1 / 37
第一章 血を受け継ぐ者
第1話
しおりを挟む
「白薔薇の血は呪いの血
お前のからだの中に流れる血は
悪しき呪いの血」
「血で染められた歴史
おまえはそれを受け継ぎ
そして繰り返すために生まれた可愛そうな娘」
や・・・・やめて
怖い、気持ちが悪い・・・・
「死ぬために生まれ
その白い肌は血で真っ赤に染まり
生まれてきたことを呪うことしかできない悲しい運命」
なんなの・・・・血・・・運命・・・・
「私の手をつかめ
そうすればお前を呪われた運命から
助け出してやろう」
目の前は暗闇
光を全てさえぎっている空間を歩いているのは私
頭上に響く低くて気持ちが悪い声
真っ暗なはずなのに
向こう側の景色が見える
目の前に広がるのは
真っ青に広がる青空と
一面に咲く大輪の白い薔薇。
その中央に、バラと同じく白い着物に身をまとう女性が一人。
その手には日本刀が握られていた。
私はその人に近づこうとして足を踏み出した。
その瞬間、目を開けていられないほどのすさまじい風が吹いて、私の行く手を阻む。
なんとか目を開いてみると、先ほどの女性の前に大きな黒い化け物が立っていた。
その姿に驚いて後ずさろうとしても
体が重くて動けない。
足元を見て見ると、薔薇の間から無数の手が伸びていて、私の足に絡みついている。
(助けて!)と叫びたいのに声が出ない。
私を掴んでいる手は徐々に私の体に登ってくる。
あ…
女性と目が合う。
彼女は柔らかく笑うと。
日本刀を強く握り、そして化け物に向かって振りかざした。
化け物は真っ二つに切り裂かれた。
それと同時に私に絡みついていた無数の手がスッと消えた。
着物の女性は化け物の返り血で
白い着物が真っ赤に染まってしまった。
彼女の周りに咲いている薔薇もまた
その血で真っ赤に染められていた。
私は彼女に何も言うことが出来ず、
ゆっくりと瞼を閉じた。
お前のからだの中に流れる血は
悪しき呪いの血」
「血で染められた歴史
おまえはそれを受け継ぎ
そして繰り返すために生まれた可愛そうな娘」
や・・・・やめて
怖い、気持ちが悪い・・・・
「死ぬために生まれ
その白い肌は血で真っ赤に染まり
生まれてきたことを呪うことしかできない悲しい運命」
なんなの・・・・血・・・運命・・・・
「私の手をつかめ
そうすればお前を呪われた運命から
助け出してやろう」
目の前は暗闇
光を全てさえぎっている空間を歩いているのは私
頭上に響く低くて気持ちが悪い声
真っ暗なはずなのに
向こう側の景色が見える
目の前に広がるのは
真っ青に広がる青空と
一面に咲く大輪の白い薔薇。
その中央に、バラと同じく白い着物に身をまとう女性が一人。
その手には日本刀が握られていた。
私はその人に近づこうとして足を踏み出した。
その瞬間、目を開けていられないほどのすさまじい風が吹いて、私の行く手を阻む。
なんとか目を開いてみると、先ほどの女性の前に大きな黒い化け物が立っていた。
その姿に驚いて後ずさろうとしても
体が重くて動けない。
足元を見て見ると、薔薇の間から無数の手が伸びていて、私の足に絡みついている。
(助けて!)と叫びたいのに声が出ない。
私を掴んでいる手は徐々に私の体に登ってくる。
あ…
女性と目が合う。
彼女は柔らかく笑うと。
日本刀を強く握り、そして化け物に向かって振りかざした。
化け物は真っ二つに切り裂かれた。
それと同時に私に絡みついていた無数の手がスッと消えた。
着物の女性は化け物の返り血で
白い着物が真っ赤に染まってしまった。
彼女の周りに咲いている薔薇もまた
その血で真っ赤に染められていた。
私は彼女に何も言うことが出来ず、
ゆっくりと瞼を閉じた。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
妻からの手紙~18年の後悔を添えて~
Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。
妻が死んで18年目の今日。
息子の誕生日。
「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」
息子は…17年前に死んだ。
手紙はもう一通あった。
俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。
------------------------------
あるフィギュアスケーターの性事情
蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。
しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。
何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。
この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。
そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。
この物語はフィクションです。
実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。
冤罪で辺境に幽閉された第4王子
satomi
ファンタジー
主人公・アンドリュート=ラルラは冤罪で辺境に幽閉されることになったわけだが…。
「辺境に幽閉とは、辺境で生きている人間を何だと思っているんだ!辺境は不要な人間を送る場所じゃない!」と、辺境伯は怒っているし当然のことだろう。元から辺境で暮している方々は決して不要な方ではないし、‘辺境に幽閉’というのはなんとも辺境に暮らしている方々にしてみれば、喧嘩売ってんの?となる。
辺境伯の娘さんと婚約という話だから辺境伯の主人公へのあたりも結構なものだけど、娘さんは美人だから万事OK。
包帯妻の素顔は。
サイコちゃん
恋愛
顔を包帯でぐるぐる巻きにした妻アデラインは夫ベイジルから離縁を突きつける手紙を受け取る。手柄を立てた夫は戦地で出会った聖女見習いのミアと結婚したいらしく、妻の悪評をでっち上げて離縁を突きつけたのだ。一方、アデラインは離縁を受け入れて、包帯を取って見せた。
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる