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第4話、社交界
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結論からいうと学校で見た貴族の子たちも含めて、ルイーゼはさっそくフレイヤとリラという子たちの取り巻きを作っていて、話しかけづらかった。
けれど、ハインリヒ王子は私を見つけ次第、遠くから笑顔で小さく手を振ってくれた。
そしてついに私は、アルブレヒト・フォン・ノイシュタット公爵子息に話しかけられた。そう、この人が私のお父様が決めた私の婚約者だ。
彼は写真通り亜麻色の髪色をした長髪で、瞳の色は緑だった。私のクリーム色の金髪とは違った金髪だった。
「初めまして。君が、リリアンナ・フォン・リヒテンベルク伯爵令嬢だね?」
そう爽やかな笑顔で質問されて「ええ。そうなんです。あなたは、アルブレヒト・フォン・ノイシュタット公爵子息ですよね?」と聞き返したら、彼はまた笑顔で「ええ。そうですよ。これからは普通にリリアンナ嬢と呼んでも良いですか? 僕のことは普通にアルブレヒトとお呼びください」と小さくお辞儀をしていた。
その時周りを見渡すと、ルイーゼの視線とハインリヒ王子の視線はなんだかとても冷たくて虎視眈々としていた。
けれども、私はアルブレヒト・フォン・ノイシュタット公爵子息と話をやめるなんてできなかった。
だって彼は一応、私のお父様が決めた婚約者だし。
アルブレヒト様と話していたら、ルイーゼがフレイヤとリラを連れて話しかけてきた。
ルイーゼは、アルブレヒト様にお辞儀をして話しかけた。
「ごきげんよう。私は、ルイーゼ・ツー・ロザリントと申します。貴族としての階級は、公爵令嬢です。よろしくお願いします。今、リリアンナ伯爵令嬢とお話の最中に申し訳ございません。ですが、貴方様のことが気になりまして」とアルブレヒト様にルイーゼは告げたけれど、これは大丈夫なのかな? これがレオンハルトがいっていたルイーゼに気をつけろってことなのかしら? と心配していたら、フレイヤとリラも負けじとアルブレヒト様に話しかけてきた。
「初めまして。私の名前は、フレイヤ・フォン・ゼーグリュンでして、伯爵令嬢です。よろしくお願いします」と明るい笑顔でフレイヤは自己紹介をした。引き続きリラも「私の名前は、・リラ・フォン・シュヴァルツヴァルトですの。階級は男爵令嬢でして、あのぅ……良ければ」といっていたけれど、それは男に媚びるような感じだった。
だけれど、アルブレヒト様は「僕には婚約者があるんだ。あそこのペールピンク色のドレスを着た女の子がいるだろう? 僕はその子、リリアンナ・フォン・リヒテンベルク伯爵令嬢の婚約者なんだ」と爽やかな笑顔で断った。
けれども、ルイーゼたちはアルブレヒト様と話が引き続き盛り上がっていて、私は社交界でひとりぼっちになってしまった。
ああ、大理石でできた柱が冷たいなぁと思いつつ、他に話せる相手がいないかと話しかけやすい人を探していた。
ルイーゼの話をきいているとアルブレヒト様に「リリアンナは繊細だから、あなたのような強い方がいないと心配だわ」と告げていることを聞いて、他の人からそんな風に思われていたんだと少しショックを受けた私は、ただただ立ち尽くしていた。
その時だった。ハインリヒ王子がひとりぼっちだった私に話しかけてくれた。
「やあ、リリアンナ。初めての社交界はどうだい?」
私はハインリヒ王子にお辞儀をして質問に答えた。
「ごきげんよう、ハインリヒ王子。そのことなんですが気を使わないでいえば、全然ダメですね」
しゅんと悲しくなった私の顔を見たハインリヒ王子は、話題を変えた。
「アルブレヒト・フォン・ノイシュタット公爵子息とはどうだった? うまくいきそうか?」と聞いてきたけれど、私はただ「結婚相手としてうまくいくかわからない。それにルイーゼがいるし、ルイーゼは私と違って美人だから彼はルイーゼを好きになってしまうかも」と不安をこぼしたけれど、その時、ルイーゼは真顔でハインリヒ王子と私との会話を真顔で様子を伺うように眺めていた。
それに臆さずハインリヒ王子は、私に再び話しかけてきた。
「初日のグリュックシュロス高等学園は、どうだった?」
「ルイーゼ・ツー・ロザリントというお友達が一人できたぐらいで、そのルイーゼって子が今、私の婚約者のアルブレヒト様と夢中になってお話をしているよ。大丈夫かなぁ」とハインリヒ王子に心配事をいったら、ハインリヒ王子は顔は微笑んでいるけれど、目の奥が笑っていなかった。そして「僕がいるから大丈夫だよ」とハインリヒ王子はそう私に告げて、ハインリヒ王子は自分の定位置に戻った。
ルイーゼの方を見ると、まだアルブレヒト様とフレイヤとリラと一緒に話していた。
社交界は、情報交換と人脈づくりや配偶者探しによる舞踏会や晩餐会、そして文化や教養の披露や貴族としての地位の誇示というたんなるマウンティングが行われる場所だった。けれども、私にはなんだか合ってないような気がした。
今回の社交界はハインリヒ王子が司会を遠くて一番高い席からしていた。
そして、一斉に静まった会場では誰もが注意深くハインリヒ王子の話を聞こうとした。
「えー、今回の社交界に参加していただき、誠に感謝している。今回の社交界で初めてだった人もそうじゃない人も十分に楽しめたことを願っている。次回は、私主催で舞踏会を開催しようかと思っている。日程などまだ具体的に決めていないが近々開催できることを願っている。それでは、今日はお開きとする。帰りたい者は帰ればいいし、残りたい者は残ればいい。それじゃ、また今度」
ハインリヒ王子はそういって、今回の社交界を締め括った。
ハインリヒ王子は、階段から降りて私たちがいる一階の広場にきていたけれど、ハインリヒ王子の騎士であるレオンハルトがルイーゼの方を見ながら耳打ちをしていた。
私はもう帰りたかったので、最後の勇気を振り絞ってルイーゼとフレイヤとリラに囲まれているアルブレヒト様に声をかけた。
「アルブレヒト様、本日はどうもありがとうございました。お目にかかれて光栄です」と私はお辞儀をし、彼は笑顔で「僕も、僕の婚約者と敢えて良かったよ。じゃあ、リリアンナ嬢、今度は舞踏会で」とお辞儀をして、フレイヤは「私は先に帰るね」といって会場の外を出ようとして、リラも「じゃあ、わたくしもルイーゼ様の邪魔になりませんように先に帰りますわ」といって会場を後にした。
その時のルイーゼとアルブレヒト様は、二人仲良くという感じで、私の婚約者なんだけどなぁ。でも私もハインリヒ王子と話しているからおあいこだなぁと思った。
勇気を振り絞って二人の会話を遮って私はアルブレヒト様とルイーゼに「それでは、アルブレヒト様。ルイーゼ。またごきげんよう」と告げて王宮から出て、馬車に乗って自宅へ帰った。
帰ってきた途端、お父様とお母様はさっそく私に初めての社交界のことについて聞いてきた。
「リリアンナ、おかえり。どうだったかい? 初めての社交界は」
「アルブレヒト公爵子息と初めてお会いしましたが、途中でルイーゼ・ツー・ロザリント公爵令嬢とフレイヤ・フォン・ゼーグリュン伯爵令嬢とリラ・フォン・シュヴァルツヴァルト男爵令嬢が話を遮って話題に入ってきたから、仕方なくひとりぼっちになって、結局ハインリヒ王子から話しかけられたから、その後はハインリヒ王子とお話しして、社交界はお開きになったの」と報告するとお父様は少し苛立っていた。
「……それは、アルブレヒト公爵子息に失礼じゃないかね?」ともっともなことを返されたけれど、私も負けじと「だって、アルブレヒト様はルイーゼと楽しくおしゃべりしていたんですのよ?!」とキツくいってしまった。
その直後に私は、ハッ! っと気づいて「申し訳ございません、お父様」と謝った。
お母様は心配そうな表情をして「そのまま、ルイーゼという令嬢に心変わりしないとよろしいですが……」とお父様の方を見て呟いた。
私はとっさに「ハインリヒ王子じゃダメなのでしょうか?」とお父様に問うと、お父様は気難しい顔をして「確かにリリアンナとハインリヒ王子は子供の頃から仲が良かった。だが、私の身分は伯爵であり、王子とは身分の差がある。結婚できるかどうかはハインリヒ王子の意思次第だが、解せぬなぁ」といった時に、私は大粒の涙が流れて「お父様、ごめんなさい」と言い残して、自分の部屋の中にある洗面所に入ってドレスの姿のまま、立ちすくんだ。
けれど、ハインリヒ王子は私を見つけ次第、遠くから笑顔で小さく手を振ってくれた。
そしてついに私は、アルブレヒト・フォン・ノイシュタット公爵子息に話しかけられた。そう、この人が私のお父様が決めた私の婚約者だ。
彼は写真通り亜麻色の髪色をした長髪で、瞳の色は緑だった。私のクリーム色の金髪とは違った金髪だった。
「初めまして。君が、リリアンナ・フォン・リヒテンベルク伯爵令嬢だね?」
そう爽やかな笑顔で質問されて「ええ。そうなんです。あなたは、アルブレヒト・フォン・ノイシュタット公爵子息ですよね?」と聞き返したら、彼はまた笑顔で「ええ。そうですよ。これからは普通にリリアンナ嬢と呼んでも良いですか? 僕のことは普通にアルブレヒトとお呼びください」と小さくお辞儀をしていた。
その時周りを見渡すと、ルイーゼの視線とハインリヒ王子の視線はなんだかとても冷たくて虎視眈々としていた。
けれども、私はアルブレヒト・フォン・ノイシュタット公爵子息と話をやめるなんてできなかった。
だって彼は一応、私のお父様が決めた婚約者だし。
アルブレヒト様と話していたら、ルイーゼがフレイヤとリラを連れて話しかけてきた。
ルイーゼは、アルブレヒト様にお辞儀をして話しかけた。
「ごきげんよう。私は、ルイーゼ・ツー・ロザリントと申します。貴族としての階級は、公爵令嬢です。よろしくお願いします。今、リリアンナ伯爵令嬢とお話の最中に申し訳ございません。ですが、貴方様のことが気になりまして」とアルブレヒト様にルイーゼは告げたけれど、これは大丈夫なのかな? これがレオンハルトがいっていたルイーゼに気をつけろってことなのかしら? と心配していたら、フレイヤとリラも負けじとアルブレヒト様に話しかけてきた。
「初めまして。私の名前は、フレイヤ・フォン・ゼーグリュンでして、伯爵令嬢です。よろしくお願いします」と明るい笑顔でフレイヤは自己紹介をした。引き続きリラも「私の名前は、・リラ・フォン・シュヴァルツヴァルトですの。階級は男爵令嬢でして、あのぅ……良ければ」といっていたけれど、それは男に媚びるような感じだった。
だけれど、アルブレヒト様は「僕には婚約者があるんだ。あそこのペールピンク色のドレスを着た女の子がいるだろう? 僕はその子、リリアンナ・フォン・リヒテンベルク伯爵令嬢の婚約者なんだ」と爽やかな笑顔で断った。
けれども、ルイーゼたちはアルブレヒト様と話が引き続き盛り上がっていて、私は社交界でひとりぼっちになってしまった。
ああ、大理石でできた柱が冷たいなぁと思いつつ、他に話せる相手がいないかと話しかけやすい人を探していた。
ルイーゼの話をきいているとアルブレヒト様に「リリアンナは繊細だから、あなたのような強い方がいないと心配だわ」と告げていることを聞いて、他の人からそんな風に思われていたんだと少しショックを受けた私は、ただただ立ち尽くしていた。
その時だった。ハインリヒ王子がひとりぼっちだった私に話しかけてくれた。
「やあ、リリアンナ。初めての社交界はどうだい?」
私はハインリヒ王子にお辞儀をして質問に答えた。
「ごきげんよう、ハインリヒ王子。そのことなんですが気を使わないでいえば、全然ダメですね」
しゅんと悲しくなった私の顔を見たハインリヒ王子は、話題を変えた。
「アルブレヒト・フォン・ノイシュタット公爵子息とはどうだった? うまくいきそうか?」と聞いてきたけれど、私はただ「結婚相手としてうまくいくかわからない。それにルイーゼがいるし、ルイーゼは私と違って美人だから彼はルイーゼを好きになってしまうかも」と不安をこぼしたけれど、その時、ルイーゼは真顔でハインリヒ王子と私との会話を真顔で様子を伺うように眺めていた。
それに臆さずハインリヒ王子は、私に再び話しかけてきた。
「初日のグリュックシュロス高等学園は、どうだった?」
「ルイーゼ・ツー・ロザリントというお友達が一人できたぐらいで、そのルイーゼって子が今、私の婚約者のアルブレヒト様と夢中になってお話をしているよ。大丈夫かなぁ」とハインリヒ王子に心配事をいったら、ハインリヒ王子は顔は微笑んでいるけれど、目の奥が笑っていなかった。そして「僕がいるから大丈夫だよ」とハインリヒ王子はそう私に告げて、ハインリヒ王子は自分の定位置に戻った。
ルイーゼの方を見ると、まだアルブレヒト様とフレイヤとリラと一緒に話していた。
社交界は、情報交換と人脈づくりや配偶者探しによる舞踏会や晩餐会、そして文化や教養の披露や貴族としての地位の誇示というたんなるマウンティングが行われる場所だった。けれども、私にはなんだか合ってないような気がした。
今回の社交界はハインリヒ王子が司会を遠くて一番高い席からしていた。
そして、一斉に静まった会場では誰もが注意深くハインリヒ王子の話を聞こうとした。
「えー、今回の社交界に参加していただき、誠に感謝している。今回の社交界で初めてだった人もそうじゃない人も十分に楽しめたことを願っている。次回は、私主催で舞踏会を開催しようかと思っている。日程などまだ具体的に決めていないが近々開催できることを願っている。それでは、今日はお開きとする。帰りたい者は帰ればいいし、残りたい者は残ればいい。それじゃ、また今度」
ハインリヒ王子はそういって、今回の社交界を締め括った。
ハインリヒ王子は、階段から降りて私たちがいる一階の広場にきていたけれど、ハインリヒ王子の騎士であるレオンハルトがルイーゼの方を見ながら耳打ちをしていた。
私はもう帰りたかったので、最後の勇気を振り絞ってルイーゼとフレイヤとリラに囲まれているアルブレヒト様に声をかけた。
「アルブレヒト様、本日はどうもありがとうございました。お目にかかれて光栄です」と私はお辞儀をし、彼は笑顔で「僕も、僕の婚約者と敢えて良かったよ。じゃあ、リリアンナ嬢、今度は舞踏会で」とお辞儀をして、フレイヤは「私は先に帰るね」といって会場の外を出ようとして、リラも「じゃあ、わたくしもルイーゼ様の邪魔になりませんように先に帰りますわ」といって会場を後にした。
その時のルイーゼとアルブレヒト様は、二人仲良くという感じで、私の婚約者なんだけどなぁ。でも私もハインリヒ王子と話しているからおあいこだなぁと思った。
勇気を振り絞って二人の会話を遮って私はアルブレヒト様とルイーゼに「それでは、アルブレヒト様。ルイーゼ。またごきげんよう」と告げて王宮から出て、馬車に乗って自宅へ帰った。
帰ってきた途端、お父様とお母様はさっそく私に初めての社交界のことについて聞いてきた。
「リリアンナ、おかえり。どうだったかい? 初めての社交界は」
「アルブレヒト公爵子息と初めてお会いしましたが、途中でルイーゼ・ツー・ロザリント公爵令嬢とフレイヤ・フォン・ゼーグリュン伯爵令嬢とリラ・フォン・シュヴァルツヴァルト男爵令嬢が話を遮って話題に入ってきたから、仕方なくひとりぼっちになって、結局ハインリヒ王子から話しかけられたから、その後はハインリヒ王子とお話しして、社交界はお開きになったの」と報告するとお父様は少し苛立っていた。
「……それは、アルブレヒト公爵子息に失礼じゃないかね?」ともっともなことを返されたけれど、私も負けじと「だって、アルブレヒト様はルイーゼと楽しくおしゃべりしていたんですのよ?!」とキツくいってしまった。
その直後に私は、ハッ! っと気づいて「申し訳ございません、お父様」と謝った。
お母様は心配そうな表情をして「そのまま、ルイーゼという令嬢に心変わりしないとよろしいですが……」とお父様の方を見て呟いた。
私はとっさに「ハインリヒ王子じゃダメなのでしょうか?」とお父様に問うと、お父様は気難しい顔をして「確かにリリアンナとハインリヒ王子は子供の頃から仲が良かった。だが、私の身分は伯爵であり、王子とは身分の差がある。結婚できるかどうかはハインリヒ王子の意思次第だが、解せぬなぁ」といった時に、私は大粒の涙が流れて「お父様、ごめんなさい」と言い残して、自分の部屋の中にある洗面所に入ってドレスの姿のまま、立ちすくんだ。
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