【第3部】勇者参上!!~究極奥義で異次元移動まで出来るようになった俺は色んな勢力から狙われる!!~

Bonzaebon

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第4章 はぐれ梁山泊極端派Ⅱ【沈黙の魔王と白い巨塔】 第1幕 異界塔士Ro・Ar

第250話 ここに4にんのなかまこうほがおるじゃろ?

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「さあ、だれをえらぶんだい?」


 ギルドのオッサンは俺に選択を迫る。しかも一定間隔で、同じ調子で催促する。それが延々と続くのだ。全くもって不気味である。最初からそういう事を言うためだけに存在してるのでは、とさえ思えてくる。


「ぜひとも、私をメンバーに加えてくれ給え! この大洋の騎士は必ず役に立ってみせるぞ!」


 海好きの騎士がずいずいと迫ってっきた。なんとなく嫌だが、仲間にしないと色々うるさく言ってきそうな感じではある。無難に済ますためにコイツだけは加えておくか? 気は進まないが。


「アタイを加えな! むしろ加えないと、死ぬことになるぞ! アタイの家族や腕、足、目を奪ったヤツに勝てないよ! アイツらの弱点を知っているのはアタイだけだ!」


 女戦士も猛烈にアピール! なんか敵と戦うことを前提にしすぎているような気がする。避けて通れないんだろうか? 等の中にいるのだとしてもスルーできれば、そうしたほうがいいし、そんなに復讐に付き合わせたいの、って感じ。頼りになりそうだけど、目が血走り過ぎている。さっきの青いのに比べると血生臭い。怖い。


「おうおう、旦那だけで儲かろうってのかい? 分け前は仲間とシェアするべきなんじゃないかねぇ? 独り占めはよくないぜ?」


 なんで塔に入る事が儲けるのにつながるというのか? 儲かるどころか、被害が大きくて赤字になる可能性もあるのに。しかも、死んでしまったら、儲けるも何もない。行きて帰れること、何らかの儲けがあることを前提にしすぎていることが気になる。女戦士同様、ある程度中の事を知っているのだろうか? 怪しい。


「ああ、ダメだ。私を仲間に加えるなんてあり得ない。必ず、あなたの冒険をダメにしてしまうだろう。ダメな私を放っておいてくれないか? でないと、私はもっとダメになってしまうだろう。」


 ダメダメのダメ押しである。あんたがそう思うんならそうなんだろうよ。多分、コイツは選ばないだろうけど、一々アピールしてくるのが面倒くさい。ホントは仲間に加えてほしいんじゃないの? ほんとにダメなら言い寄ってこないよね? ダメだなほんと。


「さあ、だれをえらぶんだい?」


 ギルドのオッサンは相変わらず催促をしてくるが、しばらく見ていない間に何か違和感のような物を感じた。オッサンを見て違和感の正体を探ってみるが、その違和感の異質さに驚愕することになった!


「額に数字が書いてある!」


 誰かがインクで書いたみたいになっている。でも不自然なくらいにカクカクした字で書かれており、明らかに手書きでは再現できないような字面だった。ハンコを押したみたいな感じだ。しかも……なんか数字が変わっていっている。最初は30だったが、徐々に減り、いまは25になってしまっている。この数字は何を表しているんだ?


「さあ、だれをえらぶんだい?」


 定期的に連呼される、その声を聞いてハッとなった。もしかして、仲間を選ぶことの制限時間を表しているのでは? その可能性に気づいた俺は背筋に冷や汗を感じた。いや、そのカウントがゼロになったら何が起きるかわかっているわけではないんだが、放っておいてはいけないような気がした。


「じゃあ、決めるしかないな……。」


 何かが起きる保証はないが、ただで済むという保証もない。だったら、リスクは回避すべきなので、カウントが尽きる前に選ぶしかない! もう迷っている猶予もないので、速攻で決める!


「えー、じゃあ、海の騎士と女戦士、そして、ハゲ! お前らに決めた!」


 どいつもこいつもクセが強すぎて、あまり起用したくはないが、選ばれたくないとかアピールしてくる奴は思い切って除外することにした。本人も選ばれたくないとアピールしていたので問題ないだろうと思った。


「ではけっていだな。じゃあ、がんばれよ! けんとうをいのる!」


 ギルドのオッサンは俺の決定を確認し、旅の開始へのエールを送ってきた。相変わらずのお約束感を感じる。額の数字もいつの間にか消えている。やはり、選択の制限時間だったと考えるのが自然な流れだろうな。


「あああ、やっぱりダメだったぁ! ダメな私は選ばれなかったぁ! ダメダメだ、もうダメだ! ダメっぽい! ダメ出しのダメ押しだ!」


 思った通り、後ろ向きさを全開にして選ばれなかったことを悔しがっている。でも、言ってたことと正反対である。選んだら損するよ的な事しか言ってなかったのに。困ったやつだ。唯一、加わる事に後ろ向きだったんだから、そうなっても仕方ないよね?


「あああ! こうなったら、もう、一人で行ってやるぅ!!」


 後ろ向きのソード・ダンは狂ったように塔の入口へと向かい、中に入って行った。結局一人で行くんかい……。結局、一か八かの行動に出るんだったら、正直に仲間になりたいってことを言えばよかったのにな。ようわからんわ。


(チーン!!)

「えっ……!?」


 なんか鐘と言うか、鈴とかみたいな物を叩いたような音が響き、左手の手の甲に鈍い痛みが走った。手袋を外して手の甲を見てみると……、


「何? この数字は?」


 手の甲にはさっきのオッサンの額に現れた数字に酷似した物が浮かび上がっていた。こすってみても消えなかった。何なんだろう? コレも何かのカウントなんだろうか? 意味がわからず、かと言って放っておいても何か悪いことが起きるんじゃないかという不安感が心に生じた。なにか、とても嫌な予感がしてしょうがなかった……。
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