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第5章 新しいお姉ちゃんと一緒に生きていく
60.事なかれ主義者は自称お姉ちゃんと風呂に入る
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ラオさんとルウさんは一緒に住む事になった。
ドーラさんとパーティーを組んで、僕の代わりに素材を取ってきたり、僕の護衛を交代でしたりするらしい。
そんな彼女たちは、冒険者ギルドに何か話があるらしく、出て行った。
夕方頃にはラオさんたちは、一枚の依頼書を持って戻ってきた。
護衛等諸々を無くす代わりに、今後も魔道具の納品を続けてほしいという事で、浮遊台車が金貨一枚で納品依頼が来ていた。
元々宿代くらいの安定収入があればいいかな、程度のものだったから割とどうでもいいので契約書を斜め読みしてさらさらっとサインを済ませると、タイプの異なるお姉さん二人組と一つ屋根の下の共同生活が始まった。
防衛用の魔道具をだいたい満足のいくレベルまで設置する事ができたので全員別の部屋で寝る事になったんだけど、結局僕の部屋は変わらず広い寝室だった。こんなに広くてもなぁ。
夜とか広い部屋で独りぼっちとか眠れるかな?
とかなんとか心配は無駄になりそうだ。
「ルウさんルウさん、ここはあなたの部屋じゃないと思うんですけど? ルウさんの部屋は隣の隣っす」
「わかってるわ? でも、お姉ちゃんはシズトくんのお世話をしなきゃいけないから一緒にいないとだめでしょう?」
夕食が終わり、各々が明日の準備等をするために別れたけど、なぜかルウさんが僕の部屋に一緒に入ってきて今に至る。あなたの弟になった覚えはないんですけどね?
じりじりと近づいてくる彼女からじりじりと離れながら考える。
身の回りのお世話って、具体的にどこからどこまでなんだろう?
「お待ちください、マスターのお世話は私の仕事です。そのため、あなたは不要です」
「いやいやいや、お世話とかいらないから。っていうか、勝手に部屋に入って来ないでよ、ホムラ」
「ホムラちゃん、あなたのご主人様はこう言ってるからあなたはお世話しなくていいと思うの。露天商の準備をしたり、ノエルさんに魔道具作りをさせたり他にする事があると思うし、私に任せて?」
「いやいやいや、ルウさんのお世話もいらないんですけどね?」
「何やってんだよ、お前ら」
「あ、ラオさん良い所に。ちょっとそこの二人止めてもらえない? なんか僕のお世話をするしないで揉めててさー。僕はそういうのいらないって言ってんのに……って、ラオさん何で僕を持ち上げてるんですかね?」
「あ? 今から風呂に入れるために決まってんだろ」
「マスターのお世話をするのは私です」
「いくらラオちゃんでも、それは譲れないわ。シズトくんは私が預かるわ? セシリアちゃんにお世話の仕方を教わる事にしたし、お風呂のお世話で大事な事はもう聞いちゃったから私に任せて?」
ひとまず僕を下ろしてからそういう話をしてもらっていいですかね?
え、逃げるからダメ?
譲歩して髪の毛と背中を洗うまで! と決めて結局一緒に入る事になってしまった。めっちゃ緊張する。
ホムラは分かるけど、ラオさんやルウさんまでそういう事しなくていいのに。世界樹の件で恩義に感じているのは分かるけどさあ。
頭をルウさんにわしゃわしゃと洗われているので大人しくじっとしている。
ルウさんは邪魔にならないように髪をまとめ、湯浴み着を着ている。
裸で一緒に入るのはいろいろな意味で無理! と切実に訴えたら「そういうと思って用意してあるから大丈夫よ? セシリアちゃんにお礼言わなくっちゃ」とルウさんが湯浴み着を見せてきたので、今日はルウさんと一緒にお風呂に入る事になった。
ただ、湯浴み着として使っているものが白のショートパンツにチューブトップブラだから目のやり場に困るのは変わらない。濡れてちょっと透けてないですか、それ。
「じっくり見てくれてもいいのよ? シズトくんがそうしてほしいなら裸でもいいし、お姉ちゃん、何でもしてあげるわ?」
「そういうのは好きな人同士でやるべきだと思います……」
「なるほど、じゃあお姉ちゃん、頑張るわね」
「何を? わっ」
「あら、ごめんね? 泡を流すから目をつぶってないとしみちゃうわよ? さ、次は背中をきれいきれいしましょうね~」
大人しくしててね~、とごしごしと背中をこすられていると気持ちよくなってくる。
体を洗ってもらうって、いつ以来だっけ?
戻れないとは分かっているけど、お父さんたち元気にしてるかなぁ。
「シズトくん、ごしごし終わったわよ? 他の場所もしてしまってもいいのかしら?」
「自分でやります!」
「そう、じゃあ私はお湯の温度を見ておくわね」
魔道具でお湯の温度調整してるからいい湯加減だと思うんだけど?
ルウさんの後ろ姿を見ているとちょっと下の方が元気になっちゃうので、ルウさんがこちらを見ていない隙にさっさと体を洗って湯船に入る。
「はぁ~~~……生き返る~~~~」
煩悩も疲れと一緒にどっかに行っちゃえばいいよ、うん。
のんびりお湯に浸かっていたらルウさんの足が視界に入ってきてぎょっとした。
「あら、まだ駄目よ。しっかり温まってないんだから。お姉ちゃんと一緒に温まりましょ?」
そっと太ももに手を置くの未経験の男の子には刺激強すぎるからやめてくれません!?
ドーラさんとパーティーを組んで、僕の代わりに素材を取ってきたり、僕の護衛を交代でしたりするらしい。
そんな彼女たちは、冒険者ギルドに何か話があるらしく、出て行った。
夕方頃にはラオさんたちは、一枚の依頼書を持って戻ってきた。
護衛等諸々を無くす代わりに、今後も魔道具の納品を続けてほしいという事で、浮遊台車が金貨一枚で納品依頼が来ていた。
元々宿代くらいの安定収入があればいいかな、程度のものだったから割とどうでもいいので契約書を斜め読みしてさらさらっとサインを済ませると、タイプの異なるお姉さん二人組と一つ屋根の下の共同生活が始まった。
防衛用の魔道具をだいたい満足のいくレベルまで設置する事ができたので全員別の部屋で寝る事になったんだけど、結局僕の部屋は変わらず広い寝室だった。こんなに広くてもなぁ。
夜とか広い部屋で独りぼっちとか眠れるかな?
とかなんとか心配は無駄になりそうだ。
「ルウさんルウさん、ここはあなたの部屋じゃないと思うんですけど? ルウさんの部屋は隣の隣っす」
「わかってるわ? でも、お姉ちゃんはシズトくんのお世話をしなきゃいけないから一緒にいないとだめでしょう?」
夕食が終わり、各々が明日の準備等をするために別れたけど、なぜかルウさんが僕の部屋に一緒に入ってきて今に至る。あなたの弟になった覚えはないんですけどね?
じりじりと近づいてくる彼女からじりじりと離れながら考える。
身の回りのお世話って、具体的にどこからどこまでなんだろう?
「お待ちください、マスターのお世話は私の仕事です。そのため、あなたは不要です」
「いやいやいや、お世話とかいらないから。っていうか、勝手に部屋に入って来ないでよ、ホムラ」
「ホムラちゃん、あなたのご主人様はこう言ってるからあなたはお世話しなくていいと思うの。露天商の準備をしたり、ノエルさんに魔道具作りをさせたり他にする事があると思うし、私に任せて?」
「いやいやいや、ルウさんのお世話もいらないんですけどね?」
「何やってんだよ、お前ら」
「あ、ラオさん良い所に。ちょっとそこの二人止めてもらえない? なんか僕のお世話をするしないで揉めててさー。僕はそういうのいらないって言ってんのに……って、ラオさん何で僕を持ち上げてるんですかね?」
「あ? 今から風呂に入れるために決まってんだろ」
「マスターのお世話をするのは私です」
「いくらラオちゃんでも、それは譲れないわ。シズトくんは私が預かるわ? セシリアちゃんにお世話の仕方を教わる事にしたし、お風呂のお世話で大事な事はもう聞いちゃったから私に任せて?」
ひとまず僕を下ろしてからそういう話をしてもらっていいですかね?
え、逃げるからダメ?
譲歩して髪の毛と背中を洗うまで! と決めて結局一緒に入る事になってしまった。めっちゃ緊張する。
ホムラは分かるけど、ラオさんやルウさんまでそういう事しなくていいのに。世界樹の件で恩義に感じているのは分かるけどさあ。
頭をルウさんにわしゃわしゃと洗われているので大人しくじっとしている。
ルウさんは邪魔にならないように髪をまとめ、湯浴み着を着ている。
裸で一緒に入るのはいろいろな意味で無理! と切実に訴えたら「そういうと思って用意してあるから大丈夫よ? セシリアちゃんにお礼言わなくっちゃ」とルウさんが湯浴み着を見せてきたので、今日はルウさんと一緒にお風呂に入る事になった。
ただ、湯浴み着として使っているものが白のショートパンツにチューブトップブラだから目のやり場に困るのは変わらない。濡れてちょっと透けてないですか、それ。
「じっくり見てくれてもいいのよ? シズトくんがそうしてほしいなら裸でもいいし、お姉ちゃん、何でもしてあげるわ?」
「そういうのは好きな人同士でやるべきだと思います……」
「なるほど、じゃあお姉ちゃん、頑張るわね」
「何を? わっ」
「あら、ごめんね? 泡を流すから目をつぶってないとしみちゃうわよ? さ、次は背中をきれいきれいしましょうね~」
大人しくしててね~、とごしごしと背中をこすられていると気持ちよくなってくる。
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戻れないとは分かっているけど、お父さんたち元気にしてるかなぁ。
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ルウさんの後ろ姿を見ているとちょっと下の方が元気になっちゃうので、ルウさんがこちらを見ていない隙にさっさと体を洗って湯船に入る。
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