16 / 37
第二章 仲間
第6話
しおりを挟む「初めまして…一之瀬珠姫です」
「初めまして!」
ニコっと笑って返してくれたのは
私よりも少し小さな女の子だった。
キレイな顔立ちに、長くてふわふわしていそうな髪の毛
白い肌にピンク色の唇。
女の私でも惚れ惚れしちゃいそうな女の子。
この子も四霊?あれ、それだと一人多くない?
困惑している私をよそに
「ここだと目立つ。とりあえず学校から離れよう」
と蛍さんが言ってくれた。
「だな!さ、珠姫の家に行こうぜ!」
「えっ!本当に私の家に行くんですか?」
学校からしばらく離れたところで
一旦立ち止まった。
周りには私たちのほかに誰もいないみたいだ。
「名前も知らないと話ずらいから自己紹介しようよ」
「そうだなーオレと蛍はもう知ってるから…お前らのこと教えてやれよ」
「私は茨 倫。高校一年生。あなたの従妹よ
四霊とは違うんだけど呪術師の家系で代々白薔薇姫に仕えているの。」
「従妹!?」
「うん、私のお母さんがあなたのお母さんと姉妹でね。私は白薔薇姫の別家に当たるの」
「そうなんだ…」
いないと思っていた親戚
こんなところで会うなんて!
そりゃ、ここがお母さんの出身地だって
理事長から聞かされているから知っていたけど
でも
「ほら、蓮ちゃんも挨拶して!」
茨さんに言われて連ちゃんと言われた男の人が私の前に立つ。
同じような感想で本当に申し訳ないけど
背が高い。あとかっこいい!えっと、四霊になる人が顔がよくないとダメとかいう決まりがあるの?
「亀代 蓮。ちなみに四霊の一人で霊亀ね。よろしく」
「よろしくお願いします。」
亀代さんが私をじっと見つめる。
その視線が怖くてさっと目を逸らすけど
それでもずっと私のことを見てくる。
「ふうん…」
「な、なにか…」
「別に」
「そうですか」
何だろうこの人。
戒さんとは違った意味で感じが悪い。
「じゃ、珠姫の家行こうぜ!」
「えぇ!やっぱり私の家なんですかぁ!?」
「鍋の材料お母さんが用意してくれてるから先に私の家に寄ってくれる?」
「鍋か…餅巾着があれば最高」
「オレ肉多めがいいなー!倫のおばさんたくさん用意してくれてるかなー?」
私を置いて四人が歩き出したので慌てて追いかけた。
これで四霊が全員そろったみたいだけど。
これから何をどうしていけばいいんだろう。
昨日の今日で私に白薔薇姫の自覚はない。当たり前だけど。
私の役目がなんなのか。
何をすればいいのか。
封印とは、刀とは…
なぞはまだ多い。
第2章 完
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
妻からの手紙~18年の後悔を添えて~
Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。
妻が死んで18年目の今日。
息子の誕生日。
「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」
息子は…17年前に死んだ。
手紙はもう一通あった。
俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。
------------------------------
あるフィギュアスケーターの性事情
蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。
しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。
何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。
この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。
そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。
この物語はフィクションです。
実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。
冤罪で辺境に幽閉された第4王子
satomi
ファンタジー
主人公・アンドリュート=ラルラは冤罪で辺境に幽閉されることになったわけだが…。
「辺境に幽閉とは、辺境で生きている人間を何だと思っているんだ!辺境は不要な人間を送る場所じゃない!」と、辺境伯は怒っているし当然のことだろう。元から辺境で暮している方々は決して不要な方ではないし、‘辺境に幽閉’というのはなんとも辺境に暮らしている方々にしてみれば、喧嘩売ってんの?となる。
辺境伯の娘さんと婚約という話だから辺境伯の主人公へのあたりも結構なものだけど、娘さんは美人だから万事OK。
包帯妻の素顔は。
サイコちゃん
恋愛
顔を包帯でぐるぐる巻きにした妻アデラインは夫ベイジルから離縁を突きつける手紙を受け取る。手柄を立てた夫は戦地で出会った聖女見習いのミアと結婚したいらしく、妻の悪評をでっち上げて離縁を突きつけたのだ。一方、アデラインは離縁を受け入れて、包帯を取って見せた。
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる