落ちこぼれ陰陽師の俺と幼馴染の最強クラスの妖怪が契約してくれたけど、最強には程遠いです。

hakamori

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学内実戦実習編

戦闘実習開始

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それからは、毎日訓練と戦術理論の議論を重ねて実習当日になった。



「広いですねぇ」
恵子さんが会場を見て呑気にそんなことを言い出す。

会場は戦闘用の広大な森のフィールドだ。
フィールドの入り口が東西南北に4つあり、各々好きなところから手続きを踏んで入ることができる。
俺たちは生徒会が北から入るとのことだから、西から入ることにした。
今は西ゲート前で全員揃うのを待っている。
西を選んだ理由だが、生徒会の書記の1人に長距離狙撃手がいると言うことがあげられる。
狙撃については妖力が飛距離が伸びると減衰するので、健治のクラスの結界を破れないのだが、真正面にいると位置がバレる可能性が高いから西から入り南西エリアを陣取ることにする。
生徒会の連中は一人一人自分の才能で成績を残している奴らだから、みんなで足並み揃える事を心の奥底で嫌悪しているから、連携に若干の歪さが残っているらしい(健治情報)

健治のクラスは対極に連携を前提にした技とかもあり、最近は孤立した時の為に個人技を鍛えているような感じだ。
流石に今のままで生徒会と個人技で戦っても負けは目に見えているので、今回も連携技中心に行く予定だ。
ちなみにこっちは俺と恵子さん含めた17人で向こうは生徒会8人と今回のみ共同戦線を張るらしい学園の成績優秀者10人の計18人で構成されている。
服装は各々自由だが、だいたいが妖力の扱いがしやすいようにできている制服を着る。
自由なのだから問題ないのだが恵子さんは仕事着のメイド服を魔改造したドレスアーマーを着ている。
仕事用なので色々付与や編み込みをしているのだろう。
付与はそのまま妖力の付与できるものに術式を付与して好きなタイミングで発動できるようにするものだ。
身体強化のように常時発動しておくものもある。
そうなると維持に妖力が必要だから、八雲家十八番の仙術を編み込んでいるはずだ。
編み込みもそのまま付与より細かく糸一本一本に細かく妖力を流して術式を組むものだ。こうする事により布生地のみでも刃物に対してものすごい防御力が見込める。
この2つがされた服や装備は手間がかかる分値段も高い。
それを使用人に与えるのも一種の家の力の表し方でもある。

ちなみに健治のクラスの面々は制服がほとんどだ。

「ちーす」
最後に健治がやって来た。
健治は迷彩柄のズボンに黒のタンクトップ、いつものサングラスでやって来た。
マジで異国の軍人だろお前。

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