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⑥涙を流すときの対処法
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アラフォーともなると、むやみに涙を流すことは許されない。
経験を重ねていくということは、出来事に対して耐性ができるということだ。
よって、涙を流す時、そのシチュエーションを十分に吟味する必要がる。
では涙を流してもよいシチュエーション
その1
『すっぴんでひとりであること』
これは最上級。もういくら涙を流しも、泣き叫んでもいい(壁の暑厚さには十分注意)。鼻水も嗚咽も出し放題のやり放題。
どなた様のご迷惑になることでもないので、ここぞとばかりに涙を流すべきシチュエーションだ。
転げ回ってもいい(床の厚さに注意)。
あえていうなら、鼻をかむのは柔らかティッシュを使わないと、自分に優しくない。
さらに上級者は目元を冷やすアイスノンと、それを包むタオルまで用意しておく。
その2
『化粧はしているけれど、これからもう誰にも会わない時』
その1に近いので、涙と嗚咽に転げ回るのはよいが、剥がれた化粧が服やシーツにつかないかどうか注意しなくてはならない。
ここが、始めからすっぴんに劣るところだ。
その3、その4と続いていくが逆に、このシチュエーションはさけたかった、をご披露しよう。
(今朝の実話)
出勤前。着替え、化粧も終ったのがいつもより少し早かった。そこに油断がったのだろう。
読みさしの本を取り上げて、少し読み進めた。
………死にネタだった…………
アラフォーでも感受性豊かな出勤前の私は、美しい涙を流し…………ふと顔を上げて鏡を見ると、頬を黒い涙が流れていた…………
(うわぁっ)心の声。
即座に本を閉じると、化粧台の前に立った。
私の頬を流れる黒い涙。
別に私の心が黒いわけではない。
私のマスカラが黒かっただけだ。
どう考えても、家から一歩も出られない様相。
拭う、リキッドファンデを塗り直す、パウダーダンデをはたく。ミストして余分な粉を取り、コンシーラとアイシャドウで修正。
化粧台の鏡をじっと目詰めながら、超高速で修復作業を進める私。
目が全然笑っていない。
貫禄の手早さで終わらせると、いつもの出勤時間をやや過ぎている。
慌てて家を出る。
涙を流すほど情動が刺激された小説の内容は、遥か彼方だ。
というわたしの身を持った実感として、涙を流す最悪のタイミングは、『身支度、化粧が終わった出勤直前』としておきたい。
(反論は受け付けます)
経験を重ねていくということは、出来事に対して耐性ができるということだ。
よって、涙を流す時、そのシチュエーションを十分に吟味する必要がる。
では涙を流してもよいシチュエーション
その1
『すっぴんでひとりであること』
これは最上級。もういくら涙を流しも、泣き叫んでもいい(壁の暑厚さには十分注意)。鼻水も嗚咽も出し放題のやり放題。
どなた様のご迷惑になることでもないので、ここぞとばかりに涙を流すべきシチュエーションだ。
転げ回ってもいい(床の厚さに注意)。
あえていうなら、鼻をかむのは柔らかティッシュを使わないと、自分に優しくない。
さらに上級者は目元を冷やすアイスノンと、それを包むタオルまで用意しておく。
その2
『化粧はしているけれど、これからもう誰にも会わない時』
その1に近いので、涙と嗚咽に転げ回るのはよいが、剥がれた化粧が服やシーツにつかないかどうか注意しなくてはならない。
ここが、始めからすっぴんに劣るところだ。
その3、その4と続いていくが逆に、このシチュエーションはさけたかった、をご披露しよう。
(今朝の実話)
出勤前。着替え、化粧も終ったのがいつもより少し早かった。そこに油断がったのだろう。
読みさしの本を取り上げて、少し読み進めた。
………死にネタだった…………
アラフォーでも感受性豊かな出勤前の私は、美しい涙を流し…………ふと顔を上げて鏡を見ると、頬を黒い涙が流れていた…………
(うわぁっ)心の声。
即座に本を閉じると、化粧台の前に立った。
私の頬を流れる黒い涙。
別に私の心が黒いわけではない。
私のマスカラが黒かっただけだ。
どう考えても、家から一歩も出られない様相。
拭う、リキッドファンデを塗り直す、パウダーダンデをはたく。ミストして余分な粉を取り、コンシーラとアイシャドウで修正。
化粧台の鏡をじっと目詰めながら、超高速で修復作業を進める私。
目が全然笑っていない。
貫禄の手早さで終わらせると、いつもの出勤時間をやや過ぎている。
慌てて家を出る。
涙を流すほど情動が刺激された小説の内容は、遥か彼方だ。
というわたしの身を持った実感として、涙を流す最悪のタイミングは、『身支度、化粧が終わった出勤直前』としておきたい。
(反論は受け付けます)
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