貨=100ロム、
銀貨=1,000ロム、穴あき金貨=10,000ロム、金貨=100,000ロム、
大金貨=1,000,000ロム

1ロムが10円として大金貨1枚で1千万円なわけだが、
便利倉庫には大金貨が15枚、金貨が82枚、銀貨が44枚、
銅貨が20枚入っていた。


ありがたい事ですm(__)m


なお、穴あきの硬貨は神様への貢ぎ物には使わないんだそうで、
1枚も無かった。



俺が飛ばされた?街は女神サプロムの国(始まりの国)の神都で

その中の<始まりの町>なんかゲームのスタート地点の様だが、

そう言うわけではなくこの世界に最初に出来た国の最初の町って事らしい。



この世界<テンプレート>には現在8つの国(大陸)があり、
それぞれ8柱の神様がそれぞれの土地を治めている。

①女神サプロムの国(始まりの国)主に人族
②女神リーフェの国(獣人国)主に獣人族
③神エンプルの国(魔族の国)主に魔族
④神アムートの国(ダンジョン国)ダンジョン管理者と攻略挑戦者
⑤女神グラーゼの国(ドワーフの国)主にドワーフ
⑥女神ヴェザリアの国(エルフの国)主にエルフ
⑦女神エルの国(愛の楽園)
⑧女神パジャの国(法治国家)

サプロムは日本人を、アムートがイギリス人を、
パジャはドイツ人を男女30人づつ
リーフェは犬系獣人を、エルは猫系獣人を男女30人づつ
グラーゼはドワーフを男女30人づつ
ヴェザリアはエルフを男女50人づつ
エンプルは魔族を男女30人づつ
(ここで言う魔族とは肌の色が青っぽくツノがある青鬼タイプの人族の事)
それぞれ連れてきた。

また、それぞれの世界から色々な動植物を連れてきて、
それらの1部を改造して魔物も作ったらしい。

これはミオさんに、神殿に残されている記録から教えてもらった話だ。


こちらに来る前にサプロム様から聞いたのとちょっと違ってるけど、
神様は大雑把みたいだからこっちが正しいのかも知れない。


当初は人口が少なすぎて国として機能しなかったため、
人族はまとめてサプロムの国に住み
獣人族は犬系猫系ともリーフェの国にまとまった。




ここで、地図アプリを起動してテンプレートの全体図を確認してみる。


テンプレート全体図
                    



さすが神様が作った世界だけあって1辺が約9200㎞の正方形で
陸地ひとつでひとつの国となっている。

陸地と陸地は半島みたいに突き出た所同士の間にだけ渡し船があり、
それ以外に移動する手段は無いみたいだった。

聞いた話しでは、海は陸地と陸地の間が約200㎞以内の所から外側が湾となり
内側の大海は流れが強く船を出す事は出来ないらしい。

そのためサプロムの国からエンプルの国へは直接行く事が出来ず、
獣人族>ドワーフ>エルフ>魔族の順に人族との交流が少ないそうだ。

まあ、それも5年前までの事で現在は皆逃げてきて
南側の国に人口が集中しているとの事。


まずはレベルを上げるのと、若返りダンジョン攻略の為に
アムートの国へ行かなきゃならないのと、

増来美優さんとの合流だけど、
サプロム様が地図アプリに場所を登録しておいてくれたので
確認したら途中の町に居るみたいなので丁度良かった。

ダンジョン攻略するためにはハンターの登録を
しなくちゃいけないらしいんだけど、、、


その前に、身体能力とか確認しておかないと・・・。

宿の中庭を借りてちょっと確認してみた。

ジャージは持ってないのでTシャツにスエット姿に着替えて

まずはジャンプ!

「うわっ!!!」

助走なしで2m位飛んだ?@@

危うく木の枝に頭突きしそうになって、とっさに枝を掴んでぶら下がっている。
枝までは4m位あった様に見えた。

この高さから降りて大丈夫なのかな?と思いながら手を離し着地。

膝で顎を撲つなんてことも無く、か~るく着地できた。

重力が少ないんじゃ無いかと錯覚してしまいそう。

まずは、この身体に慣れないとな・・・。

3時間(地球時間で)程運動した後、部屋に戻り

肝心のスキルチェック!


<秘密基地(セーフハウス)召喚>



およそ20秒後、目の前の壁にドアが現れた。

ドアを開けて中に入りドアを閉める


懐かしの我が家です。無事に呼び出せる事を確認

時計を見ると午後5時15分、だいたい同じ時間なのかな?

シャワーを浴びて汗を流し着替えて今日のところはこのまま戻る。


宿で夕食を食べ素直に寝る事にした。


宿の夕食は鶏肉の様な肉のステーキとご飯だった。

先祖が日本人だから普通に米はある。醤油も味噌もあるらしく、
ステーキは醤油ソースだったし、味噌汁も付いた。

日本人には良い世界かも知れない^^



お酒などの飲み物も別料金で頼めるのだが、メニュー?お品書き?を見ると

○お酒
ビール(1杯)      50ロム
日本酒(1杯)      50ロム
ワイン(1杯)      50ロム
焼酎割(1杯)      30ロム
(下記ジュース類から割る物をお選び下さい)

○ソフトドリンク
グレープジュース(1杯) 20ロム
アップルジュース(1杯) 20ロム
炭酸水(1杯)      20ロム

と、なっていた。味はわからんけど、なかなか充実してますな。
値段は合わせて、グラスの大きさで調整しているらしい。



明日の予定としては、この町は首都なのでこの町にも出張所があるらしいから、
まずは登録と旅の道連れを探しに行きたいと思う。






◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇





で、ハンターギルドへ向かって歩いているわけだが

[ハンターギルド]この呼び方をすると某有名アニメの様だが、
この世界では冒険者と言う呼び方はしない。
狩人の延長で、ダンジョンにて狩りをする者達をハンターと呼び、
そのハンターを取りまとめているのがハンターギルドだ。

俺の格好はと言うと、上は長袖のTシャツにデニムのベスト、
下はGパンにスニーカー、頭にはウエスタンハットをかぶっている。

武装は、ガンベルトに拳銃 そしてサバイバルナイフ。

拳銃は昔エアガンで持ってて好きだったし、
リボルバーだと6発しか連射出来ないのでベレッタM-93R、
ダブルカラムマガジンで20発、何があるかわからんからね!
予備に通常マガジンを2個用意してある。

サバイバルナイフは初代ランボーナイフのレプリカ、見た目重視で!w

ブーツを履いてれば西部劇に出てきそうな格好だったけど、
ここは動きやすさを優先した。



今は空月(4月)、初夏の陽気だけど日本(それも埼玉)とは違い、
からっとしていて長袖のTシャツ1枚ではちょっと涼しいくらいだった。

余談だがこちらの1年は8ヶ月で

1月:無月 2月:白月 3月:桃月 4月:空月
  冬   冬 (雨期) 春   春
  46日   45日   46日   45日

5月:暑月 6月:赤月 7月:紫月 8月:青月
  夏   夏 (雨期) 秋    秋
 46日   46日   46日   45日

となっている。月の呼び名が5月以外色なのは、空のお月様に関係していて、
お月様は赤・白・青と3つあり1ヶ月周期で
見えたり見えなくなったりするのがありその組み合わせで

 全消→白→赤白→白青→全灯
 無  白  桃   空  暑 (月)

 全灯→赤→赤青→青→全消 となるため
 暑  赤  紫  青  無  (月)

と呼ばれている。


ギルドの入り口は、Web小説にありがちな西部劇みたいな扉では無く、
普通にガラスの自動ドアだった・・・。

まあ、電動じゃなさそうだけど^^








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