女子高生な男子の非日常な日常

搭乗キンラ

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ねがてぃぶくっきーくん

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今、丁度入学式が終わった頃だろうか、保健室の先生に「もう大丈夫っしょ」と聞かれて「はい」と答えた俺にジェスチャーで教室に戻れと示され、向かっている途中、"10度見女子"が現れ、どこかへ消え去ってしまった。
弁解しようにも出来なかった俺は、落ち込みながら教室に入ったわけだが、運悪くそれはそれは最悪なタイミングで入ってしまった。そして、相当ゆっくりと歩いていたのだろう、10度見女子と遭遇(エンカウント)してから既に20分経っていたのだ。
 
当然、自己紹介を終え先生が少し話しを始めたくらいの"最悪なタイミング"はシーンとしており、勢い良く開かれたドアの音はきれいに反響し、例の10度見女子は怪訝な面でこっちを見てるし、先生は知性の欠片も感じられないポカーンとしたアホ面で見てるし、他の生徒もなんだあいつと言わんばかりの期待と不安をいりまぜた視線を送ってくるしで一度ドアをしめてしまったのは致し方ないことだと思う。まぁ、かえって目立ってしまったが。
 
 
そして勿論俺は自己紹介するはめになった訳だが、のど元を隠しながらボソッと言うことで危機は逃れることが出来た。・・・はずだったが余計好奇心を刺激したのかもしれない。たくさんの人共が俺の机に群がり、俺に質問攻めしてきたのだ。

そんな危機的状況だったが、珍しく"唯一の友達"とやらが「水のみ行こう」と腕を乱暴に引っ張り助けてくれた。
 


「どういうことだ」と聞いてくる友"くっきー"に俺は全てを話した。
するとくっきーは「・・・大変だなぁ」と言う慰めの言葉を残し、どっかにいってしまった。え?くっきーに話してもいいのかって?あいつなら大丈夫だ。
 
前も話しただろうが、くっきーはひどい死にたがりだ。というよりネガティブなんだ。例えばこの前、くじで一等を当てた時、「きっと一等当てさせて運使い果たして死んでしまうんだ。なら殺される前に自分で!」といって死のうとしてて止めたし、逆にはじれたときは、「今日はすごい運が悪くてきっと自分にだけ雨降った後、雨にまじって隕石降って死ぬんだ。・・・だったら自分から。」と言って首つろうとしてた。・・・想像力豊かだな。

だから自分からはあまりなにもしない。心は読めないがきっと今も、【他の人に言ったら神様に見放されタンスの角に小指という小指をぶつけ、その衝撃でタンスの上の物が落ちてきて死んでしまう。】とでも思ってるんだろう。
 
こんなくっきーだからさっきの行動は多少珍しいので多少驚いて多少嬉しかった。

そんなこと考えながら教室に戻るとまだ騒がしくて例の人共がこっちに目線を飛ばしてきたので焦ったが、今度はチャイムに救われてうまく難を去った。今日、運が良いのはスカートの能力だろうか(笑)



 
なんてことがあるはずもなく、また日が経って厄介な出来事に巻き込まれた。
 
 

 
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