40 / 59
九章 破邪と夢幻の街
思惑
しおりを挟む
「……ふぅん、厄介そうだね」
「あの人たち……生きてるの? てか………あそこから出れるの?」
ゲームの最終地点にふたりは居た。楽しそうにユーイオたちの行動を見守るヒトと、ユーイオたちのことをどこか不安そうに見ているヒト。楽しそうにしているヒトは、不安げなヒトを膝の上に抱え、常に笑みを浮かべていた。
「サージュもシャーマも居なくなった。俺とお前でなんとかこいつらを食い止めないとな?」
「そう……だね。サージュ居なくなったの……すごく寂しいから、リアもこの人たちのこと許せない……」
リアと自称する少女の見た目をしたヒトは、ぎりぎりと服の裾を強く掴んで俯く。そんな彼女をもう一人のヒトが慰める。
「落ち着いて。お前は「破邪」の聖女だ。この力が破れることは絶対にない。だろ?」
「当たり前………でも、今日はなんだか嫌な予感がする」
「次は俺たちの番って?」
リアはこくこくと頷く。
「俺の「夢幻」を「破邪」で護ってるのに、どうやってあいつらがこの空間から抜け出すんだよ」
彼はゲラゲラと笑いながら言った。その笑みは余裕そのものだ。だが、リアはそうじゃなくて、と否定する。
「無理難題を押し付けても………何かしらの方法で彼らは絶対やってくる………で、リアたちはおしまい。リアは……まだ生きたいのに」
くるくると指先で自分の紫紺の髪をいじりながらリアは言った。どうやら機嫌は良くないようだ。
「リアちゃんは自信持って。リアちゃんだけは俺が何とか生かしてみせるから」
よしよしとそんなリアの頭を撫でて機嫌を取ろうとする。リアが「サージュたちを殺した人たちに仕返ししたい」と言えば自身の異能を惜しみなく使い、リアが死にたくないと言ったらリアを何がなんでも生かす。彼は人間の頃からそういう人だった。
「兄……でも」
「俺の異能は究極の死んだフリが出来るから、俺自身が死ぬなんてそんな簡単には起きないよ」
「……」
「今まで何回も俺が人を騙してこれたからこうやって生き続けてるんだろ?」
「………うん」
ふたりは極貧の家で生まれ、捨てられた兄妹だった。五歳差のふたりは、リアが三歳の時にとうとう育てるのが嫌だと捨てられ、当時八歳の兄・ジンはゴミ箱漁りと喧嘩が日課になった。すべては何よりも愛らしく綺麗な妹を死なせないためだった。自分がどれだけ殴られて血が出ても、食べ物があって、リアが生きていればそれで良かった。その為なら嘘も殺しも厭わなかった。
「大丈夫。お前が俺の無事を祈ってくれてるのは、お前の異能で充分伝わってる」
リアは毎日自分の為に出かけに行っては傷だらけで帰ってくるジンが心配でたまらなかった。「兄を邪魔する奴が居なくなればいいのに」──その思いで、数年後リアはシスターになった。正直教会のマナーや宗教学は一切知らないが、せめて汚い路地の一角で祈るよりも祈るべき場所で祈る方が良いと考えた結果だった。力で負ける分、リアはシスターになることで働き、金を得る上に正しく祈ることが出来た。
だが、ふたりの住む国で死の病が大流行した。リアもその病に苦しむことになった。ジンが良い食べ物を奪ってきても、どんな病にも効くと当時謳われた高価な薬を騙し取ってきても、リアの病状が和らぐことはなかった。本来、この死の病は感染病なのだが、どれだけリアに寄り添ってもジンがその病に罹ることはなかった。リアの日々の祈りは届いていたのだ。
「お前がたとえこんなことを望んでいなかったとしても………俺は生きるならまだふたりで居たいからな」
「………」
「安心しろって! あぁほら、セカンドステージに着いたらしいから、アナウンスかけるぞ!」
がちゃ、とジンは乱雑にアナウンス用のマイクを手に持った。
「……変な部屋」
ユーイオたちは溶岩だったものを登りきり、火山の頂上に着いたと思ったらまた変な部屋に飛ばされていた。
「今度は何だろうな。僕はこんな目に遭う必要ないだろうに」
ヴァクターが早く帰らせろと言わんばかりに愚痴を吐き捨てていると、ぶつ、と音がした。
「あー、あー。これよりセカンドステージに入る。セカンドステージは見ての通り何も無い部屋だ。このドアも食料もない部屋から出てみろ」
ぶつっ、と音声は途切れた。短い指示だった。
「──「輪廻」」
部屋から出る、と言うより部屋そのものを無くせばいいのでは? とユーイオが異能を仕掛けるがやはり部屋は消えない。異能で消せないのは相性が悪く厄介な異能だけ……。
「ああそうか」
わかった。どうして部屋も空間も消せないのか。厄介な異能──僕が夢で見て一番対峙したくないと思ったあの異能だ。
「ユーイオ?」
ヴァクターとリーエイがユーイオを見る。リールはぺたぺたと壁を触っている。
「なんでもないよ。ただ僕の異能はこの空間じゃ使い物にならないことがよくわかっただけ」
最初の部屋でもそうだったんだ。溶岩の岩場も、ここでも。僕たちは一見様々な空間へ飛ばされ続けていると思えるが、実際はひとつの空間の中で空間の情報を再構築していると考えられる。
「リーエイ」
「ん?」
「ちょっと適当に壁を殴ってみてくれない?」
「……は?」
何言ってんの、とリーエイは首を傾げる。
「いいから」
「えー……」
「なるべく殺意込めてね」
「はいはい」
僕に言われた通りに、嫌々リーエイは壁を強く殴った。
「っつぁ!?」
リーエイは壁を殴った直後に腹を抑えて蹲る。
「大丈夫?」
「ユーイオがやれって言ったんじゃん……殴った後同じくらいの力がお腹に来たよ」
ああ、やっぱりそうだ。力をただ反射するのではなく、悪しきものを弾き受け入れない力。
「「破邪」……!」
ユーイオが恨めしそうに呟くと、リーエイたちがそれに反応した。
「これ全部その異能の仕業?」
「ううん、「破邪」は悪を弾き己を護るだけの異能だから、こんな大掛かりなことは出来ないはず、なんだけど……」
「それだとまるでもう一人異能持ちがいるみたいだよ」
ヴァクターが言った。ユーイオも正直そうとしか思えなかったことだった。
「じゃあもしかしたら二人いっぺんに相手しなきゃいけないってことか」
面倒だとリールは顔で語る。「破邪」だけでもかなり厄介だというのに、それと何が組み合わさって一体こんな空間が作れるのか。僕たちにはまるで想像出来なかった。
「取り敢えず今はこの部屋から出る方法を探すか」
「そうだね」
それにしても何も無い部屋、なのか。何も無いならどうして壁があるのだろう。何も無いなら部屋そのものとして機能はしていないはずだ。それなら「箱」と呼んでもおかしくないだろう。
「………ああ、だから」
「?」
ユーイオは天井に向かって呟く。
「多分これが出口」
「え?」
「ここは確かに部屋だし何も無い空間だけど──だからこそ箱詰めにされたって考える方が正しい」
しかし、天井は百九十センチを超えるリーエイやリールですら届かない高さだ。
「そうだとしたら届かないから出るに出れないね……」
「…………多分さっきの溶岩が動かせたのは溶岩自体は自然に存在するものだから……なら」
──「輪廻」。
「おっ?」
ふわり、とリーエイたちの体が浮く。
「重力も自然にあるよね?」
どや、と言わんばかりのキメ顔でユーイオは言った。ヴァクターはげんなりとした顔で、リールは少し引いた様子でユーイオを見る。
「親子って怖いな……」
そして、この一言だ。それに対しリーエイが、
「俺に似てカッコよくなったって? リールもわかってるね!」
と満面の笑みで返す。うん、こういうところ。ともあれ、天井に届いてしまえばこちらのものだ。リーエイが天井をゆっくり押すと、ギイ、と天井は軋みながらも少しずつ開いていく。
「……なんかここまであっさりすぎない?」
「お前らが有能すぎるな」
特にお前、とヴァクターはユーイオを指す。
「僕?」
「重力消すとか反則ものだろ」
「厳密に言うと消してはないんだけどね。一時的に無くしてるだけ。だから──」
「っ!」
ふっ、とヴァクターの身体だけが地面に近づく。
「こうやって僕が異能をコントロールすれば、重力はいつだってすぐに戻ってくるよ」
「……何か恨みでもあるのか?」
「さぁ?」
無事に四人で空間から抜け出し、天井だったそこに足をつけて重力を戻す。そうして次のアナウンスと、空間を待つ。
「これだけあっさりってことは、本人と戦うのかも」
なーんて、とリーエイが冗談混じりな言い方をする。
「……どうだろうな、否定は出来ない」
だが、リールはそれに冷静な返しをする。そう、実際次がどうなるかなんて予知はこの四人には出来ないのだ。つまり、本当にそうなるかもしれないし、ならないかもしれない。未だ掌の上で転がされている四人にその結末を知る由などないのだ。
「戦うなら戦うで一対四で頼む」
ヴァクターは割と真剣そうな顔で言った。よっぽど「破邪」を警戒しているのだろう。その時、待っていた声が響いた。
「──サードステージだ。空間を移す」
「あの人たち……生きてるの? てか………あそこから出れるの?」
ゲームの最終地点にふたりは居た。楽しそうにユーイオたちの行動を見守るヒトと、ユーイオたちのことをどこか不安そうに見ているヒト。楽しそうにしているヒトは、不安げなヒトを膝の上に抱え、常に笑みを浮かべていた。
「サージュもシャーマも居なくなった。俺とお前でなんとかこいつらを食い止めないとな?」
「そう……だね。サージュ居なくなったの……すごく寂しいから、リアもこの人たちのこと許せない……」
リアと自称する少女の見た目をしたヒトは、ぎりぎりと服の裾を強く掴んで俯く。そんな彼女をもう一人のヒトが慰める。
「落ち着いて。お前は「破邪」の聖女だ。この力が破れることは絶対にない。だろ?」
「当たり前………でも、今日はなんだか嫌な予感がする」
「次は俺たちの番って?」
リアはこくこくと頷く。
「俺の「夢幻」を「破邪」で護ってるのに、どうやってあいつらがこの空間から抜け出すんだよ」
彼はゲラゲラと笑いながら言った。その笑みは余裕そのものだ。だが、リアはそうじゃなくて、と否定する。
「無理難題を押し付けても………何かしらの方法で彼らは絶対やってくる………で、リアたちはおしまい。リアは……まだ生きたいのに」
くるくると指先で自分の紫紺の髪をいじりながらリアは言った。どうやら機嫌は良くないようだ。
「リアちゃんは自信持って。リアちゃんだけは俺が何とか生かしてみせるから」
よしよしとそんなリアの頭を撫でて機嫌を取ろうとする。リアが「サージュたちを殺した人たちに仕返ししたい」と言えば自身の異能を惜しみなく使い、リアが死にたくないと言ったらリアを何がなんでも生かす。彼は人間の頃からそういう人だった。
「兄……でも」
「俺の異能は究極の死んだフリが出来るから、俺自身が死ぬなんてそんな簡単には起きないよ」
「……」
「今まで何回も俺が人を騙してこれたからこうやって生き続けてるんだろ?」
「………うん」
ふたりは極貧の家で生まれ、捨てられた兄妹だった。五歳差のふたりは、リアが三歳の時にとうとう育てるのが嫌だと捨てられ、当時八歳の兄・ジンはゴミ箱漁りと喧嘩が日課になった。すべては何よりも愛らしく綺麗な妹を死なせないためだった。自分がどれだけ殴られて血が出ても、食べ物があって、リアが生きていればそれで良かった。その為なら嘘も殺しも厭わなかった。
「大丈夫。お前が俺の無事を祈ってくれてるのは、お前の異能で充分伝わってる」
リアは毎日自分の為に出かけに行っては傷だらけで帰ってくるジンが心配でたまらなかった。「兄を邪魔する奴が居なくなればいいのに」──その思いで、数年後リアはシスターになった。正直教会のマナーや宗教学は一切知らないが、せめて汚い路地の一角で祈るよりも祈るべき場所で祈る方が良いと考えた結果だった。力で負ける分、リアはシスターになることで働き、金を得る上に正しく祈ることが出来た。
だが、ふたりの住む国で死の病が大流行した。リアもその病に苦しむことになった。ジンが良い食べ物を奪ってきても、どんな病にも効くと当時謳われた高価な薬を騙し取ってきても、リアの病状が和らぐことはなかった。本来、この死の病は感染病なのだが、どれだけリアに寄り添ってもジンがその病に罹ることはなかった。リアの日々の祈りは届いていたのだ。
「お前がたとえこんなことを望んでいなかったとしても………俺は生きるならまだふたりで居たいからな」
「………」
「安心しろって! あぁほら、セカンドステージに着いたらしいから、アナウンスかけるぞ!」
がちゃ、とジンは乱雑にアナウンス用のマイクを手に持った。
「……変な部屋」
ユーイオたちは溶岩だったものを登りきり、火山の頂上に着いたと思ったらまた変な部屋に飛ばされていた。
「今度は何だろうな。僕はこんな目に遭う必要ないだろうに」
ヴァクターが早く帰らせろと言わんばかりに愚痴を吐き捨てていると、ぶつ、と音がした。
「あー、あー。これよりセカンドステージに入る。セカンドステージは見ての通り何も無い部屋だ。このドアも食料もない部屋から出てみろ」
ぶつっ、と音声は途切れた。短い指示だった。
「──「輪廻」」
部屋から出る、と言うより部屋そのものを無くせばいいのでは? とユーイオが異能を仕掛けるがやはり部屋は消えない。異能で消せないのは相性が悪く厄介な異能だけ……。
「ああそうか」
わかった。どうして部屋も空間も消せないのか。厄介な異能──僕が夢で見て一番対峙したくないと思ったあの異能だ。
「ユーイオ?」
ヴァクターとリーエイがユーイオを見る。リールはぺたぺたと壁を触っている。
「なんでもないよ。ただ僕の異能はこの空間じゃ使い物にならないことがよくわかっただけ」
最初の部屋でもそうだったんだ。溶岩の岩場も、ここでも。僕たちは一見様々な空間へ飛ばされ続けていると思えるが、実際はひとつの空間の中で空間の情報を再構築していると考えられる。
「リーエイ」
「ん?」
「ちょっと適当に壁を殴ってみてくれない?」
「……は?」
何言ってんの、とリーエイは首を傾げる。
「いいから」
「えー……」
「なるべく殺意込めてね」
「はいはい」
僕に言われた通りに、嫌々リーエイは壁を強く殴った。
「っつぁ!?」
リーエイは壁を殴った直後に腹を抑えて蹲る。
「大丈夫?」
「ユーイオがやれって言ったんじゃん……殴った後同じくらいの力がお腹に来たよ」
ああ、やっぱりそうだ。力をただ反射するのではなく、悪しきものを弾き受け入れない力。
「「破邪」……!」
ユーイオが恨めしそうに呟くと、リーエイたちがそれに反応した。
「これ全部その異能の仕業?」
「ううん、「破邪」は悪を弾き己を護るだけの異能だから、こんな大掛かりなことは出来ないはず、なんだけど……」
「それだとまるでもう一人異能持ちがいるみたいだよ」
ヴァクターが言った。ユーイオも正直そうとしか思えなかったことだった。
「じゃあもしかしたら二人いっぺんに相手しなきゃいけないってことか」
面倒だとリールは顔で語る。「破邪」だけでもかなり厄介だというのに、それと何が組み合わさって一体こんな空間が作れるのか。僕たちにはまるで想像出来なかった。
「取り敢えず今はこの部屋から出る方法を探すか」
「そうだね」
それにしても何も無い部屋、なのか。何も無いならどうして壁があるのだろう。何も無いなら部屋そのものとして機能はしていないはずだ。それなら「箱」と呼んでもおかしくないだろう。
「………ああ、だから」
「?」
ユーイオは天井に向かって呟く。
「多分これが出口」
「え?」
「ここは確かに部屋だし何も無い空間だけど──だからこそ箱詰めにされたって考える方が正しい」
しかし、天井は百九十センチを超えるリーエイやリールですら届かない高さだ。
「そうだとしたら届かないから出るに出れないね……」
「…………多分さっきの溶岩が動かせたのは溶岩自体は自然に存在するものだから……なら」
──「輪廻」。
「おっ?」
ふわり、とリーエイたちの体が浮く。
「重力も自然にあるよね?」
どや、と言わんばかりのキメ顔でユーイオは言った。ヴァクターはげんなりとした顔で、リールは少し引いた様子でユーイオを見る。
「親子って怖いな……」
そして、この一言だ。それに対しリーエイが、
「俺に似てカッコよくなったって? リールもわかってるね!」
と満面の笑みで返す。うん、こういうところ。ともあれ、天井に届いてしまえばこちらのものだ。リーエイが天井をゆっくり押すと、ギイ、と天井は軋みながらも少しずつ開いていく。
「……なんかここまであっさりすぎない?」
「お前らが有能すぎるな」
特にお前、とヴァクターはユーイオを指す。
「僕?」
「重力消すとか反則ものだろ」
「厳密に言うと消してはないんだけどね。一時的に無くしてるだけ。だから──」
「っ!」
ふっ、とヴァクターの身体だけが地面に近づく。
「こうやって僕が異能をコントロールすれば、重力はいつだってすぐに戻ってくるよ」
「……何か恨みでもあるのか?」
「さぁ?」
無事に四人で空間から抜け出し、天井だったそこに足をつけて重力を戻す。そうして次のアナウンスと、空間を待つ。
「これだけあっさりってことは、本人と戦うのかも」
なーんて、とリーエイが冗談混じりな言い方をする。
「……どうだろうな、否定は出来ない」
だが、リールはそれに冷静な返しをする。そう、実際次がどうなるかなんて予知はこの四人には出来ないのだ。つまり、本当にそうなるかもしれないし、ならないかもしれない。未だ掌の上で転がされている四人にその結末を知る由などないのだ。
「戦うなら戦うで一対四で頼む」
ヴァクターは割と真剣そうな顔で言った。よっぽど「破邪」を警戒しているのだろう。その時、待っていた声が響いた。
「──サードステージだ。空間を移す」
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
後宮の胡蝶 ~皇帝陛下の秘密の妃~
菱沼あゆ
キャラ文芸
突然の譲位により、若き皇帝となった苑楊は封印されているはずの宮殿で女官らしき娘、洋蘭と出会う。
洋蘭はこの宮殿の牢に住む老人の世話をしているのだと言う。
天女のごとき外見と豊富な知識を持つ洋蘭に心惹かれはじめる苑楊だったが。
洋蘭はまったく思い通りにならないうえに、なにかが怪しい女だった――。
中華後宮ラブコメディ。
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
上司、快楽に沈むまで
赤林檎
BL
完璧な男――それが、営業部課長・**榊(さかき)**の社内での評判だった。
冷静沈着、部下にも厳しい。私生活の噂すら立たないほどの隙のなさ。
だが、その“完璧”が崩れる日がくるとは、誰も想像していなかった。
入社三年目の篠原は、榊の直属の部下。
真面目だが強気で、どこか挑発的な笑みを浮かべる青年。
ある夜、取引先とのトラブル対応で二人だけが残ったオフィスで、
篠原は上司に向かって、いつもの穏やかな口調を崩した。「……そんな顔、部下には見せないんですね」
疲労で僅かに緩んだ榊の表情。
その弱さを見逃さず、篠原はデスク越しに距離を詰める。
「強がらなくていいですよ。俺の前では、もう」
指先が榊のネクタイを掴む。
引き寄せられた瞬間、榊の理性は音を立てて崩れた。
拒むことも、許すこともできないまま、
彼は“部下”の手によって、ひとつずつ乱されていく。
言葉で支配され、触れられるたびに、自分の知らなかった感情と快楽を知る。それは、上司としての誇りを壊すほどに甘く、逃れられないほどに深い。
だが、篠原の視線の奥に宿るのは、ただの欲望ではなかった。
そこには、ずっと榊だけを見つめ続けてきた、静かな執着がある。
「俺、前から思ってたんです。
あなたが誰かに“支配される”ところ、きっと綺麗だろうなって」
支配する側だったはずの男が、
支配されることで初めて“生きている”と感じてしまう――。
上司と部下、立場も理性も、すべてが絡み合うオフィスの夜。
秘密の扉を開けた榊は、もう戻れない。
快楽に溺れるその瞬間まで、彼を待つのは破滅か、それとも救いか。
――これは、ひとりの上司が“愛”という名の支配に沈んでいく物語。
あるフィギュアスケーターの性事情
蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。
しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。
何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。
この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。
そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。
この物語はフィクションです。
実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。
田舎農家の俺、拾ったトカゲが『始祖竜』だった件〜女神がくれたスキル【絶対飼育】で育てたら、魔王がコスメ欲しさに竜王が胃薬借りに通い詰めだした
月神世一
ファンタジー
「くそっ、魔王はまたトカゲの抜け殻を美容液にしようとしてるし、女神は酒のつまみばかり要求してくる! 俺はただ静かに農業がしたいだけなのに!」
ブラック企業で過労死した日本人、カイト。
彼の願いはただ一つ、「誰にも邪魔されない静かな場所で農業をすること」。
女神ルチアナからチートスキル【絶対飼育】を貰い、異世界マンルシア大陸の辺境で念願の農場を開いたカイトだったが、ある日、庭から虹色の卵を発掘してしまう。
孵化したのは、可愛らしいトカゲ……ではなく、神話の時代に世界を滅亡させた『始祖竜』の幼体だった!
しかし、カイトはスキル【絶対飼育】のおかげで、その破壊神を「ポチ」と名付けたペットとして完璧に飼い慣らしてしまう。
ポチのくしゃみ一発で、敵の軍勢は老衰で塵に!?
ポチの抜け殻は、魔王が喉から手が出るほど欲しがる究極の美容成分に!?
世界を滅ぼすほどの力を持つポチと、その魔素を浴びて育った規格外の農作物を求め、理知的で美人の魔王、疲労困憊の竜王、いい加減な女神が次々にカイトの家に押しかけてくる!
「世界の管理者」すら手が出せない最強の農場主、カイト。
これは、世界の運命と、美味しい野菜と、ペットの散歩に追われる、史上最も騒がしいスローライフ物語である!
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる