109 / 1,365
第5章 新しいお姉ちゃんと一緒に生きていく
幕間の物語34.ドラン公爵とドラゴニア国王
しおりを挟む
ドラゴニア王国の南端の広大な範囲を治めているのは、王家とも血縁関係のドラン公爵だった。
唯一陸続きで他国と隣接している場所を治めている事もあり、万が一の際には王国の盾として動けるように常備軍を抱えている。
平時であれば、不毛の大地の魔物の間引きをしたり、ドラン公爵領にあるダンジョンに潜り訓練をしながら貴重な魔物の素材を集めたりさせている彼らを、ドラン公爵は大規模アンデッド駆除作戦として不毛の大地に送り出していた。
十数人の集団の中の一人には必ず異世界転移者であるシズトが作り出した神聖ライトを持たせ、アンデッド退治に勤しんでいるように取り繕っていた。だが、実際にアンデッド退治をしていると素直に受け取っているのはシズトくらいだろう。
「やはり物価が上がっているか」
「食料品に加えて、魔石の値段も上昇しているようだな。その他に鉄も高くなっているが、これは以前からだから関係はないだろうが、な」
執務室で顎を撫でながら報告書に目を通していたドラン公爵は、王族特有の金色の髪をかきむしる。そんな彼の苛立っている様子を楽しげに見ながら会話をしている男性がいた。ドラン公爵と同じく金色の髪にツリ目がちな青い瞳が特徴的なドラゴニア国王だ。
シズトという異世界転移者にあって二週間経ったが、未だに王都に帰る事はせずに親族のドラン公爵の執務室に間借りをして必要な事をしていた。
周辺諸国への声明も、世界樹ファマリーに手を出したユグドラシルとエンジェリアへの通達も、すべてをこの部屋で行っている。王都に戻っている間にも事がどんどん進んでしまうのでできる限り早く対応するためだ。
「魔石に関してはまあ、致命的な程ではない。神聖ライトに関してはゾンビの魔石でも使えるしな」
「糧食も備蓄があるとはいえ、あまり長引かせると別の問題が出てくるだろう。エンジェリアとはとりあえず和平交渉は終わった」
にやり、と悪い顔で笑うドラゴニア国王を見ながらドラン公爵もにやり、と笑う。親族という事もあり、似ているな、なんて事を近衛騎士の誰かは思っていたが口には出さない。
「リヴァイ、どれだけ向こうは要求をのんだんだ?」
「何、大した事はないさ。定期的に購入していた魔石の値段を少しだけ増やしてもらったのと、ダンジョン産の物を買う時に多少色を付けるように、と誓文を交わしてもらったくらいだな。向こうからは勇者の仲間もエンジェリアで面倒を見るとか戯けた事を抜かしてきたから、もう少し追加してやればよかったが……」
「あまりやりすぎてもな。勇者が育った後に厄介な事になりかねん、か。ユグドラシルの方は何か動きは?」
「特にはない。相変わらず盗人の引き渡しを要求しているが、『こちら側に一歩でも踏み込んだら命の保証はしない』と伝えておいた。運が悪くアンデッドが大量発生して殺されるかもしれんな」
「初心者用のダンジョンが活発期に入ってしまったしな。南のダンジョンが活発期に入っていてアンデッドが溢れかえっている可能性もあるだろう。それに襲われてしまうエルフたちもたくさんいるだろうし、一刻も早くアンデッドどもを間引きしないといけないな」
他の嘆願書などを読みながらドラゴニア国王は、突然「あ」と思い出したかのように声をあげた。
「そういえば我らが友は、無事にダンジョンに入ったか?」
「ドーラの報告では一度は入ったらしいが、やはり安全性を確保しきれなかったから魔道具を作るために戻ってきているらしい。ただ、ダンジョンで食べる予定だったものを食べた時に『おいしくない』とか言っていて、日帰りでダンジョン探索をするために魔道具を作っているそうだ」
「それはまた……」
呆れた様子のドラゴニア国王を気にした様子もなく、ドラン公爵は嘆願書を読み込みつつ話をする。
「勇者の食へのこだわりは噂に違わぬものだった、という事だろうな。それにしても帰還の指輪と転移陣か。何とかして手に入れたいものだが……」
「こちらにバレているのは分かっているだろうから隠す気はないようだが、一般に広める予定はないようだな。屋敷を見ている者たちからは使用人だけしか見えないとの事だ」
「頼んだら作ってくれないだろうか」
「戦争に使うのではないか、と警戒されるのは避けたいからやめておけ」
ドラゴニア国王から見ても、シズトは戦争を嫌っているようだった。
彼の娘からも「くれぐれも戦争をしてシズトの機嫌を損ねないように」と手紙が届いている。
その事もあって、各地の貴族から送られてくる戦力はアンデッド退治のためだけに不毛の大地に旅立っていた。
国境を超える事は固く禁じ、国境線沿いに展開してアンデッド退治とゴミ掃除をするように命じてある。
他国から国境を越えて入って来た者は現状侵略者である。こちらから攻める事はないが、降り掛かる火の粉は払わねばならない。
そのため、国交断絶状態の隣接する国々からの馬車は追い返すか、捕えていた。無論、中に載っている物は押収している。
「それにしても、エルフ共の戯言を信じる国が多すぎるわ! 確認の連絡を入れる事もせず、自ら裏を取る事すら行わず、これだけの数が支援していたとは……黙認していた国々に対しても何かしら対処をせねばなるまい」
「世界樹の素材という餌が強力だったんだろう。先着順とか言って早急に動かしたんだろう。ダンジョンもない国も中にはあるし、ダンジョンがなかったとしたら我々もあちら側だった可能性もあるわけだし、黙認程度であれば程々にした方がいいように思う」
「いい塩梅で制裁を加えてくしかないか」
「勇者の国の言葉で『過ぎたるは猶及ばざるが如し』とかいうらしいし、それがいいだろう」
「はぁ……レヴィに癒されたい」
ドラゴニア国王のつぶやきを聞いたドラン公爵は肩をすくめて仕事に戻っていった。
唯一陸続きで他国と隣接している場所を治めている事もあり、万が一の際には王国の盾として動けるように常備軍を抱えている。
平時であれば、不毛の大地の魔物の間引きをしたり、ドラン公爵領にあるダンジョンに潜り訓練をしながら貴重な魔物の素材を集めたりさせている彼らを、ドラン公爵は大規模アンデッド駆除作戦として不毛の大地に送り出していた。
十数人の集団の中の一人には必ず異世界転移者であるシズトが作り出した神聖ライトを持たせ、アンデッド退治に勤しんでいるように取り繕っていた。だが、実際にアンデッド退治をしていると素直に受け取っているのはシズトくらいだろう。
「やはり物価が上がっているか」
「食料品に加えて、魔石の値段も上昇しているようだな。その他に鉄も高くなっているが、これは以前からだから関係はないだろうが、な」
執務室で顎を撫でながら報告書に目を通していたドラン公爵は、王族特有の金色の髪をかきむしる。そんな彼の苛立っている様子を楽しげに見ながら会話をしている男性がいた。ドラン公爵と同じく金色の髪にツリ目がちな青い瞳が特徴的なドラゴニア国王だ。
シズトという異世界転移者にあって二週間経ったが、未だに王都に帰る事はせずに親族のドラン公爵の執務室に間借りをして必要な事をしていた。
周辺諸国への声明も、世界樹ファマリーに手を出したユグドラシルとエンジェリアへの通達も、すべてをこの部屋で行っている。王都に戻っている間にも事がどんどん進んでしまうのでできる限り早く対応するためだ。
「魔石に関してはまあ、致命的な程ではない。神聖ライトに関してはゾンビの魔石でも使えるしな」
「糧食も備蓄があるとはいえ、あまり長引かせると別の問題が出てくるだろう。エンジェリアとはとりあえず和平交渉は終わった」
にやり、と悪い顔で笑うドラゴニア国王を見ながらドラン公爵もにやり、と笑う。親族という事もあり、似ているな、なんて事を近衛騎士の誰かは思っていたが口には出さない。
「リヴァイ、どれだけ向こうは要求をのんだんだ?」
「何、大した事はないさ。定期的に購入していた魔石の値段を少しだけ増やしてもらったのと、ダンジョン産の物を買う時に多少色を付けるように、と誓文を交わしてもらったくらいだな。向こうからは勇者の仲間もエンジェリアで面倒を見るとか戯けた事を抜かしてきたから、もう少し追加してやればよかったが……」
「あまりやりすぎてもな。勇者が育った後に厄介な事になりかねん、か。ユグドラシルの方は何か動きは?」
「特にはない。相変わらず盗人の引き渡しを要求しているが、『こちら側に一歩でも踏み込んだら命の保証はしない』と伝えておいた。運が悪くアンデッドが大量発生して殺されるかもしれんな」
「初心者用のダンジョンが活発期に入ってしまったしな。南のダンジョンが活発期に入っていてアンデッドが溢れかえっている可能性もあるだろう。それに襲われてしまうエルフたちもたくさんいるだろうし、一刻も早くアンデッドどもを間引きしないといけないな」
他の嘆願書などを読みながらドラゴニア国王は、突然「あ」と思い出したかのように声をあげた。
「そういえば我らが友は、無事にダンジョンに入ったか?」
「ドーラの報告では一度は入ったらしいが、やはり安全性を確保しきれなかったから魔道具を作るために戻ってきているらしい。ただ、ダンジョンで食べる予定だったものを食べた時に『おいしくない』とか言っていて、日帰りでダンジョン探索をするために魔道具を作っているそうだ」
「それはまた……」
呆れた様子のドラゴニア国王を気にした様子もなく、ドラン公爵は嘆願書を読み込みつつ話をする。
「勇者の食へのこだわりは噂に違わぬものだった、という事だろうな。それにしても帰還の指輪と転移陣か。何とかして手に入れたいものだが……」
「こちらにバレているのは分かっているだろうから隠す気はないようだが、一般に広める予定はないようだな。屋敷を見ている者たちからは使用人だけしか見えないとの事だ」
「頼んだら作ってくれないだろうか」
「戦争に使うのではないか、と警戒されるのは避けたいからやめておけ」
ドラゴニア国王から見ても、シズトは戦争を嫌っているようだった。
彼の娘からも「くれぐれも戦争をしてシズトの機嫌を損ねないように」と手紙が届いている。
その事もあって、各地の貴族から送られてくる戦力はアンデッド退治のためだけに不毛の大地に旅立っていた。
国境を超える事は固く禁じ、国境線沿いに展開してアンデッド退治とゴミ掃除をするように命じてある。
他国から国境を越えて入って来た者は現状侵略者である。こちらから攻める事はないが、降り掛かる火の粉は払わねばならない。
そのため、国交断絶状態の隣接する国々からの馬車は追い返すか、捕えていた。無論、中に載っている物は押収している。
「それにしても、エルフ共の戯言を信じる国が多すぎるわ! 確認の連絡を入れる事もせず、自ら裏を取る事すら行わず、これだけの数が支援していたとは……黙認していた国々に対しても何かしら対処をせねばなるまい」
「世界樹の素材という餌が強力だったんだろう。先着順とか言って早急に動かしたんだろう。ダンジョンもない国も中にはあるし、ダンジョンがなかったとしたら我々もあちら側だった可能性もあるわけだし、黙認程度であれば程々にした方がいいように思う」
「いい塩梅で制裁を加えてくしかないか」
「勇者の国の言葉で『過ぎたるは猶及ばざるが如し』とかいうらしいし、それがいいだろう」
「はぁ……レヴィに癒されたい」
ドラゴニア国王のつぶやきを聞いたドラン公爵は肩をすくめて仕事に戻っていった。
130
あなたにおすすめの小説
勇者召喚に巻き込まれ、異世界転移・貰えたスキルも鑑定だけ・・・・だけど、何かあるはず!
よっしぃ
ファンタジー
9月11日、12日、ファンタジー部門2位達成中です!
僕はもうすぐ25歳になる常山 順平 24歳。
つねやま じゅんぺいと読む。
何処にでもいる普通のサラリーマン。
仕事帰りの電車で、吊革に捕まりうつらうつらしていると・・・・
突然気分が悪くなり、倒れそうになる。
周りを見ると、周りの人々もどんどん倒れている。明らかな異常事態。
何が起こったか分からないまま、気を失う。
気が付けば電車ではなく、どこかの建物。
周りにも人が倒れている。
僕と同じようなリーマンから、数人の女子高生や男子学生、仕事帰りの若い女性や、定年近いおっさんとか。
気が付けば誰かがしゃべってる。
どうやらよくある勇者召喚とやらが行われ、たまたま僕は異世界転移に巻き込まれたようだ。
そして・・・・帰るには、魔王を倒してもらう必要がある・・・・と。
想定外の人数がやって来たらしく、渡すギフト・・・・スキルらしいけど、それも数が限られていて、勇者として召喚した人以外、つまり巻き込まれて転移したその他大勢は、1人1つのギフト?スキルを。あとは支度金と装備一式を渡されるらしい。
どうしても無理な人は、戻ってきたら面倒を見ると。
一方的だが、日本に戻るには、勇者が魔王を倒すしかなく、それを待つのもよし、自ら勇者に協力するもよし・・・・
ですが、ここで問題が。
スキルやギフトにはそれぞれランク、格、強さがバラバラで・・・・
より良いスキルは早い者勝ち。
我も我もと群がる人々。
そんな中突き飛ばされて倒れる1人の女性が。
僕はその女性を助け・・・同じように突き飛ばされ、またもや気を失う。
気が付けば2人だけになっていて・・・・
スキルも2つしか残っていない。
一つは鑑定。
もう一つは家事全般。
両方とも微妙だ・・・・
彼女の名は才村 友郁
さいむら ゆか。 23歳。
今年社会人になりたて。
取り残された2人が、すったもんだで生き残り、最終的には成り上がるお話。
ちっちゃくなった俺の異世界攻略
ちくわ
ファンタジー
あるとき神の采配により異世界へ行くことを決意した高校生の大輝は……ちっちゃくなってしまっていた!
精霊と神様からの贈り物、そして大輝の力が試される異世界の大冒険?が幕を開ける!
底辺から始まった俺の異世界冒険物語!
ちかっぱ雪比呂
ファンタジー
40歳の真島光流(ましまみつる)は、ある日突然、他数人とともに異世界に召喚された。
しかし、彼自身は勇者召喚に巻き込まれた一般人にすぎず、ステータスも低かったため、利用価値がないと判断され、追放されてしまう。
おまけに、道を歩いているとチンピラに身ぐるみを剥がされる始末。いきなり異世界で路頭に迷う彼だったが、路上生活をしているらしき男、シオンと出会ったことで、少しだけ道が開けた。
漁れる残飯、眠れる舗道、そして裏ギルドで受けられる雑用仕事など――生きていく方法を、教えてくれたのだ。
この世界では『ミーツ』と名乗ることにし、安い賃金ながらも洗濯などの雑用をこなしていくうちに、金が貯まり余裕も生まれてきた。その頃、ミーツは気付く。自分の使っている魔法が、非常識なほどチートなことに――
異世界サバイバルゲーム 〜転移先はエアガンが最強魔道具でした〜
九尾の猫
ファンタジー
サバイバルゲームとアウトドアが趣味の主人公が、異世界でサバゲを楽しみます!
って感じで始めたのですが、どうやら王道異世界ファンタジーになりそうです。
ある春の夜、季節外れの霧に包まれた和也は、自分の持ち家と一緒に異世界に転移した。
転移初日からゴブリンの群れが襲来する。
和也はどうやって生き残るのだろうか。
45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる
よっしぃ
ファンタジー
2巻決定しました!
【書籍版 大ヒット御礼!オリコン18位&続刊決定!】
皆様の熱狂的な応援のおかげで、書籍版『45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる』が、オリコン週間ライトノベルランキング18位、そしてアルファポリス様の書店売上ランキングでトップ10入りを記録しました!
本当に、本当にありがとうございます!
皆様の応援が、最高の形で「続刊(2巻)」へと繋がりました。
市丸きすけ先生による、素晴らしい書影も必見です!
【作品紹介】
欲望に取りつかれた権力者が企んだ「スキル強奪」のための勇者召喚。
だが、その儀式に巻き込まれたのは、どこにでもいる普通のサラリーマン――白河小次郎、45歳。
彼に与えられたのは、派手な攻撃魔法ではない。
【鑑定】【いんたーねっと?】【異世界売買】【テイマー】…etc.
その一つ一つが、世界の理すら書き換えかねない、規格外の「便利スキル」だった。
欲望者から逃げ切るか、それとも、サラリーマンとして培った「知識」と、チート級のスキルを武器に、反撃の狼煙を上げるか。
気のいいおっさんの、優しくて、ずる賢い、まったり異世界サバイバルが、今、始まる!
【書誌情報】
タイトル: 『45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる』
著者: よっしぃ
イラスト: 市丸きすけ 先生
出版社: アルファポリス
ご購入はこちらから:
Amazon: https://www.amazon.co.jp/dp/4434364235/
楽天ブックス: https://books.rakuten.co.jp/rb/18361791/
【作者より、感謝を込めて】
この日を迎えられたのは、長年にわたり、Webで私の拙い物語を応援し続けてくださった、読者の皆様のおかげです。
そして、この物語を見つけ出し、最高の形で世に送り出してくださる、担当編集者様、イラストレーターの市丸きすけ先生、全ての関係者の皆様に、心からの感謝を。
本当に、ありがとうございます。
【これまでの主な実績】
アルファポリス ファンタジー部門 1位獲得
小説家になろう 異世界転移/転移ジャンル(日間) 5位獲得
アルファポリス 第16回ファンタジー小説大賞 奨励賞受賞
第6回カクヨムWeb小説コンテスト 中間選考通過
復活の大カクヨムチャレンジカップ 9位入賞
ファミ通文庫大賞 一次選考通過
転生したら領主の息子だったので快適な暮らしのために知識チートを実践しました
SOU 5月17日10作同時連載開始❗❗
ファンタジー
不摂生が祟ったのか浴槽で溺死したブラック企業務めの社畜は、ステップド騎士家の長男エルに転生する。
不便な異世界で生活環境を改善するためにエルは知恵を絞る。
14万文字執筆済み。2025年8月25日~9月30日まで毎日7:10、12:10の一日二回更新。
辺境伯家次男は転生チートライフを楽しみたい
ベルピー
ファンタジー
☆8月23日単行本販売☆
気づいたら異世界に転生していたミツヤ。ファンタジーの世界は小説でよく読んでいたのでお手のもの。
チートを使って楽しみつくすミツヤあらためクリフ・ボールド。ざまぁあり、ハーレムありの王道異世界冒険記です。
第一章 テンプレの異世界転生
第二章 高等学校入学編 チート&ハーレムの準備はできた!?
第三章 高等学校編 さあチート&ハーレムのはじまりだ!
第四章 魔族襲来!?王国を守れ
第五章 勇者の称号とは~勇者は不幸の塊!?
第六章 聖国へ ~ 聖女をたすけよ ~
第七章 帝国へ~ 史上最恐のダンジョンを攻略せよ~
第八章 クリフ一家と領地改革!?
第九章 魔国へ〜魔族大決戦!?
第十章 自分探しと家族サービス
異世界に召喚されて2日目です。クズは要らないと追放され、激レアユニークスキルで危機回避したはずが、トラブル続きで泣きそうです。
もにゃむ
ファンタジー
父親に教師になる人生を強要され、父親が死ぬまで自分の望む人生を歩むことはできないと、人生を諦め淡々とした日々を送る清泉だったが、夏休みの補習中、突然4人の生徒と共に光に包まれ異世界に召喚されてしまう。
異世界召喚という非現実的な状況に、教師1年目の清泉が状況把握に努めていると、ステータスを確認したい召喚者と1人の生徒の間にトラブル発生。
ステータスではなく職業だけを鑑定することで落ち着くも、清泉と女子生徒の1人は職業がクズだから要らないと、王都追放を言い渡されてしまう。
残留組の2人の生徒にはクズな職業だと蔑みの目を向けられ、
同時に追放を言い渡された女子生徒は問題行動が多すぎて退学させるための監視対象で、
追加で追放を言い渡された男子生徒は言動に違和感ありまくりで、
清泉は1人で自由に生きるために、問題児たちからさっさと離れたいと思うのだが……
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる