30 / 31
城崎温泉への旅行 ~鉄路『東舞鶴→福知山』~
しおりを挟む
東舞鶴に着いたら、一旦列車を降りた。車内アナウンスではここが終点だと言っていたからだ。
しかし、行先表示を見たら、今乗ってきた列車が次乗る予定の福知山行きになっており、駅の行き先案内板にもそのホームにある列車が予定していた時間の列車であるということとなっていた。
「この乗ってきたのが次の電車らしいね。」
ということで、二人は再度列車に乗って、今乗ってきた席に座った。発車まで四十分以上ある。その間に、隣のホームには特急列車が入ってきて、これから旅行に行くであろう人たちが楽しそうに乗っていく。そして特急列車が発車する。
しばらくすると、二人が乗っている列車にも次々と人が乗ってきて、気づけばほぼ満席となっていた。由紀江は先に乗っておいてよかったと思った。さすがに鈍行での旅には由紀江も慣れていない。要領がよくわからないところである。
二人の乗った列車が発車して、ほどなくして西舞鶴に着いた。そしてここでもたくさんの人が乗車してきた。もう席は空いていない。
「結構人いるね。」
「そうですね。」
いろんなところからいろいろな話声が聞こえる。学生らしき人たちはこれから京都の方へ行くのだろうか。年を召した夫婦は旅行だろうか。皆それぞれの行き先がある。
途中、川を何度か横目に列車は走っていく。駅はそれ以降は田舎の駅なのか人の乗り降りはほとんどなかった。満席で立っている人がいるまま綾部までついた。
人があまりに多かったので、二人は遠慮してあまり話せなかった。
綾部で結構人が降りた。
「うーん、すごかったね。」
小浜線を乗ってきた由紀江たちからすると、結構な満員だった。都会に比べたら全然それほどでもないが、鈍行の満席はなかなか気を張るものがある。
綾部駅からは二駅過ぎて福知山駅に着いた。
「いやー、謎の解放感。」
由紀江は立ちながら背伸びをした。優子も結構列車に乗ってきたので、少し疲れているようだ。ただそれでも、どこか生き生きとしていた。初めての鉄道旅。乗り継ぎで遠くへ向かうというものを体験して、そしてそれを由紀江と経験出来ていることに、優子は楽しみを感じていた。
しかし、行先表示を見たら、今乗ってきた列車が次乗る予定の福知山行きになっており、駅の行き先案内板にもそのホームにある列車が予定していた時間の列車であるということとなっていた。
「この乗ってきたのが次の電車らしいね。」
ということで、二人は再度列車に乗って、今乗ってきた席に座った。発車まで四十分以上ある。その間に、隣のホームには特急列車が入ってきて、これから旅行に行くであろう人たちが楽しそうに乗っていく。そして特急列車が発車する。
しばらくすると、二人が乗っている列車にも次々と人が乗ってきて、気づけばほぼ満席となっていた。由紀江は先に乗っておいてよかったと思った。さすがに鈍行での旅には由紀江も慣れていない。要領がよくわからないところである。
二人の乗った列車が発車して、ほどなくして西舞鶴に着いた。そしてここでもたくさんの人が乗車してきた。もう席は空いていない。
「結構人いるね。」
「そうですね。」
いろんなところからいろいろな話声が聞こえる。学生らしき人たちはこれから京都の方へ行くのだろうか。年を召した夫婦は旅行だろうか。皆それぞれの行き先がある。
途中、川を何度か横目に列車は走っていく。駅はそれ以降は田舎の駅なのか人の乗り降りはほとんどなかった。満席で立っている人がいるまま綾部までついた。
人があまりに多かったので、二人は遠慮してあまり話せなかった。
綾部で結構人が降りた。
「うーん、すごかったね。」
小浜線を乗ってきた由紀江たちからすると、結構な満員だった。都会に比べたら全然それほどでもないが、鈍行の満席はなかなか気を張るものがある。
綾部駅からは二駅過ぎて福知山駅に着いた。
「いやー、謎の解放感。」
由紀江は立ちながら背伸びをした。優子も結構列車に乗ってきたので、少し疲れているようだ。ただそれでも、どこか生き生きとしていた。初めての鉄道旅。乗り継ぎで遠くへ向かうというものを体験して、そしてそれを由紀江と経験出来ていることに、優子は楽しみを感じていた。
0
あなたにおすすめの小説
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
義姉妹百合恋愛
沢谷 暖日
青春
姫川瑞樹はある日、母親を交通事故でなくした。
「再婚するから」
そう言った父親が1ヶ月後連れてきたのは、新しい母親と、美人で可愛らしい義理の妹、楓だった。
次の日から、唐突に楓が急に積極的になる。
それもそのはず、楓にとっての瑞樹は幼稚園の頃の初恋相手だったのだ。
※他サイトにも掲載しております
春に狂(くる)う
転生新語
恋愛
先輩と後輩、というだけの関係。後輩の少女の体を、私はホテルで時間を掛けて味わう。
小説家になろう、カクヨムに投稿しています。
小説家になろう→https://ncode.syosetu.com/n5251id/
カクヨム→https://kakuyomu.jp/works/16817330654752443761
〈社会人百合〉アキとハル
みなはらつかさ
恋愛
女の子拾いました――。
ある朝起きたら、隣にネイキッドな女の子が寝ていた!?
主人公・紅(くれない)アキは、どういったことかと問いただすと、酔っ払った勢いで、彼女・葵(あおい)ハルと一夜をともにしたらしい。
しかも、ハルは失踪中の大企業令嬢で……?
絵:Novel AI
小さくなって寝ている先輩にキスをしようとしたら、バレて逆にキスをされてしまった話
穂鈴 えい
恋愛
ある日の放課後、部室に入ったわたしは、普段しっかりとした先輩が無防備な姿で眠っているのに気がついた。ひっそりと片思いを抱いている先輩にキスがしたくて縮小薬を飲んで100分の1サイズで近づくのだが、途中で気づかれてしまったわたしは、逆に先輩に弄ばれてしまい……。
せんせいとおばさん
悠生ゆう
恋愛
創作百合
樹梨は小学校の教師をしている。今年になりはじめてクラス担任を持つことになった。毎日張り詰めている中、クラスの児童の流里が怪我をした。母親に連絡をしたところ、引き取りに現れたのは流里の叔母のすみ枝だった。樹梨は、飄々としたすみ枝に惹かれていく。
※学校の先生のお仕事の実情は知りませんので、間違っている部分がっあたらすみません。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる