中年sランク冒険者の俺が次世代の育成をしてたら、異世界召喚勇者軍団が俺を魔王と勘違いして攻めてきた。

1章 奴隷の育成

俺らの今後の方針

みんなが自分で取っている宿に戻り、俺らはユグの書斎にて、女神官の処遇を考えている。
「私は、これからどうなるのでしょうか？」正座して俺たちを見上げている、女神官が俺たちに聞く。
「まだ決まってないが、おそらくゴブリンがあんたらのせいで減っているから、そこの苗床に充てられるだろうな。」
「やっぱりそうですよね？なんかさっき高速で産ませられるって言ってましたけど、そのまま連続で産まされて体力尽きて死ぬってことですかね？」
「いや、お前らは死なねぇだろ、こっちはわかってるんだから、変なこと考えんなよ」
「バレてましたか、そのせいでゴブリンのところに突撃する人増えてるんですけど、技とか能力上げないと、いつ特攻戦術が使えなくなるかわからないのにね。」
「お前以外と現実見てるな、本当にあの勇者なのか？」
「いや、あなた私達を一瞬で拘束したんですよ。しかも多種族はそれ以上の強さみたいだし、あの時他の5人を囮に逃げなかった時点で私の勇者人生は終わったんですよ。」
「終わったかどうかは、女神懲らしめてからだけどな、とりあえずゴブリン達の件がひと段落したら、考えるから、地下の牢屋にいてもらう。暇で仕方ない時は言ってくれ、サキュバスに今仕込まれて発情しきった彼を同じ牢屋に放り込んであげるから、楽しみにしててね。」
「やめてくださいよ！私はあいつらに無理やり付き合わされてるだけだったんですから、あいつの子供とかゴブリンの子供産むよりも嫌よ。」
「そう言うことなら大人しくしてるんだな、でユグはこれでいいか？」俺はユグに聞く。
「いいわ、じゃあコウタが言う通り、あなたはしばらく地下牢にいてもらうわ。食事はちゃんと運んであげるから安心してね。」ということで、女神官には地下牢に入ってもらった。地下牢にはユグの特別な結界が貼ってあって、ちっとやそっとのことじゃ壊れない。

その後俺は、夕食前にアリス達を集めた。
「さて、知ってると思うが、俺は明日から勇者に襲われているゴブリンの賢者の救援に向かう。お前達はどうする？これは人殺しに行くわけだから、普通は断るべきだ。別に断っても今まで通りにユグと生活するだけだからな。」
「私は、今回ご主人様のご命令でも、勇者にとどめをさせませんでした。ですから、ついて行っても足手まといになると思うので、私は残ります。」アリスが言う。
「アリスが足手まといになるなら、私も無理かな」次にミロが言う。
「私は、クリスティーナさんのお店の手伝いを続けたいので残ります。」レイカが言う。
「レイカが残るなら私も残ります。実力が備わってるわけでもないので無理もしたくないですし。」レイナもいかないことを選ぶ。
「私は勇者を倒せますし、元々ついていくつもりでしたので、連れて行ってください。」毅然とした態度のフーロだが、俺からすると無理しているように見える。初めて人を殺した時はほとんどの人はその手に残った感覚と罪悪感に悩まされる。彼女とて例外ではないだろう。
「ノンはアリスお姉ちゃんが残るなら、残ります。」
「みんなの意思は分かった。話は以上、あ、あとフーロは今から俺の部屋に移動ね、他は夕食の作りよろしく。」って事で俺たちはユグの前で今後どうするかを確認した後、アリス達は夕食作り、俺とフーロは俺の自室に向かった。