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アーサー様の部屋で二人きり。言っては何だが、表情こそ崩さないが機嫌の悪いアーサー様。何も言わずに、ただ俺の唇に触れるアーサー様に声をかければ、また小さく笑って言った。
「なに。色々と私の作戦が失敗だったことと、さっさと奪っておけば良かったと後悔していたりするだけさ」
「え……ふ、ぅ……!」
一瞬目を伏せたアーサー様。作戦? 後悔? と思った時には、初めてアーサー様が俺の唇にキスをしていた。
(唇にキスされている……!?)
最初は触れるだけのキスを数回。それから俺が逃げないように両手で俺の顔を掴み、唇を甘噛みして、最後にレロリと唇を舐められた。
ちゅっ、ちゅっ。かぷっ、かぷっ……♡ レロ~~ッ♡
「ん、っ゛……ぅ……」
ギュッ! と瞑った目を唇が離れていくのと同時に開く。同じく俺の唇も開いて、その隙を狙う様にアーサー様の舌が入り込んで来た。乱暴なほど一気に押し込まれる舌先。右往左往に俺の口内を行き来して、舌の根元に巻き付いた。
「ふぅっ゛……ん゛っ……♡」
キュッ……♡ キュッ……♡
「ぉ゛……っ♡」
根元から、ゆっくりと圧をかけられる。開いたままの口元から、溢れた唾液が漏れて口元を濡らした。それでもアーサー様の舌は俺の口内から出て行かない。時折、ヒュッと呼吸する時間を与えてくれるが、それも僅かな時間。俺が息を吸ったと思えば、すぐにまた舌が絡まって唾液と舌先が最初よりも大きな水音を立てた。舌から離れたかと思えば、歯列をなぞる。不意に舌が喉奥へと進もうとして、反射的にえずいた。
フーッ♡ フーッ♡ くちゅちゅっ♡ ぴちゃっ♡
会話の無い静かな中で、俺の荒い呼吸と水音だけが大きく耳に響く。
そのままゆっくりとベッドに倒されて、最後に「ぢゅっ……!」と舌を強く吸い上げられたかと思えば、アーサー様の舌が出て行った。今度は再び俺の口内に入って来る様子も無い。はぁはぁと荒い呼吸のままアーサー様を見上げれば、変わらず私を見下ろしたまま。微笑ながら、やはりどこか怒っている様子だった。
「ギルベルト」
「……」
「ギルベルト、ギルベルト……」
ギシリとベッドが軋む。俺の耳元で何度もアーサー様が名前を囁く。強く肩を抱いて、身体を引き寄せ、切なそうな声で言った。
「ギルベルト。愛を誓う君の唇を、私以外の……。他の人に奪われたのが、こんなにも苦しくて腹立たしいなんて」
ただでさえ強く抱かれる肩に更に力が加わって、ギシリとまたベッドが軋む音がした。
*******
更新しました。お気に入りほか有難うございます。
展開どうするか詰みました><
最初は軽くスパンキング表現入るかもと思ったのですが、全然手を出さなくて…
アーサー様の部屋で二人きり。言っては何だが、表情こそ崩さないが機嫌の悪いアーサー様。何も言わずに、ただ俺の唇に触れるアーサー様に声をかければ、また小さく笑って言った。
「なに。色々と私の作戦が失敗だったことと、さっさと奪っておけば良かったと後悔していたりするだけさ」
「え……ふ、ぅ……!」
一瞬目を伏せたアーサー様。作戦? 後悔? と思った時には、初めてアーサー様が俺の唇にキスをしていた。
(唇にキスされている……!?)
最初は触れるだけのキスを数回。それから俺が逃げないように両手で俺の顔を掴み、唇を甘噛みして、最後にレロリと唇を舐められた。
ちゅっ、ちゅっ。かぷっ、かぷっ……♡ レロ~~ッ♡
「ん、っ゛……ぅ……」
ギュッ! と瞑った目を唇が離れていくのと同時に開く。同じく俺の唇も開いて、その隙を狙う様にアーサー様の舌が入り込んで来た。乱暴なほど一気に押し込まれる舌先。右往左往に俺の口内を行き来して、舌の根元に巻き付いた。
「ふぅっ゛……ん゛っ……♡」
キュッ……♡ キュッ……♡
「ぉ゛……っ♡」
根元から、ゆっくりと圧をかけられる。開いたままの口元から、溢れた唾液が漏れて口元を濡らした。それでもアーサー様の舌は俺の口内から出て行かない。時折、ヒュッと呼吸する時間を与えてくれるが、それも僅かな時間。俺が息を吸ったと思えば、すぐにまた舌が絡まって唾液と舌先が最初よりも大きな水音を立てた。舌から離れたかと思えば、歯列をなぞる。不意に舌が喉奥へと進もうとして、反射的にえずいた。
フーッ♡ フーッ♡ くちゅちゅっ♡ ぴちゃっ♡
会話の無い静かな中で、俺の荒い呼吸と水音だけが大きく耳に響く。
そのままゆっくりとベッドに倒されて、最後に「ぢゅっ……!」と舌を強く吸い上げられたかと思えば、アーサー様の舌が出て行った。今度は再び俺の口内に入って来る様子も無い。はぁはぁと荒い呼吸のままアーサー様を見上げれば、変わらず私を見下ろしたまま。微笑ながら、やはりどこか怒っている様子だった。
「ギルベルト」
「……」
「ギルベルト、ギルベルト……」
ギシリとベッドが軋む。俺の耳元で何度もアーサー様が名前を囁く。強く肩を抱いて、身体を引き寄せ、切なそうな声で言った。
「ギルベルト。愛を誓う君の唇を、私以外の……。他の人に奪われたのが、こんなにも苦しくて腹立たしいなんて」
ただでさえ強く抱かれる肩に更に力が加わって、ギシリとまたベッドが軋む音がした。
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最初は軽くスパンキング表現入るかもと思ったのですが、全然手を出さなくて…
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